2014/12/04(木) - 10:45
ベルギー北部のハンメで開催されたBpostBankトロフェー第3戦「フランドリアンクロス」で若手のスピードが際立った。同世代のマテュー・ファンデルポール（オランダ、BKCPパワープラス）との一騎打ちで20歳のワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス）が勝利している。
霧に包まれたハンメのコースを走るスヴェン・ネイス（ベルギー、クレランAAドリンク） photo:Cor Vos
終始積極的なレース運びを見せたワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） photo:Cor Vos前日にイギリスで開催されたUCIワールドカップ終了後、即座に選手たちはベルギーに移動。BpostBankトロフェー第3戦の「フランドリアンクロス」がベルギー北部のハンメで開催され、多くのトップレーサーが連戦出場した。
追走パックを率いるスヴェン・ネイス（ベルギー、クレランAAドリンク） photo:Cor Vos林の間を抜けるセクションが大部分を占めているが、路面はドライな状態が保たれた。踏み固められた轍を選手たちは高速で駆け抜ける。この日もスタートとともにラルス・ファンデルハール（オランダ、ジャイアント・シマノ）が弾丸のように飛び出したが、第1コーナーまでにファンアールトが先頭を奪った。
ハイスピードで轍を駆け抜けるBpostBankワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） photo:Cor Vos泥の少ない高速コースを15名弱の選手たち列をなして周回する。20歳ファンアールトに代わって19歳ファンデルポールが先頭でペースアップを仕掛けたが、先頭パックの形は崩れない。再びファンアールトやラルス・ファンデルハール（オランダ、ジャイアント・シマノ）が先頭に立ち、ロードレースさながらのスピードでテクニカルセクションを抜けて行く。
レース中盤にかけて飛び出したイェンス・アダムス（ベルギー、ファストフートサービス）はスヴェン・ネイス（ベルギー、クレランAAドリンク）らの追走によって吸収。太陽が沈み、霧に包まれて薄暗くなったコースで、フィニッシュまで2周を残してようやく先頭パックが崩れた。
勢い良く飛び出したフィリップ・ワルスレーベン（ドイツ、BKCP・パワープラス）が独走に持ち込み、7秒リードで最終周回へ。このドイツチャンピオンを追走したのはファンアールトとファンデルポールの2人。ワルスレーベンを吸収したファンアールトとファンデルポールが、肩をぶつけあいながら最終周回を駆け抜けた。
残り300mの急坂でファンアールトの僅かなミスに乗じてファンデルポールがアタック。ファンデルポールが先行する形でスプリントが始まり、ファンアールトが追い上げる。舗装路スプリントで伸びを見せたファンアールトが先着した。
「最終ストレートが長くて助かったよ。最終コーナーで差が開いた時は負けたと思った。でも脚に力が残っていたのは僕のほうだった」と、U23選手ながらファンデルポールとともにエリート選手たちを蹴散らしたファンアールトは語る。
「イェンス（アダムス）と作戦立てて走っていたわけじゃない。でも今日のようなコースではポジションをキープするのが大変で、チームとして走ることで有利にレースを運ぶことが出来るんだ。イェンスがアタックした時、ライバルたちに前を引かせて僕は力を温存。そこで残した力が最後に勝負を分けた」。
スプリントで優勝したワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） photo:Cor Vos
BpostBankトロフェー第3戦を制したワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） photo:Cor Vos「プロ選手と違って僕はフルタイムで走っていないので、好きなレースを選んで走ることが出来るんだ。世界選手権ではファンデルポールを相手にU23レースで連覇を狙う」と語る20歳は、世界選手権エリートレースに出場しない意向を示している。高速コースで若手のスピードが光る結果となった。
総合時間で争われるBpostBankトロフェーのランキングではネイスが首位をキープ。前日のUCIワールドカップ覇者パウエルスが1分58秒差の2位で、この日の優勝者ファンアールトが2分09秒差の3位につけている。
選手コメントはレース公式サイトより。
BpostBankトロフェー2014-2015第3戦
1位 ワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） 1h03'52"
2位 マテュー・ファンデルポール（オランダ、BKCPパワープラス）
3位 フィリップ・ワルスレーベン（ドイツ、BKCP・パワープラス） +07"
4位 スヴェン・ネイス（ベルギー、クレランAAドリンク） +08"
5位 ケヴィン・パウエルス（ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス）
6位 ラルス・ファンデルハール（オランダ、ジャイアント・シマノ）
7位 イェンス・アダムス（ベルギー、ファストフートサービス）
8位 マルセル・メイセン（ドイツ、コレンドン・クワドロ）
9位 スヴェン・ファントーレンハウト（ベルギー、クレランAAドリンク） +12"
