2014/11/03(月) - 09:27
九州で初のJプロツアーが開催、初日はロイック・デリアック(Team JBCF・KINAN AACA)が10人のスプリントを制しJプロツアー2勝目。チーム総合は最終戦を待たずに宇都宮ブリッツェンの優勝が決まった。
3日間のOITAサイクルフェス!!!2014
11月1日から3日間の日程で行われるOITAサイクルフェス!!!2014の目玉は、Jプロツアーの2連戦。Jプロツアーとしては九州で初開催、11月2日はロードレース、11月3日はクリテリウムだ。主催はOITAサイクルフェス実行委員会・大分市で大分県なども後援している大掛かりなもの。
11月2日のロードレースは大分市郊外の大分県大分スポーツ公園の大分銀行ドーム周辺園路等を使ったアップダウンやカーブのある変化に富んだコース。1周4kmでP1はここを20周する100kmのレース。下りきって180度ターンして6%の上りでフィニッシュ地点へ向かうなど強めの風もあり脚に応えるタフなコース。
Jプロツアーはこの日を入れてあと2戦、Jエリートツアーはあと3戦、Jフェミニンツアーはあと2戦でそれぞれに年間総合優勝争いが僅差で展開する。Jプロツアーは個人とチーム、Jエリートツアーはチーム、Jフェミニンツアーは個人の1位と2位の間が僅差で、すべてが残りの2から3戦で逆転可能な範囲にある。
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)のアタックで始まる
100kmで行なわれたP1クラスタ。1周目から阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が強烈なアタックを繰り出し、他チームもそれに反応しハイペースの展開に。集団はたまらず中切れしていくつかのグループに分かれる。3周目には清水都貴(ブリヂストンアンカー)含む6人が先行。いったん吸収され6周目には11人が先行する。逃げには常に宇都宮ブリッツェンとチーム右京が動き、お互いほぼ同数を集団内にそろえる。
7周目には11人に後方から20人ほどが合流、8周目にロイック・デリアック(Team JBCF・KINAN AACA)がアタック、これにルビーレッドジャージのホセ・ビセンテ(チーム右京)と鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)が反応し3人で逃げる。さらにこれに阿部、ガルシア・リカルド(チーム右京)、入部正太朗(シマノレーシング)、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)が合流し先頭は7人に。
先頭にブリッジをかけて集団ができる展開に
14周目には先頭7人に5人が合流し先頭は12人に。その5人は増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、畑中勇介(シマノレーシング)、サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)、ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)、鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)。
18周目、先頭の12人に野中竜馬(シマノレーシング)、イド・ジルベルシュタイン(チーム右京)、堀孝明(宇都宮ブリッツェン)の3人が後方から合流する直前に阿部がアタック。チーム右京とシマノレーシングは合流するチームメイトを待ったため、阿部との差はすぐに開き2周で50秒ほどに広がる。
阿部を吸収した集団はゴールスプリントへ
快調に独走する阿部だったが、シマノレーシングを主体にデリアック、マトリックスパワータグも加わって阿部を追走。残り2周で吸収され10人でゴールスプリントへ。ラスト250mで仕掛けたデリアックが追うリカルドを振り切って優勝。Jプロツアーでは8月のみやだに次いで2勝目を挙げた。2週間前のジャパンカップオープンレースでも圧倒的力で優勝している。来季コンチネンタルチームへの登録手続き中のキナンでデリアックは走る見込みだ。
個人とチームの年間総合の行方が戦前からほぼ見えていたこともあり、2チーム間の動きにとらわれない活発なレース展開に。そのため力勝負に持ち込まれ、コースの厳しさもありサバイバルレースとなった。なかでも阿部の強さは強く印象に残るものに。
宇都宮ブリッツェンがチーム年間総合優勝を決める
年間総合成績では、翌日の最終戦を待たずにチーム総合で宇都宮ブリッツェンが優勝を確定させた。最終戦でチーム右京が上位独占、宇都宮ブリッツェンがゼロ点でも逆転できないためだ。いっぽうでJフェミニンツアーの個人リーダーは、当日に棟近陽子(EUROWORKS RACING)が出走しなかったこともあり智野真央(NEILPRYDE-MENS CLUB JFT)が新たなリーダーになったが差は僅差のまま。Jエリートツアーのチーム総合もまだ僅差のままで、最終戦の幕張クリテまで勝負は持ち越される。
結果
P1クラスタ 100km
1位 ロイック・デリアック(Team JBCF・KINAN AACA)2時間23分09秒
2位 ガルシア・リカルド(チーム右京)
3位 入部正太朗(シマノレーシング)
4位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)+01秒
5位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)
6位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)+02秒
7位 サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)
8位 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)+28秒
9位 畑中勇介(シマノレーシング)+33秒
10位 野中竜馬(シマノレーシング)+39秒
Jプロツアーリーダー ホセ・ビセンテ(チーム右京)
U23リーダー 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)
Fクラスタ 32km
1位 牧瀬翼(Team ASAHI)54分06秒
2位 パターソン・ジル(Team ASAHI)+44秒
