2015/07/13(月) - 02:48
アップダウンのある28kmコースを平均52.09km/hで駆け抜けたBMCレーシングがステージ優勝。チームスカイは0.77秒差のステージ2位に甘んじたものの、クリス・フルーム(イギリス)がマイヨジョーヌキープに成功している。
総合争いの行方を大きく左右する28kmのチームタイムトライアル。スタートからフィニッシュまでアップダウンが断続的に登場し、最後は過去にフランス選手権の勝負所として何度も登場しているコート・ド・カドゥダル(2000m/6.2%)を駆け上がる。
すでに3名がリタイアして6名(そのうちマシューズは怪我)しか残っていないオリカ・グリーンエッジが第1走。ヴァンヌの街を抜けて丘陵地帯を駆け抜け、6名揃って37分13秒でプリュムレックにフィニッシュした。チームTTの強豪チームだが、この日は後続の21チーム全てにタイムを更新されることになる。
IAMサイクリングやランプレ・メリダが好走を見せる中、注目が集まったのは総合優勝候補を擁するチームの走り。序盤から飛ばしたのはBMCレーシングで、第1計測(10.0km)でトップタイムを更新。最終走者のチームスカイが同タイムで通過する。ティンコフ・サクソとアスタナ、モビスターはそれぞれ7秒、9秒、13秒遅れ。
BMCレーシングとチームスカイは中盤にかけてのハイペースを維持し、第2計測(20.5km)でチームスカイが1秒先行。モビスターが4秒差にまで迫り、実質的に3チームがステージ優勝の可能性を秘めた状態で最後のコート・ド・カドゥダルに突入した。
BMCレーシングはヴァンガーデレン、サンチェス、ファンアフェルマート、カルーゾ、デニスの5名で坂を駆け上がり、32分15秒86の暫定トップタイムでフィニッシュ。トーマス、ポート、ケーニッヒ、フルーム、ロッシュの5名でフィニッシュに飛び込んだチームスカイのタイムは32分16秒63。結果、0.77秒差(リザルト表示は1秒差)でBMCレーシングの勝利が決まった。
世界選手権タイムトライアル優勝チームとしての貫禄を見せたBMCレーシングのヴァンガーデレンは「チームとして成功を収めることが出来て信じられない気分だ」とコメントする。「1週目のテストは全てクリアした。いよいよピレネーだ」。
ヴァンガーデレンはフルームとの総合タイム差を1秒詰め、12秒差の総合2位につける。「常々”ビッグフォー(フルーム、コンタドール、キンタナ、ニーバリ)”と呼ばれているけど、そろそろ”ビッグファイブ”として自分を加えてもらってっもいいんじゃないかと思う」とヴァンガーデレンは自信を見せた。
僅差で敗れたチームスカイのフルームは「勝ちたかったが、結果には失望していない。僅差の戦いになることは予想していたし、チームは素晴らしいパフォーマンスを見せた。確かに最後はニコラス・ロッシュが苦しんでいたけど、チームタイムトライアルでは仕方がないこと。彼は前半から力を使っていたんだ。ここまで何も失っていないし、リードを得た状態で1週目を終える。ファンタスティックなポジションにつけている」とコメントしている。
ナイロ・キンタナ(コロンビア)擁するモビスターが4秒差にまとめた一方で、アルベルト・コンタドール(スペイン)のティンコフ・サクソは28秒遅れ、ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)擁するアスタナは35秒遅れ。フルームとコンタドールの総合タイム差は1分03秒、ニーバリとの総合タイム差は2分22秒まで広がった。
Résumé - Étape 9 (Vannes > Plumelec) - Tour de... par tourdefrance
ツール・ド・フランス2015第9ステージ結果
1位 BMCレーシング 32’15”
2位 チームスカイ +01”
3位 モビスター +04”
4位 ティンコフ・サクソ +28”
5位 アスタナ +35”
6位 IAMサイクリング +38”
7位 エティックス・クイックステップ +45”
8位 ランプレ・メリダ +48”
9位 ロットNLユンボ +1’14”
10位 AG2Rラモンディアール +1’24”
11位 トレックファクトリーレーシング +1’25”
12位 キャノンデール・ガーミン +1’29”
13位 ボーラ・アルゴン18 +1’32”
14位 FDJ +1’33”
15位 ロット・ソウダル +1’36”
16位 ジャイアント・アルペシン +1’37”
17位 ユーロップカー +1’42”
18位 ブルターニュ・セシェ +1’46”
19位 カチューシャ +1’53”
20位 MTNキュベカ +1’56”
21位 コフィディス +2’32”
22位 オリカ・グリーンエッジ +4’58”
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) 31h34’12”
2位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) +12”
3位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング) +27”
4位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) +38”
5位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +1’03”
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +1’18”
7位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’50”
8位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) +1’52”
