2014/06/01(日) - 09:04
100年以上の歴史を持ち、数ある自転車メーカーのうちでも最古参の部類に入るスパニッシュブランド、BH。そのハイエンドモデルに位置づけられるGシリーズの6代目となるのが今回インプレッションする「G6」だ。熟成を進めるエアロモデルの性能は如何に。
BH G6 (c)MakotoAYANO/cyclowired.jp
1909年にバスク地方のエイバルにおいて火器メーカーとしてそのスタートを切ったBH。火器に用いるバレル鋼管を回転させる技術を持ち一歩進んだパイプ製作技術を持っていた同社は、スチールフレーム全盛期にあって優秀なバイクフレームを製作するための技術を既に手にしていた。
1923年には火器メーカーとして培った技術を自転車製作へと注ぎ込むこととなり、1931年には火器製作を終了し自転車専業メーカーとして舵を切った。そして、その当時からタイヤ以外のパーツは全て自社生産をしていたということからも、技術に対する情熱の高さは容易に想像ができる。
カムテール形状のシートチューブ
ダウンチューブもエアロダイナミクスを向上させるカムテール形状
優れた空力性能と高いエアロダイナミクスを実現したフロントフォーク
スペインの中でも最も自転車競技が盛んなバスク地方で創業されたことも自転車メーカーとしての発展を大きく後押ししたのは言うまでもない。バスク地方の険しい上りと、テクニカルなダウンヒル、そして雨がちな天候は最高のテストフィールドであり、そこから生み出されるBHの自転車はバスク地方の熱狂的なサイクリストたちに応えるだけの性能を秘めている。
その実績はスペイン最大のステージレースであり、グランツールの一つであるブエルタ・ア・エスパーニャを見ても明白だ。1934年、1935年、1986年、2004年、2006年と5回もの総合優勝を果たしており、その技術が世紀をまたいだ現代に置いてもなお一線級であることを示している。特に近年では、2009年に前作G5をリナルド・ノチェンティーニが駆り、8日間にわたってマイヨジョーヌを保持していたことは記憶に新しいだろう。
緩やかに湾曲したトップチューブ
複数のパーツから選択可能なセミオーダーシステムに対応
今や主流となった内装式ケーブルルーティング
上ワン1-1/8ー下ワン1.5インチの大口径テーパードヘッドチューブ
この十年ほど、BHのハイエンドモデルには「G」の文字が冠されてきた。その意味は「グローバルコンセプト」、つまり世界に誇る先鋭的な技術と性能を備えたバイクという、同社の自信と誇りを現したものだ。たとえばG6にも採用されているインテグレーテッドシートポストは、BHが世界に先駆けて採用したものであり、フレームのエアロ化にも早くから取り組むなど、ロードレーサーのトレンドをリードしてきたメーカーでもある。
Gシリーズの流れとして、G4からG5へのモデルチェンジ時には、軽量化及び高剛性化が主題として掲げられ、XSサイズにして810gという軽量性を持つモデルとしてデビューした。しかしG6では、同時期に山岳用超軽量モデル「ULTRALIGHT」がデビューさせたことから、軽量化よりもエアロダイナミクスの向上に焦点に当てた。結果として、重量は880gと前々作のG4と同等の重量へと増加したが、それ以上のエアロダイナミクスと剛性の向上を果たした。
FSAと共同開発したBB386エボ
ネジレ剛性を向上させた幅広の左右のチェーンステー
G6の大きな特徴はヘッド回りとフォーククラウンがスムーズに繋がっていく、インテグレイテッド・テーパードヘッドチューブ・デザインだ。上ワン1-1/8″ー下ワン1.5”の大口径異径ヘッドチューブがフォーククラウンを包み込むようなデザインによって、フロント周りの高い剛性と優れたエアロダイナミクスを両立している。この特徴的なヘッドチューブと、カムテール形状のシートチューブおよびダウンチューブによって、前作のG5と比べると11%の空気抵抗の減少を達成した。
だが、G6はエアロダイナミクスに特化しただけではなく、剛性面でも進化を果たしている。BBシェルにはFSAと共同開発したBB386エボを採用。BB幅を拡大することでダウンチューブの断面積の拡大や、左右のチェーンステー間の拡幅が可能となり、ねじれ剛性が大幅に高まっている。これらの剛性向上の結果、駆動効率やコーナーリング性能などが向上し、よりキレのある走りを実現している。
小さなリア三角は高い反応性に寄与する
2ネジ式のシートクランプ
フレキシブルな動きを見せる細く扁平したシートステー
