2013/12/22(日) - 10:56
12月15日に、千葉県南房総市で初開催されたBOSOグランプリを取材した。開通前の一般道を使ったこのクリテリウムイベントにはおよそ230名の参加者が集い、好転に恵まれた師走の一日を楽しんだ。
記念すべきBOSOグランプリ初回大会の舞台となったのは、千葉県南房総市の一般未使用道路。コースは丘陵地を貫くように敷設された片道1.1kmの一筆書きルートをUターンで折り返すもので、全2.2kmがアップダウンのみで構成され、そのおよそ半分はトンネルという、かなりハードな設定であった。
レースを主催したのは、白熊宏一さんが代表を務め「Bo-So-ツーリング」や「Bo-So-センチュリーライド」、そして地元鉄道会社と連携した「サイクルトレイン」など、多くのローカルサイクルイベントを運営するKSインターナショナル(その理念や開催実績を聞いた記事はこちら)。
それらの運営を通じて房総地区の魅力を発信してきた同社だが、レースイベントの開催はほぼ初と言って良い。道路環境の良い房総地区で待ち望まれていた公道レースとあって、当日は地元千葉県内を初め、関東圏を中心におよそ230名の参加者が集まった。
イベントはまず、朝8時のビギナークラスからスタート。そして一般、チャンピオン、女子、中学生、小学生、2時間耐久というカテゴリーが順番に消化されていく。大会にはキッズやビギナーからトップアマチュア選手まで幅広いレベルの参加者が参加し、それぞれのレースを楽しんだ。
特にチャンピオンレースには高岡亮寛、ポール・ソールズベリー(共にイナーメ・信濃山形)や小畑郁(なるしまフレンド)、水野恭兵(YAMANASHI CROSS)各選手ら、Jプロツアーで活躍するようなレベルのトップライダーが集い、彼らが魅せるハイレベルなレースに会場は驚きと大きな盛り上がりに包まれた。
この日は絶好の晴天に恵まれたものの、山間の会場はなかなか太陽が顔を出さない上に風が吹き抜けてかなり寒い思いをしてしまった。東京と比べても非常に温暖な南房総ではあるが、ここまで寒いことはなかなか無いように思えるほど。
ここで助けられたのが、ラーメンや丼物、おでんなどが並ぶフードブースだ。ありがちな「イベント価格」ではなく、それぞれ300円や200円ほどとリーズナブルで、地元のおばちゃん達がよそってくれるというおもてなしの心を感じるもの。これには身体はもちろん、心までほっこりと暖められたのであった。
取材前はローカルレースだけに計測や着順審判はどうするのかと疑問に思っていたのだが、マトリックスの協力の下、フロントフォークの計測チップ装着や着順判定、リザルトの印刷が行われるなど公式レースと遜色の無い体制が敷かれていてとても驚いた。トレーニングレースの意味合いも強いイベントだが、こうした「ちゃんとした」システムが整っていると安心できる。
今回はサポートライダーとして湘南ベルマーレから平林昌樹、金田智行、VAXレーシングから松尾修作選手が、そしてKSインターナショナルとも関係の深い堀友紀代、佐藤咲子各選手が参加した。特に男性陣はほぼ全てのレースでペースメイクと安全確保のため奔走してくれ、折り返し地点は2カ所とも下りの途中に設定されていたが、特に大きなアクシデントが無かったのは彼ら選手の働きによるところも大きいだろう。
大会を主催した白熊さんは「初開催ながら230人という人数で開催でき、嬉しいですね。今までは房総の魅力を感じてもらえるようなツーリングに絞ってイベントを開催していましたが、今回のBOSOグランプリ開催を経て確かな手応えを感じています。地元はもちろんですが、かなり遠方から参加された方もいらっしゃいました。普段房総に馴染みの無い方に、レースの前後を含めてこの地域の魅力を感じてもらえれば、と思うんです。」と語る。
本来であれば同南房総市内の公道を使った周回コースが予定されていたものの、今回に関しては直前になって場所の変更があった。
「本当のところUターンコースは避けたかったのですが、今回はこの形に落ち着きました。ストップ&ゴーのかなり厳しいコースですが、脚力が試される、トレーニングレースとしてはうってつけだったのではないでしょうか。(白熊さん)」開催実績を積んでいくことで、様々な場所で自治体や警察のコース使用許可をとれるようにしたい、とも話してくれた。
今回初開催を迎えたBOSOグランプリだが、2014年には年4回開催のシリーズ戦となることが予定されている。開催場所は市原市にあるレーシングカート場「新東京サーキット」に移るため、レースの内容は大きく異なるだろう。
BOSOグランプリは決して大きなレースイベントでは無いものの、ローカルイベントならではの雰囲気を感じることのできる、スキルアップの場としてはうってつけのイベントだと思う。
