2009/09/12(土) - 21:19
厳しい山岳コースもチームの総合力で逃げを許さない。そしてゴール、宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)は先行していたキルシプーを抜き去り優勝。2位盛一大(愛三工業)との差をさらに10秒広げて、みずから総合連覇への扉を開いた。
9月12日(金)、第5ステージが旭川市から岩見沢市への179kmで行われた。序盤に標高1050mの十勝岳中腹吹上温泉へ上る。後半は緩いながらもアップダウンを繰り返す。翌日はクリテリウムのため、大きなタイム差を付けられる事実上の最終ステージ。
スタート後、ディーン・ウィンザー(ドラパック・ポルシェ)とパク・センホ(大韓民国チーム)が逃げる。メイン集団は静観の構え。吹上温泉への上りでもそのまま2人で逃げる。ここで山本雅道(チームブリヂストン・アンカー)がメイン集団からアタック。先頭からメイン集団との差は8分にまで広がる。勾配のきつくなる上り後半にかけてメイン集団はペースアップ、集団が割れる。8分差が3分にまで縮まる。
時速90kmのハイスピードで富良野へ下り、割れたメイン集団は再び一つになる。今日も風が強い。向かい風の中、先行の2人は逃げ続ける。富良野市HSを過ぎてから阿部嵩之(シマノレーシング)が単独アタック。その後に2つ目のKOMを前に先頭の2人と阿部は吸収される。
後半の緩い山岳地帯から岩見沢への下りにかけて各チームがアタックをかけるが決まらない。梅丹勢がしっかり反応して逃がさない。
ゴールは1kmの直線。ラスト600mほどの早めにヤン・キルシプー(ルトゥーア)が仕掛ける。愛三も盛が早めに仕掛けてキルシプーの後ろへ。そこへ宮澤がペースを上げて2番手に入る。ラスト100mでキルシプーに宮澤が並び抜き去りゴール。じつに一年ぶりのガッツポーズを見せて優勝。
他チームにとって攻撃する最後のステージだったが、宮澤は逆に差を広げることとなった。梅丹の鉄壁の守りとチーム力がなせる業だ。他チームも思惑が絡んでまとまった動きにならないため、結果として梅丹の独走に。
個人総合山岳賞は翌日完走すれば清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が獲得することに。同ポイント賞も宮澤が優位な位置につけている。
翌日最終ステージはモエレ沼のクリテリウム。ボーナスタイムや逃げでの逆転は、不可能ではないがかなり困難なことだ。焦点は2位争いと団体総合の行方と言っても過言でない。個人2位の盛から同31位の早川朋宏(法政大学)までの差はわずかに28秒。団体も秒単位の争いだ。U23個人総合も同じくだ。個人総合も含めて逆転狙いの起死回生のアタックに期待したい。
結果
第5ステージ
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)4時間40分52秒
2位 ヤン・キルシプー(ルトゥーア)
3位 チョイ・スンウ(大韓民国)
4位 盛一大(愛三工業)
5位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)
6位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)
個人総合順位(第5ステージ終了時点)
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)16時間10分42秒
2位 盛一大(愛三工業)+20秒
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)+23秒
4位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)+24秒
5位 西谷泰治(愛三工業)+27秒
6位 廣瀬敏(NIPPO)+32秒
U23個人総合順位(第5ステージ終了時点)
1位 内間康平(鹿屋体育大学)16時間11分19秒
2位 西薗良太(東京大学)+08秒
3位 早川朋宏(法政大学)+11秒
個人総合ポイント賞(第5ステージ終了時点)
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)96点
2位 ヤン・キルシプー(ルトゥーア)66点
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)60点
個人総合山岳賞(第5ステージ終了時点)
1位 清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)27点
2位 青柳憲輝(法政大学)18点
3位 ディーン・ウィンザー(ドラパック・ポルシェ)15点
団体総合時間賞(第5ステージ終了時点)
1位 愛三工業レーシングチーム 48時間33分37秒
2位 TEAM NIPPO-COLNAGO +09秒
