雪のお台場海浜公園を舞台に繰り広げられたシクロクロス東京2014。今回のプロバイク紹介では、男女エリートで優勝したザック・マクドナルドやケイティ・コンプトンら海外招待選手を中心に、全日本選手権の際に紹介できなかった日本人選手のバイクにもフォーカスを当てて紹介。
ザック・マクドナルド(アメリカ、ラファ・フォーカス)
フォーカス MARES CX
ザック・マクドナルド(アメリカ、ラファ・フォーカス) フォーカス MARES CX
圧倒的なサンドセクションのスピードと、テクニカルセクションでの身のこなしで男子エリート優勝をさらったザック・マクドナルド(アメリカ、ラファ・フォーカス)。彼が駆るのはもちろんチームのサブタイトルスポンサーであるジャーマンブランド、フォーカスのフルカーボンバイク、MARESだ。
シートポストなどはイーストン、サドルはフィジークだ
ハンドルを上に向けたセッティングとしている
マッド&スリッピーに合わせてオールラウンド用のTyphoon Cotton(32C)に差し替えた
カンチブレーキはAvidのUltimate shorty
2013年末の野辺山シクロクロス〜関西シクロクロスでの来日の際はディスクブレーキ仕様のメインバイクを駆ったが、今回走らせたのはカンチブレーキ仕様のモデル。もちろんキャンディストライプの入るチームエディションだ。パーツ構成はチームのスポンサーブランドに忠実なアッセンブルとしており、メインコンポーネントはSRAM RED22、ホイールはイーストンのEC90SLX。試走ではデュガスのスリック用のタイヤをテストしていたが、マッド&スリッピーに合わせてオールラウンド用の「Typhoon Cotton(32C)」を1.0〜1.1barほどで使用した。
ギアの歯数構成はスタンダードな46-36T、スプロケットは11-28Tで、クランク長は172.5mm。ハンドル周りやシートポストもスポンサーであるイーストン製品を使うが、ステムはアルミ製のEA90(100mm)をアッセンブル。ペダルはクランクブラザースの最高峰モデルであるCANDY 11だ。ハンドルはやや上に向けたセッティングとしており、ケーブル類は全てGORE-Ride ONを使用。トップチューブ部分のみライナー管を使用していることも興味深い。
ギアの歯数構成はスタンダードな46-36T
ペダルはクランクブラザースの最高峰モデルであるCANDY 11
ケイティ・コンプトン(アメリカ、トレック・シクロクロスコレクティブ)
トレック Boone 7
ケイティ・コンプトン(アメリカ、トレック・シクロクロスコレクティブ) トレック Boone 7
他を圧倒するパワーで誰よりも速く砂浜を駆け抜け優勝したケイティ・コンプトン(アメリカ、トレック・シクロクロスコレクティブ)のバイクは、1月1日に行われたプレスローンチでデビューしたトレック渾身のシクロクロスバイク、Boone(ブーン)。長年トレックと契約する彼女自身も開発に関わったという最新鋭バイクだ。
ハンドルは安定性を狙って420mm。ステムは120mmだ
シフトレバーには瞬間接着剤と砂を混ぜて固めた滑り止めコーティングを施す
ナショナルチャンピオンを表す左右非対称の星条旗カラー
35mmハイトリムのボントレガーのアイオロス3を愛用する
アメリカナショナルチャンピオンを表す左右非対称のカラーリングが施されたBoone。ディスクブレーキ仕様とカンチブレーキ仕様の2モデルが存在するが、2013-14シーズンのUCIワールドカップ王者は彼女自身の好みによってカンチブレーキ仕様のモデルを使用した。
コンポーネントはSRAMのRED22を使用しているが、チェーンリングはWickWerks(42-34T、リアは11-28T)という組み合わせ。ホイールは踏み出しの速さを重視した35mmハイトリムのボントレガーのアイオロス3で、組み合わせるタイヤは自身のネームが入る赤サイドのFMB「COTTON SPRINT(33c)」。空気圧は1.1barほどでセッティングしたという。ペダルはザック・マクドナルドと同じくクランクブラザースのサポートを受けるが、ステップの無いEGGBEATERのハイエンド、「11」をチョイスしている。
チェーンリングはWickWerks(42-34T)で、クランク長は175mm
カンチブレーキは特別カラーのAvidのUltimate shorty
前乗りと深い前傾姿勢を意識したセッティングとされていることが特徴で、168cmという身長ながら52サイズのフレームを使用し、シートポストはゼロセットバック、ステムは120mm、ハンドル幅は420mmというセットアップ。パワフルな走りを象徴するかのように、クランク長は175mmだ。また、特殊な競技特性を考慮し、シフトレバーには接着剤と砂を混ぜて固めた滑り止めコーティングを、フレームのケーブル口にはシリコンコーキング材を、ワイヤーエンドは頻繁に付け替えとセッティングをしやすいよう瞬間接着剤もしくは特殊なビニールテープを使用している。
バリー・ウィックス(アメリカ、KONAシクロクロスチーム)
KONA SUPER JAKE
バリー・ウィックス(アメリカ、KONAシクロクロスチーム) KONA SUPER JAKE
男子エリート3位を獲得したバリー・ウィックス(アメリカ、KONAシクロクロスチーム)が駆ったのは、もちろん所属するカナディアンブランド、KONA(コナ)のハイエンドモデルであるSUPER JAKE。今回来日した海外招待選手の中で、最もマニア要素の強い一台だったように思う。
身長190cmのバリーは(当然ながら)国内で展開の無い63サイズ(本国最大サイズ:トップチューブ長は水平換算で615mm)を使用しており、サドルハイトは実測842mm。SRAM REDをアッセンブルするが、ディスクブレーキは機械式のAvid BB7ロード(ローター径は前160mm、後140mm)を使っている。チェーンリングはWolfToothの44Tシングルで、スプロケットは11-28Tという歯数構成。クランク長は175mmだ。
トレンディなカモフラージュ柄バーテープを使用
イーストンの新型リムにクレメンのオールラウンド用チューブレスチューブラー、PDX(33c)を組み合わせる
チェーンリングはWolfToothの44Tシングル。軽量化にも貢献
