世界最大のバイクショー「EUROBIKE(ユーロバイク)」より、現地取材で見つけた数々のプロダクトの中からニューモデル&面白いアイテムを続々とピックアップして紹介していきます。第4弾はピナレロ、オルベア、フルクラム、ブルックス、ルディプロジェクトをピックアップ。
ピナレロ(イタリア)
ディスクブレーキ装備のDOGMA F8
ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)が今年のパリ~ルーベで駆ったDOGMA K8-S
マイヨジョーヌのイエローをイメージカラーとしたピナレロのブース
ピナレロは、マイヨジョーヌのイエローを全面に押し出したブースにプロバイクを多く展示。ツール・ド・フランスで個人総合優勝を飾ったクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)のバイクは、基本的に市販品をそのまま使用しているものの、細部に渡ってこだわりのパーツアッセンブルがなされている。
クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)がツール・ド・フランス最終ステージで使用したDOGMA F8
トップチューブにサイのグラフィックスが描かれたRHINOカラー
メカニックの自作と思われるサテライトスイッチ
例えば、シマノDi2のサテライトスイッチはチームメカニックによる自作品のよう。市販品よりもコンパクトで、操作しやすそうだ。この他にもケーブルをフレームと同カラーのイエローとし、バーテープの末端処理にテープの代わりに接着剤を用いて美観性を向上させたことや、ペダルワッシャ―を用いてQファクターを調整していること、ベアリングの防水対策としてペダルシャフトにシーリングを施していることなど、プロならではの工作を多くみてとることができる。
そして、ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームウィギンズ)の新アワーレコード樹立に大きく貢献したスペシャルマシン「Bolide HR」も展示。記録挑戦時とはクランクやタイヤが異なることからスペアバイクと思われるが、ただならぬオーラを発しており、写真に収めようとカメラやスマートフォンを構える来場者で常に賑わっていた。
ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームウィギンズ)のピナレロ Bolide HR
ホイ―ルとフレームのクリアランスを可能な限り詰めることで、空力性能を追求
ウィギンズのポジションにあわせて設計された3Dプリント成型のチタン製ハンドル
フレームの最大の特徴は、ホイールとのクリアランスを可能な限り縮めたフロントフォーク及びリア三角の設計で、あらゆる方向からの風を想定し設計されたTTバージョンのBolideと最も大きく異なるポイントでもある。アッセンブリーは、3Dプリントによって成型されたワンオフのチタン製ハンドル、カーボンの網目が艶めかしいクランクなど、スペシャルパーツが多く用いられている。
オルベア(スペイン)
エアロダイナミクスを追求した新型ORDU
空気抵抗の低減を最重要視したBBシェル部の造形
扁平率の高いチューブ形状を各部に採用
創業175周年を迎えたスパニッシュブランドのオルベアは、TTバイクの新型「ORDU」に注目。偏平率の高い翼断面チューブを多用した迫力あるフォルムへと変貌を遂げた一方で、一般的なアヘッドステムやキャリパーブレーキに対応する点や、非ISP仕様のシートポストの採用など、汎用性の高さを従来モデルより引き継いでいる。
ちょっぴり懐かしいエウスカルテル・エウスカディ時代のORCA
1980年代中盤に活躍したORBEA -GIN MGチームのバイク
ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)がクリテリウム・ドゥ・ドーフィネでポイント賞を獲得した際のORCA OMR