一方、ボリュームのあるこれらのチューブとは対象的に、シートステーを細く扁平に成型することでフレキシブルな動きを演出している。路面のギャップや凹凸の衝撃をライダーに直接伝えることなく、路面へのトラクションを増大させる働きを担っている。
最新規格の装備とトップモデルの細分化によって、より高い戦闘力を獲得した6代目のフラッグシップ「G6」。今回のテストバイクのコンポーネントはシマノ 9000系デュラエース。ホイールには3Tの60mmハイトカーボンチューブラーホイールである、MERCURIO LTDがアッセンブルされ、ヴィットリアのCORSA EVO スリックが組み合わせられる。それでは、早速インプレッションへと移ろう。
―インプレッション
「短時間でもがくようなライドに最適なレースバイク」山崎嘉貴(ブレアサイクリング)
ドライで硬質なフィーリングを持つレース志向のバイクですね。特にペダリングの軽快感が強く、普段よりも重目のギアを踏むことができます。その走り方でレース終盤まで足が残れば武器になるという印象があります。エアロ形状のバイクのため、体重が60kgほどの軽量ライダーでは横風の影響で足元がすくわれやすいと感じました。一方、60kg後半くらいの筋力質で高出力なレーサーにはうってつけですね。
平地の巡航やシッティングでこなせる緩斜面のような、高い速度を維持したいシチュエーションで持ち味を発揮してくれますね。シッティングで引き足を使って重いギアを回していくような乗り方をすると気持よくバイクが進んでくれます。
「短時間でもがくようなレースに最適なバイク」山崎嘉貴(ブレアサイクリング) 日本のレースシーンでは、常時30km/hを超えるようなエンデューロ系のイベントや、1時間程度の短時間のレースで活躍するでしょう。インナーローからアウタートップまで全部使うような速度差が大きいようなコースだと、このバイクのデメリットが出てきてしまうかもしれません。しかし、このバイクに適した乗り方を習得できれば、ツール・ド・おきなわの210kmでも通用するでしょう。
荒れた路面からの突き上げは素直に伝えてくる硬さがありますが、バイク全体の剛性バランスという観点からすれば硬すぎるということはないと感じました。
試乗車にアッセンブルされていた60mmハイトの3Tのカーボンホイールとの相性が良く、他にはジップ 404のように硬いホイールで軽快感を出してみても良いでしょう。エアロフォルムなダウンチューブのスタイリングに負けないぐらいのディープリムのホイールがちょうどいいと思います。
最近のバイクにしては珍しくトップチューブ長に対してヘッドチューブが短くレーシーなジオメトリーです。TT用バイクはハンドルが高く、前に出がちなポジションになるのですが、このバイクはDHバーを取り付けても低いハンドルポジションがとれるため、トライアスリートにも魅力的でしょう。
一見したところのフォルムはエアロで高剛性な印象のバイクですが、実際に乗ってみるとオールラウンドなバイクのように感じます。エアロバイクに憧れるけど、硬すぎるバイクは敬遠したい方などにはおススメですね。
「レスポンスが良く加速が気持ちいいバイク」三上和志(サイクルハウスMIKAMI)
一言でいえば、硬くレスポンスが良いバイクですね。力を溜めて放出するタイプではなく、いわゆるパリっとして乾いた感覚のフレームです。漕いだ分だけ前へ進み、踏むのをやめるとパタッと倒れてしまうピーキーさがあり、バイクを操ることの面白さを感じさせてくれます。
カーボンらしく微振動をいなしてくれる標準的な快適性を持っていますが、プロライダーを想定して設計しているため強い反発のある硬さに仕上がっています。疲れた時に優しさがある乗り味ではないので、レース用として想定している方や、プロユースバイクの雰囲気を楽しみたい方に向いていると感じます。
「レスポンスが良く加速が気持ちいいバイク」三上和志(サイクルハウスMIKAMI)
このバイクが得意なのは平坦というよりも、30km/h~40km/hといった高速域からのスピードの伸びや、低速域からの踏み出しなどのレスポンスに良さがあります。それはボリュームのあるBB周りから続くダウンチューブの硬さがペダリング踏力を受け止めているからでしょう。
シッティングで軽いギアを回すペダリングよりも、グイグイと力を入れる走り方のほうがこのバイクの良さを引き出せます。特にダンシング時のように前乗りになる時は、ダイレクトに加速していきます。レースで使用するならば、アタッカーやパンチャーのように、レースをかき回すようなスタイルの方に向いていますね。
