南スペインはアリカンテ、バレンシアで、チーム右京が出場する第68回ボルタ・ア・ヴァレンシアナ(UCI2.1)が開幕。初日のチームタイムトライアルでBMCレーシングが勝利している。



後半に巻き返して最速タイムを刻んだBMCレーシング後半に巻き返して最速タイムを刻んだBMCレーシング photo:CorVos


ローラー台でアップを行うチーム右京の選手たちローラー台でアップを行うチーム右京の選手たち photo:チーム右京TwitterロットNLユンボはステージ5位ロットNLユンボはステージ5位 photo:CorVosステージ表彰を受けるBMCレーシングステージ表彰を受けるBMCレーシング photo:CorVosリーダージャージを受け取ったマヌエル・センニ(イタリア、 BMCレーシング)リーダージャージを受け取ったマヌエル・センニ(イタリア、 BMCレーシング) photo:CorVosこの大会は1929年から開催されている歴史あるシーズン初旬のステージレースで、昨年8年ぶりに復活。プロチームがこぞって冬期合宿の地に選んでいるマヨルカ島から近く、そのままレースに乗り込めるとあって今年は12のUCIワールドチームを筆頭に計25チームが参加するなど、一気にその規模を大きくした感がある。

UCI2クラスながら豪華メンバーが数多く顔を揃えており、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)やイルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)、イェーツ兄弟(イギリス、オリカ・スコット)、ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)らグランツアーレーサーやそのアシスト勢、フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)、ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)らクラシックハンター、そしてTT世界王者のトニ・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)ら多種多様な選手が出場中だ。

そして日本からはチーム右京が初参加。オスカル・プジョル、ベンジャミ・プラデス、ジョン・アベラストゥリ、サルバドール・グアルディオラ、エゴイツ・フェルナンデスらスペイン勢と畑中勇介、平塚吉光、徳田鍛造の8人が出場し、パブロ・ウルタスン監督の指揮の下に走る。

初日の第1ステージは37.9kmのチームタイムトライアル。中盤に3級山岳を越えた後もアップダウンが続くコースで、第1走のチーム右京は49分31秒でフィニッシュ。最終的に25チーム中24位となったが、ウルタスン監督は「今日のこの結果は順位よりタイムを見れば合格。このメンバーでプロコンチネンタルチームのタイムは出せる自信があります。この状況で選手達は力を出し切ってくれたと思いますので満足しています」とコメントしている。

トップタイムをマークしたのはリオ五輪金メダリストのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー)らスピードマンを多く揃えたBMCレーシング。平均時速52.538kmで駆け抜ける、2位チームスカイを21秒、3位クイックステップフロアーズを49秒引き離す圧勝を飾った。

リーダージャージを着用したのはマヌエル・センニ(イタリア)。「先頭でフィニッシュする考えはなかったけれど、とても嬉しい。チームメイトの牽引が強力すぎて千切れそうだったけれど、我慢したら後半に脚が回るようになった。中間計測ではチームスカイに続く2番時計だったので後半は飛ばしに飛ばしたんだ。だから20秒以上の差がついたことに驚きも感じているよ」とコメントしている。



ボルタ・ア・ヴァレンシアナ2017第1ステージ結果
1位 BMCレーシング          43’17”
2位 チームスカイ           +21”
3位 クイックステップフロアーズ    +49”
4位 モビスター            +1’02”
5位 ロットNLユンボ          +1’12”
6位 アスタナ             +1’16”
7位 エフデジ             +1’30”
8位 カチューシャ・アルペシン     +1’52”
9位 キャノンデール・ドラパック    +1’57”
10位 オリカ・スコット        +2’00”
24位 チーム右京           +6’14”

個人総合成績
1位 マヌエル・センニ(イタリア、 BMCレーシング)        43’17”
2位 ミヒャエル・シェア(スイス、BMCレーシング)
3位 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
4位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)
5位 シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)
6位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)
7位 ルーカス・ヴィシニオウスキー(ポーランド、チームスカイ)    +21”
8位 フィリップ・ダイグナン(アイルランド、チームスカイ)
9位 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)
10位 ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ)

ヤングライダー賞
1位 マヌエル・センニ(イタリア、 BMCレーシング)

チーム総合成績
1位 BMCレーシング

text:So.Isobe
photo:CorVos