2017/02/02(木) - 20:17
2月2日東京・新宿にてブリヂストンサイクルがサポートするレーシングチームおよび選手の2017年体制発表会が行われた。ロード、MTB、パラ、トライアスロン。チームブリヂストンアンカーをはじめ東京五輪に向け同社がバックアップするアスリートたちが一同に会した。
東京オリンピックが開催された1964年に創設されたブリヂストンサイクル自転車競技部。今年は創部から54年を迎える。再びの東京オリンピック2020が3年後と迫る中、レーシングチーム及びサポート選手を強化し、メダル獲得を目指す。発表会はブリヂストンサイクルのみならず、ブリヂストングループ全社を挙げてのバックアップ体制を強調するものとなった。
強化の柱となるブリヂストンアンカーサイクリングチームに加え、トライアスロンの上田藍や、幅跳びからトライアスロンに転向するパラアスリート谷真海、パラサイクリング選手の石井雅史、川本翔大、藤井美穂などブリヂストンがサポートするアスリートが紹介された。ブリヂストンは全世界で12社のみのIOCゴールドパートナーとして各競技選手へのサポートを強化していく。
ブリヂストンアンカーサイクリングチーム
昨年、全日本選手権のダブルタイトル獲得や、リオオリンピックへの代表選手の輩出、全日本シクロクロス選手権優勝とCoup de Japon総合優勝など、大成功のシーズンを収めたブリヂストンアンカーサイクリングチーム。
今年は大きく選手の入れ替えがあった。内間康平と椿大志、トマ・ルバ(フランス)は移籍、チームキャプテンを務めた井上和郎が引退と、屋台骨を支えていた選手達がチームを離れることとなった。それに伴い宇都宮ブリッツェンから大久保陣と堀孝明、NIPPOヴィーニファンティーニから石橋学、マトリックス・パワータグから近谷涼、フランスのアマチュアチームで経験を積んだ面手利輝という5名を獲得。20代前半の勢いのある選手達が加入することによって平均年齢は26.2歳と若いチームになった。監督は2017年シーズンも継続して水谷壮宏が務める。
またオフロードチームはこれまで通り全日本シクロクロス王者の沢田時と、マウンテンバイクのCoup de Japon年間シリーズチャンピオンの平野星矢の2人で活動していく。監督は小林輝紀だ。
水谷監督は「メンバーの半分が入れ替わり、新たなチームとして始動するつもりでいる。TOJや全日本で勝利するのは当たり前で、2020年にメダルを取るためにどう今年の成果を積み上げていくかがポイントとなる」と今シーズンの意気込みを語った。その上で、新加入の若手選手達について「初山や西薗は自分で目標のレースに標準を定めて仕上げてくるので心配はしていない。若手選手をいかに育てるかが重要になってくる。戦力を無駄にはしないように、若い選手にはヨーロッパのUCIレースで勝てば上のチームに行けると教え、モチベーションを高めている」と、若手育成にも力を入れていくとコメントしている。
昨年、全日本選手権に勝利した初山翔は「全日本を獲って半年以上が経ったが、このジャージで走れる貴重なレースを大事にして行きたい。今年の全日本はまだコースが明らかになっていないが、厳しいものになるという噂は聞いているので、自分にも可能性はあると思っている。海外のUCIレースも自分にチャンスが回ってきた時に取りこぼさないようにしていきたい」とコメントし、貪欲に勝利を目指していく姿勢を示した。
昨年、全日本TTで優勝し、ロードでも初山翔に続く2位となった西薗良太は「基本的な活動は変わらない。ヨーロッパやアジアのUCIレースでポイントを獲得し、全日本ではもちろん勝ちを狙っていく。目標としてはUCIレースで勝利しつつ、全日本も獲りにいくように全方位で結果を求めていく」と今シーズンの目標を語った。
またチームの柱であった井上和郎選手の引退について、「和郎さんがいなくなってしまったことで日本人選手としてチーム最年長になってしまった。皆の心の支えであった和郎さんがいなくなってしまったのは大きいが、今度は僕がそういった役割を果たせるよう、リーダーとしてチームをまとめる役割を担っていきたい」と日本人最年長者としてリーダーシップを発揮していく模様だ。
ここからは移籍組のコメントを紹介しよう。宇都宮ブリッツェンから移籍してきた大久保陣は「徐々に自分の力がついてきて、そろそろ海外に挑戦するべきだろうと思ってこのチームを選んだ。海外のレースがメインになり、スピードも難易度も高くなるが、その中でもスプリンターとして勝ちにこだわっていきたい。具体的にはTOJの東京ステージやツール・ド・熊野はいい結果が出せると思うので、力を尽くしていきたい」と、勝ちにこだわり、スプリンターとしてあくまで結果を出すことの大切さを強調した。
