シューズメーカーとしてもプロアマ問わず多くのサイクリストから支持を集めるシマノより、ソフトな履き心地を持つシンプルデザインのロード用シューズ「RP」シリーズが登場。カーボンソールを採用するカスタムフィット対応のハイエンドモデル「RP9」と、セカンドグレードの「RP5」を紹介する。
シマノ RP9
シマノ RP9 photo:Yuya.Yamamoto
ブルベに代表されるロングライド、週末のサイクリング、アップテンポなツーリングといったライディングスタイルでロードバイクを楽しむサイクリストに向けたシマノの新型シューズが「RoadPerformance」シリーズ。そのハイエンドモデルが「RP9」である。
その特徴は、プロユースの「SH-R321」と共通のテクノロジーにより、シマノシューズならではの高いペダリング効率を実現しつつ、各部をチューニングすることでソフトな履き心地との両立を図ったこと。また、モノトーンのシンプルなデザインも「RP9」及びRPシリーズの特徴である。
外側のアッパーとタンを一体化することでフィット感を高めたサラウンドラップ設計
1枚のパネルを大きくすることで、包み込む様な履き心地を実現
SH-R321よりもアーチサポートを弱めて剛性を抑えたカーボンソール。ワイドなクリート調整幅を持つ
ソールには、つま先の位置を最適化しペダリング効率を高めるダイナラストを採用。アーチサポートはレーシングモデルより抑えられている
アッパーには、シューズの内側と外側の両サイドから大きなパターンで足を包み込む「サラウンドラップ」デザインを採用。足とシューズの隙間を減らすことで優れたフィット感を実現したと同時に、空気抵抗の原因となるアッパー表面の段差を減らすことに成功している。
また、シマノが誇るソール形状「ダイナラスト」ももちろん取り入れられている。このダイナラストとはシマノが「ブレーキングロス」と呼ぶ足を引き上げる際に発生する負の力を低減することに着目した設計のこと。特にブレーキングロスに大きな影響を及ぼすという「つま先の高さ」を最適化することで、ブレーキングロスを5.23%軽減することに成功している。
加えてRP9はカスタムフィットに対応しており、シューズ本体の甲、アーチ、ヒール、そしてインソールを足にあわせて熱成形することにより更に高効率なペダリングが可能となる。フルカーボン製のアウターソールは剛性指数11と、SH-R321より1ポイント下がるものの、ハイアマチュアの踏力もシッカリと受け止めてくれることだろう。
つま先部には樹脂製のガードを配置することで、タイヤとの擦れなどによる損耗を防止
ソフトな履き心地を目指し、ヒールサポートは最小限とされている
クロージャーシステムはバックルx1/ベルクロx2というオーソドックスな組み合わせだ
RP9に付属するカスタムフィット対応インソール
一方、レース系シューズと大きく異なる点が2つあり、アーチのサポートをやや弱め、ヒール部はサポートを最小限とすることでソフトな履き心地と、優れたペダリング効率の両立を実現した。また、アッパー素材に採用されるマイクロファイバーシンセティックレザーのしなやかさも、ソフトな履き心地に貢献している。
実際に履いてみた印象では、ワイドタイプはほぼ表記どおりのサイズ感で、多くのシューズブランドでユーロサイズだと43(シディのみ44)という筆者にもフィットする。そして、確かにSH-R321よりもソフトな履き心地となっている。シューズの内面が足全体と面で接触しているという点は共通ながら、カカトとアーチに掛かる圧力が少なくなっているということであり、決してユルいわけではない。
シマノ RP9(ホワイト)
ツーリングなど気張らないライドにぴったりなシンプルデザインだ
もちろん、SPD-SLペダルとの相性は抜群
アーチサポートの強弱については足との相性やフィーリングによって好みが別れるところで、例えばシディの様にフラットなソールのシューズを好む方には、SH-R321はマッチしなかったことだろう。しかし、RP9であれば、そういった方でも高いフィット感を得ることができる可能性が高くなっている。また、今回試し履きしたワイドタイプは縦横共に余裕のある造りとなっているため、可能であればノーマルタイプと履き比べした上で購入されること推奨する。また、他ブランドよりもベルクロが短いことには留意する必要があるだろう。
サイズは36~48の間で展開され、39~43ではハーフサイズもラインアップされる。また、全サイズでノーマルと幅広のワイドという2タイプを用意。43サイズのワイドタイプの片側重量は302g(実測平均)。カラーはホワイトとブラックの2色展開となる。
シマノ RP9
アッパー素材:マイクロファイバーシンセティックレザー&メッシュ
ソール:カーボンファイバー
ソール形状:ノーマル、ワイド
ラスト:SHIMANO DYNALAST
サイズ:36~38、39~43(ハーフサイズあり)、44〜48(36、37、47、48は受注生産)
重 量:302g(43サイズ/ワイド片側、実測平均)
カラー:ホワイト、ブラック
価 格:28,000円(税抜)
シマノ RP5
シマノ RP5
ハイエンドモデル「RP9」のコアとなるテクノロジーを多く取り入れたセカンドグレードが「RP5」。ペダリング効率を高めるダイナラストや、フィット感の向上と空気抵抗の低減に貢献するサラウンドラップデザインなどを採用する一方で、ソールやアッパー素材を変更することで、お求めやすい価格を実現している。
アッパー素材にはディンプル状のエンボス加工が施されたしなやかなシンセティックレザーを採用。ソールには、グラスファイバーカーボンファイバーコンポジットナイロン製のベースに、カーボンプレートを組み合わせ剛性を強化することで、レースにも対応できるダイレクトな踏み心地を実現した。
アッパー表面にはディンプル状のエンボス加工が施されている
上位モデル同様に、アッパーにはサラウンドラップ設計を取り入れている
クリート取り付け部にカーボンプレートを配し、強化したソール
ソフトな履き心地に貢献する、サポートを最小限としたヒール部
上位グレード同様に、つま先位置を最適化しペダリング効率を高めるダイナラストを採用する
RP5に付属するインソール
サイズバリエーションは36~48と豊富。サイズ43は、多くのシューズブランドでユーロサイズだと43(シディのみ44)という筆者の場合、全体的にタイトだと感じたが、特定の箇所が痛むということはなく、ジューズ内面全体が足と面で接触してくれる。重量は295g(43サイズ片側、実測平均)とRP9よりも軽量に仕上がっている。カラーはシンプルなホワイトとブラックの2色展開だ。
シマノ RP5
アッパー素材:シンセティックレザー&メッシュ
ソール:カーボンファイバーコンポジットナイロン+カーボンファイバープレート(SPD-SL/SPD両対応)
ラスト:SHIMANO DYNALAST
サイズ:36~48
重 量:295g(43サイズ片側、実測平均)
カラー:ホワイト、ブラック
価 格:16,000円(税抜)
シマノ RP9