ハンドリングはクイックで、狙ったラインをトレースしてくれるタイプです。アッセンブルされていたホイールはハイトの高い平地用で、ハンドリングをピーキーにしていましたが、山岳を攻めるときはマヴィック KSYRIUMなどのロープロファイルなモデルをアッセンブルしたいですね。
ホイールアッセンブル次第でハンドリングの性格が変わっていくため、クリテリウムなどのレースで走るには、マヴィック R-sysのようなキビキビとレスポンスを返してくれるホイールが合っていると思います。エアロフォルムを活かすのならば、やはりリムハイトが高いホイールを組み合わせればいいでしょう。さらに、ハンドルなどを変えることでTTバイクとしても使えますね。この硬いバイクを踏み倒せる脚力であれば、短時間のTTではTTバイクより速く走れる可能性がありますね。
BHのフラッグモデルとしてのコストパフォーマンスは良く、クリテリウムで勝ちを狙う人におススメですね。ハンドリングが楽しいバイクですので、奥武蔵のようなテクニカルなダウンヒルでも楽しめると思います。
BH G6 (c)MakotoAYANO/cyclowired.jp
BH G6
サイズ : XS、S、M、L
フレーム素材 :カーボン
フレーム重量 : 880g
フォーク重量 : 350g
カラー: マットブラック×グリーン、マットブラックレッドライン
フレーム価格 :
フレームセット 370,000円(税抜)
完成車 444,022円~615,655円(コンポーネントはシマノDURA-ACE、ULTEGRA、105、TIAGRAから選択)
インプレライダーのプロフィール
山崎嘉貴(ブレアサイクリング) 山崎嘉貴(ブレアサイクリング)
長野県飯田市にある「ブレアサイクリング」店主。ブリヂストンアンカーのサテライトチームに所属したのち、渡仏。自転車競技の本場であるフランスでのレース活動経験を生かして、南信州の地で自転車の楽しさを伝えている。サイクルスポーツ誌主催の最速店長選手権の初代優勝者でもあり、走れる店長として高い認知度を誇っている。オリジナルサイクルジャージ”GRIDE”の企画販売も手掛けており、オンラインストアで全国から注文が可能だ。
CWレコメンドショップページ
ブレアサイクリング
三上和志(サイクルハウスMIKAMI) 三上和志(サイクルハウスMIKAMI)
埼玉県飯能市にある「サイクルハウスMIKAMI」店主。MTBクロスカントリー全日本シリーズ大会で活躍した経験を生かし、MTBに関してはハード・ソフトともに造詣が深い。トレーニングの一環としてロードバイクにも乗っており、使用目的に合った車種の選択や適正サイズに関するアドバイスなど、特に実走派のライダーに定評が高い。
サイクルハウスMIKAMI
ウェア協力:GRIDE
text:Naoki.YASUOKA Gakuto.Fujiwara
photo:Makoto.AYANAO
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1909年にバスク地方のエイバルにおいて火器メーカーとしてそのスタートを切ったBH。火器に用いるバレル鋼管を回転させる技術を持ち一歩進んだパイプ製作技術を持っていた同社は、スチールフレーム全盛期にあって優秀なバイクフレームを製作するための技術を既に手にしていた。
1923年には火器メーカーとして培った技術を自転車製作へと注ぎ込むこととなり、1931年には火器製作を終了し自転車専業メーカーとして舵を切った。そして、その当時からタイヤ以外のパーツは全て自社生産をしていたということからも、技術に対する情熱の高さは容易に想像ができる。
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スペインの中でも最も自転車競技が盛んなバスク地方で創業されたことも自転車メーカーとしての発展を大きく後押ししたのは言うまでもない。バスク地方の険しい上りと、テクニカルなダウンヒル、そして雨がちな天候は最高のテストフィールドであり、そこから生み出されるBHの自転車はバスク地方の熱狂的なサイクリストたちに応えるだけの性能を秘めている。
その実績はスペイン最大のステージレースであり、グランツールの一つであるブエルタ・ア・エスパーニャを見ても明白だ。1934年、1935年、1986年、2004年、2006年と5回もの総合優勝を果たしており、その技術が世紀をまたいだ現代に置いてもなお一線級であることを示している。特に近年では、2009年に前作G5をリナルド・ノチェンティーニが駆り、8日間にわたってマイヨジョーヌを保持していたことは記憶に新しいだろう。