3位 EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン +18秒
photo&text:高木秀彰
9月12日(金)、第5ステージが旭川市から岩見沢市への179kmで行われた。序盤に標高1050mの十勝岳中腹吹上温泉へ上る。後半は緩いながらもアップダウンを繰り返す。翌日はクリテリウムのため、大きなタイム差を付けられる事実上の最終ステージ。
スタート後、ディーン・ウィンザー(ドラパック・ポルシェ)とパク・センホ(大韓民国チーム)が逃げる。メイン集団は静観の構え。吹上温泉への上りでもそのまま2人で逃げる。ここで山本雅道(チームブリヂストン・アンカー)がメイン集団からアタック。先頭からメイン集団との差は8分にまで広がる。勾配のきつくなる上り後半にかけてメイン集団はペースアップ、集団が割れる。8分差が3分にまで縮まる。
時速90kmのハイスピードで富良野へ下り、割れたメイン集団は再び一つになる。今日も風が強い。向かい風の中、先行の2人は逃げ続ける。富良野市HSを過ぎてから阿部嵩之(シマノレーシング)が単独アタック。その後に2つ目のKOMを前に先頭の2人と阿部は吸収される。
後半の緩い山岳地帯から岩見沢への下りにかけて各チームがアタックをかけるが決まらない。梅丹勢がしっかり反応して逃がさない。
ゴールは1kmの直線。ラスト600mほどの早めにヤン・キルシプー(ルトゥーア)が仕掛ける。愛三も盛が早めに仕掛けてキルシプーの後ろへ。そこへ宮澤がペースを上げて2番手に入る。ラスト100mでキルシプーに宮澤が並び抜き去りゴール。じつに一年ぶりのガッツポーズを見せて優勝。
他チームにとって攻撃する最後のステージだったが、宮澤は逆に差を広げることとなった。梅丹の鉄壁の守りとチーム力がなせる業だ。他チームも思惑が絡んでまとまった動きにならないため、結果として梅丹の独走に。
個人総合山岳賞は翌日完走すれば清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が獲得することに。同ポイント賞も宮澤が優位な位置につけている。
翌日最終ステージはモエレ沼のクリテリウム。ボーナスタイムや逃げでの逆転は、不可能ではないがかなり困難なことだ。焦点は2位争いと団体総合の行方と言っても過言でない。個人2位の盛から同31位の早川朋宏(法政大学)までの差はわずかに28秒。団体も秒単位の争いだ。U23個人総合も同じくだ。個人総合も含めて逆転狙いの起死回生のアタックに期待したい。
結果
第5ステージ
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)4時間40分52秒
2位 ヤン・キルシプー(ルトゥーア)
3位 チョイ・スンウ(大韓民国)
4位 盛一大(愛三工業)
5位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)
6位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)
個人総合順位(第5ステージ終了時点)
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)16時間10分42秒
2位 盛一大(愛三工業)+20秒
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)+23秒
4位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)+24秒
5位 西谷泰治(愛三工業)+27秒
6位 廣瀬敏(NIPPO)+32秒
U23個人総合順位(第5ステージ終了時点)
1位 内間康平(鹿屋体育大学)16時間11分19秒
2位 西薗良太(東京大学)+08秒
3位 早川朋宏(法政大学)+11秒
個人総合ポイント賞(第5ステージ終了時点)
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)96点
2位 ヤン・キルシプー(ルトゥーア)66点
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)60点
個人総合山岳賞(第5ステージ終了時点)
1位 清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)27点
2位 青柳憲輝(法政大学)18点
3位 ディーン・ウィンザー(ドラパック・ポルシェ)15点
団体総合時間賞(第5ステージ終了時点)
1位 愛三工業レーシングチーム 48時間33分37秒
2位 TEAM NIPPO-COLNAGO +09秒
3位 EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン +18秒
photo&text:高木秀彰
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