ディスクブレーキは機械式のAvid BB7ロード(ローター径は前160mm、後140mm)
足回りはイーストンの新型リムを使用した一般未発売のスペシャルホイールを使用し、組み合わせるタイヤはクレメンのオールラウンド用チューブレスチューブラー、PDX(33c)を1.2barほどで使用したという。ハンドル周りとシートポストはZIPPのサービスクルスシリーズで固められており(ハンドル幅440mm、ステム長130mm)、サドルはWTB、ペダルはクランクブラザースのCandy 2。イーストンのロゴが入るバーテープがトレンディな仕様で、超ビッグサイズながら非常に軽く仕上がっていたことが印象的だった。
ルイス・ラトリー(オーストラリア、ジャイアントオーストラリア)
ジャイアント TCX ADVANCED 0
ルイス・ラトリー(オーストラリア、ジャイアントオーストラリア) ジャイアント TCX ADVANCED 0
2年連続でシクロクロス東京を走ったジャイアントオーストラリア所属のプロライダー、ルイス・ラトリー。今季はUCIワールドカップを転戦し、世界選手権出場を果たした。若手ながらオーストラリアのシクロクロス界を牽引するパイオニア的な存在の選手だ。
昨年はカンチブレーキ使用のTCX ADVNCED SLを持ち込んだが、今年はフルモデルチェンジを果たした「TCX ADVANCED 0」を、ほぼ完成車仕様そのままのパーツ構成でレースを走った。コンポーネントはSRAM REDの油圧ディスクブレーキ仕様(ローター径は前160mm、後140mm)で、ホイールはジャイアントのP-CXR0 CarbonにヴィットリアのCross XN Pro(32c)をチューブド仕様で走った。
ブラケットはやや内側に向けたセッティングだ
油圧式のSRAM REDを使う
サドルはフィジークのMTB用モデル、ゴビ
ホイールはジャイアントのP-CXR0 Carbon。チューブド仕様だ
ハンドル周りやシートポストなどはほぼジャイアント製パーツでまとめられており、ハンドルのみFSAのWING PRO、サドルは昨年同様にフィジークのMTB用モデル、ゴビ。コンポーネントはクランクセットを除いてSRAMだが、ペダルのみシマノを使うことが興味深い。セッティングとしてはブラケットをやや内側に入れ、低めのサドル、高いハンドル位置というあたりが特徴的だろうか。
ティム・ジョンソン(アメリカ、キャノンデールpbシクロクロスワールド.com)
キャノンデール SUPERX HI-MOD DISC
ティム・ジョンソン(アメリカ、キャノンデールpbシクロクロスワールド.com) キャノンデール SUPERX HI-MOD DISC
男子エリートに出場予定だったティム・ジョンソン(アメリカ、キャノンデールpbシクロクロスワールド.com)。本人は世界選手権での怪我のため出場を見送ったが、彼のバイクは奥さんであるライン・ベセット(カナダ、キャノンデールpbシクロクロスワールド.com)が駆りお台場のコースを走った。
フレームは昨シーズンから継続して仕様しているキャノンデールのSUPERX HI-MOD DISC。バリスティックカーボンや振動吸収性を狙ったシートステーなどキャノンデール独自の技術を投入した軽量バイクだ。今シーズンはSRAM REDの油圧ディスクブレーキ仕様車を主に乗ったが、シクロクロス東京に持ち込んだのは機械式ブレーキ(Avid BB7)を装備したモデルだった。ローター径は前後共に140mm。
ハンドルはやや上に向けたセッティング
ハンドル周りはZIPPのサービスクルス。GoPro用マウントが装着されていた
デュガスのマッド用タイヤSmall Bird(33c)をZIPPの303ディスクホイールに組み合わせる
AvidのBB7機械式ブレーキを使った。ローター径は前後140mm
ホイールはZIPPの303ファイアクレストディスク、組み合わせるタイヤはデュガスのマッド用「Small Bird(33c)」だった。ハンドル周りとシートポストはいずれもZIPPのサービスクルスで統一され、ハンドルはやや上に向けたセッティング。ギアはフロント46-36T、リア11-28Tという構成だ。ワイヤー類はGORE-Ride ONで統一されており、ダウンチューブ下のシフトワイヤーには泥の付着対策でライナー管を通していた。サドルは昨年同様プロロゴのスクラッチTRで、ペダルは長年愛用するシマノXTR。
辻善光(日本、TEAM ZENKO)
ジャイアント TCX Advanced SL
辻善光(日本、TEAM ZENKO) ジャイアント TCX Advanced SL
こちらは男子エリートで9位に食い込んだ辻善光(TEAM ZENKO)のバイク。上に紹介したルイス・ラトリーとは異なり、カンチブレーキ仕様のハイエンドモデル「TCX Advanced SL」フレームセットを使用していることが特徴だ。コンポーネントは7900系のデュラエースをメインに使用し、クランクセットはディズナの44-34T(リアは12-25T)。クランク長は「リズムで回しやすい」という理由から167.5mmのものを使っている。
キルシュベルク・インクのサポート受けるためパワータップをリアハブに使用し、リムはASTUTO、スポークはSAPIMを組み合わせた手組みホイールを使う。データはGPS機能付きのジュールで記録している。タイヤはチャレンジを使用し、スノー&マッドコンディションに合わせてフロントがLIMUS 33 TEAM EDITION、リアがCHICANE 33 TEAM EDITION(いずれも33c)。
タイヤはLIMUS 33 TEAM EDITIONとCHICANE 33 TEAM EDITIONを前後で使い分け
ブレーキやハンドル周りなどはディズナ製パーツでコーディネイトされる
パワータップを使いデータをとる
クランクセットはディズナの44-34T。クランク長は167.5mm
ハンドル周りやシートポスト、ブレーキなどはクランクと同じく、東京サンエスが扱うディズナ製パーツを使用し、ステムは110mm、ハンドル幅は420mm。別に用意したスペアバイクは普段シングルトラックで走ることを考えて、取り回しがしやすいよう100mmステムを取り付けている。
text&photo:So.Isobe
ザック・マクドナルド(アメリカ、ラファ・フォーカス)
フォーカス MARES CX

