2017/01/29(日) - 20:58
ブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.1)第6ステージは、気温40℃を越えるあまりの暑さにレース途中でコース短縮が決定。逃げ集団の中から飛び出した3人が逃げ切りの形となり、スプリントを制したマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ)がステージ優勝を飾った。
ブエルタ・ア・サンフアン第6ステージはサンフアンのやや南に位置するポシートを発着とし、反時計回りに大きく1周を描く本大会最長の185.7kmとなるはずだった。しかし午後3時過ぎからのスタートにも関わらず、気温は40℃を超えるこの日の天気を大会側は危険と判断し、レース中にコースの短縮を決定。最終的には17.6km短くなった168.1kmで争われることとなった。
長丁場となるレースに加え灼熱の気候により、集団は早々からペースを落とした休憩モードに。そんな中レース開始20分ほどで、連日同様地元南米の選手を多く含む10名の逃げ集団が出来上がる。だが、この日はマキシミリアーノ・リケーゼ始め、マヌエーレ・ボアーロ(イタリア、バーレーン・メリダ)やオリビエロ・トロイア(イタリア、UAEアブダビ)といったワールドツアーチームも逃げに参加。平坦基調なコースもあってスピードは上がり、プロトンに対し最大4分40秒のタイムギャップを稼ぎ出した。またこの逃げ集団には窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)も加わっていた。
始めは高速巡航を維持できていた逃げ集団も、10人という少人数で長時間脚が削られ、途中から上手くローテーションが回らなくなったという。しびれを切らしたリケーゼが残り60km地点でアタック。逃げ集団は分断され、そのアタックに反応できた2名とともに逃げ切りを決めた。ゴール手前3km地点ではその中から最も若い21歳のニコラス・チバーニ(アルゼンチン、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)がアタックを仕掛けるも、ベテランの33歳はこれを冷静にチェック。最後はスプリントが伸びたリケーゼが、チームに本大会4勝目となる勝利をもたらした。
「チームメンバーからの信頼が大変嬉しく、自分を信じて走ってくれた彼らに感謝したい。フィニッシュ地点には父と母も観戦に駆けつけてくれたので、この勝利を一緒に分かち合うことができて嬉しいよ。とても素晴らしい一日になったね」とリケーゼはコメント。2012年にはチームNIPPOに所属し日本のレースにも参戦していたアルゼンチンライダーが2005年、2007年に続く本大会3勝目となるステージ優勝を飾った。
また、日本の窪木は4名の追走集団でリケーゼら3名を果敢に追ったが届かず、残り3km地点で集団に吸収。集団から約30秒ほど遅れた116位でゴールしている。「今日は監督から逃げろという指示があった。リケーゼ選手は強く、今日は勝つべくしてレースを支配して勝利したのだと感じた。もしあのアタックに反応して3、4人で逃げていたらと考えると悔しい。小集団スプリントしたかった。表彰台に立ちたかった。」と悔しさを滲ませるコメントをしている。
リーダージャージを着るバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)は「今日のコース短縮の判断は正しく、大会側には感謝したい。明日も高い気温と強風で難しいコースになるが、自身の総合優勝に向けて何らトラブルはないよ」とコメント。
ブエルタ・ア・サンフアン2017第6ステージ結果
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ) 3h48’47”
2位 オリビエロ・トロイア(イタリア、UAEアブダビ)
3位 ニコラス・チバーニ(アルゼンチン、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)
4位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
5位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)
6位 ルイス・リベラ(アルゼンチン、ムニチパリダッド・デ・ポチート)
7位 マッティア・ヴィエル(イタリア、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)
8位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ)
9位 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
10位 ルーク・ケオー(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
116位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ) +1’14”
個人総合成績
1位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) 18h02’09”
2位 オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン・インデル) +14”
3位 ロドルフォ・トーレス(コロンビア、アンドローニジョカトリ) +16”
4位 リカルド・エスケーラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)+20”
5位 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ) +26”
6位 ラウレアノ・ロサス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム) +27”
7位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ) +52”
8位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +1’17”
9位 アーレイ・バーナル(コロンビア、アンドローニジョカトリ) +1’29”
10位 ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +1’31”
山岳賞
1位 ジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
スプリント賞
1位 ニコラス・ナラーノ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
ヤングライダー賞
