2015/10/11(日) - 23:42
赤い応援幕に溢れた宇都宮城址公園で、地元の声援に応えるように小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)が独走。前年のジャパンカップシクロクロスに続き、小坂が2年連続で宇都宮城址公園の戦いを制した。
2014年にTOHOKU CXの第2戦「ジャパンカップシクロクロス」として初開催された大会が、宇都宮シクロクロス第1戦としてジャパンカップの1週間前に開催。前日にお伝えした通り今シーズンは宇都宮でシリーズ3戦が行われる。
第1戦の舞台となるのは宇都宮市役所の目の前に位置する宇都宮城址公園。「レースを見せる場所として最高の立地」と話すのは大会オーガナイザーの菅田純也さんだ。「前年の初回大会が盛り上がったこともあり、参加者は約100名増加。栃木県内の選手エントリーが増えた」という。
コースの約半分は公園内の芝地で、テクニカルコーナーからハイスピードコーナーまで様々なスピード域のコーナーが描かれる。前夜に降り始めた雨がレース当日になっても止まず、路面は常にウェットな状態。そのため芝生や舗装路のコーナーでは転倒者が続出した。
C1レースは前日のエキシビジョンレースの優勝者でディフェンディングチャンピオンの小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)と丸山厚(BOMA RACING)、前田公平(弱虫ペダルシクロクロスチーム)の3名が1周目から先行する展開。2周目に丸山が脱落すると早くも小坂と前田の一騎打ちとなる。
シケインをバニーホップで軽やかにクリアする前田が一時的にリードするシーンも見られたが、小坂が落ち着いてぴったりとマーク。するとレース中盤に両者の差が広がり始める。先行したのは宇都宮の大声援を受けた小坂だった。
「スタート前から一番のライバルになると予想していたのが前田選手。彼はシケインを飛んでいくし、終盤まで一緒に行くことになると予想していました。中盤の芝生区間で少し離れたので、その隙をついてペースアップ。そこから順調にタイム差が広がりました」と小坂。タイム差は10秒、15秒、20秒と広がってレースは終盤へ。
観客を沸かせながら順調にリードを広げた小坂だったが、残り2周でパンクに見舞われる。「さすがに焦りました」と語りながらも落ち着いて半周をパンクしたまま走ってバイク交換。それまでに広げていたリードが功を奏し、前田に追いつかれることなく先頭を守り、そのまま独走でフィニッシュした。
「勝たなきゃいけないレース」で狙い通り勝利した小坂。周りを取り囲む観客たちを見渡し、笑顔で撮影に応じながら「天気が悪かったのにこれだけの観客の方々に集まっていただいて感激です。いろんな人に『今年も勝ってね』と言っていただいて、かなりのプレッシャーの中でのレースでした」と充実感溢れる表情で話した。
CL1は今井美穂(CycleClub.jp)の独壇場に。スタート後すぐに飛び出した今井が先行スタートのC2選手を次々に抜いて圧勝。全日本チャンピオンの豊岡英子(パナソニックレディース)はメカトラで一旦後退しながらも、與那嶺恵理(サクソバンクFX証券・YONEX)に競り勝って2位に入っている。
この日優勝した小坂や今井を含め、多くの選手が翌日に開催されるJCXポイント対象レースの茨城シクロクロス第1戦にも出場する。いよいよ日本国内でも本格的にシクロクロスシーズンがスタートした。
宇都宮シクロクロス2015-2016第1戦結果
C1
1位 小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス) 58’22”
2位 前田公平(弱虫ペダルシクロクロスチーム) +14”
3位 丸山厚(BOMA RACING) +40”
4位 重田兼吾(Team CUORE/順天堂大学) +1’23”
5位 小坂正則(スワコレーシング) +1’32”
6位 小橋勇利(JP SPORTS TEST TEAM-MASSA-ANDEX)+1’36”
7位 兼子博昭(スワコレーシング) +2’10”
8位 武井亨介(FORZA・YONEX) +2’38”
9位 池本真也(和光機器) +3’31”
10位 中村龍太郎(SNEL CYCLOCROSSTEAM) +3’53”
CL1
1位 今井美穂(CycleClub.jp) 36’22”
2位 豊岡英子(パナソニックレディース) +1’18”
3位 與那嶺恵理(サクソバンクFX証券・YONEX) +1’30”
4位 西山みゆき +2’52”
5位 林口幸恵(SNEL CYCLOCLOSSTEAM) +4’46”
マスターズ
1位 江川嘉宏(PEDAL NATION) 26’55”
2位 瀬戸幸正(ベーグルワン) +05”
3位 渡辺誠一(...&BicycleCC) +17”
4位 綾野真(チバポンズ川口農園シクロワイアード) +31”
5位 有持真人(Team ARI) +37”
C2
1位 織田聖(Above Bike Store Cycle Club) 38’15”
2位 吉田秀夫(TEAM BONSAI ASTRONAUTICS) +46”
3位 中里聡史(Gufo Cycle Works) +1’03”
4位 佐々木秋久(CycleClub.jp) +1’13”
5位 堀智昭(FastLaneRacing) +1’17”
C3
1位 小島大輝(SNEL CYCLOCROSSTEAM) 25’48”
2位 福田昌弘(レモネード・ベルマーレ・レーシングチーム)+1’07”
3位 黒田健(ERATEH) +1’14”
C4A
1位 重田恵杜(Team cuore) 24’13”
2位 関根玲(CICADA UNITED) +22”
3位 武末真和(Mile Post Racing) +1’10”
C4B
1位 北山大介 27’48”
2位 網代守(squadra Coo) +02”
3位 早川光(3peak) +07”
CL2
1位 高橋織江(PEDAL NATION) 26’23”
2位 安田朋子(SNEL) +1’40”
