2009/09/10(木) - 23:56
強風が吹き荒れた第3ステージ。大集団ゴールはキルシプーがラスト200mからのスプリントで2位以下を20mほど離して圧倒。レベルの差を見せ付けた。個人総合はふたたび宮澤崇史に戻った。
9月10日(木)、ツール・ド・北海道第3ステージが名寄から豊富町の183kmで行われた。序盤にピークが2つ、そのあとはほぼ平坦のステージ。終盤50kmはオロロンラインで一直線の道だ。
この日は朝から風が吹く。天気も晴れたり小雨が降ったりで変わりやすいもの。序盤からアタックがかかるが決まらない。標高差400m超の峠に入り清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が抜け出す。清水は次第に差をつけて独走態勢に。差は1分、2分と広がり続ける。
一つ目のHSではマリウス・ヴィズィアック(TEAM NIPPO-COLNAGO)が2位、宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が3位に入り特に宮澤は総合争いに優位に立つ。メイン集団はリーダージャージの盛一大を擁する愛三工業が主にコントロール。中盤までの内陸部でも強風が吹き、終盤の海岸部ではさらなる強風が予想されたためメイン集団はペースを上げず、逃げる清水との差は最大で7分まで開く。
逃げる清水が海岸沿いのオロロンラインへ出るとそこは強い斜め向かい風。ここで清水のペースが落ち、メイン集団が追い上げ、清水を吸収。次のHSは宮澤が1位通過でボーナスタイムを2回計4秒獲得し、バーチャルリーダーに。
この海沿い区間では強い斜め向かい~向かい風によって集団が粉砕。時速30kmも出ない。また落車もいたるところで発生。リーダージャージを着る盛も巻き込まれる。しかし集団先頭はペースアップを続けたため盛は後方に取り残される。これを西谷泰治(愛三工業)が主に引いて1分差をつけられていたリーダーを、先頭集団に連れ戻す。そして分断されていた後方集団もほとんどが前方へ復帰、大集団で終盤を迎える。
ゴールへ向けて強風の中、アタックが続くが決まらない。そしてラスト、ゴール200m前のコーナーを集団先頭がクリア、2番手で現れたヤン・キルシプー(ルトゥーア)が圧倒的なスプリントで他を置き去りに。2位のザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)に20m近い差をつけて優勝。キルシプーは「風が強かったが普段はベルギーで走っているので大丈夫だった」と語る。
約70人が最後、集団でゴールしたが、途切れたため一体とみなされず18位が+7秒、19位以下が+8秒のタイム差がついたのが、最後に待っていた落とし穴だった。
結果
第3ステージ
1位 ヤン・キルシプー(ルトゥーア)4時間50分32秒
2位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)
3位 ディーン・ウィンザー(ドラパック・ポルシェ)
4位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)
5位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
6位 辻善光(マトリックスパワータグ)
個人総合順位(第3ステージ終了時点)
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)7時間04分33秒
2位 盛一大(愛三工業)+03秒
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)+05秒
4位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)+07秒
5位 西谷泰治(愛三工業)+09秒
6位 廣瀬敏(NIPPO)+14秒
U23個人総合順位(第3ステージ終了時点)
1位 内間康平(鹿屋体育大学)7時間04分52秒
2位 西薗良太(東京大学)+08秒
3位 早川朋宏(法政大学)+11秒
個人総合ポイント賞(第3ステージ終了時点)
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)48点
2位 盛一大(愛三工業)36点
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)36点
個人総合山岳賞(第3ステージ終了時点)
1位 清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)14点
2位 青柳憲輝(法政大学)9点
3位 伊丹健治(ブリヂストン・アンカー)6点
団体総合時間賞(第3ステージ終了時点)
1位 愛三工業レーシングチーム 21時間14分16秒
2位 TEAM NIPPO-COLNAGO +09秒
3位 EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン +18秒
photo&text:高木秀彰
9月10日(木)、ツール・ド・北海道第3ステージが名寄から豊富町の183kmで行われた。序盤にピークが2つ、そのあとはほぼ平坦のステージ。終盤50kmはオロロンラインで一直線の道だ。
この日は朝から風が吹く。天気も晴れたり小雨が降ったりで変わりやすいもの。序盤からアタックがかかるが決まらない。標高差400m超の峠に入り清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が抜け出す。清水は次第に差をつけて独走態勢に。差は1分、2分と広がり続ける。
一つ目のHSではマリウス・ヴィズィアック(TEAM NIPPO-COLNAGO)が2位、宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)が3位に入り特に宮澤は総合争いに優位に立つ。メイン集団はリーダージャージの盛一大を擁する愛三工業が主にコントロール。中盤までの内陸部でも強風が吹き、終盤の海岸部ではさらなる強風が予想されたためメイン集団はペースを上げず、逃げる清水との差は最大で7分まで開く。
逃げる清水が海岸沿いのオロロンラインへ出るとそこは強い斜め向かい風。ここで清水のペースが落ち、メイン集団が追い上げ、清水を吸収。次のHSは宮澤が1位通過でボーナスタイムを2回計4秒獲得し、バーチャルリーダーに。
この海沿い区間では強い斜め向かい~向かい風によって集団が粉砕。時速30kmも出ない。また落車もいたるところで発生。リーダージャージを着る盛も巻き込まれる。しかし集団先頭はペースアップを続けたため盛は後方に取り残される。これを西谷泰治(愛三工業)が主に引いて1分差をつけられていたリーダーを、先頭集団に連れ戻す。そして分断されていた後方集団もほとんどが前方へ復帰、大集団で終盤を迎える。
ゴールへ向けて強風の中、アタックが続くが決まらない。そしてラスト、ゴール200m前のコーナーを集団先頭がクリア、2番手で現れたヤン・キルシプー(ルトゥーア)が圧倒的なスプリントで他を置き去りに。2位のザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)に20m近い差をつけて優勝。キルシプーは「風が強かったが普段はベルギーで走っているので大丈夫だった」と語る。
約70人が最後、集団でゴールしたが、途切れたため一体とみなされず18位が+7秒、19位以下が+8秒のタイム差がついたのが、最後に待っていた落とし穴だった。
結果
第3ステージ
1位 ヤン・キルシプー(ルトゥーア)4時間50分32秒
2位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)
3位 ディーン・ウィンザー(ドラパック・ポルシェ)
4位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)
5位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
6位 辻善光(マトリックスパワータグ)
個人総合順位(第3ステージ終了時点)
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)7時間04分33秒
2位 盛一大(愛三工業)+03秒
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)+05秒
4位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)+07秒
5位 西谷泰治(愛三工業)+09秒
6位 廣瀬敏(NIPPO)+14秒
U23個人総合順位(第3ステージ終了時点)
1位 内間康平(鹿屋体育大学)7時間04分52秒
2位 西薗良太(東京大学)+08秒
3位 早川朋宏(法政大学)+11秒
個人総合ポイント賞(第3ステージ終了時点)
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)48点
2位 盛一大(愛三工業)36点
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)36点
個人総合山岳賞(第3ステージ終了時点)
1位 清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)14点
2位 青柳憲輝(法政大学)9点
3位 伊丹健治(ブリヂストン・アンカー)6点
団体総合時間賞(第3ステージ終了時点)
1位 愛三工業レーシングチーム 21時間14分16秒
2位 TEAM NIPPO-COLNAGO +09秒
3位 EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン +18秒
photo&text:高木秀彰
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