2014年第1回大会は2月9日(日)、第2回大会は5月25日(日)の予定だ。ふるって参加してみてはいかがだろうか。
text&photo:So.Isobe
記念すべきBOSOグランプリ初回大会の舞台となったのは、千葉県南房総市の一般未使用道路。コースは丘陵地を貫くように敷設された片道1.1kmの一筆書きルートをUターンで折り返すもので、全2.2kmがアップダウンのみで構成され、そのおよそ半分はトンネルという、かなりハードな設定であった。
レースを主催したのは、白熊宏一さんが代表を務め「Bo-So-ツーリング」や「Bo-So-センチュリーライド」、そして地元鉄道会社と連携した「サイクルトレイン」など、多くのローカルサイクルイベントを運営するKSインターナショナル(その理念や開催実績を聞いた記事はこちら)。
それらの運営を通じて房総地区の魅力を発信してきた同社だが、レースイベントの開催はほぼ初と言って良い。道路環境の良い房総地区で待ち望まれていた公道レースとあって、当日は地元千葉県内を初め、関東圏を中心におよそ230名の参加者が集まった。
イベントはまず、朝8時のビギナークラスからスタート。そして一般、チャンピオン、女子、中学生、小学生、2時間耐久というカテゴリーが順番に消化されていく。大会にはキッズやビギナーからトップアマチュア選手まで幅広いレベルの参加者が参加し、それぞれのレースを楽しんだ。
特にチャンピオンレースには高岡亮寛、ポール・ソールズベリー(共にイナーメ・信濃山形)や小畑郁(なるしまフレンド)、水野恭兵(YAMANASHI CROSS)各選手ら、Jプロツアーで活躍するようなレベルのトップライダーが集い、彼らが魅せるハイレベルなレースに会場は驚きと大きな盛り上がりに包まれた。
この日は絶好の晴天に恵まれたものの、山間の会場はなかなか太陽が顔を出さない上に風が吹き抜けてかなり寒い思いをしてしまった。東京と比べても非常に温暖な南房総ではあるが、ここまで寒いことはなかなか無いように思えるほど。
ここで助けられたのが、ラーメンや丼物、おでんなどが並ぶフードブースだ。ありがちな「イベント価格」ではなく、それぞれ300円や200円ほどとリーズナブルで、地元のおばちゃん達がよそってくれるというおもてなしの心を感じるもの。これには身体はもちろん、心までほっこりと暖められたのであった。
取材前はローカルレースだけに計測や着順審判はどうするのかと疑問に思っていたのだが、マトリックスの協力の下、フロントフォークの計測チップ装着や着順判定、リザルトの印刷が行われるなど公式レースと遜色の無い体制が敷かれていてとても驚いた。トレーニングレースの意味合いも強いイベントだが、こうした「ちゃんとした」システムが整っていると安心できる。
今回はサポートライダーとして湘南ベルマーレから平林昌樹、金田智行、VAXレーシングから松尾修作選手が、そしてKSインターナショナルとも関係の深い堀友紀代、佐藤咲子各選手が参加した。特に男性陣はほぼ全てのレースでペースメイクと安全確保のため奔走してくれ、折り返し地点は2カ所とも下りの途中に設定されていたが、特に大きなアクシデントが無かったのは彼ら選手の働きによるところも大きいだろう。
大会を主催した白熊さんは「初開催ながら230人という人数で開催でき、嬉しいですね。今までは房総の魅力を感じてもらえるようなツーリングに絞ってイベントを開催していましたが、今回のBOSOグランプリ開催を経て確かな手応えを感じています。地元はもちろんですが、かなり遠方から参加された方もいらっしゃいました。普段房総に馴染みの無い方に、レースの前後を含めてこの地域の魅力を感じてもらえれば、と思うんです。」と語る。
本来であれば同南房総市内の公道を使った周回コースが予定されていたものの、今回に関しては直前になって場所の変更があった。
「本当のところUターンコースは避けたかったのですが、今回はこの形に落ち着きました。ストップ&ゴーのかなり厳しいコースですが、脚力が試される、トレーニングレースとしてはうってつけだったのではないでしょうか。(白熊さん)」開催実績を積んでいくことで、様々な場所で自治体や警察のコース使用許可をとれるようにしたい、とも話してくれた。
今回初開催を迎えたBOSOグランプリだが、2014年には年4回開催のシリーズ戦となることが予定されている。開催場所は市原市にあるレーシングカート場「新東京サーキット」に移るため、レースの内容は大きく異なるだろう。
BOSOグランプリは決して大きなレースイベントでは無いものの、ローカルイベントならではの雰囲気を感じることのできる、スキルアップの場としてはうってつけのイベントだと思う。
2014年第1回大会は2月9日(日)、第2回大会は5月25日(日)の予定だ。ふるって参加してみてはいかがだろうか。
text&photo:So.Isobe
リンク
Amazon.co.jp