圧倒的なサンドセクションのスピードと、テクニカルセクションでの身のこなしで男子エリート優勝をさらったザック・マクドナルド(アメリカ、ラファ・フォーカス)。彼が駆るのはもちろんチームのサブタイトルスポンサーであるジャーマンブランド、フォーカスのフルカーボンバイク、MARESだ。




2013年末の野辺山シクロクロス〜関西シクロクロスでの来日の際はディスクブレーキ仕様のメインバイクを駆ったが、今回走らせたのはカンチブレーキ仕様のモデル。もちろんキャンディストライプの入るチームエディションだ。パーツ構成はチームのスポンサーブランドに忠実なアッセンブルとしており、メインコンポーネントはSRAM RED22、ホイールはイーストンのEC90SLX。試走ではデュガスのスリック用のタイヤをテストしていたが、マッド&スリッピーに合わせてオールラウンド用の「Typhoon Cotton(32C)」を1.0〜1.1barほどで使用した。
ギアの歯数構成はスタンダードな46-36T、スプロケットは11-28Tで、クランク長は172.5mm。ハンドル周りやシートポストもスポンサーであるイーストン製品を使うが、ステムはアルミ製のEA90(100mm)をアッセンブル。ペダルはクランクブラザースの最高峰モデルであるCANDY 11だ。ハンドルはやや上に向けたセッティングとしており、ケーブル類は全てGORE-Ride ONを使用。トップチューブ部分のみライナー管を使用していることも興味深い。


ケイティ・コンプトン(アメリカ、トレック・シクロクロスコレクティブ)
トレック Boone 7

他を圧倒するパワーで誰よりも速く砂浜を駆け抜け優勝したケイティ・コンプトン(アメリカ、トレック・シクロクロスコレクティブ)のバイクは、1月1日に行われたプレスローンチでデビューしたトレック渾身のシクロクロスバイク、Boone(ブーン)。長年トレックと契約する彼女自身も開発に関わったという最新鋭バイクだ。




アメリカナショナルチャンピオンを表す左右非対称のカラーリングが施されたBoone。ディスクブレーキ仕様とカンチブレーキ仕様の2モデルが存在するが、2013-14シーズンのUCIワールドカップ王者は彼女自身の好みによってカンチブレーキ仕様のモデルを使用した。
コンポーネントはSRAMのRED22を使用しているが、チェーンリングはWickWerks(42-34T、リアは11-28T)という組み合わせ。ホイールは踏み出しの速さを重視した35mmハイトリムのボントレガーのアイオロス3で、組み合わせるタイヤは自身のネームが入る赤サイドのFMB「COTTON SPRINT(33c)」。空気圧は1.1barほどでセッティングしたという。ペダルはザック・マクドナルドと同じくクランクブラザースのサポートを受けるが、ステップの無いEGGBEATERのハイエンド、「11」をチョイスしている。


前乗りと深い前傾姿勢を意識したセッティングとされていることが特徴で、168cmという身長ながら52サイズのフレームを使用し、シートポストはゼロセットバック、ステムは120mm、ハンドル幅は420mmというセットアップ。パワフルな走りを象徴するかのように、クランク長は175mmだ。また、特殊な競技特性を考慮し、シフトレバーには接着剤と砂を混ぜて固めた滑り止めコーティングを、フレームのケーブル口にはシリコンコーキング材を、ワイヤーエンドは頻繁に付け替えとセッティングをしやすいよう瞬間接着剤もしくは特殊なビニールテープを使用している。
バリー・ウィックス(アメリカ、KONAシクロクロスチーム)
KONA SUPER JAKE

男子エリート3位を獲得したバリー・ウィックス(アメリカ、KONAシクロクロスチーム)が駆ったのは、もちろん所属するカナディアンブランド、KONA(コナ)のハイエンドモデルであるSUPER JAKE。今回来日した海外招待選手の中で、最もマニア要素の強い一台だったように思う。
身長190cmのバリーは(当然ながら)国内で展開の無い63サイズ(本国最大サイズ:トップチューブ長は水平換算で615mm)を使用しており、サドルハイトは実測842mm。SRAM REDをアッセンブルするが、ディスクブレーキは機械式のAvid BB7ロード(ローター径は前160mm、後140mm)を使っている。チェーンリングはWolfToothの44Tシングルで、スプロケットは11-28Tという歯数構成。クランク長は175mmだ。




足回りはイーストンの新型リムを使用した一般未発売のスペシャルホイールを使用し、組み合わせるタイヤはクレメンのオールラウンド用チューブレスチューブラー、PDX(33c)を1.2barほどで使用したという。ハンドル周りとシートポストはZIPPのサービスクルスシリーズで固められており(ハンドル幅440mm、ステム長130mm)、サドルはWTB、ペダルはクランクブラザースのCandy 2。イーストンのロゴが入るバーテープがトレンディな仕様で、超ビッグサイズながら非常に軽く仕上がっていたことが印象的だった。
ルイス・ラトリー(オーストラリア、ジャイアントオーストラリア)
ジャイアント TCX ADVANCED 0

