2009/08/21(金) - 09:00
フランドル特有の急坂が10カ所登場したエネコ・ツアー第2ステージは、連続するアタックを全て封じ込めた集団によるスプリント勝負に持ち込まれ、リーダージャージを着るタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)が貫禄の2連勝を飾った。
第2ステージの舞台はベルギー・フランドル地方。アルドーイェからブリュッセルまでの178kmの間には、オウデ・クワレモントやミュール・カペルミュールなど、春のワンディクラシックでお馴染みの急坂が合計10カ所登場する。
この日はコースの厳しさに加え、気温の上昇が選手たちを苦しめた。
前日のゴール前で落車したホリック・ハルディン(ベルギー、サイレンス・ロット)、ヨアン・オフルド(フランス、フランセーズデジュー)、セバスティアン・テュルゴー(フランス、Bboxブイグテレコム)の3名はDNS。大会3連覇を狙っていたホセイバン・グティエレス(スペイン、ケースデパーニュ)も腸の感染症によりスタートしなかった。
18km地点で先行したのはフアンホセ・アエド(アルゼンチン、サクソバンク)やマシュー・ヘイマン(オーストラリア、ラボバンク)ら5名のグループ。しかしメイン集団とのタイム差は2分以上に広がらなかった。
この日も落車が多発し、80km地点で落車したアンドレアス・クレーデン(ドイツ、アスタナ)が手首を痛めて途中リタイア。コルド・フェルナンデス(スペイン、エウスカルテル)もレースを去った。
メイン集団ではミュールやボスベルクの上りでカウンターアタックが仕掛けられ、ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)ら数名が先頭グループに合流。10名が逃げグループを形成したが、ゴールまで58kmを残してメイン集団に吸収された。
ここからは再びアタック合戦が勃発。上りで80名ほどに絞られていたメイン集団から、総合4位のエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)やマーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)ら6名がアタック。しかし総合で危険なボアッソンが入っていたため、タイム差は1分以上に広がらなかった。
ゴールまで22kmを残してボアッソンらの逃げが吸収されると、続いて優勝候補の一角ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)が攻撃を仕掛け、これにチャリンギとボアッソン、そしてニック・ナイエンス(ベルギー、ラボバンク)が合流。ラボバンクが人数を揃えるこのグループから、ゴールまで9kmを残してナイエンスが独走を始めた。
ナイエンスの苦しい独走劇。追い上げるメイン集団とのタイム差は10秒以下。しかし諦めずにナイエンスは踏み続け、独走のままラスト1kmのアーチを通過。健闘を見せたナイエンスだったが、最終ストレートでスプリント体勢に入ったメイン集団に飲み込まれた。
ボアッソンらが競り合うスプリントで、先頭に立ったのはリーダージャージを着るファラーだった。最後はヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、フランセーズデジュー)との一騎打ちを制したファラーが先着。ステージ2連勝、絶好調だ。
「ミュールとボスベルクで集団が分裂したから、スプリント勝負になるとは予想していなかった。でもレースに絶対は無いね。何とかメイン集団に残って、ステージ優勝を掴み取ったんだ」とファラーはレキップ紙にコメント。ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)やクリストファー・サットン(オーストラリア)がファラーの集団位置取りに大きく貢献したようだ。
2日連続でボーナスタイム10秒を獲得したファラーは、個人総合成績&ポイント賞でトップを維持。連日積極的な走りが光るボアッソンが13秒遅れの総合2位に続いている。
前日に逃げた新城幸也(Bboxブイグテレコム)はメイン集団の中で急坂をクリアしながらも、ゴールまで20kmを残してメカトラで後退し、トップから6分遅れでフィニッシュ。総合では81位につけている。
エネコ・ツアー2009第2ステージ結果
1位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)4h17'53"
2位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、フランセーズデジュー)
3位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)
4位 ワウテル・ウェイラント(ベルギー、クイックステップ)
5位 トム・フィーラース(オランダ、スキル・シマノ)
6位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)
7位 バーデン・クック(オーストラリア、ヴァカンソレイユ)
8位 アレクサンドル・ウソフ(ベラルーシ、コフィディス)
9位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)
10位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
74位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+6'01"
個人総合成績
1位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)8h41'09"
2位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)+13"
3位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)+14"
4位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)+19"
5位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、ガーミン)+21"
6位 ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)
7位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)+23"
8位 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)
9位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)+24"
10位 ニコラス・マース(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)
81位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+6'44"
