北欧ノルウェーを舞台にした4日間のアークティック・レース・オブ・ノルウェーが開幕。初日は集団スプリントで争われ、ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア)が初出場のポルティ・ヴィジットマルタに大会初勝利をもたらした。



8月13日から4日間で行なわれるアークティック・レース・オブ・ノルウェー photo:A.S.O.

8月13日に開幕したアークティック・レース・オブ・ノルウェー(UCI.Pro)は、大会名の通り北極圏(アークティック)を巡る4日間のステージレース。第3ステージ終盤には超級山岳が設定されてはいるが、登坂距離は3.5km(平均勾配11.8%)と短く、長距離の本格的な山岳は登場しない。そのため風光明媚な海岸線やフィヨルド(複雑な地形の湾や入り江)が作り出す独特な地形が特徴で、パンチャーやスプリンターに適した大会となっている。

6つのワールドチームを含む108名が出場したレースの初日は、そのフィヨルド沿いを進む181.9kmの平坦ステージ。終盤に2つの2級山岳が連続するが、スプリンターを退けるほどの難易度ではないため、予想通り集団スプリントで決着した。

晴天に恵まれたアークティック・レース・オブ・ノルウェー初日 photo:A.S.O.

ツール・ド・フランスと同じ主催者であるA.S.O.が「地元住人いわく『今年の夏で最も美しい日だ』」と伝えるほど晴天に恵まれたこの日、ヴィクトル・フェルクーイェ(ベルギー、フランダース・バロワーズ)ら5名が逃げを打つ。一方のメイン集団はイーサン・ヴァーノン(イギリス)を擁するNSNサイクリングチームら、スプリンターチームがコントロール。終盤でプロトンを飛び出した2名が先頭に追いつき、逃げグループは7名に膨らんだものの、残り3km地点で吸収された。

今年コペンハーゲン・スプリントなどワールドツアーでもトップ10入りを果たすスプリンター、ジェゾン・テソン(フランス)で勝負したいトタルエネルジーが一気にペースを上げ、モダンアドベンチャープロサイクリングやポルティ・ヴィジットマルタも積極的にトレインを集団先頭へと引き上げる。ヴァーノンがポジションを下げて勝利争いから脱落する一方、緩い右コーナーを経て最終ストレートに入ると、コースいっぱいに広がったスプリンターたちが腰を上げた。

勢いよく加速したのはアーランド・ブリクラ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)だったが、テソンとジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ)がコース左側でスピードに乗る。そしてハンドルを投げ合う接戦を、ロナルディが制してガッツポーズを作った。

スプリント勝利したジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ) photo:A.S.O.

今季初勝利を喜ぶジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ) photo:A.S.O.

この大会に初出場したポルティ・ヴィジットマルタに、早くも大会初勝利をもたらしたロナルディは、29歳のイタリアンスプリンター。これがシーズン初勝利だが、5月のジロ・デ・イタリアでは初日に区間6位、ローマでの最終日は2位に入った好調を、ここノルウェーでようやく結果に結びつけた。

「今年はずっとこの勝利を追い求めてきた。それが今日ようやく実現したので、本当に嬉しい。調子は良くて、ここ数週間も勝利を狙っていたけれど、今年は今日のようなスプリントができるほどの感覚がなかった。でも今日はすべてがうまく噛み合い、勝つことができた」とロナルディは語り、ミッドナイトサン・ジャージと呼ばれる黄色とオレンジ色の総合リーダージャージに袖を通した。
アークティックレース・オブ・ノルウェー2026第1ステージ結果
1位 ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ) 4:05:23
2位 ジェゾン・テソン(フランス、トタルエネルジー)
3位 ライリー・ピックレル(カナダ、モダンアドベンチャープロサイクリング)
4位 アーランド・ブリクラ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)
5位 イーサン・ヴァーノン(イギリス、NSNサイクリングチーム)
6位 ニキフォロス・アルヴァニトゥ(ギリシャ、XDSアスタナ)
7位 リオネル・タミニオー(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)
8位 マチュー・コッケルマン(ルクセンブルク、ロット・アンテルマルシェ)
9位 ヴィルメル・エクマン(スウェーデン、ラッキースポート・プロサイクリング)
10位 エミルス・リエピンシュ(ラトビア、ピナレロQ36.5プロサイクリング)
個人総合成績
1位 ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ) 4:05:13
2位 ジェゾン・テソン(フランス、トタルエネルジー) 0:04
3位 テオドル・デルカ(スウェーデン、ラッキースポート・プロサイクリング)
4位 ライリー・ピックレル(カナダ、モダンアドベンチャープロサイクリング) 0:06
5位 ヴィクトル・フェルクーイェ(ベルギー、フランダース・バロワーズ)
6位 ルドヴィク・ホルスタッド(ノルウェー、チーム・リンゲリケ) 0:08
7位 アーランド・ブリクラ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) 0:10
8位 イーサン・ヴァーノン(イギリス、NSNサイクリングチーム)
9位 ニキフォロス・アルヴァニトゥ(ギリシャ、XDSアスタナ)
10位 リオネル・タミニオー(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)
その他の特別賞
ポイント賞 ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ)
山岳賞 モルテン・バクソース(ノルウェー、ラッキースポーツ・プロサイクリング)
ヤングライダー賞 テオドル・デルカ(スウェーデン、ラッキースポーツ・プロサイクリング)
チーム総合成績 NSNサイクリングチーム
text:Sotaro.Arakawa
photo:A.S.O.

最新ニュース(全ジャンル)