2014/03/31(月) - 10:10
ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ(UCIワールドツアー)第7ステージで逃げに乗った別府史之(トレックファクトリーレーシング)は「ジロに向けて良い手応えを感じた」とコメントする。ステージ優勝はリエーベ・ヴェストラ(オランダ、アスタナ)が掴んだ。
ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ2014第7ステージ image:www.voltacatalunya.catカタルーニャ一周の締めくくりは、カタルーニャ州の州都バルセロナを発着する中級山岳ステージ。後半にかけて3級山岳モンジュイック(登坂距離2km/平均5.7%)を含む周回コースが設定されている。
オメガファーマ・クイックステップやカチューシャがコントロールするメイン集団 photo:Tim de Waele本来は6.1kmの周回コースを8周する予定だったが、大雨の影響を考慮し、下りを短縮した全長5kmの周回に変更された。周回数や3級山岳モンジュイックの登りに変更は無し。コース全長は約110kmに短縮され、獲得標高差は1600mに。
独走で最終周回に差し掛かるリエーベ・ヴェストラ(オランダ、アスタナ) photo:Tim de Waeleスタート直後に形成された13名の逃げに、別府史之が飛び乗った。別府は「本来は逃げに乗らないプランだったけど、メンバーも良かったし、人数も多かったし、逃げに乗ってみました」と語っている。前日のステージで逃げたイェンス・フォイクト(ドイツ)から前夜にもらったひと欠片のチョコレートが影響したのかは定かではないが、雨の中を逃げ続けた。
単独で逃げ切ったリエーベ・ヴェストラ(オランダ、アスタナ) photo:Tim de Waele別府の他に、山岳賞ジャージのスタフ・クレメント(オランダ、ベルキン)やトマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)、ダニエーレ・ラット(イタリア、キャノンデール)を含んだ13名の逃げは最大5分のリードで後半の周回コースへ。アップダウンが連続する周回コースで、ステージ優勝を懸けたアタックが始まった。
2分07秒遅れでフィニッシュするアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)ら photo:Tim de Waeleフィニッシュまで4周を残したヴォクレールのアタックを切っ掛けに逃げグループは縮小し、そこからヴェストラがアタックする。「無線を通して後続とのタイム差が広がっているのを聞いていたので、登りをテンポでこなし、下りで落車しないように心がけた」と言うヴェストラが、マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)らを大きく引き離す走りで勝利した。
2012年のパリ〜ニースでブラドレー・ウィギンズ(イギリス)と8秒差の総合2位に入り、今季ヴァカンソレイユからアスタナに移籍した31歳のヴェストラ。過去2年連続でオランダのTTチャンピオンに輝いているスペシャリストがその持ち味を披露した。
13名の逃げグループのうち、メイン集団から逃げ切ったのは5名。メイン集団は2分07秒遅れでフィニッシュしている。雨に濡れた危険な周回コースで波乱は起こらず、総合上位陣は揃って完走。ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)が2010年以来となる2度目の総合優勝に輝いた。
ヴェストラらのアタックによって逃げグループから遅れた別府は81位でフィニッシュ。アラン・ギャロパン監督は「フミは結果的に逃げ切ることは出来なかったが、彼が先行してくれたおかげでチームが集団コントロールに力を使わずに済んだ。最後まで食らいつけなかったのは残念だが、チームにとってより簡単なレース運びになったのは間違いない」とコメントしている。
1週間の闘いを終えた別府は「ハードなこのカタルーニャを走り終えてよかった。吹雪あり豪雨あり強風ありで厳しいステージが続いたけど、リーダーを守りながらジロ・デ・イタリアに向けて良い手応えを感じました」とコメント。次戦は4月8日開幕のシルキュイ・サルト(UCI2.1)の予定で、その後にはアルデンヌ・クラシックが控えている。
選手コメントはチーム公式サイトや独自インタビューより。
アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)を表彰台に導く宮島正典マッサー photo:Tim de Waele
総合表彰台 2度目の大会制覇を果たしたホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) photo:Tim de Waele
ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ2014第7ステージ結果
個人総合成績
山岳賞
スタフ・クレメント(オランダ、ベルキン)
スプリント賞
ミヘル・コッホ(ドイツ、キャノンデール)
チーム総合成績
ガーミン・シャープ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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2012年のパリ〜ニースでブラドレー・ウィギンズ(イギリス)と8秒差の総合2位に入り、今季ヴァカンソレイユからアスタナに移籍した31歳のヴェストラ。過去2年連続でオランダのTTチャンピオンに輝いているスペシャリストがその持ち味を披露した。
13名の逃げグループのうち、メイン集団から逃げ切ったのは5名。メイン集団は2分07秒遅れでフィニッシュしている。雨に濡れた危険な周回コースで波乱は起こらず、総合上位陣は揃って完走。ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)が2010年以来となる2度目の総合優勝に輝いた。
ヴェストラらのアタックによって逃げグループから遅れた別府は81位でフィニッシュ。アラン・ギャロパン監督は「フミは結果的に逃げ切ることは出来なかったが、彼が先行してくれたおかげでチームが集団コントロールに力を使わずに済んだ。最後まで食らいつけなかったのは残念だが、チームにとってより簡単なレース運びになったのは間違いない」とコメントしている。
1週間の闘いを終えた別府は「ハードなこのカタルーニャを走り終えてよかった。吹雪あり豪雨あり強風ありで厳しいステージが続いたけど、リーダーを守りながらジロ・デ・イタリアに向けて良い手応えを感じました」とコメント。次戦は4月8日開幕のシルキュイ・サルト(UCI2.1)の予定で、その後にはアルデンヌ・クラシックが控えている。
選手コメントはチーム公式サイトや独自インタビューより。
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ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ2014第7ステージ結果
1位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、アスタナ)
2位 マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)
3位 トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)
4位 マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
5位 ヨアン・バゴ(フランス、コフィディス)
6位 ヤン・ポランク(スロベニア、ランプレ・メリダ)
7位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
8位 ロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)
9位 アルノー・ジャネソン(フランス、FDJ.fr)
10位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
81位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
2位 マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)
3位 トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)
4位 マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
5位 ヨアン・バゴ(フランス、コフィディス)
6位 ヤン・ポランク(スロベニア、ランプレ・メリダ)
7位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
8位 ロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)
9位 アルノー・ジャネソン(フランス、FDJ.fr)
10位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
81位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
2h36'14"
+1'22"
+1'26"
+1'36"
+2'07"
+7'38"
+1'22"
+1'26"
+1'36"
+2'07"
+7'38"
個人総合成績
1位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
4位 ロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)
5位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
6位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
7位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
8位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
9位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
10位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、トレックファクトリーレーシング)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
4位 ロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)
5位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
6位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
7位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
8位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
9位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
10位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、トレックファクトリーレーシング)
29h41'34"
+04"
+07"
+10"
+17"
+18"
+26"
+42"
+48"
+04"
+07"
+10"
+17"
+18"
+26"
+42"
+48"
山岳賞
スタフ・クレメント(オランダ、ベルキン)
スプリント賞
ミヘル・コッホ(ドイツ、キャノンデール)
チーム総合成績
ガーミン・シャープ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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