2016/09/09(金) - 10:08
逃げた別府史之(トレック・セガフレード)が敢闘賞を得たブエルタ第18ステージ。集団スプリントに持ち込まれたゴール勝負で、オリカ・バイクエクスチェンジのマグナス・コルトニールセン(デンマーク)が大きな1勝を掴んだ。
2016年のブエルタ・ア・エスパーニャもいよいいよ最終盤に突入。大会18日目のステージは内陸のレケナから2級山岳カサ・デル・アルト(13.3km/平均3.8%)を越えて地中海に戻る200.6kmで、常にアップダウンをクリアしていくコースながらも、後半70kmは下り基調と最後はスプリンター向けのコースだ。
この日は序盤のアタック合戦から別府史之(トレック・セガフレード)が抜け出し、カンタン・ハウレギ(フランス、AG2Rラモンディアール)やピエール・ローラン(フランス、キャノンデール・ドラパック)、マティア・カッターネオ(イタリア、イタリア、ランプレ・メリダ)と共に逃げグループを形成することに成功する。遅れてルイス・フェルファーク(ベルギー、ロット・ソウダル)が合流し、5名となった逃げグループはペースダウンした集団を尻目にタイム差を得ていった。
平均スピード41.5kmでレース最初の1時間を逃げた先頭5名。当初は4分半のリードを得ていたものの、2級山岳カサ・デル・アルトを超えた頃にタイム差は6分半まで拡大する。この日唯一の山岳ポイントでは別府が先頭通過し、タイム差は6分前後を推移しながらゴールまでの距離を減らしていった。
しかしスプリンターに残されたチャンスはこの第18ステージと最終日の第21ステージのみであるため、ゴール勝負を狙うチームがみすみす5名を逃すはずもなかった。中盤を過ぎるとエティックス・クイックステップとディメンションデータ、BMCレーシングが牽引を開始し、残り50kmでリードは4分に抑え込まれる。
ジャイアント・アルペシンやIAMサイクリングもメイン集団の牽引に加わり、残り30kmで1分半と逃げ切りに赤信号が灯り始める。カッタネオが脱落した先頭からはタイム差が1分を割り込むとハウレギがアタックし、フェルファークと共に先行。距離を開けられた別府とローランも追走の後に再び合流し、迫る集団を背後にフルスロットルで逃げ続けた。
しかし4名の抵抗むなしく残り11kmで吸収され、ここからはスプリンターを抱える各チームに主導権が切り替わる。最終盤にモビスターやチームスカイも牽引に加わる中、残り3kmでヤン・バケランツ(ベルギー、AG2Rラモンディアール)がアタック。しかし単独での逃げ切りは叶わず引き戻され、コーナーやロータリーが続くバレンシア州ガンディアの街に突入する頃にはジャンニ・メールスマン(ベルギー)を連れたエティックス・クイックステップが有利に。
しかしコーナーでエティックストレインは埋もれ、代わってジャイアント・アルペシンが先頭に立って最後の直線へ。真っ先にマグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)がスプリントを仕掛け、ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)やニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)が追ったものの届かない。第2ステージのスプリントで3位に入っていたコルトにとっては、初のグランツアーでのステージ優勝だ。
「夢が叶った。チームにはスプリンターの(イェンス)ケウケレールがいるが、今日は僕が行かせてもらえた」と語るコルトは1993年生まれの23歳。2015年にオリカ・グリーンエッジ入りし、今年は自国ツアー・オブ・デンマークで1勝を挙げていた。
総合勢は全員集団内でゴールしたため、タイム差に変動なし。スプリントに絡んだ新城幸也(ランプレ・メリダ)はステージ20位、既報の通り逃げで敢闘賞を獲得した別府史之は4分4秒遅れの140位でフィニッシュしている。ブエルタでの敢闘賞獲得は日本人にとって初のことだ。
ブエルタはいよいよ大きく勝負を分ける個人タイムトライアルへ。急勾配の登りを含む37kmが総合勢の運命を決める。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2016第18ステージ
1位 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ) 4h54’31”
2位 ニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
3位 ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)
4位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ)
5位 ヨナス・ファンへネヒテン(ベルギー、IAMサイクリング)
6位 キール・レイネン(アメリカ、トレック・セガフレード)
7位 ミハエル・シュワルスマン(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)
8位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
9位 クリスティアン・ズバラーリ(イタリア、ディメンションデータ)
10位 ロレンツォ・マンジン(フランス、FDJ)
マイヨロホ(個人総合成績)
マイヨプントス(ポイント賞)
マイヨモンターニャ(山岳賞)
マイヨコンビナーダ(複合賞)
チーム総合成績
敢闘賞
別府史之(トレック・セガフレード)
text:So.Isobe
2016年のブエルタ・ア・エスパーニャもいよいいよ最終盤に突入。大会18日目のステージは内陸のレケナから2級山岳カサ・デル・アルト(13.3km/平均3.8%)を越えて地中海に戻る200.6kmで、常にアップダウンをクリアしていくコースながらも、後半70kmは下り基調と最後はスプリンター向けのコースだ。
この日は序盤のアタック合戦から別府史之(トレック・セガフレード)が抜け出し、カンタン・ハウレギ(フランス、AG2Rラモンディアール)やピエール・ローラン(フランス、キャノンデール・ドラパック)、マティア・カッターネオ(イタリア、イタリア、ランプレ・メリダ)と共に逃げグループを形成することに成功する。遅れてルイス・フェルファーク(ベルギー、ロット・ソウダル)が合流し、5名となった逃げグループはペースダウンした集団を尻目にタイム差を得ていった。
平均スピード41.5kmでレース最初の1時間を逃げた先頭5名。当初は4分半のリードを得ていたものの、2級山岳カサ・デル・アルトを超えた頃にタイム差は6分半まで拡大する。この日唯一の山岳ポイントでは別府が先頭通過し、タイム差は6分前後を推移しながらゴールまでの距離を減らしていった。
しかしスプリンターに残されたチャンスはこの第18ステージと最終日の第21ステージのみであるため、ゴール勝負を狙うチームがみすみす5名を逃すはずもなかった。中盤を過ぎるとエティックス・クイックステップとディメンションデータ、BMCレーシングが牽引を開始し、残り50kmでリードは4分に抑え込まれる。
ジャイアント・アルペシンやIAMサイクリングもメイン集団の牽引に加わり、残り30kmで1分半と逃げ切りに赤信号が灯り始める。カッタネオが脱落した先頭からはタイム差が1分を割り込むとハウレギがアタックし、フェルファークと共に先行。距離を開けられた別府とローランも追走の後に再び合流し、迫る集団を背後にフルスロットルで逃げ続けた。
しかし4名の抵抗むなしく残り11kmで吸収され、ここからはスプリンターを抱える各チームに主導権が切り替わる。最終盤にモビスターやチームスカイも牽引に加わる中、残り3kmでヤン・バケランツ(ベルギー、AG2Rラモンディアール)がアタック。しかし単独での逃げ切りは叶わず引き戻され、コーナーやロータリーが続くバレンシア州ガンディアの街に突入する頃にはジャンニ・メールスマン(ベルギー)を連れたエティックス・クイックステップが有利に。
