2016/07/11(月) - 18:16
7月10日、全日本実業団自転車競技連盟が主催するJBCFトラックシリーズ第2戦となる「第47回JBCF東日本トラック」が、長野県松本市の美鈴湖自転車競技場で開催された。日本で一番高い所にあるバンクでの大会の模様をレポートする。
5月に開催されたJBCF西日本トラックに続く第2戦となるJBCF東日本トラック。会場は初開催となる松本市美鈴湖自転車競技場。元はオリンピック金メダリストの清水宏保や、現日本自転車競技連盟会長の橋本聖子氏らが滑った事もあるスケートリンクだったが、昨年自転車競技場として改装。国内では珍しい333.33mの走路をもつ屋外バンクとなった。
日本で一番高い標高1000mに位置するバンクである事から、空気が若干薄く(=空気抵抗が少ない)、好記録が出る事が期待される。すでに、1週間前に行われた全日本学生選手権トラック自転車競技大会では、梶原悠未(筑波大学)が3km個人追抜きで3分37秒112の日本新記録を出している。
ロードで好調の中根英登が中距離2種目で優勝
午前中に行われた男子4km個人追抜きで優勝した中根英登(愛三工業レーシング)。午後から行われたポイントレースにも出場し、2位以下に32ポイント差をつけて圧勝した。序盤に形成された3人の逃げ集団に乗ってポイントを稼ぎ、その後単独でラップ。終盤にも単独で逃げて他を圧倒した。
大学生の時以来4年ぶりにトラックレースを走ったと言う中根は、「今回はロードレースが少ない時期だったので、チームとしてはトレーニングの一環として出場しました。かなり久々だったので、まともに走れて良かったです。でも個人追抜きは学生時代のベストには届かなかったので、ブランクを感じました。ポイントレースは序盤に逃げが決まったので、うまくポイントを稼ぐ事が出来ました。もう1回ラップする事も考えましたし、余裕はあったんですけれど、自分に甘えてしまいました」と、レース後に話す。
愛三工業レーシングは今月20日からチェコに渡り、8月に開催されるステージレースに出場すると言う。「ツール・ド・熊野や全日本選手権でも調子が良かったので、この好調を維持できるようにしていきたい」と、シーズン後半に向けての目標を語った。
パラリピック代表の田中まいが、2種目で優勝
女子はパラリンピック日本代表の田中まい(岩井商会レーシング)が、500mタイムトライアルと3km個人追抜きで優勝した。「パラサイクリングで2人で走る事が多いので、1人で走ったのは久々でした。500mは自己ベストを出せましたので、自分の現状の力を確認する事が出来ました」と話す田中。
リオデジャネイロパラリンピックの本大会が迫っている中、パートナーの鹿沼由理恵選手とは合宿などをして準備を進めているという。「本大会まではパラサイクリングの大会が無いのですが、先日の合宿でも良く走れていたので、体調管理をしっかりして本番に備えたい」と、大一番に向けての抱負を語った。
男子チームスプリントで全日本実業団新記録 男子団体追抜きは松山城南高等学校自転車競技部が優勝
男子チームスプリントでは、競輪選手を揃えた岩井商会レーシングが、全日本実業団新記録となる 1分2秒497を出して優勝。そのメンバーでもある 山中貴雄と藤井昭吾は、スプリント決勝で対決。3回戦までもつれた勝負を山中が制して優勝した。男子団体追抜きでは、松山城南高等学校自転車競技部が、エリート2チームをおさえて優勝した。
その他、レースや表彰式の様子はフォトギャラリーにて。
各種目結果
男子4km個人追抜き
1位 中根英登(愛三工業レーシング) 4分48秒350
2位 渡邉正光(Link TOHOKU) +3秒459
3位 山田大介(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ) +4秒616
男子ジュニア・ユース 3km個人追抜き
1位 塩崎隼秀(松山城南高等学校自転車競技部) +3分43秒193
男子ポイントレース
1位 中根英登(愛三工業レーシングチーム) 84p
2位 高橋伸成(FIETS GROEN日本ロボティクス) 52p
3位 宮沢崇史(レオモ・ベルマーレ) 20p
男子スクラッチ
1位 福田真平(愛三工業レーシング) 12分21秒760
2位 小峰 烈(B-SOUL)
3位 小清水拓也(レオモ・ベルマーレ)
男子1kmタイムトライアル
1位 下沖功児(湘南愛輪会) 1分5秒432 55.02㎞
2位 田村武士(TRC PANAMAREDS) +0秒541
3位 奥平充男(岩井商会レーシング) +0秒563
男子スプリント
1位 山中貴雄(岩井商会レーシング)
2位 藤井昭吾(岩井商会レーシング)
3位 田村武士(TRC PANAMAREDS)
男子ケイリン
1位 大村慶二(Team Logisty Jack)
2位 市川英昭(湘南愛輪会)
3位 福田真平(愛三工業レーシング)
男子チームスプリント
1位 岩井商会レーシング(小谷実、藤井昭吾、山中貴雄) 1分2秒497
※全日本実業団新記録・東日本実業団新記録
2位 愛三工業レーシング(福田真平、小森亮平、中根英登) +3秒484
3位 Team Logisty Jack(大村慶二、山崎 潤、斉藤慶尚) +3秒806
男子団体追抜き
1位 松山城南高等学校自転車競技部(日野凌羽、犬塚貴之、塩崎隼秀、日野泰静) 4分40秒905
2位 イナーメ信濃山形-EFT(角尚也、武田秀明、武田秀周、岩佐信吾) +12秒423
3位 TRC PANAMAREDS(中井雄策、小井土智亮、田村武士、渋谷明) +20秒111
女子500mタイムトライアル
1位 田中まい(岩井商会レーシング) 37秒558
2位 佐藤水菜(湘南愛輪会) +0秒688
3位 和知恵美(SUPEE-K ATHLETE LAB.) +1秒622
女子3km個人追抜き
1位 田中まい(岩井商会レーシング) 3分55秒634
2位 明珍裕子(岩井商会レーシング) +18秒789
3位 小沼美由紀(Ready Go Japan) +22秒709
女子ジュニア・ユース 2km個人追抜き
1位 佐藤水菜(湘南愛輪会) 2分40秒935
女子ケイリン
1位 鈴木章代(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
女子チームスプリント
1位 湘南愛輪会(濱田真子、佐藤水菜) 52秒183
text&photo:Satoru.Kato
5月に開催されたJBCF西日本トラックに続く第2戦となるJBCF東日本トラック。会場は初開催となる松本市美鈴湖自転車競技場。元はオリンピック金メダリストの清水宏保や、現日本自転車競技連盟会長の橋本聖子氏らが滑った事もあるスケートリンクだったが、昨年自転車競技場として改装。国内では珍しい333.33mの走路をもつ屋外バンクとなった。
日本で一番高い標高1000mに位置するバンクである事から、空気が若干薄く(=空気抵抗が少ない)、好記録が出る事が期待される。すでに、1週間前に行われた全日本学生選手権トラック自転車競技大会では、梶原悠未(筑波大学)が3km個人追抜きで3分37秒112の日本新記録を出している。
ロードで好調の中根英登が中距離2種目で優勝
午前中に行われた男子4km個人追抜きで優勝した中根英登(愛三工業レーシング)。午後から行われたポイントレースにも出場し、2位以下に32ポイント差をつけて圧勝した。序盤に形成された3人の逃げ集団に乗ってポイントを稼ぎ、その後単独でラップ。終盤にも単独で逃げて他を圧倒した。
大学生の時以来4年ぶりにトラックレースを走ったと言う中根は、「今回はロードレースが少ない時期だったので、チームとしてはトレーニングの一環として出場しました。かなり久々だったので、まともに走れて良かったです。でも個人追抜きは学生時代のベストには届かなかったので、ブランクを感じました。ポイントレースは序盤に逃げが決まったので、うまくポイントを稼ぐ事が出来ました。もう1回ラップする事も考えましたし、余裕はあったんですけれど、自分に甘えてしまいました」と、レース後に話す。
愛三工業レーシングは今月20日からチェコに渡り、8月に開催されるステージレースに出場すると言う。「ツール・ド・熊野や全日本選手権でも調子が良かったので、この好調を維持できるようにしていきたい」と、シーズン後半に向けての目標を語った。
パラリピック代表の田中まいが、2種目で優勝