10位 ジュリアン・タラマルカス（スイス、コレンドン・クワドロ）
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
霧に包まれたハンメのコースを走るスヴェン・ネイス（ベルギー、クレランAAドリンク） photo:Cor Vos終始積極的なレース運びを見せたワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） photo:Cor Vos前日にイギリスで開催されたUCIワールドカップ終了後、即座に選手たちはベルギーに移動。BpostBankトロフェー第3戦の「フランドリアンクロス」がベルギー北部のハンメで開催され、多くのトップレーサーが連戦出場した。追走パックを率いるスヴェン・ネイス（ベルギー、クレランAAドリンク） photo:Cor Vos林の間を抜けるセクションが大部分を占めているが、路面はドライな状態が保たれた。踏み固められた轍を選手たちは高速で駆け抜ける。この日もスタートとともにラルス・ファンデルハール（オランダ、ジャイアント・シマノ）が弾丸のように飛び出したが、第1コーナーまでにファンアールトが先頭を奪った。ハイスピードで轍を駆け抜けるBpostBankワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） photo:Cor Vos泥の少ない高速コースを15名弱の選手たち列をなして周回する。20歳ファンアールトに代わって19歳ファンデルポールが先頭でペースアップを仕掛けたが、先頭パックの形は崩れない。再びファンアールトやラルス・ファンデルハール（オランダ、ジャイアント・シマノ）が先頭に立ち、ロードレースさながらのスピードでテクニカルセクションを抜けて行く。レース中盤にかけて飛び出したイェンス・アダムス（ベルギー、ファストフートサービス）はスヴェン・ネイス（ベルギー、クレランAAドリンク）らの追走によって吸収。太陽が沈み、霧に包まれて薄暗くなったコースで、フィニッシュまで2周を残してようやく先頭パックが崩れた。
勢い良く飛び出したフィリップ・ワルスレーベン（ドイツ、BKCP・パワープラス）が独走に持ち込み、7秒リードで最終周回へ。このドイツチャンピオンを追走したのはファンアールトとファンデルポールの2人。ワルスレーベンを吸収したファンアールトとファンデルポールが、肩をぶつけあいながら最終周回を駆け抜けた。
残り300mの急坂でファンアールトの僅かなミスに乗じてファンデルポールがアタック。ファンデルポールが先行する形でスプリントが始まり、ファンアールトが追い上げる。舗装路スプリントで伸びを見せたファンアールトが先着した。
「最終ストレートが長くて助かったよ。最終コーナーで差が開いた時は負けたと思った。でも脚に力が残っていたのは僕のほうだった」と、U23選手ながらファンデルポールとともにエリート選手たちを蹴散らしたファンアールトは語る。
「イェンス（アダムス）と作戦立てて走っていたわけじゃない。でも今日のようなコースではポジションをキープするのが大変で、チームとして走ることで有利にレースを運ぶことが出来るんだ。イェンスがアタックした時、ライバルたちに前を引かせて僕は力を温存。そこで残した力が最後に勝負を分けた」。
スプリントで優勝したワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） photo:Cor VosBpostBankトロフェー第3戦を制したワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） photo:Cor Vos「プロ選手と違って僕はフルタイムで走っていないので、好きなレースを選んで走ることが出来るんだ。世界選手権ではファンデルポールを相手にU23レースで連覇を狙う」と語る20歳は、世界選手権エリートレースに出場しない意向を示している。高速コースで若手のスピードが光る結果となった。総合時間で争われるBpostBankトロフェーのランキングではネイスが首位をキープ。前日のUCIワールドカップ覇者パウエルスが1分58秒差の2位で、この日の優勝者ファンアールトが2分09秒差の3位につけている。
選手コメントはレース公式サイトより。
BpostBankトロフェー2014-2015第3戦
1位 ワウト・ファンアールト（ベルギー、ファストフートサービス） 1h03'52"
2位 マテュー・ファンデルポール（オランダ、BKCPパワープラス）
3位 フィリップ・ワルスレーベン（ドイツ、BKCP・パワープラス） +07"
4位 スヴェン・ネイス（ベルギー、クレランAAドリンク） +08"
5位 ケヴィン・パウエルス（ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス）
6位 ラルス・ファンデルハール（オランダ、ジャイアント・シマノ）
7位 イェンス・アダムス（ベルギー、ファストフートサービス）
8位 マルセル・メイセン（ドイツ、コレンドン・クワドロ）
9位 スヴェン・ファントーレンハウト（ベルギー、クレランAAドリンク） +12"
10位 ジュリアン・タラマルカス（スイス、コレンドン・クワドロ）
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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