世界最大のバイクショー「EUROBIKE(ユーロバイク)」より、現地取材で見つけた数々のプロダクトの中からニューモデル&面白いアイテムを続々とピックアップして紹介していきます。第3弾はカレラ、リドレー、DTスイス、ABUS、TAをピックアップ。
カレラ(イタリア)
カレラの新型エアロロードAR-01
カレラらしいマッシブなダウンチューブ
ケーブル内蔵口を備えた専用ステムを採用する
カレラは2つの新型エアロロードバイクを発表した。1台は新型ハイエンドの1つに位置づけられ、エアロロードのトレンドを網羅したカレラらしい前衛的デザインの「AR-01」だ。ヘッドチューブ、フロントフォーク、ステムのインテグレーテッドデザインや、コンパクトなリア三角、翼断面チューブの多用などにより空力性能を追求している。
翼断面の後端を切り落としたカムテール断面のヘッドチューブ
インテグレーテッドデザインによって空気抵抗を低減したフロント周り
トレンドに倣ったコンパクトなリア三角。3タイプのブレーキに対応する
そして、最大の特徴があらゆるブレーキが使用可能な「3BrakeSystem」を採用したこと。前後ともリムブレーキはダイレクトマウント、ディスクブレーキはフラットマウントに対応。加えてリムブレーキ仕様とする場合、リアブレーキの取り付け位置をシートステーかBB下から選択することができる。リムブレーキに対応するため、前後ともエンドはQRレバー仕様だ。
Erakleはより直線的なデザインとし、エアロ性能を高めたErakle Airにモデルチェンジ
AR-01を踏襲するヘッド周りの設計
AR-01の設計ベースになったTTバイクのTT S01
もう一つの新型エアロロードが「Erakle Air」である。翼断面チューブを多用したフォルムを従来モデルより踏襲しつつも、より直線的なデザインへと変化。「AR-01」と同様に「3BrakeSystem」を採用しており、リムブレ―キとディスクブレーキの両方を選択可能で、リムブレーキの場合にはリアはシートステーかBB下から取り付け位置を選択できる。
リドレー(ベルギー)
リドレーブースに置かれたロット・ソウダルのチームカー
リドレーの定番となったクラシックテイストなデザインをまとうHELIUM SL
アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)のマイヨヴェール仕様のNOAH SL
自転車競技のメッカであるベルギー・フランドル地方に居を構える、今年で創業25周年を迎えたリドレー。ロードでは2つの新モデルが登場。1つは、ツール・ド・フランスの4勝のアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)を支える「NOAH SL」の血統を色濃く継ぐ「NOAH」だ。
上位モデルの血統を色濃く受け継ぐ新型モデルのNOAH
スリットを廃した軽量フォークを採用する
ダウンチューブに設けた溝によって整流効果を高めるinmold F-Surface+
上位モデルとの違いは、カーボンのグレードを変更したことと、フォーク及びシートステーのスリットを廃し軽量化を図ったことにある。その他、ダウンチューブに設けた溝によって整流効果を高める「inmold F-Surface+」を始めとした基本的なフレーム形状は共通だ。
ミドルグレードながらロット・ソウダルでも多くのライダーが使用するFenix SL
リドレーのアイデンティティの1つであるエッジチュービングを採用
積極的に振動を吸収するベンドしたトップチューブ
そして、先行して発表された「Fenix SL」は、従来よりミドルグレードに強いリドレーらしい1台で、国内価格235,000円(税抜)ながらロット・ソウダルでも多くのライダーが使用。湾曲したトップチューブや細身のシートステーにより快適性を確保した一方、「FENIX」や「DAMOCLES」と同じくダウンチューブにエッジチュービングを採用し、プロをも満足させる剛性レベルに仕上げている。