この他にも、ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)がクリテリウム・ドゥ・ドーフィネでポイント賞を獲得した際の「ORCA OMR」や、エウスカルテル・エウスカディ時代のORCAなど、オルベアのブランドヒストリーを彩ってきたバイクが展示されていた
フルクラム(イタリア)
フルクラムの新型ロード用カーボンホイールSPEED 40T
ブレーキ面には制動力を高める3Diamant処理が施されている
カーボンボディにアルミフランジを組み合わせたハブを採用
フルクラムは、ツール・ド・フランスよりランプレ・メリダが使用する新型ロード用カーボンホイール「SPEED 40T」を正式発表。近年主流の25Cタイヤとの相性が良く、エアロダイナミクス面でも優れる幅広リムを採用したことが最大の特徴で、ブレーキ面には制動力を高める3Diamantテクノロジーを採用。ハブはカーボンボディにアルミフランジを組み合わせた構造のもので、カンパニョーロの新型BORA ONEと共通だ。ハブベアリングはCULT仕様。前後ペア重量は1,213gと軽量に仕上がっている。
なお、「Racing Speed」シリーズは引き続きラインアップされるとのこと。この他にも、「SPEED 40T」にも、フルカーボンクリンチャーと、ディスクブレーキ対応カーボンクリンチャーが登場した「Racing Quattro」シリーズや、アルミスポークとカーボンリムを組み合わせた「Racing Zero Carbon」も展示されていた。
ブルックス(イギリス)
CAMBIUMにカーボンレール採用モデルが登場
リベットは軽量化のためにアルミ製とされている
レールは系列ブランドのフィジーク製だと思われる
ブルックスからは、クラシックバイクにぴったりな柔らかな風合い、快適性、軽量性を兼ね備える天然ゴムベース採用の「CAMBIUM」に、カーボンレールモデル「CAMBIUM C13」が登場。カーボンレールは構造や材質を見るに系列ブランドであるフィジークのカーボンブレイデッドレールだと思われる。また、リベットはアルミ製とされており、重量は259gをマークしている。カラーはブラックの1色展開で、最新のレーシングバイクとの相性も良好だ。
ルディプロジェクト(イタリア)
創業30周年を記念したRydon 18K。フレームを18Kゴールドでコーティングしている
ロットNLユンボが使用する新型の1眼式モデルTralyx
カジュアルモデルも多くラインアップされる
ルディプロジェクトからは、創業30周年を記念したスペシャルなアイウェアが登場。「Rydon 18K」は、その名のとおりフレーム部分に18Kゴールドのコーティングを施したプレミアムモデルだ。ショーモデルというわけではなく、通常モデル同様に自転車を初めとした様々なスポーツで使用可能で、重量は24gと軽量だ。
そして、ロットNLユンボが使用する新型の1眼式モデル「Tralyx」も正式発表となった。レンズの上部にベンチレーションホールを配し通気性を高めたことが特徴で、小顔のライダー向けにスモールレンズ搭載モデル「SX」もラインアップされるとのこと。
ルディプロジェクトの新型エアロヘルメットBOOST 01
エアロダイナミクスの第一人者であるジョン・コブ氏の設計を担当し、ピニンファリーナ社の風洞実験施設で空力性能を追求した
大きなベンチレーションホールにより通気性を確保している
ヘルメットでは新型のロード用エアロモデル「BOOST 01」がトピックス。ボールの様に丸みを帯びたフォルムは、エアロダイナミクスの第一人者であるジョン・コブ氏の設計で、ピニンファリーナ社の風洞実験施設で空力性能を追求。同社のスタンダードモデルと比較して12%の空気抵抗低減を実現している。
text&photo:Yuya.Yamamoto
ピナレロ(イタリア)