同じく宇都宮ブリッツェンから移籍してきた堀孝明は「海外の生活やレースに順応してUCIレースで1勝を狙いたい。初開催のツール・ド・とちぎは自分の地元という事もあるので、良い走りが出来ればと思う。チームは同い年の選手が多く、過ごしやすい雰囲気」と地元開催のツール・ド・とちぎに意気込みを燃やす。
フランスのトップアマチュアチームから移籍し、海外でのレース活動歴が長い面手利輝は「プロとして初めて走るので、役割をしっかりこなす事が大切。強い選手が多いチームなので、もちろん勝てに行けと言われれば勝ちに行くが、今はそれぞれのレースで勉強して、チームオーダーをこなして行きたい」と、自身初のプロとして走る意気込みを語ってくれた。
NIPPOヴィーニファンティーニから移籍となった石橋学は「ヨーロッパ、アジア共にバランス良くレースをしていける環境だと思う。全日本選手権でも人数が揃っているので戦いやすくなるだろう。日本のチームに移籍する事になったが、レースの数が減る事はないと思うので、走りながら調子を上げて行きたい」と話す。
また機材供給を受けるエカーズの監督で全日本自転車競技連盟ロードヘッドコーチである浅田監督は「選手が最大限ポテンシャルを出せる環境を与えるようにしなければいけない。オリンピックとツールドフランスは目標としては同じ。メダルを取れるアスリートを育てるためにU23の選手の育成は大切で、継続して活動して行きたい」と継続して若手育成をしていく必要性を訴えた。
ロードチームは2月18日から開催されるツール・ド・フィリピンを走った後、沖縄での合宿を経てヨーロッパでレースを転戦する。
ブリヂストンアンカー ロードチーム
監督:水谷壮宏
選手:初山翔
西薗良太
ダミアン・モニエ
一丸尚伍
鈴木龍
大久保陣
堀孝明
石橋学
面手利輝
近谷涼
使用機材:RS9、RT9
ブリヂストンアンカー MTBチーム
監督:小林輝紀
選手:平野星矢
沢田時
機材供給チーム
エカーズ
チームユーラシア
ブリヂストンサポート選手
上田藍(トライアスロン)
ベンソン・ゴードン(トライアスロン)
秦由加子(パラトライアスロン)
谷真海(パラトライアスロン)
石井雅史(パラサイクリング)
川本翔大(パラサイクリング)
藤井美穂(パラサイクリング)
若手育成選手
梶原悠未
小泉夢菜
中川涼
text:Kosuke.Kamata
photo:Makoto.AYANO
東京オリンピックが開催された1964年に創設されたブリヂストンサイクル自転車競技部。今年は創部から54年を迎える。再びの東京オリンピック2020が3年後と迫る中、レーシングチーム及びサポート選手を強化し、メダル獲得を目指す。発表会はブリヂストンサイクルのみならず、ブリヂストングループ全社を挙げてのバックアップ体制を強調するものとなった。
強化の柱となるブリヂストンアンカーサイクリングチームに加え、トライアスロンの上田藍や、幅跳びからトライアスロンに転向するパラアスリート谷真海、パラサイクリング選手の石井雅史、川本翔大、藤井美穂などブリヂストンがサポートするアスリートが紹介された。ブリヂストンは全世界で12社のみのIOCゴールドパートナーとして各競技選手へのサポートを強化していく。
ブリヂストンアンカーサイクリングチーム
昨年、全日本選手権のダブルタイトル獲得や、リオオリンピックへの代表選手の輩出、全日本シクロクロス選手権優勝とCoup de Japon総合優勝など、大成功のシーズンを収めたブリヂストンアンカーサイクリングチーム。
今年は大きく選手の入れ替えがあった。内間康平と椿大志、トマ・ルバ(フランス)は移籍、チームキャプテンを務めた井上和郎が引退と、屋台骨を支えていた選手達がチームを離れることとなった。それに伴い宇都宮ブリッツェンから大久保陣と堀孝明、NIPPOヴィーニファンティーニから石橋学、マトリックス・パワータグから近谷涼、フランスのアマチュアチームで経験を積んだ面手利輝という5名を獲得。20代前半の勢いのある選手達が加入することによって平均年齢は26.2歳と若いチームになった。監督は2017年シーズンも継続して水谷壮宏が務める。
またオフロードチームはこれまで通り全日本シクロクロス王者の沢田時と、マウンテンバイクのCoup de Japon年間シリーズチャンピオンの平野星矢の2人で活動していく。監督は小林輝紀だ。