2年連続でシクロクロス東京を走ったジャイアントオーストラリア所属のプロライダー、ルイス・ラトリー。今季はUCIワールドカップを転戦し、世界選手権出場を果たした。若手ながらオーストラリアのシクロクロス界を牽引するパイオニア的な存在の選手だ。
昨年はカンチブレーキ使用のTCX ADVNCED SLを持ち込んだが、今年はフルモデルチェンジを果たした「TCX ADVANCED 0」を、ほぼ完成車仕様そのままのパーツ構成でレースを走った。コンポーネントはSRAM REDの油圧ディスクブレーキ仕様(ローター径は前160mm、後140mm)で、ホイールはジャイアントのP-CXR0 CarbonにヴィットリアのCross XN Pro(32c)をチューブド仕様で走った。




ハンドル周りやシートポストなどはほぼジャイアント製パーツでまとめられており、ハンドルのみFSAのWING PRO、サドルは昨年同様にフィジークのMTB用モデル、ゴビ。コンポーネントはクランクセットを除いてSRAMだが、ペダルのみシマノを使うことが興味深い。セッティングとしてはブラケットをやや内側に入れ、低めのサドル、高いハンドル位置というあたりが特徴的だろうか。
ティム・ジョンソン(アメリカ、キャノンデールpbシクロクロスワールド.com)
キャノンデール SUPERX HI-MOD DISC

男子エリートに出場予定だったティム・ジョンソン(アメリカ、キャノンデールpbシクロクロスワールド.com)。本人は世界選手権での怪我のため出場を見送ったが、彼のバイクは奥さんであるライン・ベセット(カナダ、キャノンデールpbシクロクロスワールド.com)が駆りお台場のコースを走った。
フレームは昨シーズンから継続して仕様しているキャノンデールのSUPERX HI-MOD DISC。バリスティックカーボンや振動吸収性を狙ったシートステーなどキャノンデール独自の技術を投入した軽量バイクだ。今シーズンはSRAM REDの油圧ディスクブレーキ仕様車を主に乗ったが、シクロクロス東京に持ち込んだのは機械式ブレーキ(Avid BB7)を装備したモデルだった。ローター径は前後共に140mm。




ホイールはZIPPの303ファイアクレストディスク、組み合わせるタイヤはデュガスのマッド用「Small Bird(33c)」だった。ハンドル周りとシートポストはいずれもZIPPのサービスクルスで統一され、ハンドルはやや上に向けたセッティング。ギアはフロント46-36T、リア11-28Tという構成だ。ワイヤー類はGORE-Ride ONで統一されており、ダウンチューブ下のシフトワイヤーには泥の付着対策でライナー管を通していた。サドルは昨年同様プロロゴのスクラッチTRで、ペダルは長年愛用するシマノXTR。
辻善光(日本、TEAM ZENKO)
ジャイアント TCX Advanced SL

こちらは男子エリートで9位に食い込んだ辻善光(TEAM ZENKO)のバイク。上に紹介したルイス・ラトリーとは異なり、カンチブレーキ仕様のハイエンドモデル「TCX Advanced SL」フレームセットを使用していることが特徴だ。コンポーネントは7900系のデュラエースをメインに使用し、クランクセットはディズナの44-34T(リアは12-25T)。クランク長は「リズムで回しやすい」という理由から167.5mmのものを使っている。
キルシュベルク・インクのサポート受けるためパワータップをリアハブに使用し、リムはASTUTO、スポークはSAPIMを組み合わせた手組みホイールを使う。データはGPS機能付きのジュールで記録している。タイヤはチャレンジを使用し、スノー&マッドコンディションに合わせてフロントがLIMUS 33 TEAM EDITION、リアがCHICANE 33 TEAM EDITION(いずれも33c)。




ハンドル周りやシートポスト、ブレーキなどはクランクと同じく、東京サンエスが扱うディズナ製パーツを使用し、ステムは110mm、ハンドル幅は420mm。別に用意したスペアバイクは普段シングルトラックで走ることを考えて、取り回しがしやすいよう100mmステムを取り付けている。
text&photo:So.Isobe
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