2014/09/25(木) - 07:57
ユニオンジャックのヘルメットを被るブラドレー・ウィギンズ(イギリス)が47.1kmコースを走り切ると、タイム表示は56分25秒で止まった。ディフェンディングチャンピオンで最終走者のトニ・マルティン(ドイツ)は届かず。ウィギンズの初優勝が決まった。
平均50.1km/hで駆け抜けたブラドレー・ウィギンズ(イギリス) photo:Tim de Waele
26秒差の2位に甘んじたトニ・マルティン(ドイツ) photo:Tim de Waele世界最速を決めるロード世界選手権タイムトライアルエリート男子の舞台となったのは、ポンフェラーダを発着する47.1kmコース。同市の西部をぐるっと回り、後半にかけてロードレースと共通の登りを2つクリアする。獲得標高差は458m。
40秒差の3位に入ったトム・ドゥムラン(オランダ) photo:Tim de Waele4度の世界王者ファビアン・カンチェラーラ(スイス)を欠く闘いは、昨年1位のマルティンと昨年2位ウィギンズの闘いに。「勝負が決まるのは後半だと踏んで、前半からパーフェクトなペーシングで走った。最後の下りの時点で10秒リードだと聞かされたけど、フィニッシュラインまで追い込んだ」と語るウィギンズが先にフィニッシュ。56分25秒のトップタイムで最終走者マルティンのフィニッシュを待つ。
2年連続4位のヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ) photo:Tim de Waele35.2km地点の第3計測ポイントでウィギンズから9.6秒遅れだったマルティンは、その遅れを取り戻すことが出来ずに56分51秒。ウィギンズには26秒届かず、2011年から続いていた連勝記録が3でストップした。なお、マルティンの平均スピードは49.7km/h。50km/hの大台に乗せたのはウィギンズだけだった。
5位に入ったローハン・デニス(オーストラリア) photo:Tim de Waele「言葉が無い。トニよりも自分向きのコースであり、脚の調子が良ければ彼を打ち破ることは可能だと思っていた」とウィギンズは語る。2012年に英国王室からナイトの称号を与えられた「サー」はこれまでトラック世界選手権で6個の金メダルと五輪トラック競技で3個の金メダル、そして五輪タイムトライアルで金メダルを獲得しているが、世界選手権タイムトライアルでの金メダル獲得は初めて。
6位に入ったアドリアーノ・マローリ(イタリア) photo:Tim de Waele「これまで何度も何度もプレッシャーを感じるレースを経験してきた。コンディションさえ良ければリラックスして勝負に挑める。バイクに乗って全力を出すだけだ。天候も良く、日曜日のチームTTでも良い走りだったので、今日も力強い走りが出来ると思っていた。大きな仕事をやり遂げた」と新チャンピオンは語る。
「アップダウンのあるシーズンだった。この勝利を家族に捧げたい。これが自分にとって最後の世界選手権タイムトライアルであり、最後の最後に金メダルを獲得出来てこれ以上のものはない。イギリスに世界選手権のタイトルとオリンピックのタイトルをもたらすことが出来てファンタスティック。次なる目標はアワーレコードだ」。
大会4連覇を逃したマルティンは「正直言うと、今日のコースで負けるとは考えられなかった」と打ち明ける。「目標に向かったモチベーションも上がっていた。金メダル以外は意味を成さない。本当に残念だけど、これがロードレースであり、これがスポーツだ。僕はマシーンじゃない。みんな勝利を期待してくれていたけど、ブラドレーのような優れた選手に敗れることもある。来年に向けて慎重に分析したい」とコメントしている。
次世代TTスペシャリストとして力を伸ばす23歳のトム・ドゥムラン(オランダ)が3位に入り、オランダが7年ぶり2度目の表彰台獲得。2012年に表彰台に登っているヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ)は2年連続4位だった。
選手コメントは各チーム公式サイトより。
下りを攻めるブラドレー・ウィギンズ(イギリス) photo:Tim de Waele
アルカンシェルを手にしたブラドレー・ウィギンズ(イギリス) photo:Tim de Waele
2位トニ・マルティン(ドイツ)、優勝ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)、3位トム・ドゥムラン(オランダ) photo:Tim de Waele
ロード世界選手権2014タイムトライアル エリート男子結果
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス) 56'25"
2位 トニ・マルティン(ドイツ) +26"
3位 トム・ドゥムラン(オランダ) +40"
4位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ) +47"
5位 ローハン・デニス(オーストラリア) +57"
