2009/10/25(日) - 03:42
レース序盤からの度重なるアタックで、サバイバルレースの様相を呈したジャパンカップのオープンレース男子。最後は20名ほどの集団によるゴールスプリント勝負に持ち込まれ、2001年全日本U23チャンピオンの大塚潤(TEAM YOU CAN)が優勝を飾った。
ジャパンカップ1日目の最後を飾るオープンレース男子は、古賀志林道を含む14.1km周回を6周。最終周回のみ10.3kmのショートコースが使用されるため、コース全長は80.8kmだ。
オープンレースに出場資格があるのは、JCF登録選手及び、UCI登録選手で全日本実業団自転車競技連盟、日本学生自転車競技連盟に所属する競技者、そしてレース実行委員会が推薦した競技者。つまり翌日の本戦に出場してもおかしくないほどの強者が揃っており、毎年ハイレベルな闘いが繰り広げられている。
曇り空の下、スタートを切ったのは日本全国から集まった155名の選手たち。開始早々からアタックが続発したが決まらない。MTB全日本選手権で2連覇を達成した山本幸平(チームブリヂストン・アンカー)らが積極的にアタックを仕掛け、2周目で13名の先頭グループが形成されたが、しばらくしてメイン集団に引き戻された。
3周目の古賀志林道頂上に設定された山岳賞は中根英登(中京大学)が獲得。この時点でメイン集団は30名ほどに縮小し、ここから前週の輪島ロードBR-1で優勝したアドリエン・カラタユー(NFCC)がアタック。カタラユーは単独で50秒のリードを築き上げた。
メイン集団では一定チームによる組織的な追走は見られなかったが、4周目にかけてカタラユーとのタイム差を詰めて行く。結局カタラユーは5周目に吸収。すると今度は野中竜馬(鹿屋体育大学)が古賀志林道で飛び出し、最大45秒のリードを得て最終周回へ。
野中は粘り強い走りで独走を続け、最後の古賀志林道頂上を先頭でクリア。しかしゴールまで数キロを残して20名ほどのメイン集団に飲み込まれてしまった。その後のアタックは決まらず、勝負はゴールスプリント勝負に持ち込まれた。
ジャパンカップ周回コースの最終ストレートは、ラスト200m辺りからジワリと上る。早めに仕掛けた大塚潤(TEAM YOU CAN)が先頭で姿を現した。
後方から木守望(京都産業大学)や寺崎武郎(バルバレーシング)が追撃を試みたが届かず、大塚がそのまま先頭を守ってゴール。片手で力強いガッツポーズを繰り出した。
ジャパンカップのオープンレース初勝利を飾った大塚は「上りが苦手なので、上りはとにかく付いていくだけ。スプリンターなので最後の勝負に懸けていました。入賞は出来るかなと思っていたけど、まさか優勝出来るとは思っていなかった。久しぶりの勝利がこんなに大きな大会なのでとても嬉しい」とコメント。
大塚は東海大学時代の2001年にU23の全日本チャンピオンに輝いている実力者。同年日本代表U23チームのメンバーとしてリスボンのロード世界選手権に出場している。持ち前のスプリント力は衰えておらず、1月半前に開催された全日本実業団対抗サイクルロードレースでは強豪たちに混ざって5位に入った。
また、この日は元F1ドライバーの片山右京氏も宇都宮ブリッツェンジャージを着てオープンレースに出場。しかし前週からの体調不良により、レース序盤にリタイアした。片山氏は翌日のジャパンカップ本戦で、ブリッツェンのチームカーを運転する予定だ。
オープン男子のレースの模様はフォトギャラリーをご覧下さい!
ジャパンカップ2009オープン男子結果
1位 大塚潤(TEAM YOU CAN)2h08'25"
2位 木守望(京都産業大学)
3位 寺崎武郎(バルバレーシング)
4位 栂尾大和(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)
5位 内間康平(鹿屋体育大学)
6位 松尾修作(TEAM NEOTEL)
7位 奈良基(ダイハツ・ボンシャンス)
8位 早川朋宏(法政大学)
9位 鎌田圭介(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)
10位 岩島啓太(なるしまフレンド)
山岳賞
中根英登(中京大学)
JAPANCUP2009 オープン男子ゴールシーン 大塚 潤の優勝コメント
text:Kei Tsuji
photo:Kei Tsuji, Makoto Ayano
ジャパンカップ1日目の最後を飾るオープンレース男子は、古賀志林道を含む14.1km周回を6周。最終周回のみ10.3kmのショートコースが使用されるため、コース全長は80.8kmだ。
オープンレースに出場資格があるのは、JCF登録選手及び、UCI登録選手で全日本実業団自転車競技連盟、日本学生自転車競技連盟に所属する競技者、そしてレース実行委員会が推薦した競技者。つまり翌日の本戦に出場してもおかしくないほどの強者が揃っており、毎年ハイレベルな闘いが繰り広げられている。
曇り空の下、スタートを切ったのは日本全国から集まった155名の選手たち。開始早々からアタックが続発したが決まらない。MTB全日本選手権で2連覇を達成した山本幸平(チームブリヂストン・アンカー)らが積極的にアタックを仕掛け、2周目で13名の先頭グループが形成されたが、しばらくしてメイン集団に引き戻された。
3周目の古賀志林道頂上に設定された山岳賞は中根英登(中京大学)が獲得。この時点でメイン集団は30名ほどに縮小し、ここから前週の輪島ロードBR-1で優勝したアドリエン・カラタユー(NFCC)がアタック。カタラユーは単独で50秒のリードを築き上げた。
メイン集団では一定チームによる組織的な追走は見られなかったが、4周目にかけてカタラユーとのタイム差を詰めて行く。結局カタラユーは5周目に吸収。すると今度は野中竜馬(鹿屋体育大学)が古賀志林道で飛び出し、最大45秒のリードを得て最終周回へ。
野中は粘り強い走りで独走を続け、最後の古賀志林道頂上を先頭でクリア。しかしゴールまで数キロを残して20名ほどのメイン集団に飲み込まれてしまった。その後のアタックは決まらず、勝負はゴールスプリント勝負に持ち込まれた。
ジャパンカップ周回コースの最終ストレートは、ラスト200m辺りからジワリと上る。早めに仕掛けた大塚潤(TEAM YOU CAN)が先頭で姿を現した。
後方から木守望(京都産業大学)や寺崎武郎(バルバレーシング)が追撃を試みたが届かず、大塚がそのまま先頭を守ってゴール。片手で力強いガッツポーズを繰り出した。
ジャパンカップのオープンレース初勝利を飾った大塚は「上りが苦手なので、上りはとにかく付いていくだけ。スプリンターなので最後の勝負に懸けていました。入賞は出来るかなと思っていたけど、まさか優勝出来るとは思っていなかった。久しぶりの勝利がこんなに大きな大会なのでとても嬉しい」とコメント。
大塚は東海大学時代の2001年にU23の全日本チャンピオンに輝いている実力者。同年日本代表U23チームのメンバーとしてリスボンのロード世界選手権に出場している。持ち前のスプリント力は衰えておらず、1月半前に開催された全日本実業団対抗サイクルロードレースでは強豪たちに混ざって5位に入った。
また、この日は元F1ドライバーの片山右京氏も宇都宮ブリッツェンジャージを着てオープンレースに出場。しかし前週からの体調不良により、レース序盤にリタイアした。片山氏は翌日のジャパンカップ本戦で、ブリッツェンのチームカーを運転する予定だ。
オープン男子のレースの模様はフォトギャラリーをご覧下さい!
ジャパンカップ2009オープン男子結果
1位 大塚潤(TEAM YOU CAN)2h08'25"
2位 木守望(京都産業大学)
3位 寺崎武郎(バルバレーシング)
4位 栂尾大和(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)
5位 内間康平(鹿屋体育大学)
6位 松尾修作(TEAM NEOTEL)
7位 奈良基(ダイハツ・ボンシャンス)
8位 早川朋宏(法政大学)
9位 鎌田圭介(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)
10位 岩島啓太(なるしまフレンド)
山岳賞
中根英登(中京大学)
JAPANCUP2009 オープン男子ゴールシーン 大塚 潤の優勝コメント
text:Kei Tsuji
photo:Kei Tsuji, Makoto Ayano
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