9位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +1’59”
10位 ゼネク・スティバル(チェコ、エティックス・クイックステップ)
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) 213pts
2位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 210pts
3位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ) 159pts
マイヨアポワ(山岳賞)
1位 ダニエル・テクレハイマノ(エリトリア、MTNキュベカ) 4pts
2位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 2pts
3位 アレクシ・ヴィエルモ(フランス、AG2Rラモンディアール) 2pts
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) 31h34’50”
2位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +1’21”
3位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・アルペシン) +2’05”
チーム総合成績
1位 BMCレーシング 95h48’04”
2位 ティンコフ・サクソ +4’04”
3位 エティックス・クイックステップ +7’28”
ステージ敢闘賞
設定無し
リタイア
無し
text:Kei Tsuji in Plumelec, France
総合争いの行方を大きく左右する28kmのチームタイムトライアル。スタートからフィニッシュまでアップダウンが断続的に登場し、最後は過去にフランス選手権の勝負所として何度も登場しているコート・ド・カドゥダル(2000m/6.2%)を駆け上がる。
すでに3名がリタイアして6名(そのうちマシューズは怪我)しか残っていないオリカ・グリーンエッジが第1走。ヴァンヌの街を抜けて丘陵地帯を駆け抜け、6名揃って37分13秒でプリュムレックにフィニッシュした。チームTTの強豪チームだが、この日は後続の21チーム全てにタイムを更新されることになる。
IAMサイクリングやランプレ・メリダが好走を見せる中、注目が集まったのは総合優勝候補を擁するチームの走り。序盤から飛ばしたのはBMCレーシングで、第1計測(10.0km)でトップタイムを更新。最終走者のチームスカイが同タイムで通過する。ティンコフ・サクソとアスタナ、モビスターはそれぞれ7秒、9秒、13秒遅れ。
BMCレーシングとチームスカイは中盤にかけてのハイペースを維持し、第2計測(20.5km)でチームスカイが1秒先行。モビスターが4秒差にまで迫り、実質的に3チームがステージ優勝の可能性を秘めた状態で最後のコート・ド・カドゥダルに突入した。
BMCレーシングはヴァンガーデレン、サンチェス、ファンアフェルマート、カルーゾ、デニスの5名で坂を駆け上がり、32分15秒86の暫定トップタイムでフィニッシュ。トーマス、ポート、ケーニッヒ、フルーム、ロッシュの5名でフィニッシュに飛び込んだチームスカイのタイムは32分16秒63。結果、0.77秒差(リザルト表示は1秒差)でBMCレーシングの勝利が決まった。
世界選手権タイムトライアル優勝チームとしての貫禄を見せたBMCレーシングのヴァンガーデレンは「チームとして成功を収めることが出来て信じられない気分だ」とコメントする。「1週目のテストは全てクリアした。いよいよピレネーだ」。
ヴァンガーデレンはフルームとの総合タイム差を1秒詰め、12秒差の総合2位につける。「常々”ビッグフォー(フルーム、コンタドール、キンタナ、ニーバリ)”と呼ばれているけど、そろそろ”ビッグファイブ”として自分を加えてもらってっもいいんじゃないかと思う」とヴァンガーデレンは自信を見せた。
僅差で敗れたチームスカイのフルームは「勝ちたかったが、結果には失望していない。僅差の戦いになることは予想していたし、チームは素晴らしいパフォーマンスを見せた。確かに最後はニコラス・ロッシュが苦しんでいたけど、チームタイムトライアルでは仕方がないこと。彼は前半から力を使っていたんだ。ここまで何も失っていないし、リードを得た状態で1週目を終える。ファンタスティックなポジションにつけている」とコメントしている。
ナイロ・キンタナ(コロンビア)擁するモビスターが4秒差にまとめた一方で、アルベルト・コンタドール(スペイン)のティンコフ・サクソは28秒遅れ、ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)擁するアスタナは35秒遅れ。フルームとコンタドールの総合タイム差は1分03秒、ニーバリとの総合タイム差は2分22秒まで広がった。
Résumé - Étape 9 (Vannes > Plumelec) - Tour de... par tourdefrance
第1計測(10.0km)
1位 BMCレーシング 10’54”
2位 チームスカイ +00”
3位 ティンコフサクソ +07”
4位 アスタナ +09”
5位 IAMサイクリング +10”
6位 モビスター +13”
7位 エティックス +15”
8位 ランプレメリダ +17”
9位 ユーロップカー +24”
10位 ロットNLユンボ +26"
1位 BMCレーシング 10’54”
2位 チームスカイ +00”
3位 ティンコフサクソ +07”
4位 アスタナ +09”
5位 IAMサイクリング +10”
6位 モビスター +13”