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Gシリーズの流れとして、G4からG5へのモデルチェンジ時には、軽量化及び高剛性化が主題として掲げられ、XSサイズにして810gという軽量性を持つモデルとしてデビューした。しかしG6では、同時期に山岳用超軽量モデル「ULTRALIGHT」がデビューさせたことから、軽量化よりもエアロダイナミクスの向上に焦点に当てた。結果として、重量は880gと前々作のG4と同等の重量へと増加したが、それ以上のエアロダイナミクスと剛性の向上を果たした。
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G6の大きな特徴はヘッド回りとフォーククラウンがスムーズに繋がっていく、インテグレイテッド・テーパードヘッドチューブ・デザインだ。上ワン1-1/8″ー下ワン1.5”の大口径異径ヘッドチューブがフォーククラウンを包み込むようなデザインによって、フロント周りの高い剛性と優れたエアロダイナミクスを両立している。この特徴的なヘッドチューブと、カムテール形状のシートチューブおよびダウンチューブによって、前作のG5と比べると11%の空気抵抗の減少を達成した。
だが、G6はエアロダイナミクスに特化しただけではなく、剛性面でも進化を果たしている。BBシェルにはFSAと共同開発したBB386エボを採用。BB幅を拡大することでダウンチューブの断面積の拡大や、左右のチェーンステー間の拡幅が可能となり、ねじれ剛性が大幅に高まっている。これらの剛性向上の結果、駆動効率やコーナーリング性能などが向上し、よりキレのある走りを実現している。
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一方、ボリュームのあるこれらのチューブとは対象的に、シートステーを細く扁平に成型することでフレキシブルな動きを演出している。路面のギャップや凹凸の衝撃をライダーに直接伝えることなく、路面へのトラクションを増大させる働きを担っている。
最新規格の装備とトップモデルの細分化によって、より高い戦闘力を獲得した6代目のフラッグシップ「G6」。今回のテストバイクのコンポーネントはシマノ 9000系デュラエース。ホイールには3Tの60mmハイトカーボンチューブラーホイールである、MERCURIO LTDがアッセンブルされ、ヴィットリアのCORSA EVO スリックが組み合わせられる。それでは、早速インプレッションへと移ろう。
―インプレッション
「短時間でもがくようなライドに最適なレースバイク」山崎嘉貴(ブレアサイクリング)
ドライで硬質なフィーリングを持つレース志向のバイクですね。特にペダリングの軽快感が強く、普段よりも重目のギアを踏むことができます。その走り方でレース終盤まで足が残れば武器になるという印象があります。エアロ形状のバイクのため、体重が60kgほどの軽量ライダーでは横風の影響で足元がすくわれやすいと感じました。一方、60kg後半くらいの筋力質で高出力なレーサーにはうってつけですね。
平地の巡航やシッティングでこなせる緩斜面のような、高い速度を維持したいシチュエーションで持ち味を発揮してくれますね。シッティングで引き足を使って重いギアを回していくような乗り方をすると気持よくバイクが進んでくれます。
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荒れた路面からの突き上げは素直に伝えてくる硬さがありますが、バイク全体の剛性バランスという観点からすれば硬すぎるということはないと感じました。
試乗車にアッセンブルされていた60mmハイトの3Tのカーボンホイールとの相性が良く、他にはジップ 404のように硬いホイールで軽快感を出してみても良いでしょう。エアロフォルムなダウンチューブのスタイリングに負けないぐらいのディープリムのホイールがちょうどいいと思います。
最近のバイクにしては珍しくトップチューブ長に対してヘッドチューブが短くレーシーなジオメトリーです。TT用バイクはハンドルが高く、前に出がちなポジションになるのですが、このバイクはDHバーを取り付けても低いハンドルポジションがとれるため、トライアスリートにも魅力的でしょう。
一見したところのフォルムはエアロで高剛性な印象のバイクですが、実際に乗ってみるとオールラウンドなバイクのように感じます。エアロバイクに憧れるけど、硬すぎるバイクは敬遠したい方などにはおススメですね。
「レスポンスが良く加速が気持ちいいバイク」三上和志(サイクルハウスMIKAMI)