6位 アドリアーノ・マローリ(イタリア) +1'11"
7位 ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル) +1'21"
8位 アントン・ヴォロブエフ(ロシア) +1'29"
9位 ヤン・バルタ(チェコ) +1'43"
10位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン) +1'44"
11位 ティアゴ・マシャド(ポルトガル) +1'52"
12位 ジェシー・サージェント(ニュージーランド) +1'57"
13位 ラスムスクリスティアン・クアーデ(デンマーク) +2'16"
14位 アルテム・オヴェチキン(ロシア) +2'18"
15位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ) +2'20"
16位 マチェイ・ボドナール(ポーランド) +2'22"
17位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス) +2'28"
18位 シルヴァン・ディリエル(スイス) +2'30"
19位 タネル・カンゲルト(エストニア) +2'32"
20位 アレックス・ダウセット(イギリス) +2'35"
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele






「アップダウンのあるシーズンだった。この勝利を家族に捧げたい。これが自分にとって最後の世界選手権タイムトライアルであり、最後の最後に金メダルを獲得出来てこれ以上のものはない。イギリスに世界選手権のタイトルとオリンピックのタイトルをもたらすことが出来てファンタスティック。次なる目標はアワーレコードだ」。
大会4連覇を逃したマルティンは「正直言うと、今日のコースで負けるとは考えられなかった」と打ち明ける。「目標に向かったモチベーションも上がっていた。金メダル以外は意味を成さない。本当に残念だけど、これがロードレースであり、これがスポーツだ。僕はマシーンじゃない。みんな勝利を期待してくれていたけど、ブラドレーのような優れた選手に敗れることもある。来年に向けて慎重に分析したい」とコメントしている。
次世代TTスペシャリストとして力を伸ばす23歳のトム・ドゥムラン(オランダ)が3位に入り、オランダが7年ぶり2度目の表彰台獲得。2012年に表彰台に登っているヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ)は2年連続4位だった。
選手コメントは各チーム公式サイトより。



ロード世界選手権2014タイムトライアル エリート男子結果
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス) 56'25"
2位 トニ・マルティン(ドイツ) +26"
3位 トム・ドゥムラン(オランダ) +40"
4位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ) +47"
5位 ローハン・デニス(オーストラリア) +57"
6位 アドリアーノ・マローリ(イタリア) +1'11"
7位 ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル) +1'21"
8位 アントン・ヴォロブエフ(ロシア) +1'29"
9位 ヤン・バルタ(チェコ) +1'43"
10位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン) +1'44"
11位 ティアゴ・マシャド(ポルトガル) +1'52"
12位 ジェシー・サージェント(ニュージーランド) +1'57"
13位 ラスムスクリスティアン・クアーデ(デンマーク) +2'16"
14位 アルテム・オヴェチキン(ロシア) +2'18"
15位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ) +2'20"
16位 マチェイ・ボドナール(ポーランド) +2'22"
17位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス) +2'28"
18位 シルヴァン・ディリエル(スイス) +2'30"
19位 タネル・カンゲルト(エストニア) +2'32"
20位 アレックス・ダウセット(イギリス) +2'35"
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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Bradley Wiggins: My Time: An Autobiography (English Edition)
Vintage Digital
Inside Team Sky (English Edition)
Simon & Schuster UK