ケモ KE-R5　エアロ形状を取り入れたもう一つのフラッグシップロード

本格的な国内展開が始まったスイスデザイン/イタリアンメイドの新興ブランド・ケモ。エアロ形状を取り入れたもう一つのハイエンドロード「KE-R5」や、共通のフレーム形状をもつカーボン違いの兄弟モデル「KE-R4」、シンプルデザインのエントリーグレード「KE-R1」を紹介する。

---

ケモ KE-R5

ケモ KE-R5（カーボングリーン）
下側1-1/2インチのテーパードヘッドチューブ 空気抵抗を抑えた逆トライアングル断面のダウンチューブ


「KE-R5」はフォーク、ダウンチューブ、シートチューブ及びシートポストに翼断面形状のチューブを採用したプロユースのエアロロード。2014年にケモがツール・ド・フランスに初出場した際にブルターニュ・シェセによって使用された1台で、先に紹介したオールラウンド系の「KE-R8」シリーズに並ぶもう一つのフラッグモデルである。

モノコック構造をとるフレームの素材には、UD40Tハイモジューラスカーボンを採用。長年に渡ってカーボン素材の開発と製造に携わってきた創業者のコマリ兄弟の経験やノウハウに基づいたレイアップやチューブ形状などの設計とあわせて、剛性、強度、重量のバランスを追求した。

シートポストもエアロ形状だ ヘッドチューブとフォークラウンのインテグレーテッド設計により空気抵抗を低減

緩やかにベンドしたトップチューブは振動吸収性の確保に貢献 エアロ形状のフロントフォーク

優れた駆動効率に貢献するボリューミーなチェーンステー BB386規格を採用したボリュームあるボトムブラケットシェル


結果、プロのパワーをロス無く推進力へと変換する優れた駆動効率と、欧州の安全規格であるEN14781をパスする高い強度を実現しつつ、フレーム単体で1,122g（Sサイズ）と実用性充分な重量をマーク。加えて、長距離のレースやハイテンポなツーリングでライダーの疲労を抑えるべく、緩やかに湾曲したトップチューブや細身のシートステーにより快適性を確保している。

フォーク素材もフレームと同じくUD40Tハイモジューラスカーボンを採用。ワンピース構造によって製造されており、下側1-1/2インチのテーパードヘッドデザインとあわせてハンドリングの安定性を高めている。また、ヘッドチューブはフォーククラウンのインテグレーテッド設計により、バイクの空力性能において特に重要とされるフロント周りの空気抵抗を低減。重量は348gだ。

ケモ KE-R5（カーボンイエロー） (c)SHIONO BICYCLEケモ KE-R5（カーボンブラック） (c)SHIONO BICYCLE

ケモ KE-R5（カーボンホワイト） (c)SHIONO BICYCLEケモ KE-R5（カーボンオレンジ） (c)SHIONO BICYCLE


サイズはXXS、XS、S、M、L、XLの6種類、カラーはネオンカラーを含むカーボンブラック、カーボンホワイト、カーボングリーン、カーボンイエロー、カーボンオレンジの5色がラインアップされる。

販売パッケージはコンポーネントの異なる5種類の完成車とフレームセットの計6種類。完成車の場合はコンポーネントはシマノDURA-ACE、ULTEGRA、105から選択可能だ。またホイールについてもシマノWH-9000 C35 CL（DURA-ACEコンポ選択の場合）、WH-6800（ULTEGRAコンポ選択の場合）、WH-RS11から予算や用途などに合わせて選択できる。

ケモ KE-R5
フレーム素材：UD40T
サイズ：XXS、XS、S、M、L、XL
重　量：1,122g（フレーム単体Sサイズ）、348g（フォーク）
カラー：カーボンブラック、カーボンホワイト、カーボングリーン、カーボンイエロー、カーボンオレンジ
税抜価格（カッコ内はホイール）：
シマノ DURA-ACE　697,000円（WH-9000 C35 CL）、498,000円（WH-RS11）
シマノ ULTEGRA　407,400円（WH-6800）、376,000円（WH-RS11）
シマノ 105　339,000円（WH-RS11）
フレームセット　268,000円（シートピラー付属）