ブルベに代表されるロングライド、週末のサイクリング、アップテンポなツーリングといったライディングスタイルでロードバイクを楽しむサイクリストに向けたシマノの新型シューズが「RoadPerformance」シリーズ。そのハイエンドモデルが「RP9」である。
その特徴は、プロユースの「SH-R321」と共通のテクノロジーにより、シマノシューズならではの高いペダリング効率を実現しつつ、各部をチューニングすることでソフトな履き心地との両立を図ったこと。また、モノトーンのシンプルなデザインも「RP9」及びRPシリーズの特徴である。




アッパーには、シューズの内側と外側の両サイドから大きなパターンで足を包み込む「サラウンドラップ」デザインを採用。足とシューズの隙間を減らすことで優れたフィット感を実現したと同時に、空気抵抗の原因となるアッパー表面の段差を減らすことに成功している。
また、シマノが誇るソール形状「ダイナラスト」ももちろん取り入れられている。このダイナラストとはシマノが「ブレーキングロス」と呼ぶ足を引き上げる際に発生する負の力を低減することに着目した設計のこと。特にブレーキングロスに大きな影響を及ぼすという「つま先の高さ」を最適化することで、ブレーキングロスを5.23%軽減することに成功している。
加えてRP9はカスタムフィットに対応しており、シューズ本体の甲、アーチ、ヒール、そしてインソールを足にあわせて熱成形することにより更に高効率なペダリングが可能となる。フルカーボン製のアウターソールは剛性指数11と、SH-R321より1ポイント下がるものの、ハイアマチュアの踏力もシッカリと受け止めてくれることだろう。




