2013/10/23(水) - 10:53
ツール・ド・東北の160kmの部に出場するには、やはりしっかりと距離を走っておかなくてはいけないということ、そして実際にサイクルイベントに出ておこうということになりました。
シクロワイアード編集部の皆さんとミーティングをもって、初心者の私でも走りやすいだろう、と選んだのがこのTokyoセンチュリーライド(大会レポート記事へ)。距離は80kmのサイクリングイベントです。
センチュリーというのは本来「100」という意味ですが、80kmならなんとか超初心者の私でも走れるだろうと編集部の皆さんが選んでくれました(センチュリーライドは100マイル=160kmを指すことが多い)。もっとも、旅行会社勤務といういう仕事柄、土・日曜日がほとんど休めないので、たくさんのイベントから選べたわけではないのですが。
開催は9月23日。当初ひとりで参加する予定だったのですが、数日前に編集部に連絡してみると、綾野編集長が一緒に走ってくださるとのこと。しかもワンボックスカーでお迎えに来てくれて、自宅から会場まで送迎もしてくださると。ひとりで行かなければならないと覚悟を決めていたのですが、これは助かりました。
じつは自転車などの用品を揃えた時には、「輪行」の方法も教わっていました。ですから杉並区の自宅の最寄り駅から会場の葛西臨海公園まで電車で行くことはできました。袋詰めの練習もしていましたから。ただ、東京駅での京葉線への乗り換えでは、自転車を入れた輪行袋を持ってえんえんと歩く必要があり、腕力ゼロ・超非力女子の私には気が遠くなるような苦行に思えていました。これはどう考えても「無理!」
レンタカーを借りようとも思っていたので、これは本当に助かりました。単身で自転車のイベントに出るには、自転車を運ぶ手段も確保する必要があるのですね…。一緒にクルマをシェアしり、助け合える自転車仲間を早くつくらなきゃ。
スタートは朝8時半からの順次。私は10時発のウェーブで時間の余裕があるとはいえ、開催日は3連休のなかの一日とあって、会場近くのディズニーランドの渋滞を予測して朝6時に出発。葛西臨海公園付近で混みかける頃に会場脇の駐車場に到着できました。
行くまでの車内で、私は未体験ゾーンのサイクルイベントへの初参加への緊張でいっぱいでした。どう走ればいいか、まったく見当もつかない。。朝食に何を食べればいいのかさえわからない!
編集長にいただいたアドバイスは、「食べるものは普段と同じもので、脂っこいものは控えめにして、スタート時間の2時間前には食べ終わっていること」とシンプル。早朝のコンビニで買うことになったので、「おにぎりでいいんじゃない」と。「起きたら固形物自体がだめなんじゃないか!?」とドキドキしていた私には拍子抜けですが、消化のいいものであれば大丈夫だそうです。
そして、レースなどガチンコな走りだと3時間前に食べ終わって、走りだす頃には胃が空っぽのほうがいいそうですが、のんびりイベントなので2時間前でいいそうです。あまり早く食べるとエイドステーションに着く前に空腹になっちゃうとか。もっとも、エイドでどんな食べ物が用意されているのか? 本当にあるのか? ということさえ知らなかったわけですが(笑)。
そして、走り出す前にポッケにはエナジージェル系のものを。これは職場近くのスポーツクラブで買いました。「エイドステーションで食べそびれても、それひとつあれば安心だよ」と編集長。重くなるからたくさんは持たないでいいとのことです。
ワイヤー鍵なども当然自転車から外すそうです。盗難防止には自転車から目を離さないことがいちばんで、ましてイベント中は余計な重量物は自転車から外すとのこと。「人目の無いところに長く停めることはないから盗難は心配しないでいいよ」とも。ゴール時間が夕方にならないようならライトも外すとのこと。でも、ツール・ド・東北の際は私のレベルだと暗くなってのゴールが予測されるから「軽くて高性能なライトを買っておこう」とも(笑)。
「80kmでしょ、楽勝だよ」と編集長は軽く言いますが、私には未体験の恐怖の距離。。何時間かかるのだろう。。。これ、きっと無理。。。その不安は見事に的中するわけですが...(笑)。
自転車生活を始めたものの、電車通勤の私には、日常生活で乗る時間は休みの時くらい。仕事が繁忙期の中での「トレーニング!」という時間は作ることも正直容易ではなかったです。