一言でいえば、硬くレスポンスが良いバイクですね。力を溜めて放出するタイプではなく、いわゆるパリっとして乾いた感覚のフレームです。漕いだ分だけ前へ進み、踏むのをやめるとパタッと倒れてしまうピーキーさがあり、バイクを操ることの面白さを感じさせてくれます。
カーボンらしく微振動をいなしてくれる標準的な快適性を持っていますが、プロライダーを想定して設計しているため強い反発のある硬さに仕上がっています。疲れた時に優しさがある乗り味ではないので、レース用として想定している方や、プロユースバイクの雰囲気を楽しみたい方に向いていると感じます。
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このバイクが得意なのは平坦というよりも、30km/h~40km/hといった高速域からのスピードの伸びや、低速域からの踏み出しなどのレスポンスに良さがあります。それはボリュームのあるBB周りから続くダウンチューブの硬さがペダリング踏力を受け止めているからでしょう。
シッティングで軽いギアを回すペダリングよりも、グイグイと力を入れる走り方のほうがこのバイクの良さを引き出せます。特にダンシング時のように前乗りになる時は、ダイレクトに加速していきます。レースで使用するならば、アタッカーやパンチャーのように、レースをかき回すようなスタイルの方に向いていますね。
ハンドリングはクイックで、狙ったラインをトレースしてくれるタイプです。アッセンブルされていたホイールはハイトの高い平地用で、ハンドリングをピーキーにしていましたが、山岳を攻めるときはマヴィック KSYRIUMなどのロープロファイルなモデルをアッセンブルしたいですね。
ホイールアッセンブル次第でハンドリングの性格が変わっていくため、クリテリウムなどのレースで走るには、マヴィック R-sysのようなキビキビとレスポンスを返してくれるホイールが合っていると思います。エアロフォルムを活かすのならば、やはりリムハイトが高いホイールを組み合わせればいいでしょう。さらに、ハンドルなどを変えることでTTバイクとしても使えますね。この硬いバイクを踏み倒せる脚力であれば、短時間のTTではTTバイクより速く走れる可能性がありますね。
BHのフラッグモデルとしてのコストパフォーマンスは良く、クリテリウムで勝ちを狙う人におススメですね。ハンドリングが楽しいバイクですので、奥武蔵のようなテクニカルなダウンヒルでも楽しめると思います。
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BH G6
サイズ : XS、S、M、L
フレーム素材 :カーボン
フレーム重量 : 880g
フォーク重量 : 350g
カラー: マットブラック×グリーン、マットブラックレッドライン
フレーム価格 :
フレームセット 370,000円(税抜)
完成車 444,022円~615,655円(コンポーネントはシマノDURA-ACE、ULTEGRA、105、TIAGRAから選択)
インプレライダーのプロフィール
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長野県飯田市にある「ブレアサイクリング」店主。ブリヂストンアンカーのサテライトチームに所属したのち、渡仏。自転車競技の本場であるフランスでのレース活動経験を生かして、南信州の地で自転車の楽しさを伝えている。サイクルスポーツ誌主催の最速店長選手権の初代優勝者でもあり、走れる店長として高い認知度を誇っている。オリジナルサイクルジャージ”GRIDE”の企画販売も手掛けており、オンラインストアで全国から注文が可能だ。
CWレコメンドショップページ
ブレアサイクリング
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埼玉県飯能市にある「サイクルハウスMIKAMI」店主。MTBクロスカントリー全日本シリーズ大会で活躍した経験を生かし、MTBに関してはハード・ソフトともに造詣が深い。トレーニングの一環としてロードバイクにも乗っており、使用目的に合った車種の選択や適正サイズに関するアドバイスなど、特に実走派のライダーに定評が高い。
サイクルハウスMIKAMI
ウェア協力:GRIDE
text:Naoki.YASUOKA Gakuto.Fujiwara
photo:Makoto.AYANAO
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