2014/08/12(火) - 17:30
7月27日にパリで閉幕した世界最高峰のロードレース、ツール・ド・フランス。3週間の戦いを支えた22チームのバイクを数回に分けて紹介します。第1弾はランプレ・メリダ、チームスカイ、ネットアップ・エンデューラの3チームをピックアップ。
ランプレ・メリダ 【メリダ REACTO KOM、REACTO EVO、SCULTURA SL】
ランプレ・メリダからはルイ・コスタ(ポルトガル)のマシンをピックアップ。現世界チャンピオンは黒字にアルカンシェルがデザインされたプロトタイプの「REACTO KOM」に乗る。このバイクはシーズン当初からコスタにのみ供給されており、詳細は未発表だ。恐らくKOMを名に冠すことから他の選手が使用するREACTO EVOの軽量版と見られており、フレーム形状は共通であることから、より軽いカーボン素材を採用していると思われる。その他、ホイールやサドルもアルカンシェル仕様となっている。
コスタ以外の選手はエアロロードの「REACTO EVO」をメインに、クリス・ホーナーなどが軽量オールラウンドモデル「SCULTURA SL」を選択している。コンポーネントは9070系シマノDURA-ACE Di2をメインに、クランク及びチェーンリングがローターという組み合わせ。なお、パワーメーターはローター純正のROTORPOWERではなく、ローター3D+のアームを使用する社外製のPOWER2 MAXとした。
ホイールはフルクラムで、Racing Speed XLRの35mm及び50mmハイトと、ロープロファイルのRacing Light XLRの3種類を使い分けている。タイヤはプロ供給専用のコンチネンタル COMPETITION PROLTDで太さは25Cがメインだ。
ハンドル及びステムはチームカラーのライトグリーンが入ったFSAだが、コスタのみ兄弟ブランドのヴィジョンのロゴが入ったステムを使用する。サドルはプロロゴで、滑り止め素材が表面に配されたCPCタイプを多くのバイクにアッセンブルされていた。
チームスカイ 【ピナレロ DOGMA F8】
チームスカイはチーム創立よりサポートを受け続けるピナレロの新型フラッグシップモデル「DOGMA F8」を全ライダーが使用。このバイクはチームスカイのスポンサーであるイギリスの自動車メーカー「ジャガー」との共同開発によって空力性能を追求し、これまでのDOGMAシリーズから大幅にルックスを変更したことが特徴だ。なお素材には、東レの新カーボン「T1100 1K」 を採用し、左右非対称設計などは継続されている。
ペダルを含め、コンポーネントは9070系シマノDURA-ACE Di2がメイン。パワーメーターには左クランクアーム裏側に計測ユニットを装着した「STAGES POWERS」を組み合わせている。クリス・フルーム(イギリス)だけは今年から4アームクランク対応となったオーシンメトリック製の楕円チェーンリングをロゴを消して使用した。また第2ステージを始めとした山岳コースでは、DURA-ACEよりも更に軽いギア比とするためにリアディレーラー及びカセットスプロケットにセカンドグレードのULTEGRAを組み込んだ。
ホイールはコンポーネントと同じくシマノ9000系シマノDURA-ACEで、35mmと50mmの2種類のリムハイトが主に選択されていた。タイヤはイタリアブランドのヴェロフレックス。ハンドル及びステムはPROで、昨年に引き続きチームカラーのペイントや、1mm刻みで長さが用意されるステムなど、チームスカイ専用品をアッセンブル。サドルはツール記念モデルとして登場した、リフレクター付きのフィジークを使用するライダーが目立った。サイクルコンピューターはSTAGESのステッカーが貼られたガーミン EDGE510だ。
ネットアップ・エンデューラ 【フジ TRANSONIC、ALTAMIRA SL】
レオポルド・ケーニッヒ(チェコ)が総合7位でフィニッシュし、多くのステージで逃げ集団にメンバー送り込むなど、ワイルドカードながら存在感を示したネットアップ・エンデューラ。使用するバイクは、フットオン・セルヴェットに供給していた2010年以来4年ぶりにツールへと戻ってきたFUJI(フジ)。今大会に合わせて投入された新型エアロロード「TRANSONIC」とオールラウンドモデルの「ALTAMIRA SL」の2台体制で念願叶っての出場となったツールを戦った。
コンポーネントは電動ではなく機械式の9000系デュラエース。TRANSONICは前後ともダイレクトマウントブレーキで、シートステーに台座が設けられるリアブレーキにはフロント用とほぼ共通の形状ながらバネレート等が異なる後輪専用品がアッセンブルされる。
ホイールにはオーヴァルコンセプトのロゴが貼られるものの、ハブとリムの造りを見るに恐らくヴィジョン製(なお、TTバイクにはヴィジョンのディスクホイールが装着されていた)。タイヤはビットリアで、ベーシックモデルの「CORSA CX」とレーシングモデルの「CORSA CS」の2モデルを選手によって使い分けている。太さはやはり25Cがメインだ。
ハンドル周りはオーヴァルコンセプト。ボトルゲージはタックスで、これまで長らく標準モデルとして使用されてきたTaoに替わって、新モデルのDevaで統一する。その他、サドル及びバーテープにはプロロゴを、ペダルにはチームカラーのブルーのスピードプレーをアッセンブル。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
