2015/06/17(水) - 17:26
8000人最高峰の決着はゴールスプリント。日本一の山を駆け上がる、日本一のサイクリングイベント「Mt.富士ヒルクライム」の最高峰カテゴリーを制したは中村龍太郎。地元レースで念願の優勝を飾った。
激戦の主催者選抜クラス 中村龍太郎が歴代最速記録で優勝
昨年大会より設けられた「主催者選抜クラス」。旧第1ウェーブとして開催されていたこの組は、申込者のうち、Mt.富士ヒルクライムにおける過去の成績、および国内主要市民レース(全日本サイクリングin乗鞍、榛名山ヒルクライムin高崎、赤城山ヒルクライム、ツール・ド・おきなわ、等)の成績によって選抜された37名によって争われた。
ゼッケン1は2013年に優勝を飾っている乾友行(Ukyo Reve)。昨年圧倒的なスプリントで勝利を射止めた本柳隆志(チームWADA)、田崎友康(Ft麒麟山レーシング)といった強豪ヒルクライマー勢に加え、今年は各レースで結果を残す中村龍太郎が地元山梨の出身チーム「チーム・コバリン」として参加。出展したブリヂストンサイクルからは、営業マンとして活躍する清水都貴もスタートラインに並んだ。
晴れ渡った昨年とは一転、今にも雨が降り出しそうな空模様の下、メルセデス・ベンツの先導車を先頭にスタート。計測開始ポイントとなる胎内交差点まで、しばしのニュートラル走行を経て、富士スバルラインの料金所を過ぎたあたりから本格的なペースアップが始まった。
真っ先に仕掛けたのは前橋工業高校の石井駿平。しかしすぐさま集団にキャッチされ、次いで乾がアタック。暫くの間先行し吸収されたが、この後は乾のアタックに反応した数人vsローテーションを回して追い上げる集団という光景が何度も繰り返されることとなる。
他の選手が「乾さんは強かった」と口を揃ええうほど、絶えずアタックと先行を繰り返し、集団内に戻っても先頭を牽き続ける攻撃的な走りを続けた乾。しかし統率の取れた精鋭集団から決定的なリードを奪うには至らず、およそ15名のまま4合目を通過する。急勾配区間で田崎が、そして再度乾がペースアップしたが集団は崩れず、およそ50km/h弱と、ロードレースのようなスピードで平坦区間を通過していく。
そして2本目のスノーシェッドを通過する刹那、田崎のロングスパートを皮切りにゴール勝負が始まった。
途中抜け出す動きを見せた雨宮耕基(山梨学院大)が田崎をパスするが、伸びを見せたのは抜群のパンチ力を誇る中村だった。後続を1車身以上引き離すと、ゴールラインで喜びを爆発させる、大きなガッツポーズが決まった。優勝タイムは59分28秒632。これは招待選手を除く過去最速タイムだ。
「凄くキツかった!でもロードレースのような展開が自分に味方しました。地元レースで、富士ヒルクライムは自分の初レースでもあって、どうしても勝ちたいレースだったんです」と、フィニッシュ直後にコメントした中村。
「乾さんの逃げには落ち着いて対応できていましたが、途中(2位の)雨宮と乾さんが逃げた時には距離が空き、何とか単独で合流できたのに集団が追いかけてきてしまった。最後は田崎さんがロングスパートを掛けましたが、何となく最後まで持たないと分かったので、昨年優勝した本柳さんをマークし、そこからスプリントを始めました。下ハンを持つ余裕すらありませんでしたが、得意のスプリントを活かせました。本当に勝てて嬉しいです」と喜びを語った。
そして女子の総合優勝は、2位を3分近く引き離す1時間15分14秒794でゴールに飛び込んだ佐藤咲子(Team PK)。スプリット賞も獲得するパーフェクトウィンで、念願だった富士ヒルクライムの表彰台に立ってみせた。
大会レポートは一般編に続きます。
第12回Mt.富士ヒルクライム 選抜クラス結果
text&photo:So.Isobe
激戦の主催者選抜クラス 中村龍太郎が歴代最速記録で優勝
昨年大会より設けられた「主催者選抜クラス」。旧第1ウェーブとして開催されていたこの組は、申込者のうち、Mt.富士ヒルクライムにおける過去の成績、および国内主要市民レース(全日本サイクリングin乗鞍、榛名山ヒルクライムin高崎、赤城山ヒルクライム、ツール・ド・おきなわ、等)の成績によって選抜された37名によって争われた。
