2014/09/04(木) - 12:46
ブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージで優勝したファビオ・アル(イタリア、アスタナ)をはじめ、1級山岳サンミゲル・デ・アララルで競り合った選手たちのコメントを紹介します。
ブエルタでステージ初優勝を飾ったファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
ジロが終わってからこのブエルタに目標をスイッチしていた。すぐにシーズン後半に切り替えたんだ。今こうして闘うことが出来ているのもサポートしてくれた人々のおかげ。チームや家族、サポーターのみんなにこの勝利を捧げたい。アタックが決まった時、信じられない気持ちだったよ。偉大なチャンピオンたちを引き離してフィニッシュしたことに感激している。
今日はスタートからペースが速かった。残り2〜3kmまでトップ選手たちをマークしながらエネルギーをセーブ。正しいタイミングを見極めてアタックしたんだ。これも一緒に山岳トレーニングを積んでくれたティラロンゴのおかげ。僕にとって彼は大切な存在であり、的確なアドバイスをくれるんだ。
経験を積む段階の僕にとってこの勝利はとても重要。準備は整っていたし、数値がそれを証明していたけど、やっぱり結果が出ると嬉しいよ。まだ10ステージ残っていて、その多くが厳しい山岳ステージだ。1年に2つのグランツールを走るのは初めてなので、ブエルタ3週目に自分がどんな状態なのか想像がつかない。毎日様子を見ながら走るよ。
マイヨロホを守ったアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
すでにハイレベルな闘いが繰り広げられているけど、まだブエルタは折り返し地点。良い感触で走っていることに満足している。キンタナの落車はバッドニュースだ。彼はこのブエルタにおいて重要人物だった。ツールではフルームと僕がリタイアし、ジロではホアキンがリタイア。グランツールを狙う選手にとって2014年は厄年だと言える。
今のフルームには今年のドーフィネや昨年のツールで見せたような輝きが見られない。でも警戒すべき選手であることに変わりはないよ。彼は1日でタイム差をひっくり返すような力を秘めている。バルベルデとのタイム差20秒は無いものと捉えて良い。
アルの走りは素晴らしかった。でもジロでの走りが印象的だったし、彼の活躍には驚かなかったよ。彼はリズムを変化させながら勇敢な走りをする。アルは将来のスター選手だ。
ボーナスタイムを稼いだアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
ナイロの落車は自分のすぐ隣で起こったんだ。ちょうど集団の前から40番手あたりを走っている時に、前の選手たちが何人か落車した。自分は何とか避けたけど、彼は止まれずに突っ込んでしまったんだ。ここから彼に励ましの言葉を送りたい。とにかく彼はアンラッキーだった。一度こういうことが起こると、連鎖的に起こってしまうことがある。
フィニッシュ手前でスプリントしたけど、ボーナスタイムを狙ったわけじゃない。コンタドールがペースを上げたから反応しただけ。アララルの登りは特殊なアスファルトの路面で、しかも登り口からハイペースだったのでかなりハードだった。アルは勝利に値する走りをしたよ。
調子の良いコンタドールを相手に、山岳ステージで2位に入ってボーナスタイムを獲得し、少しでも彼とのタイム差を詰めることが出来て良かった。これからは再び自分がモビスターのエースを担う。こうなってしまったことを残念に思うけど、現実として受け入れなければならない。ナイロとともに闘いたかった。
何とかライバルたちに食らいついたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
最後の登りがどれだけ苦しいものだったのか、言葉では説明出来ない。フィニッシュした位置(ステージ5位)に安心したよ。まだまだ闘いは続く。
ステージ3位に入ったホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
最後の登りは長く、ハードで、しかもハイペースだった。最終的にボーナスタイムを獲得出来たので満足だ。良い感触をキープ出来ていることも好材料。アルがアタックした時すぐに反応したものの、彼の爆発力には対応出来なかった。
残り5kmでアタックしたロバート・ヘーシンク(オランダ、ベルキン)
ステージ10位というパッとしない成績に終わったものの、そこにたどり着くまでの過程は良かった。調子の良さを感じていたので、残り5kmから挑戦してみようと思ったんだ。結果的には早すぎる仕掛けだったのかも知れないけど、勝負しなければ勝利は巡って来ない。調子が良ければ明日からも攻撃を続けるよ。
集団内から真っ先にアタックしたワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
アタックしてすぐに風が強いことに気付いたんだ。独走に持ち込むには風が強すぎたので一旦メイン集団に戻った。モビスターの強力な集団牽引に苦しめられたけど、トップクライマーと長時間一緒に走ることが出来た。45秒遅れという結果はそんなに悪くない。まだトップコンディションではなく、今の状態を考えると満足の走りだ。僕はもっと急勾配の登りが好き。最終日前日のアンカレスこそが僕向きであり、そこで結果を出したい。