自転車で通勤! とも考えた時もありましたが、この夏の酷暑。。汗びっしょりで仕事に出るわけにもいかないですし、都内の大通りを車と一緒に走ることに抵抗もあって通勤は断念。時々遠くのサイクリングロードへ行く程度の練習が精いっぱいでした。そんな言い訳をしながらのイベント参加。スタートの時間が刻々と迫る中、どんどん不安がましていきます(笑)
テレビで観たことがある白戸太朗さん、自転車の先生らしい堂城賢さん、ショートトラックの元五輪選手勅使川原郁恵さんと一緒に記念撮影させてもらって、スタートです。
初めて走る荒川サイクリングロード。確かにスイスイと走りやすい。でも、気は「周りの人にぶつからないようにしなきゃ」ばかり。編集長にも「集団の流れに乗るととても楽だけど、いろんな人が密集して走るから、気をつけて」と。追突しないように、少し車間を開けながら走ります。
犬の散歩をしている人、ジョガー、サッカーの練習に行く中学生などなど、河川敷サイクリングロードはいろんな人がいます。このイベントのためだけに独占使用できるわけじゃないので、ぶつからないように気をつけなきゃ。序盤はとりあえず快調です。
エイドごとにバナナやお菓子が用意されています。ロッテが協賛しているので、コアラのマーチやチョコがどのエイドでも食べ放題でした(笑)。ポッケに忍ばせたエナジーゼリーは安心な存在ですが、それは食べずに済みそうな感じ。ボトルも2本つけてきましたが、エイドではスポーツドリンクが用意されていたので1本で充分でした。つまり、イベントを走る前にエイド情報を調べておけば、自分の装備を取捨選択できそうです。
「ツール・ド・東北では地元の味覚がたくさん用意されるみたいだけど、それらを楽しもうと思ったら走りに余裕が無いとね。完走するためにはエイドで休憩を長く取らないことも秘訣だよ」と編集長。ハイ、エナジージェルで我慢します(泣)。。。
40キロ、折り返しまで無事に到着!
「これいける・・・?」なんて思ったのもつかの間、後半は 走りながら普段の練習不足、体力不足がどんどん露呈していきます。コースはほとんど平坦なのですが、途中3箇所ほど河川敷から土手に上る軽い上りがあるのですが、ここで押しが入ってしまいました。ペダルをこいで登れないほどに、脚に疲労がきていました。
エイドを数えながら、「あと◯◯キロ、あと◯キロ・・・」
上りを見る度に「上れる!上れる!」と呪文のように唱えながら、ついてこない身体と闘う後半の40km。最後のエイドでボランティアさんに半ば強引に「頑張って!!」と渡されたバナナは今回のイベントで一番の思い出です(笑)「あとちょっと。。。」と本当に苦しい中でのちょっとした触れ合いでしたが、とても心が和む瞬間でした。
マラソンやトライアスロンと一緒で、自転車も「自分との孤独な闘い」というイメージでいたのですが、参加者同士の一体感やイベントスタッフさんとの触れ合いも、こうしたイベントの醍醐味なんだなぁと思う一コマでした。
もらったバナナをお守りにゴールへとペダルをこぎ続け、疲労困憊でゴール。なんとか走り切れたものの、 もうへとへとで、芝生に座り込んでしまいました。頭のなかはツール・ド・東北への不安がいっぱいです。この2倍の距離の160kmにエントリーしてしまったことに、後悔と焦りが。かといって練習時間もたくさんはとれないし。。
「とにかく空き時間を見つけて、細かくでも運動の時間をとること。自転車にのることがイチバンだけど、その時間が確保できないなら、ランニングやスクワットなど、別の運動をすることで代用することも有効だよ」と編集長のアドバイス。
身体がなまった状態で当日を迎えるのではなく、毎日少しでも脚の筋肉に刺激を入れておくことが大切だそうです。仕事が終わってから就寝まで、練習できる時間が限られているから、そのなかでできることを探しましょう、ということ。自転車に乗るには準備が必要だから、その手間と時間が確保できないなら手っ取り早くランニングしちゃうのもテだとか。
編集長の言葉にうなずきつつも、「あっ、これホントにマズイかも・・・」と本番へ向けて不安がつのりました。
実は、この荒川のイベント後にツール・ド・東北の前哨戦ということで、3週間後に「ツールドちば」が控えていたこともあり、イベント終了後、自宅に戻って早速自転車のトレーニングに関することをすぐさまネットで検索。
そこで見つけたのが「ローラー台」! イメージ的にローラー台は「競輪選手が使う物」と思っていたので、高いものしかないのかなぁと思いきや、意外と安価と知りました。都心住まいで夜も遅いとなると、なかなか外乗りもできなかったことが悩みだったので、「自転車に乗りながらトレーニングできるんだったらこれしかない!」と思いいざ購入!
