2016/04/26(火) - 11:56
強風が吹き荒れたカッパドキアで繰り広げられた攻防。人数を揃えたカハルーラルが度重なる波状攻撃を仕掛け、ペッロ・ビルバオが先頭フィニッシュ。総合首位のプリジミスラウ・ニエミエツは辛くもその座を守っている。
トルコで開催中のツアー・オブ・ターキーは大会2日目。歴史遺産や”妖精の煙突"と呼ばれる奇岩、壮大な渓谷に代表されるカッパドキア周辺が初めてレースの舞台となった。
晴天に恵まれたこの日のコースは2級山岳を含む36.4kmの周回コースを4周半し、最後は山岳頂上へとフィニッシュする154.1km。総合争いに大きく影響を与えるステージである上、この日は登坂と共に強風がレースをより一層難しいものとした。
序盤の主役となったのはエドワード・グロース(ルーマニア)を含む3名の逃げ。ランプレ・メリダやアスタナシティがペースを整えるメイン集団に対し、最大で4分20秒の差を持って距離を消化する。その後ろでは山岳賞のレミ・ディグレゴリオ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)が山岳ポイントで全体の4位通過を重ね、ポイントを加算していく。
CCCスプランディポルコウィチェも牽引に加わったメイン集団は、残り45kmという早めのタイミングで逃げを捉え、レースは振り出しに。登りでジワリとペースが上がっていく中、集団前方に位置取っていたカハルーラルが仕掛けた。
チーム一丸となった断続的なペースアップに集団は粉砕され、平坦区間の横風によって先頭グループは15名程度にまで絞り込まれる。これによって前日に負傷したダヴィデ・レベッリン(イタリア、CCCスプランディポルコウィチェ)も遅れ、2連覇を目指したクリスチャン・デュラセック(クロアチア)とランプレ・メリダのアシスト陣も崩壊した。
カハルーラルのペースメイクはゴールへと至る登りでも継続され、残り距離が3kmを割り込むと先頭はカハルーラル3名対ニエミエツという展開に。カハルーラルが波状攻撃を続ける中から、残り2kmでペッロ・ビルバオ(スペイン)が飛び出した。
ビルバオを見送った3名には遅れていた集団が追いつき、ニエミエツはイリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)の働きでタイム差を詰め、辛くも急場を凌いでいく。ビルバオが両手を挙げた10秒後、メイン集団もゴールになだれ込み、ニエミエツは6秒差で総合首位を守った。
「今日は全てが上手く運んだ。昨年僕は横風で分断された挙句にパンクを喫し、総合を諦めざるを得なかった。今日はアローヨか他のチームメイトがゴールを狙うつもりで、自分にチャンスが回ってくるとは思っていなかったんだ」とビルバオはコメントする。
一方リーダージャージを守ったニエミエツは「とてもハードな1日だったが、総合を守ったという事実が大切だ。コシェヴォイにビールを奢らなければ」と語っている。
ツアー・オブ・ターキー2016第2ステージ結果
個人総合成績
山岳賞
1位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
スプリント賞
1位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
ビューティー・オブ・ターキー賞
1位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
text:So.Isobe
photo:Tour of Turkey/Brian Hodes
トルコで開催中のツアー・オブ・ターキーは大会2日目。歴史遺産や”妖精の煙突"と呼ばれる奇岩、壮大な渓谷に代表されるカッパドキア周辺が初めてレースの舞台となった。
晴天に恵まれたこの日のコースは2級山岳を含む36.4kmの周回コースを4周半し、最後は山岳頂上へとフィニッシュする154.1km。総合争いに大きく影響を与えるステージである上、この日は登坂と共に強風がレースをより一層難しいものとした。
序盤の主役となったのはエドワード・グロース(ルーマニア)を含む3名の逃げ。ランプレ・メリダやアスタナシティがペースを整えるメイン集団に対し、最大で4分20秒の差を持って距離を消化する。その後ろでは山岳賞のレミ・ディグレゴリオ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)が山岳ポイントで全体の4位通過を重ね、ポイントを加算していく。
CCCスプランディポルコウィチェも牽引に加わったメイン集団は、残り45kmという早めのタイミングで逃げを捉え、レースは振り出しに。登りでジワリとペースが上がっていく中、集団前方に位置取っていたカハルーラルが仕掛けた。
チーム一丸となった断続的なペースアップに集団は粉砕され、平坦区間の横風によって先頭グループは15名程度にまで絞り込まれる。これによって前日に負傷したダヴィデ・レベッリン(イタリア、CCCスプランディポルコウィチェ)も遅れ、2連覇を目指したクリスチャン・デュラセック(クロアチア)とランプレ・メリダのアシスト陣も崩壊した。
カハルーラルのペースメイクはゴールへと至る登りでも継続され、残り距離が3kmを割り込むと先頭はカハルーラル3名対ニエミエツという展開に。カハルーラルが波状攻撃を続ける中から、残り2kmでペッロ・ビルバオ(スペイン)が飛び出した。
ビルバオを見送った3名には遅れていた集団が追いつき、ニエミエツはイリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)の働きでタイム差を詰め、辛くも急場を凌いでいく。ビルバオが両手を挙げた10秒後、メイン集団もゴールになだれ込み、ニエミエツは6秒差で総合首位を守った。
「今日は全てが上手く運んだ。昨年僕は横風で分断された挙句にパンクを喫し、総合を諦めざるを得なかった。今日はアローヨか他のチームメイトがゴールを狙うつもりで、自分にチャンスが回ってくるとは思っていなかったんだ」とビルバオはコメントする。
一方リーダージャージを守ったニエミエツは「とてもハードな1日だったが、総合を守ったという事実が大切だ。コシェヴォイにビールを奢らなければ」と語っている。
ツアー・オブ・ターキー2016第2ステージ結果
1位 ペッロ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)
2位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
3位 マウロ・フィネット(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
4位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
5位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
6位 リカルド・ヴィエラ(ポルトガル、カハルーラル)
7位 クエンティン・パシェ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
8位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)
9位 イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)
10位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
80位 石橋学(NIPPOヴィーニファンティーニ)
90位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)
2位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
3位 マウロ・フィネット(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
4位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
5位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
6位 リカルド・ヴィエラ(ポルトガル、カハルーラル)
7位 クエンティン・パシェ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
8位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)
9位 イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)
10位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
80位 石橋学(NIPPOヴィーニファンティーニ)
90位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)
4h18’51”
+10”
+13”
+17”
+20’43”
+21’05”
+10”
+13”
+17”
+20’43”
+21’05”
個人総合成績
1位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
2位 ペッロ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)
3位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
4位 マウロ・フィネット(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
5位 クエンティン・パシェ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
6位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
7位 リカルド・ヴィエラ(ポルトガル、カハルーラル)
8位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)
9位 ニキータ・スタルノフ(カザフスタン、アスタナシティ)
10位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
2位 ペッロ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)
3位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
4位 マウロ・フィネット(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
5位 クエンティン・パシェ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
6位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
7位 リカルド・ヴィエラ(ポルトガル、カハルーラル)
8位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)
9位 ニキータ・スタルノフ(カザフスタン、アスタナシティ)
10位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
7h29’19”
+06”
+11”
+16”
+19”
+28”
+35”
+06”
+11”
+16”
+19”
+28”
+35”
山岳賞
1位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
スプリント賞
1位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
ビューティー・オブ・ターキー賞
1位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
text:So.Isobe
photo:Tour of Turkey/Brian Hodes
Amazon.co.jp