text:Kei Tsuji
ブエルタでステージ初優勝を飾ったファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
ジロが終わってからこのブエルタに目標をスイッチしていた。すぐにシーズン後半に切り替えたんだ。今こうして闘うことが出来ているのもサポートしてくれた人々のおかげ。チームや家族、サポーターのみんなにこの勝利を捧げたい。アタックが決まった時、信じられない気持ちだったよ。偉大なチャンピオンたちを引き離してフィニッシュしたことに感激している。
今日はスタートからペースが速かった。残り2〜3kmまでトップ選手たちをマークしながらエネルギーをセーブ。正しいタイミングを見極めてアタックしたんだ。これも一緒に山岳トレーニングを積んでくれたティラロンゴのおかげ。僕にとって彼は大切な存在であり、的確なアドバイスをくれるんだ。
経験を積む段階の僕にとってこの勝利はとても重要。準備は整っていたし、数値がそれを証明していたけど、やっぱり結果が出ると嬉しいよ。まだ10ステージ残っていて、その多くが厳しい山岳ステージだ。1年に2つのグランツールを走るのは初めてなので、ブエルタ3週目に自分がどんな状態なのか想像がつかない。毎日様子を見ながら走るよ。
マイヨロホを守ったアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
すでにハイレベルな闘いが繰り広げられているけど、まだブエルタは折り返し地点。良い感触で走っていることに満足している。キンタナの落車はバッドニュースだ。彼はこのブエルタにおいて重要人物だった。ツールではフルームと僕がリタイアし、ジロではホアキンがリタイア。グランツールを狙う選手にとって2014年は厄年だと言える。
今のフルームには今年のドーフィネや昨年のツールで見せたような輝きが見られない。でも警戒すべき選手であることに変わりはないよ。彼は1日でタイム差をひっくり返すような力を秘めている。バルベルデとのタイム差20秒は無いものと捉えて良い。
アルの走りは素晴らしかった。でもジロでの走りが印象的だったし、彼の活躍には驚かなかったよ。彼はリズムを変化させながら勇敢な走りをする。アルは将来のスター選手だ。
ボーナスタイムを稼いだアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
ナイロの落車は自分のすぐ隣で起こったんだ。ちょうど集団の前から40番手あたりを走っている時に、前の選手たちが何人か落車した。自分は何とか避けたけど、彼は止まれずに突っ込んでしまったんだ。ここから彼に励ましの言葉を送りたい。とにかく彼はアンラッキーだった。一度こういうことが起こると、連鎖的に起こってしまうことがある。
フィニッシュ手前でスプリントしたけど、ボーナスタイムを狙ったわけじゃない。コンタドールがペースを上げたから反応しただけ。アララルの登りは特殊なアスファルトの路面で、しかも登り口からハイペースだったのでかなりハードだった。アルは勝利に値する走りをしたよ。
調子の良いコンタドールを相手に、山岳ステージで2位に入ってボーナスタイムを獲得し、少しでも彼とのタイム差を詰めることが出来て良かった。これからは再び自分がモビスターのエースを担う。こうなってしまったことを残念に思うけど、現実として受け入れなければならない。ナイロとともに闘いたかった。
何とかライバルたちに食らいついたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
最後の登りがどれだけ苦しいものだったのか、言葉では説明出来ない。フィニッシュした位置(ステージ5位)に安心したよ。まだまだ闘いは続く。
ステージ3位に入ったホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
最後の登りは長く、ハードで、しかもハイペースだった。最終的にボーナスタイムを獲得出来たので満足だ。良い感触をキープ出来ていることも好材料。アルがアタックした時すぐに反応したものの、彼の爆発力には対応出来なかった。
残り5kmでアタックしたロバート・ヘーシンク(オランダ、ベルキン)
ステージ10位というパッとしない成績に終わったものの、そこにたどり着くまでの過程は良かった。調子の良さを感じていたので、残り5kmから挑戦してみようと思ったんだ。結果的には早すぎる仕掛けだったのかも知れないけど、勝負しなければ勝利は巡って来ない。調子が良ければ明日からも攻撃を続けるよ。
集団内から真っ先にアタックしたワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
アタックしてすぐに風が強いことに気付いたんだ。独走に持ち込むには風が強すぎたので一旦メイン集団に戻った。モビスターの強力な集団牽引に苦しめられたけど、トップクライマーと長時間一緒に走ることが出来た。45秒遅れという結果はそんなに悪くない。まだトップコンディションではなく、今の状態を考えると満足の走りだ。僕はもっと急勾配の登りが好き。最終日前日のアンカレスこそが僕向きであり、そこで結果を出したい。
text:Kei Tsuji