1位 アーレイ・バーナル(ポルトガル、アンドローニジョカトリ)
チーム総合成績
1位 バーレーン・メリダ
text:Yuto.Murata
photo:CorVos
ブエルタ・ア・サンフアン第6ステージはサンフアンのやや南に位置するポシートを発着とし、反時計回りに大きく1周を描く本大会最長の185.7kmとなるはずだった。しかし午後3時過ぎからのスタートにも関わらず、気温は40℃を超えるこの日の天気を大会側は危険と判断し、レース中にコースの短縮を決定。最終的には17.6km短くなった168.1kmで争われることとなった。
長丁場となるレースに加え灼熱の気候により、集団は早々からペースを落とした休憩モードに。そんな中レース開始20分ほどで、連日同様地元南米の選手を多く含む10名の逃げ集団が出来上がる。だが、この日はマキシミリアーノ・リケーゼ始め、マヌエーレ・ボアーロ(イタリア、バーレーン・メリダ)やオリビエロ・トロイア(イタリア、UAEアブダビ)といったワールドツアーチームも逃げに参加。平坦基調なコースもあってスピードは上がり、プロトンに対し最大4分40秒のタイムギャップを稼ぎ出した。またこの逃げ集団には窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)も加わっていた。
始めは高速巡航を維持できていた逃げ集団も、10人という少人数で長時間脚が削られ、途中から上手くローテーションが回らなくなったという。しびれを切らしたリケーゼが残り60km地点でアタック。逃げ集団は分断され、そのアタックに反応できた2名とともに逃げ切りを決めた。ゴール手前3km地点ではその中から最も若い21歳のニコラス・チバーニ(アルゼンチン、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)がアタックを仕掛けるも、ベテランの33歳はこれを冷静にチェック。最後はスプリントが伸びたリケーゼが、チームに本大会4勝目となる勝利をもたらした。
「チームメンバーからの信頼が大変嬉しく、自分を信じて走ってくれた彼らに感謝したい。フィニッシュ地点には父と母も観戦に駆けつけてくれたので、この勝利を一緒に分かち合うことができて嬉しいよ。とても素晴らしい一日になったね」とリケーゼはコメント。2012年にはチームNIPPOに所属し日本のレースにも参戦していたアルゼンチンライダーが2005年、2007年に続く本大会3勝目となるステージ優勝を飾った。
また、日本の窪木は4名の追走集団でリケーゼら3名を果敢に追ったが届かず、残り3km地点で集団に吸収。集団から約30秒ほど遅れた116位でゴールしている。「今日は監督から逃げろという指示があった。リケーゼ選手は強く、今日は勝つべくしてレースを支配して勝利したのだと感じた。もしあのアタックに反応して3、4人で逃げていたらと考えると悔しい。小集団スプリントしたかった。表彰台に立ちたかった。」と悔しさを滲ませるコメントをしている。
リーダージャージを着るバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)は「今日のコース短縮の判断は正しく、大会側には感謝したい。明日も高い気温と強風で難しいコースになるが、自身の総合優勝に向けて何らトラブルはないよ」とコメント。
ブエルタ・ア・サンフアン2017第6ステージ結果
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ) 3h48’47”
2位 オリビエロ・トロイア(イタリア、UAEアブダビ)
3位 ニコラス・チバーニ(アルゼンチン、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)
4位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
5位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)
6位 ルイス・リベラ(アルゼンチン、ムニチパリダッド・デ・ポチート)
7位 マッティア・ヴィエル(イタリア、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)
8位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ)
9位 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
10位 ルーク・ケオー(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
116位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ) +1’14”
個人総合成績
1位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) 18h02’09”
2位 オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン・インデル) +14”
3位 ロドルフォ・トーレス(コロンビア、アンドローニジョカトリ) +16”
4位 リカルド・エスケーラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)+20”
5位 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ) +26”
6位 ラウレアノ・ロサス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム) +27”
7位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ) +52”
8位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +1’17”
9位 アーレイ・バーナル(コロンビア、アンドローニジョカトリ) +1’29”
10位 ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +1’31”
山岳賞
1位 ジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
スプリント賞
1位 ニコラス・ナラーノ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
ヤングライダー賞
1位 アーレイ・バーナル(ポルトガル、アンドローニジョカトリ)
チーム総合成績
1位 バーレーン・メリダ
text:Yuto.Murata
photo:CorVos
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