水谷監督は「メンバーの半分が入れ替わり、新たなチームとして始動するつもりでいる。TOJや全日本で勝利するのは当たり前で、2020年にメダルを取るためにどう今年の成果を積み上げていくかがポイントとなる」と今シーズンの意気込みを語った。その上で、新加入の若手選手達について「初山や西薗は自分で目標のレースに標準を定めて仕上げてくるので心配はしていない。若手選手をいかに育てるかが重要になってくる。戦力を無駄にはしないように、若い選手にはヨーロッパのUCIレースで勝てば上のチームに行けると教え、モチベーションを高めている」と、若手育成にも力を入れていくとコメントしている。
昨年、全日本選手権に勝利した初山翔は「全日本を獲って半年以上が経ったが、このジャージで走れる貴重なレースを大事にして行きたい。今年の全日本はまだコースが明らかになっていないが、厳しいものになるという噂は聞いているので、自分にも可能性はあると思っている。海外のUCIレースも自分にチャンスが回ってきた時に取りこぼさないようにしていきたい」とコメントし、貪欲に勝利を目指していく姿勢を示した。
昨年、全日本TTで優勝し、ロードでも初山翔に続く2位となった西薗良太は「基本的な活動は変わらない。ヨーロッパやアジアのUCIレースでポイントを獲得し、全日本ではもちろん勝ちを狙っていく。目標としてはUCIレースで勝利しつつ、全日本も獲りにいくように全方位で結果を求めていく」と今シーズンの目標を語った。
またチームの柱であった井上和郎選手の引退について、「和郎さんがいなくなってしまったことで日本人選手としてチーム最年長になってしまった。皆の心の支えであった和郎さんがいなくなってしまったのは大きいが、今度は僕がそういった役割を果たせるよう、リーダーとしてチームをまとめる役割を担っていきたい」と日本人最年長者としてリーダーシップを発揮していく模様だ。
ここからは移籍組のコメントを紹介しよう。宇都宮ブリッツェンから移籍してきた大久保陣は「徐々に自分の力がついてきて、そろそろ海外に挑戦するべきだろうと思ってこのチームを選んだ。海外のレースがメインになり、スピードも難易度も高くなるが、その中でもスプリンターとして勝ちにこだわっていきたい。具体的にはTOJの東京ステージやツール・ド・熊野はいい結果が出せると思うので、力を尽くしていきたい」と、勝ちにこだわり、スプリンターとしてあくまで結果を出すことの大切さを強調した。
同じく宇都宮ブリッツェンから移籍してきた堀孝明は「海外の生活やレースに順応してUCIレースで1勝を狙いたい。初開催のツール・ド・とちぎは自分の地元という事もあるので、良い走りが出来ればと思う。チームは同い年の選手が多く、過ごしやすい雰囲気」と地元開催のツール・ド・とちぎに意気込みを燃やす。
フランスのトップアマチュアチームから移籍し、海外でのレース活動歴が長い面手利輝は「プロとして初めて走るので、役割をしっかりこなす事が大切。強い選手が多いチームなので、もちろん勝てに行けと言われれば勝ちに行くが、今はそれぞれのレースで勉強して、チームオーダーをこなして行きたい」と、自身初のプロとして走る意気込みを語ってくれた。
NIPPOヴィーニファンティーニから移籍となった石橋学は「ヨーロッパ、アジア共にバランス良くレースをしていける環境だと思う。全日本選手権でも人数が揃っているので戦いやすくなるだろう。日本のチームに移籍する事になったが、レースの数が減る事はないと思うので、走りながら調子を上げて行きたい」と話す。
また機材供給を受けるエカーズの監督で全日本自転車競技連盟ロードヘッドコーチである浅田監督は「選手が最大限ポテンシャルを出せる環境を与えるようにしなければいけない。オリンピックとツールドフランスは目標としては同じ。メダルを取れるアスリートを育てるためにU23の選手の育成は大切で、継続して活動して行きたい」と継続して若手育成をしていく必要性を訴えた。
ロードチームは2月18日から開催されるツール・ド・フィリピンを走った後、沖縄での合宿を経てヨーロッパでレースを転戦する。
ブリヂストンアンカー ロードチーム
監督:水谷壮宏
選手:初山翔
西薗良太
ダミアン・モニエ
一丸尚伍
鈴木龍
大久保陣
堀孝明
石橋学
面手利輝
近谷涼
使用機材:RS9、RT9
ブリヂストンアンカー MTBチーム
監督:小林輝紀
選手:平野星矢
沢田時
機材供給チーム
エカーズ
チームユーラシア
ブリヂストンサポート選手
上田藍(トライアスロン)
ベンソン・ゴードン(トライアスロン)
秦由加子(パラトライアスロン)
谷真海(パラトライアスロン)
石井雅史(パラサイクリング)
川本翔大(パラサイクリング)
藤井美穂(パラサイクリング)
若手育成選手
梶原悠未
小泉夢菜
中川涼
text:Kosuke.Kamata
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