ゲランス「ローザをチームの全員と分かち合いたい」コンタドール「この数秒が後半に活きてくる」

いよいよ開幕したジロ・デ・イタリア。初日の開幕チームタイムトライアルで優勝し、マリアローザを獲得したサイモン・ゲランス（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）らのコメントを紹介します。

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マリアローザを獲得したサイモン・ゲランス（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）

マリアローザを獲得したサイモン・ゲランス（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）がシャンパンを開ける photo:Kei Tsuji
我が子を抱き上げるサイモン・ゲランス（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ） photo:Kei Tsuji サイモン・ゲランス（オーストラリア）を先頭にフィニッシュするオリカ・グリーンエッジ photo:Kei Tsujiコースを昨日2回、今朝1回試走していた。僕らのチームの強みは他のチームに比べてTTスペシャリストが多くいることだった。走り方も万全に心得ているし、今日は100%の力を出すことができたと思っている。勝利に満足しているし、僕らは最初から優勝筆頭候補として数えられていたけれど、今日ほど嬉しいことは無いよ。

もしマリアローザを9つに分割できるなら共に走ったチームメイトと分かち合いたい。そしてもし50に分割できるなら、チームに関わる全ての人たちと分かち合いたい。なぜかと言えば、この勝利はチーム全体として努力してきたことに対する結果だから。

自転車専用道でのチームTTなんてどんなレースになるかさっぱり分からなかったけれど、少々のテクニカルな部分があっただけでとてもスピーディーかつ走りやすいファンタスティックなコースだった。向かい風が吹いていたけれど、僕らのような強力なチームにはそれが勝利への追い風になったんだ。

個人的には今年あまり良くない出だしだったけれど、悪いことがずっと続くことは無い。ダウンアンダーやストラーデビアンケでは調子が悪く、アルデンヌでも調子が戻らなかったのでチームのために走った。今日はその見返りが返ってきたんだと思っているし、オーストラリアのみんなが今日のステージを見て、僕らのチームの活躍を喜んでくれると思う。明日はスプリントステージだから、マイケル・マシューズがジャージを獲得する大きなチャンスだ。僕らの新たな目標は今後数日間マリアローザを守ることだね。

快調に滑り出したアルベルト・コンタドール（スペイン、ティンコフ・サクソ）

MCの紹介に手を挙げて応えるアルベルト・コンタドール（スペイン、ティンコフ・サクソ） photo:Kei Tsuji結果だけではなく、今日はチーム全員が100%の走りができたことに対してとても嬉しく思っているよ。客観的にも僕らのパフォーマンスは非常に高かったし、一度統率が乱れてしまったにも関わらず、良い走りができた。（総合）ライバル勢に対してリードを奪えたことも最高だし、タイム差こそ大きくは無いけれど、例えばこの数秒が個人TTなどには活きてくるんだ。

リゴベルト・ウラン（コロンビア）擁するエティックス・クイックステップがスタート photo:Kei Tsujiティンコフ・サクソは強力な布陣で臨んでいるから、この結果は驚きではない。今日からの一日一日の中でレースを組み立てていく必要があるが、自信をもっている。既にジロを走ることを楽しめているし、景色も観客もいつも通り僕を奮い立たせてくれるんだ。

ステージ4位のリゴベルト・ウラン（コロンビア、エテッィクス・クイックステップ）

ローラー台でアップするリッチー・ポート（オーストラリア、チームスカイ）ら photo:Kei Tsujiチームとしてよくまとまって走れたタイムトライアルだったと思う。昨日よりも風は強かったから、少しキツかったけどね。グリーンエッジみたいにTTTにフォーカスしているチームがある以上、今日勝つというのは難しかった。でも、4位という結果には十分満足だ。入念に準備してきたし、この結果には文句の付けようがない。

MCの紹介を受ける別府史之（トレックファクトリーレーシング） photo:Kei Tsujiスタート台に向かう石橋学（NIPPOヴィーニファンティーニ） photo:Kei Tsuji明日から、本格的にジロが始まる。第3ステージと登りゴールの第5ステージが1週目の山場になるだろう。とはいえ、毎日なにかが起こりうるというのこのイタリアのレースだということを昨年学んだ。明日もまた、ベストを尽くして楽しむだけだよ。

3週間後のゴールを見据えるリッチー・ポート（オーストラリア、チームスカイ）

今日はチーム全体としてスムースに走れたし、良いチームタイムトライアルだった。今日勝てたから、このレースに勝てるわけじゃない。ある日に付けられた秒差が、レース終盤では分単位の差となってくることもある。最初の1週間は秒差を争うことにだれもが躍起になっている。確かにタイムを失うというのは理想的な展開ではないけど、でもそれで全てオシマイってわけでもない。まずは、このジロが始まったことが素晴らしいことだ。調子は万全で、戦う準備はできている。

ミスの悔しさを見せる別府史之（日本、トレックファクトリーレーシング）

前半からかなり速いペースで飛ばしていたが、ちょっとしたミスで隊列から離れてしまった。自分が戻れなかったことで、後半のペースダウンにつながってしまった。悔しいがジロは始まったばかり。気持ちを切り替て、明日の平坦ステージはエーススプリンターのジャコモをステージ優勝に導きたい。

アシスト役を果たした石橋学（日本、NIPPOヴィーニファンティーニ）

作戦どおりに走ることができました。チームからの指示は、終盤まで後ろで控え、最後に力を使い切って離脱するというもの。初めてのグランツールで、やはりその華やかさに驚き、スタート前は緊張しました。でもスタートしたら、いつもどおり。始まるまでが緊張のピークだったと思います。レースは無事にスタートを切ったので、残り20ステージと長いですが、いつもどおりに頑張って走りたいと思います。

※各コメントは現地取材、レース/チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイト/Twitter/Facebookより。

text:So.Isobe,Naoki.Yasuoka,Gakuto.Fujiwara