グラベルロード的な位置づけの新モデルX-TRAIL
スルーアクスルとディスクブレーキを採用する
細身のシートステーにより振動吸収性を高めている
カーボン素材の変更と共にリニューアルされたX-NIGHT SL
ツーリングにぴったりなモデルも
ロード以外でのトピックスは、「オールロード」という新ジャンルに位置づけられる「X-TRAIL」だ。いわゆるグラベルロードに相当する1台で、対応するタイヤ幅がシクロクロスよりも広く、最大幅40Cまで装着可能。ブレーキは前後ともディスクで、台座にはフラットマウントを採用する。前後ともエンドはスルーアクスル。グラベルライドからシクロクロス、オンロードまで幅広く楽しめる1台としてリドレーブースの中でも特に注目を集めていた。
DTスイス(スイス)
様々な用途や規格、ブレーキに対応する豊富なロードホイール群
新型エアロホイールのRRC 65 DICUT T。65mmハイトとながら、前後ペアで1,405gをマーク
チューブレスレディとしては世界最軽量クラスの1,250gを実現したRC 28 SPLINE C MON CHASSERAL
国内ではハブとスポークのイメージが強いDTスイスだが、ユーロバイクでは完組ホイールを中心とした展示を行った。ロード用で注目なのは2つの新型カーボンホイール。1つはIAMサイクリングがツール・ド・フランスでメインホイールとして使用していた「RRC 65 DICUT T」だ。風洞実験により空力性能を追求したチューブラーモデルで、65mmハイトとながら、前後ペアで1,405gとアップダウンに富むステージにも対応可能な軽さに仕上がっている。
もう1つは「RC 28 SPLINE C MON CHASSERAL」。DTスイスが製品テスト等に使用するスイス北部の山岳の名前を冠した特別モデルで、カーボンハブなどに軽量化を追求。ベースモデル「RC 28 SPLINE C」より135gの軽量化を果たし、チューブレスレディとしては世界最軽量クラスの1,250gをマークしている。
マルティン・エルミガー(スイス、IAMサイクリング)のスコット Addict
優れた耐久性を誇るMTBホイール群
メカニックからの信頼も厚いDTスイス純正の工具たち
フロントサスペンションOPMシリーズのカットモデル
カーボン製シェルを採用するX 313 CARBON REMOTE
この他にも、先日のMTBクロスカントリー世界戦で、ニノ・シューター(スイス)のアルカンシェル獲得に貢献したMTBホイールとサスペンション軍などもディスプレイされていた。
ABUS(ドイツ)
ABUS初のレーシングヘルメットIn-Vizz
シェル内にバイザーを出し入れすることができる
メタル製シェルを用いたHyban
ロックで有名なアブスだが、ヘルメットも豊富なラインアップを揃えており、今シーズンからボーラ・アルゴン18をサポートしている。2013年にユーロバイクアワードに輝いた「In-Vizz」はシェル内にバイザーを出し入れできる同社初のレーシングモデル。他にもシェル表面にメタル製の装飾を用いた「Hyban」などがディスプレイされていた。
TA(フランス)
新型のカンパニョーロ4アーム用モデル。シクロクロスに対応する48T以下もラインアップされる
新型XTRのフロントシングル対応モデルも
新モデルの非真円チェーンリングOvalution
フランスの老舗駆動系パーツブランドTAは、伝統にとらわれず意欲的に新作を発表。独自設計の非真円チェーンリング「Ovalution」は、ローターと同じくペダリングにあわせて3段階で調整可能だ。加えて、カンパニョーロ4アーム用やシマノXTR(フロントシングル)用として、純正では設定のない歯数をラインアップしている。
text&photo:Yuya.Yamamoto
カレラ(イタリア)



カレラは2つの新型エアロロードバイクを発表した。1台は新型ハイエンドの1つに位置づけられ、エアロロードのトレンドを網羅したカレラらしい前衛的デザインの「AR-01」だ。ヘッドチューブ、フロントフォーク、ステムのインテグレーテッドデザインや、コンパクトなリア三角、翼断面チューブの多用などにより空力性能を追求している。



そして、最大の特徴があらゆるブレーキが使用可能な「3BrakeSystem」を採用したこと。前後ともリムブレーキはダイレクトマウント、ディスクブレーキはフラットマウントに対応。加えてリムブレーキ仕様とする場合、リアブレーキの取り付け位置をシートステーかBB下から選択することができる。リムブレーキに対応するため、前後ともエンドはQRレバー仕様だ。



もう一つの新型エアロロードが「Erakle Air」である。翼断面チューブを多用したフォルムを従来モデルより踏襲しつつも、より直線的なデザインへと変化。「AR-01」と同様に「3BrakeSystem」を採用しており、リムブレ―キとディスクブレーキの両方を選択可能で、リムブレーキの場合にはリアはシートステーかBB下から取り付け位置を選択できる。
リドレー(ベルギー)



自転車競技のメッカであるベルギー・フランドル地方に居を構える、今年で創業25周年を迎えたリドレー。ロードでは2つの新モデルが登場。1つは、ツール・ド・フランスの4勝のアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)を支える「NOAH SL」の血統を色濃く継ぐ「NOAH」だ。



上位モデルとの違いは、カーボンのグレードを変更したことと、フォーク及びシートステーのスリットを廃し軽量化を図ったことにある。その他、ダウンチューブに設けた溝によって整流効果を高める「inmold F-Surface+」を始めとした基本的なフレーム形状は共通だ。



そして、先行して発表された「Fenix SL」は、従来よりミドルグレードに強いリドレーらしい1台で、国内価格235,000円(税抜)ながらロット・ソウダルでも多くのライダーが使用。湾曲したトップチューブや細身のシートステーにより快適性を確保した一方、「FENIX」や「DAMOCLES」と同じくダウンチューブにエッジチュービングを採用し、プロをも満足させる剛性レベルに仕上げている。





ロード以外でのトピックスは、「オールロード」という新ジャンルに位置づけられる「X-TRAIL」だ。いわゆるグラベルロードに相当する1台で、対応するタイヤ幅がシクロクロスよりも広く、最大幅40Cまで装着可能。ブレーキは前後ともディスクで、台座にはフラットマウントを採用する。前後ともエンドはスルーアクスル。グラベルライドからシクロクロス、オンロードまで幅広く楽しめる1台としてリドレーブースの中でも特に注目を集めていた。
DTスイス(スイス)



国内ではハブとスポークのイメージが強いDTスイスだが、ユーロバイクでは完組ホイールを中心とした展示を行った。ロード用で注目なのは2つの新型カーボンホイール。1つはIAMサイクリングがツール・ド・フランスでメインホイールとして使用していた「RRC 65 DICUT T」だ。風洞実験により空力性能を追求したチューブラーモデルで、65mmハイトとながら、前後ペアで1,405gとアップダウンに富むステージにも対応可能な軽さに仕上がっている。
もう1つは「RC 28 SPLINE C MON CHASSERAL」。DTスイスが製品テスト等に使用するスイス北部の山岳の名前を冠した特別モデルで、カーボンハブなどに軽量化を追求。ベースモデル「RC 28 SPLINE C」より135gの軽量化を果たし、チューブレスレディとしては世界最軽量クラスの1,250gをマークしている。





この他にも、先日のMTBクロスカントリー世界戦で、ニノ・シューター(スイス)のアルカンシェル獲得に貢献したMTBホイールとサスペンション軍などもディスプレイされていた。
ABUS(ドイツ)



ロックで有名なアブスだが、ヘルメットも豊富なラインアップを揃えており、今シーズンからボーラ・アルゴン18をサポートしている。2013年にユーロバイクアワードに輝いた「In-Vizz」はシェル内にバイザーを出し入れできる同社初のレーシングモデル。他にもシェル表面にメタル製の装飾を用いた「Hyban」などがディスプレイされていた。
TA(フランス)



フランスの老舗駆動系パーツブランドTAは、伝統にとらわれず意欲的に新作を発表。独自設計の非真円チェーンリング「Ovalution」は、ローターと同じくペダリングにあわせて3段階で調整可能だ。加えて、カンパニョーロ4アーム用やシマノXTR(フロントシングル)用として、純正では設定のない歯数をラインアップしている。
text&photo:Yuya.Yamamoto
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