7位 エティックス +15”
8位 ランプレメリダ +17”
9位 ユーロップカー +24”
10位 ロットNLユンボ +26"
第2計測(20.5km)
1位 チームスカイ 21’50”
2位 BMCレーシング +01”
3位 モビスター +04”
4位 ティンコフサクソ +17”
5位 アスタナ +22”
6位 IAMサイクリング +26”
7位 エティックス +28”
8位 ランプレメリダ +36”
9位 ジャイアント +55”
10位 トレック +56"
1位 チームスカイ 21’50”
2位 BMCレーシング +01”
3位 モビスター +04”
4位 ティンコフサクソ +17”
5位 アスタナ +22”
6位 IAMサイクリング +26”
7位 エティックス +28”
8位 ランプレメリダ +36”
9位 ジャイアント +55”
10位 トレック +56"
第3計測(26.0km)
1位 チームスカイ 28’38”
2位 BMCレーシング +05”
3位 モビスター +06”
4位 ティンコフサクソ +30”
5位 エティックス +32”
6位 IAMサイクリング +32”
7位 アスタナ +32”
8位 ランプレメリダ +51”
9位 ロットNLユンボ +1’10”
10位 キャノンデール +1’15”
1位 チームスカイ 28’38”
2位 BMCレーシング +05”
3位 モビスター +06”
4位 ティンコフサクソ +30”
5位 エティックス +32”
6位 IAMサイクリング +32”
7位 アスタナ +32”
8位 ランプレメリダ +51”
9位 ロットNLユンボ +1’10”
10位 キャノンデール +1’15”
ツール・ド・フランス2015第9ステージ結果
1位 BMCレーシング 32’15”
2位 チームスカイ +01”
3位 モビスター +04”
4位 ティンコフ・サクソ +28”
5位 アスタナ +35”
6位 IAMサイクリング +38”
7位 エティックス・クイックステップ +45”
8位 ランプレ・メリダ +48”
9位 ロットNLユンボ +1’14”
10位 AG2Rラモンディアール +1’24”
11位 トレックファクトリーレーシング +1’25”
12位 キャノンデール・ガーミン +1’29”
13位 ボーラ・アルゴン18 +1’32”
14位 FDJ +1’33”
15位 ロット・ソウダル +1’36”
16位 ジャイアント・アルペシン +1’37”
17位 ユーロップカー +1’42”
18位 ブルターニュ・セシェ +1’46”
19位 カチューシャ +1’53”
20位 MTNキュベカ +1’56”
21位 コフィディス +2’32”
22位 オリカ・グリーンエッジ +4’58”
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) 31h34’12”
2位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) +12”
3位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング) +27”
4位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) +38”
5位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +1’03”
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +1’18”
7位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’50”
8位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) +1’52”
9位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +1’59”
10位 ゼネク・スティバル(チェコ、エティックス・クイックステップ)
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) 213pts
2位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 210pts
3位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ) 159pts
マイヨアポワ(山岳賞)
1位 ダニエル・テクレハイマノ(エリトリア、MTNキュベカ) 4pts
2位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 2pts
3位 アレクシ・ヴィエルモ(フランス、AG2Rラモンディアール) 2pts
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) 31h34’50”
2位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +1’21”
3位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・アルペシン) +2’05”
チーム総合成績
1位 BMCレーシング 95h48’04”
2位 ティンコフ・サクソ +4’04”
3位 エティックス・クイックステップ +7’28”
ステージ敢闘賞
設定無し
リタイア
無し
text:Kei Tsuji in Plumelec, France
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