2015/04/25(土) - 15:09
エンデュランスMTBレーサーとして活躍中の池田祐樹が南米アルゼンチン・チリで初開催された6日間で700キロ走破するMTBステージレース「アルパックアタック」で6ステージ全て制覇し、完全優勝した。本人によるレポートを紹介する。
「完走すら難しい、過酷なアルパックアタック」
「アルパックアタック」は完走すら難しい過酷さを極める「ワールドチャレンジシリーズ」の1つ。ワールドチャレンジシリーズはネパールのヒマラヤ山中で行われる「ヤックアタック」、スリランカのジャングルを舞台にした「ランブル・イン・ザ・ジャングル」、そして今回のアルパックアタックという3つの独立したレースからなるものだ。
優勝こそできたものの、そのレース内容は決して楽なものではなかった。
第1ステージからいきなりのパンク。ほぼ毎日続いた吹き飛ばされそうなほどのパタゴニア名物の強風、灼熱から雪まで降る天候の変化、過酷な路面状況、最終ステージの誘導ミスによるタイムロス、極限の疲労など、トラブルや障害は沢山あった。
レースの展開的には長い登りでアタックをしかけてそのまま逃げ切るパターン。逃げた後も集団に追いつかれない為に孤独に追い込み続ける精神的な戦いを毎ステージ強いられた。食あたり、風邪、低体温症などで途中棄権した選手も少なくなく、その中での優勝はフィットネスとメンタルはもちろん、寒さ対策や体調管理を徹底したことも大きな要因。
積み上げてきた過酷なトレーニングとコンディショニングが間違っていなかったことを証明し、強くなった自分を確信できた大切なレースとなった。
親身にトレーニングを組んでくれた中田コーチを始め、食事管理をしてくれた妻の清子、そしてスポンサーの多大なサポートがあったからこその優勝だと思っている。心から感謝したい。
私の憧れの地でもあるパタゴニア地方で思い切りレースできたことも何事にも代えがたい素晴らしい経験となった。危険なほどに美しい大自然。他者との競争以外にも今回のレースは自然環境と戦う場面が多かった。私はそこにこそ今大会の魅力を感じている。ライバル、大自然、そして自分と真っ向から対峙して戦う。そして、それらを乗り越えたときにまた新しい成長した自分と出会えることができるのだ。
さらに今回の優勝で11月のヤックアタック(ネパール・ヒマラヤ山脈)への招待枠を手に入れた。昨年は準優勝。今年こそはぜひ優勝したいレースだ。
シーズンはまだ始まったばかり。この優勝というスタートからさらに躍進して世界のトップクラスで結果を残すシーズンにしていきたい。
text:池田祐樹(TOPEAK-ERGON RACING TEAM USA)
走行データ:
ステージ1:優勝・距離122km・獲得標高1632m・タイム3時間36分13秒・TSS250
ステージ2:優勝・距離118km・獲得標高1923m・タイム4時間11分40秒・TSS265
ステージ3:優勝・距離112km・獲得標高2160m・タイム4時間29分59秒・TSS236
ステージ4:優勝・距離133km・獲得標高3437m・タイム6時間29分47秒・TSS326
ステージ5:優勝・距離60km・獲得標高1116m・タイム2時間14分54秒・TSS138
ステージ6:優勝・距離117km・獲得標高2307m・タイム4時間37分40秒・TSS251
大会URL: http://theyakattack.com/patagonia_2015/#home
大会写真リンク(Facebook):(c) Harry Kikstra, ExposedPlanet.com, all rights reserved
ステージ1
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.369270929943742.1073741843.15…
ステージ2
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.370685903135578.1073741844.15…
ステージ3
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.370694769801358.1073741845.15…
ステージ4:
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.370840429786792.1073741846.15…
マップ: http://theyakattack.com/patagonia_2015/#home
「完走すら難しい、過酷なアルパックアタック」
「アルパックアタック」は完走すら難しい過酷さを極める「ワールドチャレンジシリーズ」の1つ。ワールドチャレンジシリーズはネパールのヒマラヤ山中で行われる「ヤックアタック」、スリランカのジャングルを舞台にした「ランブル・イン・ザ・ジャングル」、そして今回のアルパックアタックという3つの独立したレースからなるものだ。
優勝こそできたものの、そのレース内容は決して楽なものではなかった。
第1ステージからいきなりのパンク。ほぼ毎日続いた吹き飛ばされそうなほどのパタゴニア名物の強風、灼熱から雪まで降る天候の変化、過酷な路面状況、最終ステージの誘導ミスによるタイムロス、極限の疲労など、トラブルや障害は沢山あった。
レースの展開的には長い登りでアタックをしかけてそのまま逃げ切るパターン。逃げた後も集団に追いつかれない為に孤独に追い込み続ける精神的な戦いを毎ステージ強いられた。食あたり、風邪、低体温症などで途中棄権した選手も少なくなく、その中での優勝はフィットネスとメンタルはもちろん、寒さ対策や体調管理を徹底したことも大きな要因。
積み上げてきた過酷なトレーニングとコンディショニングが間違っていなかったことを証明し、強くなった自分を確信できた大切なレースとなった。
親身にトレーニングを組んでくれた中田コーチを始め、食事管理をしてくれた妻の清子、そしてスポンサーの多大なサポートがあったからこその優勝だと思っている。心から感謝したい。
私の憧れの地でもあるパタゴニア地方で思い切りレースできたことも何事にも代えがたい素晴らしい経験となった。危険なほどに美しい大自然。他者との競争以外にも今回のレースは自然環境と戦う場面が多かった。私はそこにこそ今大会の魅力を感じている。ライバル、大自然、そして自分と真っ向から対峙して戦う。そして、それらを乗り越えたときにまた新しい成長した自分と出会えることができるのだ。
さらに今回の優勝で11月のヤックアタック(ネパール・ヒマラヤ山脈)への招待枠を手に入れた。昨年は準優勝。今年こそはぜひ優勝したいレースだ。
シーズンはまだ始まったばかり。この優勝というスタートからさらに躍進して世界のトップクラスで結果を残すシーズンにしていきたい。
text:池田祐樹(TOPEAK-ERGON RACING TEAM USA)
AlpacAttack video from TheYakAttack on Vimeo.
走行データ:
ステージ1:優勝・距離122km・獲得標高1632m・タイム3時間36分13秒・TSS250
ステージ2:優勝・距離118km・獲得標高1923m・タイム4時間11分40秒・TSS265
ステージ3:優勝・距離112km・獲得標高2160m・タイム4時間29分59秒・TSS236
ステージ4:優勝・距離133km・獲得標高3437m・タイム6時間29分47秒・TSS326
ステージ5:優勝・距離60km・獲得標高1116m・タイム2時間14分54秒・TSS138
ステージ6:優勝・距離117km・獲得標高2307m・タイム4時間37分40秒・TSS251
大会URL: http://theyakattack.com/patagonia_2015/#home
大会写真リンク(Facebook):(c) Harry Kikstra, ExposedPlanet.com, all rights reserved
ステージ1
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.369270929943742.1073741843.15…
ステージ2
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.370685903135578.1073741844.15…
ステージ3
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.370694769801358.1073741845.15…
ステージ4:
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.370840429786792.1073741846.15…
マップ: http://theyakattack.com/patagonia_2015/#home
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