しかしコーナーでエティックストレインは埋もれ、代わってジャイアント・アルペシンが先頭に立って最後の直線へ。真っ先にマグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)がスプリントを仕掛け、ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)やニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)が追ったものの届かない。第2ステージのスプリントで3位に入っていたコルトにとっては、初のグランツアーでのステージ優勝だ。
「夢が叶った。チームにはスプリンターの(イェンス)ケウケレールがいるが、今日は僕が行かせてもらえた」と語るコルトは1993年生まれの23歳。2015年にオリカ・グリーンエッジ入りし、今年は自国ツアー・オブ・デンマークで1勝を挙げていた。
総合勢は全員集団内でゴールしたため、タイム差に変動なし。スプリントに絡んだ新城幸也(ランプレ・メリダ)はステージ20位、既報の通り逃げで敢闘賞を獲得した別府史之は4分4秒遅れの140位でフィニッシュしている。ブエルタでの敢闘賞獲得は日本人にとって初のことだ。
ブエルタはいよいよ大きく勝負を分ける個人タイムトライアルへ。急勾配の登りを含む37kmが総合勢の運命を決める。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2016第18ステージ
1位 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ) 4h54’31”
2位 ニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
3位 ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)
4位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ)
5位 ヨナス・ファンへネヒテン(ベルギー、IAMサイクリング)
6位 キール・レイネン(アメリカ、トレック・セガフレード)
7位 ミハエル・シュワルスマン(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)
8位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
9位 クリスティアン・ズバラーリ(イタリア、ディメンションデータ)
10位 ロレンツォ・マンジン(フランス、FDJ)
マイヨロホ(個人総合成績)
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
3位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・バイクエクスチェンジ)
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)
5位 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ)
6位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)
7位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
8位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)
9位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)
10位 ダヴィド・デラクルス(スペイン、エティックス・クイックステップ)
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
3位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・バイクエクスチェンジ)
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)
5位 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ)
6位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)
7位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
8位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)
9位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)
10位 ダヴィド・デラクルス(スペイン、エティックス・クイックステップ)
74h30’03”
+3’37”
+3’57”
+4’02”
+6’03”
+7’34”
+8’12”
+8’13”
+8’28”
+8’52”
+3’37”
+3’57”
+4’02”
+6’03”
+7’34”
+8’12”
+8’13”
+8’28”
+8’52”
マイヨプントス(ポイント賞)
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
2位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
3位 ファビオ・フェリーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
2位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
3位 ファビオ・フェリーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
93pts
86pts
76pts
86pts
76pts
マイヨモンターニャ(山岳賞)
1位 ケニー・エリッソンド(フランス、FDJ)
2位 オマール・フライレ(スペイン、ディメンションデータ)
3位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ)
2位 オマール・フライレ(スペイン、ディメンションデータ)
3位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ)
56pts
53pts
34pts
53pts
34pts
マイヨコンビナーダ(複合賞)
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
3位 ケニー・エリッソンド(フランス、FDJ)
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
3位 ケニー・エリッソンド(フランス、FDJ)
8pts
18pts
32pts
18pts
32pts
チーム総合成績
1位 BMCレーシング
2位 モビスター
3位 キャノンデール・ドラパック
2位 モビスター
3位 キャノンデール・ドラパック
225h25’47”
19’30”
+30’49”
19’30”
+30’49”
敢闘賞
別府史之(トレック・セガフレード)
text:So.Isobe
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