一方、レース系シューズと大きく異なる点が2つあり、アーチのサポートをやや弱め、ヒール部はサポートを最小限とすることでソフトな履き心地と、優れたペダリング効率の両立を実現した。また、アッパー素材に採用されるマイクロファイバーシンセティックレザーのしなやかさも、ソフトな履き心地に貢献している。
実際に履いてみた印象では、ワイドタイプはほぼ表記どおりのサイズ感で、多くのシューズブランドでユーロサイズだと43(シディのみ44)という筆者にもフィットする。そして、確かにSH-R321よりもソフトな履き心地となっている。シューズの内面が足全体と面で接触しているという点は共通ながら、カカトとアーチに掛かる圧力が少なくなっているということであり、決してユルいわけではない。



アーチサポートの強弱については足との相性やフィーリングによって好みが別れるところで、例えばシディの様にフラットなソールのシューズを好む方には、SH-R321はマッチしなかったことだろう。しかし、RP9であれば、そういった方でも高いフィット感を得ることができる可能性が高くなっている。また、今回試し履きしたワイドタイプは縦横共に余裕のある造りとなっているため、可能であればノーマルタイプと履き比べした上で購入されること推奨する。また、他ブランドよりもベルクロが短いことには留意する必要があるだろう。
サイズは36~48の間で展開され、39~43ではハーフサイズもラインアップされる。また、全サイズでノーマルと幅広のワイドという2タイプを用意。43サイズのワイドタイプの片側重量は302g(実測平均)。カラーはホワイトとブラックの2色展開となる。
シマノ RP9
アッパー素材:マイクロファイバーシンセティックレザー&メッシュ
ソール:カーボンファイバー
ソール形状:ノーマル、ワイド
ラスト:SHIMANO DYNALAST
サイズ:36~38、39~43(ハーフサイズあり)、44〜48(36、37、47、48は受注生産)
重 量:302g(43サイズ/ワイド片側、実測平均)
カラー:ホワイト、ブラック
価 格:28,000円(税抜)
シマノ RP5

ハイエンドモデル「RP9」のコアとなるテクノロジーを多く取り入れたセカンドグレードが「RP5」。ペダリング効率を高めるダイナラストや、フィット感の向上と空気抵抗の低減に貢献するサラウンドラップデザインなどを採用する一方で、ソールやアッパー素材を変更することで、お求めやすい価格を実現している。
アッパー素材にはディンプル状のエンボス加工が施されたしなやかなシンセティックレザーを採用。ソールには、グラスファイバーカーボンファイバーコンポジットナイロン製のベースに、カーボンプレートを組み合わせ剛性を強化することで、レースにも対応できるダイレクトな踏み心地を実現した。






サイズバリエーションは36~48と豊富。サイズ43は、多くのシューズブランドでユーロサイズだと43(シディのみ44)という筆者の場合、全体的にタイトだと感じたが、特定の箇所が痛むということはなく、ジューズ内面全体が足と面で接触してくれる。重量は295g(43サイズ片側、実測平均)とRP9よりも軽量に仕上がっている。カラーはシンプルなホワイトとブラックの2色展開だ。
シマノ RP5
アッパー素材:シンセティックレザー&メッシュ
ソール:カーボンファイバーコンポジットナイロン+カーボンファイバープレート(SPD-SL/SPD両対応)
ラスト:SHIMANO DYNALAST
サイズ:36~48
重 量:295g(43サイズ片側、実測平均)
カラー:ホワイト、ブラック
価 格:16,000円(税抜)
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