ポイント賞
タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)
チーム総合成績
ラボバンク
第2ステージの舞台はベルギー・フランドル地方。アルドーイェからブリュッセルまでの178kmの間には、オウデ・クワレモントやミュール・カペルミュールなど、春のワンディクラシックでお馴染みの急坂が合計10カ所登場する。
この日はコースの厳しさに加え、気温の上昇が選手たちを苦しめた。
前日のゴール前で落車したホリック・ハルディン(ベルギー、サイレンス・ロット)、ヨアン・オフルド(フランス、フランセーズデジュー)、セバスティアン・テュルゴー(フランス、Bboxブイグテレコム)の3名はDNS。大会3連覇を狙っていたホセイバン・グティエレス(スペイン、ケースデパーニュ)も腸の感染症によりスタートしなかった。
18km地点で先行したのはフアンホセ・アエド(アルゼンチン、サクソバンク)やマシュー・ヘイマン(オーストラリア、ラボバンク)ら5名のグループ。しかしメイン集団とのタイム差は2分以上に広がらなかった。
この日も落車が多発し、80km地点で落車したアンドレアス・クレーデン(ドイツ、アスタナ)が手首を痛めて途中リタイア。コルド・フェルナンデス(スペイン、エウスカルテル)もレースを去った。
メイン集団ではミュールやボスベルクの上りでカウンターアタックが仕掛けられ、ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、サイレンス・ロット)ら数名が先頭グループに合流。10名が逃げグループを形成したが、ゴールまで58kmを残してメイン集団に吸収された。
ここからは再びアタック合戦が勃発。上りで80名ほどに絞られていたメイン集団から、総合4位のエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)やマーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)ら6名がアタック。しかし総合で危険なボアッソンが入っていたため、タイム差は1分以上に広がらなかった。
ゴールまで22kmを残してボアッソンらの逃げが吸収されると、続いて優勝候補の一角ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)が攻撃を仕掛け、これにチャリンギとボアッソン、そしてニック・ナイエンス(ベルギー、ラボバンク)が合流。ラボバンクが人数を揃えるこのグループから、ゴールまで9kmを残してナイエンスが独走を始めた。
ナイエンスの苦しい独走劇。追い上げるメイン集団とのタイム差は10秒以下。しかし諦めずにナイエンスは踏み続け、独走のままラスト1kmのアーチを通過。健闘を見せたナイエンスだったが、最終ストレートでスプリント体勢に入ったメイン集団に飲み込まれた。
ボアッソンらが競り合うスプリントで、先頭に立ったのはリーダージャージを着るファラーだった。最後はヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、フランセーズデジュー)との一騎打ちを制したファラーが先着。ステージ2連勝、絶好調だ。
「ミュールとボスベルクで集団が分裂したから、スプリント勝負になるとは予想していなかった。でもレースに絶対は無いね。何とかメイン集団に残って、ステージ優勝を掴み取ったんだ」とファラーはレキップ紙にコメント。ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)やクリストファー・サットン(オーストラリア)がファラーの集団位置取りに大きく貢献したようだ。
2日連続でボーナスタイム10秒を獲得したファラーは、個人総合成績&ポイント賞でトップを維持。連日積極的な走りが光るボアッソンが13秒遅れの総合2位に続いている。
前日に逃げた新城幸也(Bboxブイグテレコム)はメイン集団の中で急坂をクリアしながらも、ゴールまで20kmを残してメカトラで後退し、トップから6分遅れでフィニッシュ。総合では81位につけている。
エネコ・ツアー2009第2ステージ結果
1位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)4h17'53"
2位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、フランセーズデジュー)
3位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)
4位 ワウテル・ウェイラント(ベルギー、クイックステップ)
5位 トム・フィーラース(オランダ、スキル・シマノ)
6位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)
7位 バーデン・クック(オーストラリア、ヴァカンソレイユ)
8位 アレクサンドル・ウソフ(ベラルーシ、コフィディス)
9位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)
10位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
74位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+6'01"
個人総合成績
1位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)8h41'09"
2位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア・HTC)+13"
3位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)+14"
4位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)+19"
5位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、ガーミン)+21"
6位 ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)
7位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)+23"
8位 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)
9位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)+24"
10位 ニコラス・マース(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)
81位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+6'44"
ポイント賞
タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)
チーム総合成績
ラボバンク
フォトギャラリー