ランプレ・メリダ 【メリダ REACTO KOM、REACTO EVO、SCULTURA SL】
ランプレ・メリダからはルイ・コスタ(ポルトガル)のマシンをピックアップ。現世界チャンピオンは黒字にアルカンシェルがデザインされたプロトタイプの「REACTO KOM」に乗る。このバイクはシーズン当初からコスタにのみ供給されており、詳細は未発表だ。恐らくKOMを名に冠すことから他の選手が使用するREACTO EVOの軽量版と見られており、フレーム形状は共通であることから、より軽いカーボン素材を採用していると思われる。その他、ホイールやサドルもアルカンシェル仕様となっている。
コスタ以外の選手はエアロロードの「REACTO EVO」をメインに、クリス・ホーナーなどが軽量オールラウンドモデル「SCULTURA SL」を選択している。コンポーネントは9070系シマノDURA-ACE Di2をメインに、クランク及びチェーンリングがローターという組み合わせ。なお、パワーメーターはローター純正のROTORPOWERではなく、ローター3D+のアームを使用する社外製のPOWER2 MAXとした。
ホイールはフルクラムで、Racing Speed XLRの35mm及び50mmハイトと、ロープロファイルのRacing Light XLRの3種類を使い分けている。タイヤはプロ供給専用のコンチネンタル COMPETITION PROLTDで太さは25Cがメインだ。
ハンドル及びステムはチームカラーのライトグリーンが入ったFSAだが、コスタのみ兄弟ブランドのヴィジョンのロゴが入ったステムを使用する。サドルはプロロゴで、滑り止め素材が表面に配されたCPCタイプを多くのバイクにアッセンブルされていた。
チームスカイ 【ピナレロ DOGMA F8】
チームスカイはチーム創立よりサポートを受け続けるピナレロの新型フラッグシップモデル「DOGMA F8」を全ライダーが使用。このバイクはチームスカイのスポンサーであるイギリスの自動車メーカー「ジャガー」との共同開発によって空力性能を追求し、これまでのDOGMAシリーズから大幅にルックスを変更したことが特徴だ。なお素材には、東レの新カーボン「T1100 1K」 を採用し、左右非対称設計などは継続されている。
ペダルを含め、コンポーネントは9070系シマノDURA-ACE Di2がメイン。パワーメーターには左クランクアーム裏側に計測ユニットを装着した「STAGES POWERS」を組み合わせている。クリス・フルーム(イギリス)だけは今年から4アームクランク対応となったオーシンメトリック製の楕円チェーンリングをロゴを消して使用した。また第2ステージを始めとした山岳コースでは、DURA-ACEよりも更に軽いギア比とするためにリアディレーラー及びカセットスプロケットにセカンドグレードのULTEGRAを組み込んだ。
ホイールはコンポーネントと同じくシマノ9000系シマノDURA-ACEで、35mmと50mmの2種類のリムハイトが主に選択されていた。タイヤはイタリアブランドのヴェロフレックス。ハンドル及びステムはPROで、昨年に引き続きチームカラーのペイントや、1mm刻みで長さが用意されるステムなど、チームスカイ専用品をアッセンブル。サドルはツール記念モデルとして登場した、リフレクター付きのフィジークを使用するライダーが目立った。サイクルコンピューターはSTAGESのステッカーが貼られたガーミン EDGE510だ。
ネットアップ・エンデューラ 【フジ TRANSONIC、ALTAMIRA SL】
レオポルド・ケーニッヒ(チェコ)が総合7位でフィニッシュし、多くのステージで逃げ集団にメンバー送り込むなど、ワイルドカードながら存在感を示したネットアップ・エンデューラ。使用するバイクは、フットオン・セルヴェットに供給していた2010年以来4年ぶりにツールへと戻ってきたFUJI(フジ)。今大会に合わせて投入された新型エアロロード「TRANSONIC」とオールラウンドモデルの「ALTAMIRA SL」の2台体制で念願叶っての出場となったツールを戦った。
コンポーネントは電動ではなく機械式の9000系デュラエース。TRANSONICは前後ともダイレクトマウントブレーキで、シートステーに台座が設けられるリアブレーキにはフロント用とほぼ共通の形状ながらバネレート等が異なる後輪専用品がアッセンブルされる。
ホイールにはオーヴァルコンセプトのロゴが貼られるものの、ハブとリムの造りを見るに恐らくヴィジョン製(なお、TTバイクにはヴィジョンのディスクホイールが装着されていた)。タイヤはビットリアで、ベーシックモデルの「CORSA CX」とレーシングモデルの「CORSA CS」の2モデルを選手によって使い分けている。太さはやはり25Cがメインだ。
ハンドル周りはオーヴァルコンセプト。ボトルゲージはタックスで、これまで長らく標準モデルとして使用されてきたTaoに替わって、新モデルのDevaで統一する。その他、サドル及びバーテープにはプロロゴを、ペダルにはチームカラーのブルーのスピードプレーをアッセンブル。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
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