ピナレロは、マイヨジョーヌのイエローを全面に押し出したブースにプロバイクを多く展示。ツール・ド・フランスで個人総合優勝を飾ったクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)のバイクは、基本的に市販品をそのまま使用しているものの、細部に渡ってこだわりのパーツアッセンブルがなされている。



例えば、シマノDi2のサテライトスイッチはチームメカニックによる自作品のよう。市販品よりもコンパクトで、操作しやすそうだ。この他にもケーブルをフレームと同カラーのイエローとし、バーテープの末端処理にテープの代わりに接着剤を用いて美観性を向上させたことや、ペダルワッシャ―を用いてQファクターを調整していること、ベアリングの防水対策としてペダルシャフトにシーリングを施していることなど、プロならではの工作を多くみてとることができる。
そして、ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームウィギンズ)の新アワーレコード樹立に大きく貢献したスペシャルマシン「Bolide HR」も展示。記録挑戦時とはクランクやタイヤが異なることからスペアバイクと思われるが、ただならぬオーラを発しており、写真に収めようとカメラやスマートフォンを構える来場者で常に賑わっていた。



フレームの最大の特徴は、ホイールとのクリアランスを可能な限り縮めたフロントフォーク及びリア三角の設計で、あらゆる方向からの風を想定し設計されたTTバージョンのBolideと最も大きく異なるポイントでもある。アッセンブリーは、3Dプリントによって成型されたワンオフのチタン製ハンドル、カーボンの網目が艶めかしいクランクなど、スペシャルパーツが多く用いられている。
オルベア(スペイン)



創業175周年を迎えたスパニッシュブランドのオルベアは、TTバイクの新型「ORDU」に注目。偏平率の高い翼断面チューブを多用した迫力あるフォルムへと変貌を遂げた一方で、一般的なアヘッドステムやキャリパーブレーキに対応する点や、非ISP仕様のシートポストの採用など、汎用性の高さを従来モデルより引き継いでいる。



この他にも、ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)がクリテリウム・ドゥ・ドーフィネでポイント賞を獲得した際の「ORCA OMR」や、エウスカルテル・エウスカディ時代のORCAなど、オルベアのブランドヒストリーを彩ってきたバイクが展示されていた
フルクラム(イタリア)



フルクラムは、ツール・ド・フランスよりランプレ・メリダが使用する新型ロード用カーボンホイール「SPEED 40T」を正式発表。近年主流の25Cタイヤとの相性が良く、エアロダイナミクス面でも優れる幅広リムを採用したことが最大の特徴で、ブレーキ面には制動力を高める3Diamantテクノロジーを採用。ハブはカーボンボディにアルミフランジを組み合わせた構造のもので、カンパニョーロの新型BORA ONEと共通だ。ハブベアリングはCULT仕様。前後ペア重量は1,213gと軽量に仕上がっている。
なお、「Racing Speed」シリーズは引き続きラインアップされるとのこと。この他にも、「SPEED 40T」にも、フルカーボンクリンチャーと、ディスクブレーキ対応カーボンクリンチャーが登場した「Racing Quattro」シリーズや、アルミスポークとカーボンリムを組み合わせた「Racing Zero Carbon」も展示されていた。
ブルックス(イギリス)



ブルックスからは、クラシックバイクにぴったりな柔らかな風合い、快適性、軽量性を兼ね備える天然ゴムベース採用の「CAMBIUM」に、カーボンレールモデル「CAMBIUM C13」が登場。カーボンレールは構造や材質を見るに系列ブランドであるフィジークのカーボンブレイデッドレールだと思われる。また、リベットはアルミ製とされており、重量は259gをマークしている。カラーはブラックの1色展開で、最新のレーシングバイクとの相性も良好だ。
ルディプロジェクト(イタリア)



ルディプロジェクトからは、創業30周年を記念したスペシャルなアイウェアが登場。「Rydon 18K」は、その名のとおりフレーム部分に18Kゴールドのコーティングを施したプレミアムモデルだ。ショーモデルというわけではなく、通常モデル同様に自転車を初めとした様々なスポーツで使用可能で、重量は24gと軽量だ。
そして、ロットNLユンボが使用する新型の1眼式モデル「Tralyx」も正式発表となった。レンズの上部にベンチレーションホールを配し通気性を高めたことが特徴で、小顔のライダー向けにスモールレンズ搭載モデル「SX」もラインアップされるとのこと。



ヘルメットでは新型のロード用エアロモデル「BOOST 01」がトピックス。ボールの様に丸みを帯びたフォルムは、エアロダイナミクスの第一人者であるジョン・コブ氏の設計で、ピニンファリーナ社の風洞実験施設で空力性能を追求。同社のスタンダードモデルと比較して12%の空気抵抗低減を実現している。
text&photo:Yuya.Yamamoto
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