2015年1月4日、山口県下関市の深坂自然の森で中国シクロクロス第7戦が開催。シングルトラックを多く取り入れた山よりのコースに中国地方内外の選手が挑み、C1で矢野大介(SPEEDVAGEN CYCLOCROSS TEAM)が、C2で柴田健太郎(Q-mix)がそれぞれ優勝した。



C1 林の間を縫うように走るC1 林の間を縫うように走る photo:Kei Tsuji
C1スタートC1スタート photo:Kei Tsuji林間のシングルトラックを行く林間のシングルトラックを行く photo:Kei Tsuji


C1 階段脇の細いラインを走る森本禎介(Tonic CX Team Japan)C1 階段脇の細いラインを走る森本禎介(Tonic CX Team Japan) photo:Kei Tsuji中国地方を舞台に全10戦のスケジュールで開催されている中国シクロクロス。年間4レースを開催する広島県が牽引する形で規模を拡大させており、山口県でも2014年にAJOCCレースが初開催された。

C1 先頭でダウンヒルをこなす矢野大介(SPEEDVAGEN CYCLOCROSS TEAM)C1 先頭でダウンヒルをこなす矢野大介(SPEEDVAGEN CYCLOCROSS TEAM) photo:Kei Tsuji「今シーズンから岡山県も加わり、来シーズンからは鳥取県でも開催。中国地方の全ての県でAJOCCレースが開催されることになります」と語るのは中国シクロクロス事務局の市川雅浩さん(広島県自転車競技連盟)だ。

C1 下りを攻める3番手の平尾浩一(662-496部)C1 下りを攻める3番手の平尾浩一(662-496部) photo:Kei Tsuji下関市内からアクセスの良い「深坂自然の森」で行なわれた第7戦には総勢60名がエントリー。毎レース600名前後のエントリーを集める関西シクロクロスと比べると規模は小さいが、中国シクロクロス全体を通してシーズン毎に参加者数は増加している。

C1 吊り橋もコースの一部C1 吊り橋もコースの一部 photo:Kei Tsuji参加者の多くを占めるのは中国地方や九州、四国地方からのライダーだが、遠く関西や信州から遠征するライダーも目立った。市川さんも「徐々に関西からの参加者も増えています。今回のように、年が明けると残留切符を確保するために参加される方が多いです」という手応えを得ている。

C1 優勝した矢野大介(SPEEDVAGEN CYCLOCROSS TEAM)C1 優勝した矢野大介(SPEEDVAGEN CYCLOCROSS TEAM) photo:Kei Tsuji現地でMCも兼ねたオーガナイザーの棟久明博さん(山口県自転車競技連盟)も「関西や信州の参加者を呼びたいという気持ちで開催しています。まずは全国レベルの運営にしたいですね」と同調する。

今後も中国シクロクロスは拡大予定であり、勢いのある関西、信州、東北に続く定番シリーズを目指している。「全10戦行なわれる中国シクロクロスの参加者数は毎戦30〜80人ほど。他の地方と比べると少ないものの増加傾向にあり、この会場では100人が目標です。山口県内であと何戦か開催してもいいのかなと思います。中国地方や九州地方でシクロクロスを根付かせて、競技者が増えてもらえれば」と棟久さん。

宿泊施設もある「深坂自然の森」に作られたのは1周2km強/高低差60mのアップダウンコース。同会場ではMTBクロスカントリーJ2レースが過去に2回開催されており、今回のシクロクロスにもJ2で使用されるシングルトラックが多く取り入れられた。

3名出走のC1レースで先行したのは関西からC1残留を懸けて遠征した森本禎介(Tonic CX Team Japan)と平尾浩一(662-496部)の2人。野辺山シクロクロスのオーガナイザーであり、長野県から遠征した矢野大介(SPEEDVAGEN CYCLOCROSS TEAM)がレース中盤にかけて先頭に立ち、2度のパンクに見舞われながらもフィニッシュまで独走した。

同時出走のC2では、福岡県から参戦の柴田健太郎(Q-mix)がC1ライダーを引き離す走りで勝利。同じく福岡県の松尾和昌(MATCH CYCLES)が2位に入り、関西から遠征した菱岡洋志(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)がC2残留を決めている。

「C1とC2の参加者をどうやって増やすかが今後の課題」という中国シクロクロス。普段走り慣れたシリーズを飛び出して、観光や食の堪能を含めた遠征をお勧めしたい。シクロクロスを軸にまた新たな出会いや可能性が広がるはずだ。



C1表彰台C1表彰台 photo:Kei TsujiC2 柴田健太郎(Q-mix)がC1を含めて先頭を走るC2 柴田健太郎(Q-mix)がC1を含めて先頭を走る photo:Kei Tsuji
C2 2位に入った松尾和昌(MATCH CYCLES)C2 2位に入った松尾和昌(MATCH CYCLES) photo:Kei TsujiC2 3位に入った菱岡洋志(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)C2 3位に入った菱岡洋志(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) photo:Kei Tsuji
C2表彰台C2表彰台 photo:Kei TsujiC3表彰台C3表彰台 photo:Kei Tsuji



中国シクロクロス2014-2015第7戦下関結果
C1(8周回)
1位 矢野大介(SPEEDVAGEN CYCLOCROSS TEAM)             1h09'48"
2位 森本禎介(Tonic CX Team Japan)                  +3'45"
3位 平尾浩一(662-496部)                         +5'25"

C2(5周回)
1位 柴田健太郎(Q-mix)                          41'49"
2位 松尾和昌(MATCH CYCLES)                       +1'31"
3位 菱岡洋志(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)                  +5'40"
4位 真鍋英祐(サイクルピット240)                      +5'58"
5位 藤尾雅樹                                 +6'01"
6位 吉浦満(SBM)                              +7'31"
7位 竹木秀一(BLUE GRASS)                         +9'01"
8位 大瀬戸芳和(W.V.OTA-twin)                      +12'49"
9位 西村和洋(チームアウタートップ)                     -1Lap

C3(4周回)
1位 村上功太郎(こけむしろ)                         35'13"
2位 松井巡平                                 +1'48"
3位 原直人(サイクルピット240)                       +3'06"
4位 杉本大輔(サイクルピット240)                      +3'25"
5位 榎本耕大(チームダックスフンド)                     +3'33"
6位 瀬戸大貴(Q州弾児)                           +3'51"
7位 永田幸三                                 +3'52"
8位 辻啓(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)                    +4'21"
9位 芳谷忠治(team BRANDEX)                       +4'29"
10位 平岡寛基                                +4'56"

CL2(3周回)
1位 市川寿美(Cyclotechイチカワ)                     38'39"
2位 矢野麻利(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)                  +10'42"
3位 高島志織(Bicicletta-MANI)                     -1Lap

CK
1位 村上ヒカル(こけむしろ)                         12'36"
2位 畑野央貴(GENKI)                            +1'51"
3位 野田康介                                 +2'17"

text&photo:Kei Tsuji

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