オメガファーマがチームTT連覇を達成　カヴがマリアアッズーラ獲得

平均スピード54.905km/h。コーナーを除くと60km/h近くで平地を巡航したオメガファーマ・クイックステップが、スムーズな先頭交代を絶やさずに18.5kmを走りきった。ベルギーチームによるティレーノ〜アドリアティコの初日チームTT優勝は2年連続。

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2年連続チームTT制覇を果たしたオメガファーマ・クイックステップ photo:Riccardo Scanferla
第1ステージ　コース高低図 image:RCS Sport第1ステージ　コースマップ image:RCS Sport

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トップタイムを叩き出したオメガファーマ・クイックステップ photo:RCS SportUCIワールドツアー第3戦ティレーノ〜アドリアティコが3月12日に開幕した。初日はティレニア海に面したドノラティコとサンヴィンチェンツォを結ぶ18.5kmのチームタイムトライアルだ。

ステージ3位に入ったモビスター photo:Riccardo Scanferla前半に高低差50mほどの緩斜面をこなし、後半はほぼフラットな直線路を駆け抜けてサンヴィンチェンツォの街中にゴールする。

一人抜け出てしまったブラドレー・ウィギンズ（イギリス、チームスカイ） photo:Riccardo Scanferla長時間にわたって暫定トップタイムをキープしていたのは、TTスペシャリストを揃えたオーストラリアのオリカ・グリーンエッジ。2012年大会のチームTT優勝チームがホットシートに座り、後続チームの走りを待つ。

ステージ18位に終わったガーミン・シャープ photo:Cor Vosモビスターやティンコフ・サクソ、キャノンデール、チームスカイも好走したが、オリカ・グリーンエッジのタイムを更新することは出来ない。しかし、22チーム中21番手スタートのオメガファーマ・クイックステップが中間計測でトップタイムをマークした。

先頭でフィニッシュラインを切るマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、オメガファーマ・クイックステップ） photo:RCS Sportロード世界選手権チームタイムトライアルで連覇中のベルギーチームが、世界王者トニ・マルティン（ドイツ）を中心にしてローテーションを回す。マーク・カヴェンディッシュ（イギリス）は「下りを終えて直線路に入る左コーナーで力を抜いた瞬間にチェーンが落ちてしまった。トニに背中を押されて何とかスピードを維持出来たんだ。危うく全員を落車に巻き込んでしまうところだった」と振り返るが、そんなトラブルを感じさせないスピードで18.5kmを走破。オリカ・グリーンエッジのタイムを11秒も塗り替えてみせた。

オメガファーマ・クイックステップが2年連続チームTT制覇を達成した。気象条件や距離に違いがあるものの、平均スピードは昨年よりも1.5km/hほど速い。

昨年同様、先頭でフィニッシュラインを駆け抜けたカヴェンディッシュがマリアアッズーラ（総合リーダージャージ）を獲得。第二の故郷とも言えるイタリア・トスカーナ州で、カヴェンディッシュが幸先の良いスタートを切った。

「久々のチームTTが楽しみで仕方なかった。チームTTは特殊で、8人全員が同じ日に最高のポテンシャルを発揮する必要がある。ここ数日間何度もコースを試走して、コーナーの一つ一つをチェックした。スムーズに、自信をもって走ったよ。全てが正しく進んでいる時は楽に感じることがある。今日はトニ（マルティン）が半分の距離を1人で引き続けた」と、総合首位のカヴェンディッシュは語る。

オメガファーマ・クイックステップの総合エースを担うミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド）やリゴベルト・ウラン（コロンビア）にとっても最高のスタート。初日から総合ライバルたちに対してリードを稼ぐことに成功した。オメガファーマ・クイックステップが総合争いの主導権を握ることになりそうだ。

タイ合宿からヨーロッパに戻ったばかりの新城幸也は、ユーロップカーを率いる形でフィニッシュ。チームは最下位となる22位に終わっている。

選手コメントはレース公式リリースより。

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メンバー全員でシャンパンを開けるオメガファーマ・クイックステップ photo:Riccardo Scanferlaブルージャージに袖を通したマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、オメガファーマ・クイックステップ） photo:Riccardo Scanferla

ティレーノ〜アドリアティコ2014第1ステージ結果



個人総合成績


ヤングライダー賞
ミカル・クヴィアトコウスキー（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）

text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla