2016/05/17(火) - 17:37
カリフォルニアで逃げ切り決まる。序盤からエスケープに乗ったベンジャミン・キングがマッチスプリントを制し、ステージ優勝と総合首位浮上を同時に手中に収めた。
その名の通りカリフォルニア州を舞台としたツアー・オブ・カリフォルニア(UCI2.HC)は2日目。ロサンゼルス市街地から郊外の山岳地帯を経由し、サンタクラリタの街へとゴールする148.5kmコースがその舞台だ。
標高237mのサウスパサデナを出発すると、すぐさま標高1121mの1級山岳エンジェルスクエストへの登りがスタート。続いて2級山岳タジャンガをクリアして長い下りに入るが、111.5km地点と124km地点にも2級山岳が用意されるなど、基本的にはスプリンター向けながらアタッカーにもチャンスがある。
アタックと吸収を繰り返す激しい展開から、一時は22名という大きな逃げグループが形成されたものの、登坂距離14.1km、平均勾配5.1%のエンジェルスクエストの登りで吸収。
それでも動きが静まることなく、頂上付近でウィリアム・バルタ(アメリカ、アクセオン・ハーゲンス・ベルマン)、ベンジャミン・キング(アメリカ、キャノンデールプロサイクリング)、エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)、シンドレ・ショースタッドルンケ(ノルウェー、ジャイアント・アルペシン)という4名が抜け出しを図る。集団はこの4名を見送ったことで落ち着きを取り戻した。
35℃にも届こうかという気温の中、快調に飛ばす先頭4名。レース序盤がハイペースで進行したことも手伝ってメイン集団はストップ。4名は一気に7分差を稼ぎ出すことに成功する。
逃げる4名の中では「今日の目標は逃げに乗ってKOMジャージを獲ることだった」と語るハフマンが積極的にポイントを集め、狙い通りスタージ終了時点での山岳賞を確定させる。3つ目の山岳ではショースタッドルンケが脱落し、残る3名が徐々にテンポを上げる集団から逃げる展開に。
メイン集団はスプリントを狙うカチューシャやディレクトエネルジー、BMCレーシングが中心となって追走を企てる。逃げ切りの可能性を感じてギアを切り替えた先頭グループからはバルタも遅れ、キングとハフマンはフルスピードでフィニッシュを目指した。
スプリントを狙った集団だったが、「全力で吸収を試みたものの、今日は逃げグループが強すぎた」とアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)が振り返るように、リードの縮小は緩やか。キングとハフマンは協調を崩すことなく、集団を20秒後ろに従えたまま最終ストレートへと到達してみせた。
少々の牽制から先駆けしたのはハフマン。しかし「KOMで先着されたので彼のスプリントは警戒していた」と語るキングがゴール直前で抜き去りガッツポーズ。低迷が続いていたチームに今季初のHCレース優勝を届けた。
「本当はハフマンを登りで千切って独走したかったが、結局2人でゴールまで同調できたことが大きかった」と振り返るキング。Stravaにアップされたデータによると、4時間弱のステージを通したキングの加重平均パワーは341W。最後のスプリントでは最高出力1302Wが記録されている。
先頭二人は集団から8秒差でフィニッシュしたため、ボーナスタイムを得たキングがペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)に代わって総合リーダーに浮上している。
翌第3ステージは、超級山岳ジブラルタルロード頂上へとフィニッシュするクイーンステージ。登坂距離12km、平均勾配8%のヒルクライムで、早くも総合優勝争いが大きく動く。
ツアー・オブ・カリフォルニア2016第2ステージ結果
1位 ベンジャミン・キング(アメリカ、キャノンデールプロサイクリング) 3h52’09”
2位 エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)
3位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) +08”
4位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)
5位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)
6位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)
7位 パトリック・ベヴィン(オーストラリア、キャノンデールプロサイクリング)
8位 ネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ)
9位 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)
10位 マルコ・カノーラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
個人総合成績
ポイント賞
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)
山岳賞
1位 エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)
ヤングライダー賞
1位 ダニエル・イートン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
チーム総合成績
1位 キャノンデールプロサイクリング
text:So.Isobe
photo:www.amgentourofcalifornia.com/Brian Hodes
その名の通りカリフォルニア州を舞台としたツアー・オブ・カリフォルニア(UCI2.HC)は2日目。ロサンゼルス市街地から郊外の山岳地帯を経由し、サンタクラリタの街へとゴールする148.5kmコースがその舞台だ。
標高237mのサウスパサデナを出発すると、すぐさま標高1121mの1級山岳エンジェルスクエストへの登りがスタート。続いて2級山岳タジャンガをクリアして長い下りに入るが、111.5km地点と124km地点にも2級山岳が用意されるなど、基本的にはスプリンター向けながらアタッカーにもチャンスがある。
アタックと吸収を繰り返す激しい展開から、一時は22名という大きな逃げグループが形成されたものの、登坂距離14.1km、平均勾配5.1%のエンジェルスクエストの登りで吸収。
それでも動きが静まることなく、頂上付近でウィリアム・バルタ(アメリカ、アクセオン・ハーゲンス・ベルマン)、ベンジャミン・キング(アメリカ、キャノンデールプロサイクリング)、エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)、シンドレ・ショースタッドルンケ(ノルウェー、ジャイアント・アルペシン)という4名が抜け出しを図る。集団はこの4名を見送ったことで落ち着きを取り戻した。
