2014/02/20(木) - 10:23
2日連続の大集団スプリント。しかし先頭争いの中ににリーダージャージを着るアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)の姿はなかった。ステージ優勝の栄光はアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)が手にしている。
切り立った山々を背にプロトンは進む photo:Tim de Waele
ツアー・オブ・オマーン2014第2ステージ image:A.S.O.オマーンの首都マスカットに近いアルブスタンからクリヤットまで139kmを駆ける第2ステージ。スプリンターを拒むような障害物は登場しない。山がちなオマーンで貴重なチャンスを掴もうと、この日もスプリンターチームが主導権を握った。
IAMサイクリングを先頭に、1分間の黙祷が捧げられた photo:Tim de Waele前日に亡くなったクリストフ・ゴダールト(ベルギー)の死を悼み、IAMサイクリングやトップスポートフラーンデレンが最前列に並んで1分間の黙祷が捧げられた後、レースはスタート。旗が振られるとすぐアタックが始まり、4.5km地点でこの日の逃げが生まれた。
オマーンの街並を進むプロトン photo:Tim de Waeleゴダールトの元チームメイトで、前日に逃げて総合敢闘賞(中間スプリント賞)ジャージを着るプレベン・ファンヘッケ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)が3名の逃げグループをリードする。追撃を試みたセバスティアン・イノー(フランス、IAMサイクリング)を振り切った先頭3名が、メイン集団に対して7分半のリードを築いた。
逃げグループを形成するプレベン・ファンヘッケ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)ら photo:Tim de Waeleスプリントポイントで積極的にポイントを稼いだファンヘッケは総合敢闘賞で断トツの首位に。一方のメイン集団はロット・ベリソルやオメガファーマ・クイックステップ、ティンコフ・サクソ勢が牽引する。前日のような集団分裂は起こらず、残り10kmを切ってメイン集団は逃げを吸収した。
スプリンターチームが入り乱れながら大集団は最終ストレートに突進。リーダージャージのアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)はメカトラの影響もあって後退し、各チームのスプリンターが各々のラインで腰を上げる混戦に。早めに発進したクリストフのスプリントが伸びた。
スプリント開始のタイミングを遅らせたリー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)とトム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)が後方から勢い良く迫ったものの、最後まで踏み抜いたクリストフが先着。ロングスプリントを成功させた。
「残り500mで早めに仕掛けたんだ。前を走る選手のスリップストリームに入り、残り200mで踏み直した。自分のフィーリングを信じて全力を尽くした結果だ。準備万端で挑んだカタールでチャンスを逃していたので、この勝利は嬉しいよ」と、今シーズン1勝目についてクリストフは振り返る。
ハワードやボーネンを振り切ったアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) photo:Tim de Waele
今シーズン初勝利を飾ったアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) photo:Tim de Waeleクリストフは2010年にBMCレーシング入りし、2012年からカチューシャに所属。ロンドン五輪のロードレースで銅メダルを獲得している。昨年はミラノ〜サンレモ8位、ロンド・ファン・フラーンデレン4位、パリ〜ルーベ9位という成績を残しており、「このままクラシックシーズンに向けて調子を上げていきたい」とも語っている。
この日、グライペルが25位に沈んだため、リーダージャージは2日連続2位に入ったハワードの手に。クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)やホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)をはじめ、総合有力勢はしっかりと集団内でフィニッシュしている。
選手コメントはカチューシャ公式サイトより。
ツアー・オブ・オマーン2014第2ステージ結果
1位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) 3h12'01"
2位 リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
3位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
5位 ナセル・ブアニ(イタリア、FDJ.fr)
6位 ニコラ・ルッフォーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
7位 ピーター・ファンスペイブロック(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
8位 マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)
9位 マッテオ・トレンティン(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 サム・ベネット(アイルランド、ネットアップ・エンデューラ)
個人総合成績
1位 リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 7h15'20"
2位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) +02"
3位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
4位 プレベン・ファンヘッケ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
5位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +08"
6位 ニコラ・ルッフォーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
7位 パオロ・コロンナ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
8位 ニコラ・ボエム(イタリア、バルディアーニ・CSF) +09"
9位 トニー・ギャロパン(フランス、ロット・ベリソル) +11"
10位 ステイン・デヴォルデル(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)
ポイント賞
リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
ヤングライダー賞
リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
総合敢闘賞(中間スプリント賞)
プレベン・ファンヘッケ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
チーム総合成績
トップスポートフラーンデレン
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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スプリンターチームが入り乱れながら大集団は最終ストレートに突進。リーダージャージのアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)はメカトラの影響もあって後退し、各チームのスプリンターが各々のラインで腰を上げる混戦に。早めに発進したクリストフのスプリントが伸びた。
スプリント開始のタイミングを遅らせたリー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)とトム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)が後方から勢い良く迫ったものの、最後まで踏み抜いたクリストフが先着。ロングスプリントを成功させた。
「残り500mで早めに仕掛けたんだ。前を走る選手のスリップストリームに入り、残り200mで踏み直した。自分のフィーリングを信じて全力を尽くした結果だ。準備万端で挑んだカタールでチャンスを逃していたので、この勝利は嬉しいよ」と、今シーズン1勝目についてクリストフは振り返る。
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この日、グライペルが25位に沈んだため、リーダージャージは2日連続2位に入ったハワードの手に。クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)やホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)をはじめ、総合有力勢はしっかりと集団内でフィニッシュしている。
選手コメントはカチューシャ公式サイトより。
ツアー・オブ・オマーン2014第2ステージ結果
1位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) 3h12'01"
2位 リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
3位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
5位 ナセル・ブアニ(イタリア、FDJ.fr)
6位 ニコラ・ルッフォーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
7位 ピーター・ファンスペイブロック(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
8位 マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)
9位 マッテオ・トレンティン(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 サム・ベネット(アイルランド、ネットアップ・エンデューラ)
個人総合成績
1位 リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 7h15'20"
2位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) +02"
3位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
4位 プレベン・ファンヘッケ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
5位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +08"
6位 ニコラ・ルッフォーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
7位 パオロ・コロンナ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
8位 ニコラ・ボエム(イタリア、バルディアーニ・CSF) +09"
9位 トニー・ギャロパン(フランス、ロット・ベリソル) +11"
10位 ステイン・デヴォルデル(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)
ポイント賞
リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
ヤングライダー賞
リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
総合敢闘賞(中間スプリント賞)
プレベン・ファンヘッケ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
チーム総合成績
トップスポートフラーンデレン
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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