3位 山本貴子(OCi) +2’05”
text&photo:Kei Tsuji
2014年にTOHOKU CXの第2戦「ジャパンカップシクロクロス」として初開催された大会が、宇都宮シクロクロス第1戦としてジャパンカップの1週間前に開催。前日にお伝えした通り今シーズンは宇都宮でシリーズ3戦が行われる。
第1戦の舞台となるのは宇都宮市役所の目の前に位置する宇都宮城址公園。「レースを見せる場所として最高の立地」と話すのは大会オーガナイザーの菅田純也さんだ。「前年の初回大会が盛り上がったこともあり、参加者は約100名増加。栃木県内の選手エントリーが増えた」という。
コースの約半分は公園内の芝地で、テクニカルコーナーからハイスピードコーナーまで様々なスピード域のコーナーが描かれる。前夜に降り始めた雨がレース当日になっても止まず、路面は常にウェットな状態。そのため芝生や舗装路のコーナーでは転倒者が続出した。
C1レースは前日のエキシビジョンレースの優勝者でディフェンディングチャンピオンの小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)と丸山厚(BOMA RACING)、前田公平(弱虫ペダルシクロクロスチーム)の3名が1周目から先行する展開。2周目に丸山が脱落すると早くも小坂と前田の一騎打ちとなる。
シケインをバニーホップで軽やかにクリアする前田が一時的にリードするシーンも見られたが、小坂が落ち着いてぴったりとマーク。するとレース中盤に両者の差が広がり始める。先行したのは宇都宮の大声援を受けた小坂だった。
「スタート前から一番のライバルになると予想していたのが前田選手。彼はシケインを飛んでいくし、終盤まで一緒に行くことになると予想していました。中盤の芝生区間で少し離れたので、その隙をついてペースアップ。そこから順調にタイム差が広がりました」と小坂。タイム差は10秒、15秒、20秒と広がってレースは終盤へ。
観客を沸かせながら順調にリードを広げた小坂だったが、残り2周でパンクに見舞われる。「さすがに焦りました」と語りながらも落ち着いて半周をパンクしたまま走ってバイク交換。それまでに広げていたリードが功を奏し、前田に追いつかれることなく先頭を守り、そのまま独走でフィニッシュした。
「勝たなきゃいけないレース」で狙い通り勝利した小坂。周りを取り囲む観客たちを見渡し、笑顔で撮影に応じながら「天気が悪かったのにこれだけの観客の方々に集まっていただいて感激です。いろんな人に『今年も勝ってね』と言っていただいて、かなりのプレッシャーの中でのレースでした」と充実感溢れる表情で話した。
CL1は今井美穂(CycleClub.jp)の独壇場に。スタート後すぐに飛び出した今井が先行スタートのC2選手を次々に抜いて圧勝。全日本チャンピオンの豊岡英子(パナソニックレディース)はメカトラで一旦後退しながらも、與那嶺恵理(サクソバンクFX証券・YONEX)に競り勝って2位に入っている。
この日優勝した小坂や今井を含め、多くの選手が翌日に開催されるJCXポイント対象レースの茨城シクロクロス第1戦にも出場する。いよいよ日本国内でも本格的にシクロクロスシーズンがスタートした。
宇都宮シクロクロス2015-2016第1戦結果
C1
1位 小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス) 58’22”
2位 前田公平(弱虫ペダルシクロクロスチーム) +14”
3位 丸山厚(BOMA RACING) +40”
4位 重田兼吾(Team CUORE/順天堂大学) +1’23”
5位 小坂正則(スワコレーシング) +1’32”
6位 小橋勇利(JP SPORTS TEST TEAM-MASSA-ANDEX)+1’36”
7位 兼子博昭(スワコレーシング) +2’10”
8位 武井亨介(FORZA・YONEX) +2’38”
9位 池本真也(和光機器) +3’31”
10位 中村龍太郎(SNEL CYCLOCROSSTEAM) +3’53”
CL1
1位 今井美穂(CycleClub.jp) 36’22”
2位 豊岡英子(パナソニックレディース) +1’18”
3位 與那嶺恵理(サクソバンクFX証券・YONEX) +1’30”
4位 西山みゆき +2’52”
5位 林口幸恵(SNEL CYCLOCLOSSTEAM) +4’46”
マスターズ
1位 江川嘉宏(PEDAL NATION) 26’55”
2位 瀬戸幸正(ベーグルワン) +05”
3位 渡辺誠一(...&BicycleCC) +17”
4位 綾野真(チバポンズ川口農園シクロワイアード) +31”
5位 有持真人(Team ARI) +37”
C2
1位 織田聖(Above Bike Store Cycle Club) 38’15”
2位 吉田秀夫(TEAM BONSAI ASTRONAUTICS) +46”
3位 中里聡史(Gufo Cycle Works) +1’03”
4位 佐々木秋久(CycleClub.jp) +1’13”
5位 堀智昭(FastLaneRacing) +1’17”
C3
1位 小島大輝(SNEL CYCLOCROSSTEAM) 25’48”
2位 福田昌弘(レモネード・ベルマーレ・レーシングチーム)+1’07”
3位 黒田健(ERATEH) +1’14”
C4A
1位 重田恵杜(Team cuore) 24’13”
2位 関根玲(CICADA UNITED) +22”
3位 武末真和(Mile Post Racing) +1’10”
C4B
1位 北山大介 27’48”
2位 網代守(squadra Coo) +02”
3位 早川光(3peak) +07”
CL2
1位 高橋織江(PEDAL NATION) 26’23”
2位 安田朋子(SNEL) +1’40”
3位 山本貴子(OCi) +2’05”
text&photo:Kei Tsuji
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