設置も簡単で、乗り始めると案外楽しいことに気づきました。あまり遅い時間には乗れませんが、1日30分から1時間程度の練習を開始! 「継続したら少しは身になるかなぁ」と思いながらのトレーニング生活をはじめています。
次はツール・ド・ちばでの120km。3日のイベントの1日だけ参加できるのです。ツール・ド・東北までの日付も少なくなってきました。「頑張るしかなーい!」
文:佐藤真理
写真:綾野 真
シクロワイアード編集部の皆さんとミーティングをもって、初心者の私でも走りやすいだろう、と選んだのがこのTokyoセンチュリーライド(大会レポート記事へ)。距離は80kmのサイクリングイベントです。
センチュリーというのは本来「100」という意味ですが、80kmならなんとか超初心者の私でも走れるだろうと編集部の皆さんが選んでくれました(センチュリーライドは100マイル=160kmを指すことが多い)。もっとも、旅行会社勤務といういう仕事柄、土・日曜日がほとんど休めないので、たくさんのイベントから選べたわけではないのですが。
開催は9月23日。当初ひとりで参加する予定だったのですが、数日前に編集部に連絡してみると、綾野編集長が一緒に走ってくださるとのこと。しかもワンボックスカーでお迎えに来てくれて、自宅から会場まで送迎もしてくださると。ひとりで行かなければならないと覚悟を決めていたのですが、これは助かりました。
じつは自転車などの用品を揃えた時には、「輪行」の方法も教わっていました。ですから杉並区の自宅の最寄り駅から会場の葛西臨海公園まで電車で行くことはできました。袋詰めの練習もしていましたから。ただ、東京駅での京葉線への乗り換えでは、自転車を入れた輪行袋を持ってえんえんと歩く必要があり、腕力ゼロ・超非力女子の私には気が遠くなるような苦行に思えていました。これはどう考えても「無理!」
レンタカーを借りようとも思っていたので、これは本当に助かりました。単身で自転車のイベントに出るには、自転車を運ぶ手段も確保する必要があるのですね…。一緒にクルマをシェアしり、助け合える自転車仲間を早くつくらなきゃ。
スタートは朝8時半からの順次。私は10時発のウェーブで時間の余裕があるとはいえ、開催日は3連休のなかの一日とあって、会場近くのディズニーランドの渋滞を予測して朝6時に出発。葛西臨海公園付近で混みかける頃に会場脇の駐車場に到着できました。
行くまでの車内で、私は未体験ゾーンのサイクルイベントへの初参加への緊張でいっぱいでした。どう走ればいいか、まったく見当もつかない。。朝食に何を食べればいいのかさえわからない!
編集長にいただいたアドバイスは、「食べるものは普段と同じもので、脂っこいものは控えめにして、スタート時間の2時間前には食べ終わっていること」とシンプル。早朝のコンビニで買うことになったので、「おにぎりでいいんじゃない」と。「起きたら固形物自体がだめなんじゃないか!?」とドキドキしていた私には拍子抜けですが、消化のいいものであれば大丈夫だそうです。
そして、レースなどガチンコな走りだと3時間前に食べ終わって、走りだす頃には胃が空っぽのほうがいいそうですが、のんびりイベントなので2時間前でいいそうです。あまり早く食べるとエイドステーションに着く前に空腹になっちゃうとか。もっとも、エイドでどんな食べ物が用意されているのか? 本当にあるのか? ということさえ知らなかったわけですが(笑)。
そして、走り出す前にポッケにはエナジージェル系のものを。これは職場近くのスポーツクラブで買いました。「エイドステーションで食べそびれても、それひとつあれば安心だよ」と編集長。重くなるからたくさんは持たないでいいとのことです。
ワイヤー鍵なども当然自転車から外すそうです。盗難防止には自転車から目を離さないことがいちばんで、ましてイベント中は余計な重量物は自転車から外すとのこと。「人目の無いところに長く停めることはないから盗難は心配しないでいいよ」とも。ゴール時間が夕方にならないようならライトも外すとのこと。でも、ツール・ド・東北の際は私のレベルだと暗くなってのゴールが予測されるから「軽くて高性能なライトを買っておこう」とも(笑)。
「80kmでしょ、楽勝だよ」と編集長は軽く言いますが、私には未体験の恐怖の距離。。何時間かかるのだろう。。。これ、きっと無理。。。その不安は見事に的中するわけですが...(笑)。
