オンループ＆クールネ　クラシックシーズンの訪れを告げるベルギーの2連戦まもなく開幕

いよいよクラシックシーズンが開幕する。本日オンループ・ヘットニュースブラッドが、翌26日にはクールネ～ブリュッセル～クールネが開催される。ビッグネームがこぞって参加するセミクラシック2連戦を予習しておきたい。

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ベルギーにクラシックシーズンの訪れを告げるオンループ・ヘットニュースブラッド (c)CorVos

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オンループ・ヘットニュースブラッド2017コースマップ (c)www.omloophetnieuwsblad.beオンループ・ヘットニュースブラッド2017コースプロフィール (c)www.omloophetnieuwsblad.beクールネ～ブリュッセル～クールネ2017コースマップ (c)www.kuurne-brussel-kuurne.be今日と明日の週末2日間、ベルギーで開催されるセミクラシック2連戦から格式高いクラシックシーズンが幕を上げる。まず、本日25日（土）に開催されるのは、今年からUCIワールドツアーに格上げされた「オンループ・ヘットニュースブラッド」。ヘットニュースブラッド紙が1913年に創設したロンド・ファン・フラーンデレン（ツール・デ・フランドル）に対抗して、ヘットフォルク紙が1945年に創設した、今年で72回目を迎える歴史あるセミクラシックレースだ。

ヘントを発着するプロトンは、200km弱の距離の中でカペルミュールやレベルグ、ファルケンブルグ、クルイスベルグなどフランドルクラシック定番の急坂を13ヶ所、石畳を10ヶ所も通過する。昨年から急坂区間が増え、かつ緩い登りゴールへと変更されたため、ピュアスプリンターよりも、いわゆる登れるスプリンターやアタッカーに勝機があり、昨年はグレッグ・ファンアフェルマート（ベルギー、BMCレーシング）が小集団スプリントを下している。

翌28日（日）に開催されるクールネ～ブリュッセル～クールネ（UCI1.1）もベルギーを代表するクラシックの1つ。200.7kmまで距離が伸びたコースに急坂が12ヶ所も現れるものの、ゴール前は平坦基調でありピュアスプリンター向けだ。しかし昨年はジャスパー・ストゥイヴェン（ベルギー、トレック・セガフレード）が残り17kmを独走で逃げ切っており、集団の隙を突くアタッカーにも警戒しなければならない。

どちらもクラシックレースの厳しさが詰め込まれていることが特徴で、それゆえにロンド・ファン・フラーレンデレンやパリ～ルーベを狙うクラシックハンターたちが軒並み調整を兼ねて参加する予定だ。

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オンループの登りを試走するロットNLユンボ。オランダ王者のディラン・フルーネウェーヘンはクールネを狙う photo:CorVos

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2日間共に出場するトム・ボーネン（ベルギー、クイックステップフロアーズ） photo:CorVosチームメイトと共にコースを試走するセップ・ヴァンマルク（ベルギー、キャノンデール・ドラパック） photo:CorVos2日間を通した注目春の大一番を最後に現役引退を発表しているトム・ボーネン（ベルギー、クイックステップフロアーズ）は、いずれのレースも盟友マッテーオ・トレンティン（イタリア）、フィリップ・ジルベール（ベルギー）、ゼネク・スティバル（チェコ）ら最強布陣を擁し石畳の感触を確かめる。

また、昨年のオンループで2位、クールネで7位に入っている世界王者ペーター・サガン（スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ）や、リオ五輪金メダリストのファンアフェルマート、アレクサンドル・クリストフ（ノルウェー、カチューシャ）らは両日共に参戦。一昨年のオンループで3対1という圧倒的不利を逆転して優勝したイアン・スタナード（イギリス、チームスカイ）も忘れてはならない存在だ。

他にフランドルクラシックを得意とするチームとしては、どのチームよりも早く試走を行った地元ベルギーのロット・ソウダルはユルゲン・ルーランズ（ベルギー）を、ロットNLユンボはラース・ボーム（オランダ）がオンループで、オランダ王者のディラン・フルーネウェーヘンがクールネでエースを担うとみられている。

他にも昨年のパリ〜ルーベ覇者マシュー・ヘイマン（オーストラリア、オリカ・スコット）や、セップ・ヴァンマルク（ベルギー、キャノンデール・ドラパック）、アルノー・デマール（フランス、エフデジ）ら屈強なクラシックハンターが名を連ねており、ルーベやフランドルを占う上で2連戦ともにその行方から目が離せない。

text:So.Isobe