女子はパラリンピック日本代表の田中まい(岩井商会レーシング)が、500mタイムトライアルと3km個人追抜きで優勝した。「パラサイクリングで2人で走る事が多いので、1人で走ったのは久々でした。500mは自己ベストを出せましたので、自分の現状の力を確認する事が出来ました」と話す田中。
リオデジャネイロパラリンピックの本大会が迫っている中、パートナーの鹿沼由理恵選手とは合宿などをして準備を進めているという。「本大会まではパラサイクリングの大会が無いのですが、先日の合宿でも良く走れていたので、体調管理をしっかりして本番に備えたい」と、大一番に向けての抱負を語った。
男子チームスプリントで全日本実業団新記録 男子団体追抜きは松山城南高等学校自転車競技部が優勝
男子チームスプリントでは、競輪選手を揃えた岩井商会レーシングが、全日本実業団新記録となる 1分2秒497を出して優勝。そのメンバーでもある 山中貴雄と藤井昭吾は、スプリント決勝で対決。3回戦までもつれた勝負を山中が制して優勝した。男子団体追抜きでは、松山城南高等学校自転車競技部が、エリート2チームをおさえて優勝した。
その他、レースや表彰式の様子はフォトギャラリーにて。
各種目結果
男子4km個人追抜き
1位 中根英登(愛三工業レーシング) 4分48秒350
2位 渡邉正光(Link TOHOKU) +3秒459
3位 山田大介(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ) +4秒616
男子ジュニア・ユース 3km個人追抜き
1位 塩崎隼秀(松山城南高等学校自転車競技部) +3分43秒193
男子ポイントレース
1位 中根英登(愛三工業レーシングチーム) 84p
2位 高橋伸成(FIETS GROEN日本ロボティクス) 52p
3位 宮沢崇史(レオモ・ベルマーレ) 20p
男子スクラッチ
1位 福田真平(愛三工業レーシング) 12分21秒760
2位 小峰 烈(B-SOUL)
3位 小清水拓也(レオモ・ベルマーレ)
男子1kmタイムトライアル
1位 下沖功児(湘南愛輪会) 1分5秒432 55.02㎞
2位 田村武士(TRC PANAMAREDS) +0秒541
3位 奥平充男(岩井商会レーシング) +0秒563
男子スプリント
1位 山中貴雄(岩井商会レーシング)
2位 藤井昭吾(岩井商会レーシング)
3位 田村武士(TRC PANAMAREDS)
男子ケイリン
1位 大村慶二(Team Logisty Jack)
2位 市川英昭(湘南愛輪会)
3位 福田真平(愛三工業レーシング)
男子チームスプリント
1位 岩井商会レーシング(小谷実、藤井昭吾、山中貴雄) 1分2秒497
※全日本実業団新記録・東日本実業団新記録
2位 愛三工業レーシング(福田真平、小森亮平、中根英登) +3秒484
3位 Team Logisty Jack(大村慶二、山崎 潤、斉藤慶尚) +3秒806
男子団体追抜き
1位 松山城南高等学校自転車競技部(日野凌羽、犬塚貴之、塩崎隼秀、日野泰静) 4分40秒905
2位 イナーメ信濃山形-EFT(角尚也、武田秀明、武田秀周、岩佐信吾) +12秒423
3位 TRC PANAMAREDS(中井雄策、小井土智亮、田村武士、渋谷明) +20秒111
女子500mタイムトライアル
1位 田中まい(岩井商会レーシング) 37秒558
2位 佐藤水菜(湘南愛輪会) +0秒688
3位 和知恵美(SUPEE-K ATHLETE LAB.) +1秒622
女子3km個人追抜き
1位 田中まい(岩井商会レーシング) 3分55秒634
2位 明珍裕子(岩井商会レーシング) +18秒789
3位 小沼美由紀(Ready Go Japan) +22秒709
女子ジュニア・ユース 2km個人追抜き
1位 佐藤水菜(湘南愛輪会) 2分40秒935
女子ケイリン
1位 鈴木章代(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
女子チームスプリント
1位 湘南愛輪会(濱田真子、佐藤水菜) 52秒183
text&photo:Satoru.Kato
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