ゼッケン1は2013年に優勝を飾っている乾友行(Ukyo Reve)。昨年圧倒的なスプリントで勝利を射止めた本柳隆志(チームWADA)、田崎友康(Ft麒麟山レーシング)といった強豪ヒルクライマー勢に加え、今年は各レースで結果を残す中村龍太郎が地元山梨の出身チーム「チーム・コバリン」として参加。出展したブリヂストンサイクルからは、営業マンとして活躍する清水都貴もスタートラインに並んだ。
晴れ渡った昨年とは一転、今にも雨が降り出しそうな空模様の下、メルセデス・ベンツの先導車を先頭にスタート。計測開始ポイントとなる胎内交差点まで、しばしのニュートラル走行を経て、富士スバルラインの料金所を過ぎたあたりから本格的なペースアップが始まった。
真っ先に仕掛けたのは前橋工業高校の石井駿平。しかしすぐさま集団にキャッチされ、次いで乾がアタック。暫くの間先行し吸収されたが、この後は乾のアタックに反応した数人vsローテーションを回して追い上げる集団という光景が何度も繰り返されることとなる。
他の選手が「乾さんは強かった」と口を揃ええうほど、絶えずアタックと先行を繰り返し、集団内に戻っても先頭を牽き続ける攻撃的な走りを続けた乾。しかし統率の取れた精鋭集団から決定的なリードを奪うには至らず、およそ15名のまま4合目を通過する。急勾配区間で田崎が、そして再度乾がペースアップしたが集団は崩れず、およそ50km/h弱と、ロードレースのようなスピードで平坦区間を通過していく。
そして2本目のスノーシェッドを通過する刹那、田崎のロングスパートを皮切りにゴール勝負が始まった。
途中抜け出す動きを見せた雨宮耕基(山梨学院大)が田崎をパスするが、伸びを見せたのは抜群のパンチ力を誇る中村だった。後続を1車身以上引き離すと、ゴールラインで喜びを爆発させる、大きなガッツポーズが決まった。優勝タイムは59分28秒632。これは招待選手を除く過去最速タイムだ。
「凄くキツかった!でもロードレースのような展開が自分に味方しました。地元レースで、富士ヒルクライムは自分の初レースでもあって、どうしても勝ちたいレースだったんです」と、フィニッシュ直後にコメントした中村。
「乾さんの逃げには落ち着いて対応できていましたが、途中(2位の)雨宮と乾さんが逃げた時には距離が空き、何とか単独で合流できたのに集団が追いかけてきてしまった。最後は田崎さんがロングスパートを掛けましたが、何となく最後まで持たないと分かったので、昨年優勝した本柳さんをマークし、そこからスプリントを始めました。下ハンを持つ余裕すらありませんでしたが、得意のスプリントを活かせました。本当に勝てて嬉しいです」と喜びを語った。
そして女子の総合優勝は、2位を3分近く引き離す1時間15分14秒794でゴールに飛び込んだ佐藤咲子(Team PK)。スプリット賞も獲得するパーフェクトウィンで、念願だった富士ヒルクライムの表彰台に立ってみせた。
大会レポートは一般編に続きます。
第12回Mt.富士ヒルクライム 選抜クラス結果
1位 中村龍太郎(チーム・コバリン)
2位 雨宮耕基(山梨学院大学)
3位 田崎友康(Ft麒麟山レーシング)
4位 宿谷英男(BEARBELL)
5位 兼松大和(TeamGreenRoad)
6位 板子佑士(Life Ride)
7位 本柳隆志(チームWADA)
8位 矢部周作(CCGP)
9位 渡辺佑樹(team SONIC)
10位 武田祥典(天童市役所)
2位 雨宮耕基(山梨学院大学)
3位 田崎友康(Ft麒麟山レーシング)
4位 宿谷英男(BEARBELL)
5位 兼松大和(TeamGreenRoad)
6位 板子佑士(Life Ride)
7位 本柳隆志(チームWADA)
8位 矢部周作(CCGP)
9位 渡辺佑樹(team SONIC)
10位 武田祥典(天童市役所)
59'28"632
+01"
+03"
+04"
+08"
+15"
+18"
+01"
+03"
+04"
+08"
+15"
+18"
text&photo:So.Isobe
Amazon.co.jp
富士山ミニチュアクランチチョコレート 16個入
メリーチョコレート