35℃にも届こうかという気温の中、快調に飛ばす先頭4名。レース序盤がハイペースで進行したことも手伝ってメイン集団はストップ。4名は一気に7分差を稼ぎ出すことに成功する。
逃げる4名の中では「今日の目標は逃げに乗ってKOMジャージを獲ることだった」と語るハフマンが積極的にポイントを集め、狙い通りスタージ終了時点での山岳賞を確定させる。3つ目の山岳ではショースタッドルンケが脱落し、残る3名が徐々にテンポを上げる集団から逃げる展開に。
メイン集団はスプリントを狙うカチューシャやディレクトエネルジー、BMCレーシングが中心となって追走を企てる。逃げ切りの可能性を感じてギアを切り替えた先頭グループからはバルタも遅れ、キングとハフマンはフルスピードでフィニッシュを目指した。
スプリントを狙った集団だったが、「全力で吸収を試みたものの、今日は逃げグループが強すぎた」とアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)が振り返るように、リードの縮小は緩やか。キングとハフマンは協調を崩すことなく、集団を20秒後ろに従えたまま最終ストレートへと到達してみせた。
少々の牽制から先駆けしたのはハフマン。しかし「KOMで先着されたので彼のスプリントは警戒していた」と語るキングがゴール直前で抜き去りガッツポーズ。低迷が続いていたチームに今季初のHCレース優勝を届けた。
「本当はハフマンを登りで千切って独走したかったが、結局2人でゴールまで同調できたことが大きかった」と振り返るキング。Stravaにアップされたデータによると、4時間弱のステージを通したキングの加重平均パワーは341W。最後のスプリントでは最高出力1302Wが記録されている。
先頭二人は集団から8秒差でフィニッシュしたため、ボーナスタイムを得たキングがペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)に代わって総合リーダーに浮上している。
翌第3ステージは、超級山岳ジブラルタルロード頂上へとフィニッシュするクイーンステージ。登坂距離12km、平均勾配8%のヒルクライムで、早くも総合優勝争いが大きく動く。
ツアー・オブ・カリフォルニア2016第2ステージ結果
1位 ベンジャミン・キング(アメリカ、キャノンデールプロサイクリング) 3h52’09”
2位 エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)
3位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) +08”
4位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)
5位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)
6位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)
7位 パトリック・ベヴィン(オーストラリア、キャノンデールプロサイクリング)
8位 ネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ)
9位 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)
10位 マルコ・カノーラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
個人総合成績
1位 ベンジャミン・キング(アメリカ、キャノンデールプロサイクリング)
2位 エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)
3位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)
4位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
5位 ダニエル・イートン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
6位 ウィリアム・バルタ(アメリカ、アクセオン・ハーゲンス・ベルマン)
7位 シンドレ・ショースタッドルンケ(ノルウェー、ジャイアント・アルペシン)
8位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)
9位 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)
10位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)
2位 エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)
3位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)
4位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
5位 ダニエル・イートン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
6位 ウィリアム・バルタ(アメリカ、アクセオン・ハーゲンス・ベルマン)
7位 シンドレ・ショースタッドルンケ(ノルウェー、ジャイアント・アルペシン)
8位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)
9位 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)
10位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)
8h12’34”
+08”
+14”
+20”
+21”
+23”
+24”
+08”
+14”
+20”
+21”
+23”
+24”
ポイント賞
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)
山岳賞
1位 エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング)
ヤングライダー賞
1位 ダニエル・イートン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
チーム総合成績
1位 キャノンデールプロサイクリング
text:So.Isobe
photo:www.amgentourofcalifornia.com/Brian Hodes