3位 吉川美穂(Team ASAHI)+47秒
photo&text:高木秀彰
3日間のOITAサイクルフェス!!!2014
11月1日から3日間の日程で行われるOITAサイクルフェス!!!2014の目玉は、Jプロツアーの2連戦。Jプロツアーとしては九州で初開催、11月2日はロードレース、11月3日はクリテリウムだ。主催はOITAサイクルフェス実行委員会・大分市で大分県なども後援している大掛かりなもの。
11月2日のロードレースは大分市郊外の大分県大分スポーツ公園の大分銀行ドーム周辺園路等を使ったアップダウンやカーブのある変化に富んだコース。1周4kmでP1はここを20周する100kmのレース。下りきって180度ターンして6%の上りでフィニッシュ地点へ向かうなど強めの風もあり脚に応えるタフなコース。
Jプロツアーはこの日を入れてあと2戦、Jエリートツアーはあと3戦、Jフェミニンツアーはあと2戦でそれぞれに年間総合優勝争いが僅差で展開する。Jプロツアーは個人とチーム、Jエリートツアーはチーム、Jフェミニンツアーは個人の1位と2位の間が僅差で、すべてが残りの2から3戦で逆転可能な範囲にある。
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)のアタックで始まる
100kmで行なわれたP1クラスタ。1周目から阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が強烈なアタックを繰り出し、他チームもそれに反応しハイペースの展開に。集団はたまらず中切れしていくつかのグループに分かれる。3周目には清水都貴(ブリヂストンアンカー)含む6人が先行。いったん吸収され6周目には11人が先行する。逃げには常に宇都宮ブリッツェンとチーム右京が動き、お互いほぼ同数を集団内にそろえる。
7周目には11人に後方から20人ほどが合流、8周目にロイック・デリアック(Team JBCF・KINAN AACA)がアタック、これにルビーレッドジャージのホセ・ビセンテ(チーム右京)と鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)が反応し3人で逃げる。さらにこれに阿部、ガルシア・リカルド(チーム右京)、入部正太朗(シマノレーシング)、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)が合流し先頭は7人に。
先頭にブリッジをかけて集団ができる展開に
14周目には先頭7人に5人が合流し先頭は12人に。その5人は増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、畑中勇介(シマノレーシング)、サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)、ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)、鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)。
18周目、先頭の12人に野中竜馬(シマノレーシング)、イド・ジルベルシュタイン(チーム右京)、堀孝明(宇都宮ブリッツェン)の3人が後方から合流する直前に阿部がアタック。チーム右京とシマノレーシングは合流するチームメイトを待ったため、阿部との差はすぐに開き2周で50秒ほどに広がる。
阿部を吸収した集団はゴールスプリントへ
快調に独走する阿部だったが、シマノレーシングを主体にデリアック、マトリックスパワータグも加わって阿部を追走。残り2周で吸収され10人でゴールスプリントへ。ラスト250mで仕掛けたデリアックが追うリカルドを振り切って優勝。Jプロツアーでは8月のみやだに次いで2勝目を挙げた。2週間前のジャパンカップオープンレースでも圧倒的力で優勝している。来季コンチネンタルチームへの登録手続き中のキナンでデリアックは走る見込みだ。
個人とチームの年間総合の行方が戦前からほぼ見えていたこともあり、2チーム間の動きにとらわれない活発なレース展開に。そのため力勝負に持ち込まれ、コースの厳しさもありサバイバルレースとなった。なかでも阿部の強さは強く印象に残るものに。
宇都宮ブリッツェンがチーム年間総合優勝を決める
年間総合成績では、翌日の最終戦を待たずにチーム総合で宇都宮ブリッツェンが優勝を確定させた。最終戦でチーム右京が上位独占、宇都宮ブリッツェンがゼロ点でも逆転できないためだ。いっぽうでJフェミニンツアーの個人リーダーは、当日に棟近陽子(EUROWORKS RACING)が出走しなかったこともあり智野真央(NEILPRYDE-MENS CLUB JFT)が新たなリーダーになったが差は僅差のまま。Jエリートツアーのチーム総合もまだ僅差のままで、最終戦の幕張クリテまで勝負は持ち越される。
結果
P1クラスタ 100km
1位 ロイック・デリアック(Team JBCF・KINAN AACA)2時間23分09秒
2位 ガルシア・リカルド(チーム右京)
3位 入部正太朗(シマノレーシング)
4位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)+01秒
5位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)
6位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)+02秒
7位 サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)
8位 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)+28秒
9位 畑中勇介(シマノレーシング)+33秒
10位 野中竜馬(シマノレーシング)+39秒
Jプロツアーリーダー ホセ・ビセンテ(チーム右京)
U23リーダー 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)
Fクラスタ 32km
1位 牧瀬翼(Team ASAHI)54分06秒
2位 パターソン・ジル(Team ASAHI)+44秒
3位 吉川美穂(Team ASAHI)+47秒
photo&text:高木秀彰
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