チームの総合力と団結力が問われる自転車競技でもっとも厳しい種目がチームタイムトライアルだ。宇都宮ブリッツェンは一昨年の輪島大会以来の勝利をこの種目で達成した。



宇都宮ブリッツェンが22分10秒03でゴール宇都宮ブリッツェンが22分10秒03でゴール photo:Nobumichi KOMORI/JBCF
「史上最強チーム」としてスタートした宇都宮ブリッツェンの今シーズン。だが、地元での宇都宮クリテリウムそして伊吹山ヒルクライムで表彰台の中央に立てていなかった。しかし要所で力を見せており前週の伊吹山では若い堀孝明が3位に入るなどその兆しを見せてきていた。

自転車競技でもっとも厳しい種目と称されるのがチームタイムトライアル。ゴールラインを越えるときに全員が100%の力を出し尽くすことが要求されるもので、そのためには高度のチームワークが必要とされる。平地のスピードマンタイプが機関車役に必要だが、適性があるのは今シーズン加入の阿部嵩之だけ。むしろチームにとっては得意分野とは言えなかった。

うれしい今季初優勝を飾った宇都宮ブリッツェンうれしい今季初優勝を飾った宇都宮ブリッツェン photo:Nobumichi KOMORI/JBCFチーム創設以来、初の表彰台となった那須ブラーゼンチーム創設以来、初の表彰台となった那須ブラーゼン photo:Nobumichi KOMORI/JBCF

3位のシマノレーシング。旧南紀白浜空港の滑走路を使ってレースは行われた3位のシマノレーシング。旧南紀白浜空港の滑走路を使ってレースは行われた photo:Nobumichi KOMORI/JBCFランキング上位のTeamUKYOとマトリックスパワータグにとっては厳しい結果となったランキング上位のTeamUKYOとマトリックスパワータグにとっては厳しい結果となった photo:Nobumichi KOMORI/JBCF


レースは同ヒートで走ったマトリックスパワータグとチーム右京がそれぞれ暫定2位と4位に入ったが、ドラフティングのペナルティがあり、それぞれのその時間、28秒と34秒が加算され結果は6位と8位に。宇都宮ブリッツェンはこれに関係なくトップタイムで堂々の優勝。2位には復調しつつある佐野淳哉を機関車に据えた那須ブラーゼンが入り、栃木県勢でワン・ツーを達成した。



Pクラスタ表彰式Pクラスタ表彰式 photo:Nobumichi KOMORI/JBCFJBCFロードシリーズ Jプロツアー第3戦
「第3回JBCFタイムトライアル南紀白浜」

日付 2014年4月19日
会場 和歌山県西牟婁郡白浜町 旧南紀白浜空港
距離 1.5km

Jプロツアー
Fクラスタ優勝の高山真由子(竹芝サイクルレーシング)Fクラスタ優勝の高山真由子(竹芝サイクルレーシング) photo:Nobumichi KOMORI/JBCF
Jプロツアー第3戦は、旧南紀白浜空港で行われる、シリーズ唯一のチームタイムトライアル。1周1.5kmのコースを、最大6名のメンバーで10周回。3番手でゴールした選手のタイムで順位を競う。
Fクラスタ表彰Fクラスタ表彰 photo:Nobumichi KOMORI/JBCF
レースは、現在までのチームランキングの下位から上位へという形で進行。トップタイムが着々と更新される中、上位3チームが出走する最終の第6ヒートを迎え、ここまでのトップタイムである那須ブラーゼンの22分14秒44を上回るための戦いが始まる。優勝は、万全の体制でレースに臨み、レースでも着実にタイムを刻んだ宇都宮ブリッツェン。3戦目にして今季初優勝を飾った。


JBCFタイムトライアル南紀白浜2014結果
Pクラスタ 15km 
1位 宇都宮ブリッツェン 22分10秒03
2位 那須ブラーゼン +4秒
3位 シマノレーシング +19秒
4位 クロップス×チャンピオンシステム +22秒
5位 イナーメ信濃山形 +28秒
6位 マトリックスパワータグ +29秒

Jプロツアーリーダー セバスチャン・モラ(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 雨澤毅明(那須ブラーゼン)

Fクラスタ
1位 高山真由子(竹芝サイクルレーシング) 5分17秒81
2位 棟近陽子(EURO-WORKS Racing) +0秒
3位 智野真央(NEILPRYDE-MENS CLUB JFT) +0秒01

Jフェミニンリーダー 高山真由子(竹芝サイクルレーシング)

※なお翌日20日に行われた同クリテリウムの記事は追って掲載します。

photo&text:全日本実業団自転車競技連盟
edit:高木秀彰


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