2009/08/26(水) - 09:14
8月25日、エネコ・ツアーがオランダ中部の街アメルスフォールトで閉幕した。最後を締めくくる13.1kmの個人タイムトライアルを制したのは、リーダージャージを着たエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)。北欧生まれの22歳がエネコ総合優勝に輝いた。
エネコ・ツアーを締めくくるのは、アメルスフォールトの街中を駆け抜ける13.1kmの個人タイムトライアル(以下TT)だ。コースは街中のカーブが連続するテクニカルなもの。レース中盤には雨が降り、多くの選手が濡れた路面での走りを強いられた。
ステージ3勝を飾ってトップと21秒差の総合2位につけていたタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)は、開幕が迫るブエルタ・ア・エスパーニャを見据えてスタートせず。
ファラーのチームメイトで、ツール・ド・フランスを総合4位で終えたブラドレー・ウィギンズ(イギリス)は、中間計測ポイントでトップタイムをマーク。しかしレース中盤から雨が降り始めたためペースを落とし、ゴールまで辿り着くことなくレースを降りた。
悪条件の中、健闘したのは地元チームのラボバンクだ。セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ)とマーティン・チャリンギ(オランダ)が好タイムで暫定トップに。しかし総合逆転を狙う総合5位のヨースト・ポストゥーマ(オランダ)は、好走しながらも落車によって大きく遅れた。
元フランスTTチャンピオンのシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)も、ラボバンクコンビのトップタイムを更新出来ず。地元オランダでの勝利を狙うラボバンクの夢を砕いたのは、最終走者のボアッソンだった。
濡れたコースを平均48.8km/hで駆け抜けたボアッソンは、ラングヴェルトのタイムを4秒更新し、ステージ優勝と総合優勝を同時に決めた。1948年にツール・デ・ペイ・バ(現エネコ・ツアー)が初開催されてから、北欧選手が総合優勝に輝くのは初めて。
リーダージャージを着てステージ2連勝を飾り、総合優勝を決めるという王者の走りを魅せたボアッソンは「とっても嬉しいよ。ファンタスティックな勝利だ。このレベルのステージレースで総合優勝したのは初めてだからね。今日は路面は濡れていたから、かなり注意して走らなければならなかった。いいタイムを出すために少しリスクも冒したよ」と、喜びのコメント。
ボアッソンは今シーズンここまでヘント〜ウェベルヘム優勝、ジロ・デ・イタリアでステージ優勝、ツール・ド・ポローニュでステージ2勝&総合3位という好成績を残してきた。ノルウェーのTTチャンピオンに3回輝いており、その独走力は折り紙付き。今大会ではそのスプリント力も大いに発揮し、スプリント勝利を飾るとともにポイント賞トップに輝いた。
弱冠22歳のチャンピオンは語る。「レース期間中、1週間に渡って好調さをキープ出来た。強靭なチームコロンビア・HTCにサポートされていたから、自信をもってレースに挑めたよ」。コロンビアは今シーズン71勝目。昨年のシーズン77勝に近づいてきた。
新城幸也(Bboxブイグテレコム)はトップから1分26秒遅れでフィニッシュ。第2ステージで大逃げをかましたユキヤは、最終的に総合62位でエネコ・ツアーを走り終えた。
エネコ・ツアー2009第7ステージ結果
1位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)16'07"
2位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ラボバンク)+04"
3位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)+05"
4位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)+14"
5位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)+16"
6位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームコロンビア・HTC)+19"
7位 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、ケースデパーニュ)+20"
8位 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)+23"
9位 トーマス・デヘント(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)+25"
10位 ラスロ・ボドロギ(フランス、カチューシャ)+27"
66位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+1'26"
個人総合成績
1位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)26h49'40"
2位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)+45"
3位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ラボバンク)+47"
4位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)+58"
5位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームコロンビア・HTC)
6位 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)
7位 ラルスイティング・バク(デンマーク、サクソバンク)
8位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)+1'07"
9位 ヤン・バケランツ(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)+1'12"
10位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)+1'22"
62位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+30'28"
ポイント賞
エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)