---

ケモ KE-R4

ケモ KE-R4（レッドホワイト） (c)SHIONO BICYCLE
ヘッドチューブにはブランドロゴであるKの文字が描かれる スイスで設計されていることを示すSWISS engineeringのレターが入る


ハイエンドモデルの一角を成すエアロロード「KE-R5」とほぼ共通のフレーム形状を採用するカーボン違いの兄弟モデルが「KE-R4」である。素材には30Tと40Tという2つのカーボンを組み合わせ、上位グレードよりも快適性を強化し、よりロングライドに適した乗り味に。フレーム単体重量は1,226gで、カーボンの変更による重量増は104gに抑えられている。

カーボンフォークもKE-R5より素材が変更となり、30Tカーボン製となるものの、ワンピース構造やヘッドチューブとのインテグレーテッドデザインはそのまま受け継がれており、重量増は僅かに4g。その他、BB386規格のマッシブなボトムブラケットシェルや、下側1-1/2インチのテーパードヘッドデザインも共通だ。

リアタイヤに沿った形状とされたシートチューブ 上位グレードのKE-R5と共通の形状を採用するKE-R4

エアロダイナミクスに貢献する逆トライアングル断面のダウンチューブ エアロ形状を採用したワンピース構造のフロントフォーク


販売は完成車にて行われ、シマノUTEGRAと105から選択可能。また、電動コンポーネントのケーブル内装に対応しており、将来的なアップグレードも可能だ。サイズはXXS、XS、S、M、L、XLの6種類がラインアップされる。カラーはレッドホワイトの1色展開となる。

ケモ KE-R4
フレーム素材：30T/40T
サイズ：XXS、XS、S、M、L、XL
重　量：1,226g（フレーム単体Sサイズ）、352g（フォーク）
カラー：レッドホワイト
税抜価格（カッコ内はホイール）：
シマノ ULTEGRA　318,000円（WH-RS010）
シマノ 105　284,000円（WH-RS010）

---

ケモ KE-R1

ケモ KE-R1（ホワイトレッド） (c)SHIONO BICYCLE
ケモ KE-R1（カーボンレッド） (c)SHIONO BICYCLE下側1-1/2インチのテーパードヘッドチューブ


丸パイプをメインとしたシンプルなフレーム形状が特徴的な「KE-R1」。エントリーモデルという位置づけながら、カーボン素材そのものとレイヤリングをこだわることで、上位グレードを凌ぐ1,121g（Sサイズ）というフレーム単体重量をマークした1台だ。

また、ビギナーでも扱いやすい様に配慮された各部の仕様も特徴で、ステアリングコラムはアルミ製、ボトムブラケットはねじ切り式、ケーブルは全て外装とされている。そして、幅広い体格のライダーに最適なライディングポジションを提供できる様に、上位グレードが6サイズ展開であるのに対し、KE-R1のみ8サイズ展開とした。

シンプルなラウンド断面のダウンチューブ シンプルな形状のフロントフォーク。扱いやすさを重視してコラムはアルミ製としている

スレッド式BBを採用する ケーブルは全て外装仕様とされている


販売パッケージは、シマノ105をフルセットで採用した完成車の1種類がラインアップされる。カラーはカーボンレッドとホワイトレッドの2色展開。初めてのロードバイク購入を考えている方の中でも、仲間や周りと違うけど、しっかりとしたブランドのバイクが欲しいという方におすすめだ。

ケモ KE-R1
フレーム素材：カーボン
サイズ：46、48、50、52、54、56、58、61
重　量：1,121g（フレーム単体Sサイズ）、665g（フォーク）
コンポーネント：シマノ 105
ホイール：シマノ WH-RS010
カラー：カーボンレッド、ホワイトレッド
価　格：224,000円（税抜）

---

上記取扱はSHIONO BICYCLE。