チーム総合成績
ラボバンク
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
エネコ・ツアーを締めくくるのは、アメルスフォールトの街中を駆け抜ける13.1kmの個人タイムトライアル(以下TT)だ。コースは街中のカーブが連続するテクニカルなもの。レース中盤には雨が降り、多くの選手が濡れた路面での走りを強いられた。
ステージ3勝を飾ってトップと21秒差の総合2位につけていたタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)は、開幕が迫るブエルタ・ア・エスパーニャを見据えてスタートせず。
ファラーのチームメイトで、ツール・ド・フランスを総合4位で終えたブラドレー・ウィギンズ(イギリス)は、中間計測ポイントでトップタイムをマーク。しかしレース中盤から雨が降り始めたためペースを落とし、ゴールまで辿り着くことなくレースを降りた。
悪条件の中、健闘したのは地元チームのラボバンクだ。セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ)とマーティン・チャリンギ(オランダ)が好タイムで暫定トップに。しかし総合逆転を狙う総合5位のヨースト・ポストゥーマ(オランダ)は、好走しながらも落車によって大きく遅れた。
元フランスTTチャンピオンのシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)も、ラボバンクコンビのトップタイムを更新出来ず。地元オランダでの勝利を狙うラボバンクの夢を砕いたのは、最終走者のボアッソンだった。
濡れたコースを平均48.8km/hで駆け抜けたボアッソンは、ラングヴェルトのタイムを4秒更新し、ステージ優勝と総合優勝を同時に決めた。1948年にツール・デ・ペイ・バ(現エネコ・ツアー)が初開催されてから、北欧選手が総合優勝に輝くのは初めて。
リーダージャージを着てステージ2連勝を飾り、総合優勝を決めるという王者の走りを魅せたボアッソンは「とっても嬉しいよ。ファンタスティックな勝利だ。このレベルのステージレースで総合優勝したのは初めてだからね。今日は路面は濡れていたから、かなり注意して走らなければならなかった。いいタイムを出すために少しリスクも冒したよ」と、喜びのコメント。
ボアッソンは今シーズンここまでヘント〜ウェベルヘム優勝、ジロ・デ・イタリアでステージ優勝、ツール・ド・ポローニュでステージ2勝&総合3位という好成績を残してきた。ノルウェーのTTチャンピオンに3回輝いており、その独走力は折り紙付き。今大会ではそのスプリント力も大いに発揮し、スプリント勝利を飾るとともにポイント賞トップに輝いた。
弱冠22歳のチャンピオンは語る。「レース期間中、1週間に渡って好調さをキープ出来た。強靭なチームコロンビア・HTCにサポートされていたから、自信をもってレースに挑めたよ」。コロンビアは今シーズン71勝目。昨年のシーズン77勝に近づいてきた。
新城幸也(Bboxブイグテレコム)はトップから1分26秒遅れでフィニッシュ。第2ステージで大逃げをかましたユキヤは、最終的に総合62位でエネコ・ツアーを走り終えた。
エネコ・ツアー2009第7ステージ結果
1位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)16'07"
2位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ラボバンク)+04"
3位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)+05"
4位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)+14"
5位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)+16"
6位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームコロンビア・HTC)+19"
7位 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、ケースデパーニュ)+20"
8位 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)+23"
9位 トーマス・デヘント(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)+25"
10位 ラスロ・ボドロギ(フランス、カチューシャ)+27"
66位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+1'26"
個人総合成績
1位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)26h49'40"
2位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)+45"
3位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ラボバンク)+47"
4位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)+58"
5位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームコロンビア・HTC)
6位 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)
7位 ラルスイティング・バク(デンマーク、サクソバンク)
8位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)+1'07"
9位 ヤン・バケランツ(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)+1'12"
10位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)+1'22"
62位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+30'28"
ポイント賞
エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)
チーム総合成績
ラボバンク
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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