自転車生活を始めたものの、電車通勤の私には、日常生活で乗る時間は休みの時くらい。仕事が繁忙期の中での「トレーニング!」という時間は作ることも正直容易ではなかったです。
自転車で通勤! とも考えた時もありましたが、この夏の酷暑。。汗びっしょりで仕事に出るわけにもいかないですし、都内の大通りを車と一緒に走ることに抵抗もあって通勤は断念。時々遠くのサイクリングロードへ行く程度の練習が精いっぱいでした。そんな言い訳をしながらのイベント参加。スタートの時間が刻々と迫る中、どんどん不安がましていきます(笑)
テレビで観たことがある白戸太朗さん、自転車の先生らしい堂城賢さん、ショートトラックの元五輪選手勅使川原郁恵さんと一緒に記念撮影させてもらって、スタートです。
初めて走る荒川サイクリングロード。確かにスイスイと走りやすい。でも、気は「周りの人にぶつからないようにしなきゃ」ばかり。編集長にも「集団の流れに乗るととても楽だけど、いろんな人が密集して走るから、気をつけて」と。追突しないように、少し車間を開けながら走ります。
犬の散歩をしている人、ジョガー、サッカーの練習に行く中学生などなど、河川敷サイクリングロードはいろんな人がいます。このイベントのためだけに独占使用できるわけじゃないので、ぶつからないように気をつけなきゃ。序盤はとりあえず快調です。
エイドごとにバナナやお菓子が用意されています。ロッテが協賛しているので、コアラのマーチやチョコがどのエイドでも食べ放題でした(笑)。ポッケに忍ばせたエナジーゼリーは安心な存在ですが、それは食べずに済みそうな感じ。ボトルも2本つけてきましたが、エイドではスポーツドリンクが用意されていたので1本で充分でした。つまり、イベントを走る前にエイド情報を調べておけば、自分の装備を取捨選択できそうです。
「ツール・ド・東北では地元の味覚がたくさん用意されるみたいだけど、それらを楽しもうと思ったら走りに余裕が無いとね。完走するためにはエイドで休憩を長く取らないことも秘訣だよ」と編集長。ハイ、エナジージェルで我慢します(泣)。。。
40キロ、折り返しまで無事に到着!
「これいける・・・?」なんて思ったのもつかの間、後半は 走りながら普段の練習不足、体力不足がどんどん露呈していきます。コースはほとんど平坦なのですが、途中3箇所ほど河川敷から土手に上る軽い上りがあるのですが、ここで押しが入ってしまいました。ペダルをこいで登れないほどに、脚に疲労がきていました。
エイドを数えながら、「あと◯◯キロ、あと◯キロ・・・」
上りを見る度に「上れる!上れる!」と呪文のように唱えながら、ついてこない身体と闘う後半の40km。最後のエイドでボランティアさんに半ば強引に「頑張って!!」と渡されたバナナは今回のイベントで一番の思い出です(笑)「あとちょっと。。。」と本当に苦しい中でのちょっとした触れ合いでしたが、とても心が和む瞬間でした。
マラソンやトライアスロンと一緒で、自転車も「自分との孤独な闘い」というイメージでいたのですが、参加者同士の一体感やイベントスタッフさんとの触れ合いも、こうしたイベントの醍醐味なんだなぁと思う一コマでした。
もらったバナナをお守りにゴールへとペダルをこぎ続け、疲労困憊でゴール。なんとか走り切れたものの、 もうへとへとで、芝生に座り込んでしまいました。頭のなかはツール・ド・東北への不安がいっぱいです。この2倍の距離の160kmにエントリーしてしまったことに、後悔と焦りが。かといって練習時間もたくさんはとれないし。。
「とにかく空き時間を見つけて、細かくでも運動の時間をとること。自転車にのることがイチバンだけど、その時間が確保できないなら、ランニングやスクワットなど、別の運動をすることで代用することも有効だよ」と編集長のアドバイス。
身体がなまった状態で当日を迎えるのではなく、毎日少しでも脚の筋肉に刺激を入れておくことが大切だそうです。仕事が終わってから就寝まで、練習できる時間が限られているから、そのなかでできることを探しましょう、ということ。自転車に乗るには準備が必要だから、その手間と時間が確保できないなら手っ取り早くランニングしちゃうのもテだとか。
編集長の言葉にうなずきつつも、「あっ、これホントにマズイかも・・・」と本番へ向けて不安がつのりました。
実は、この荒川のイベント後にツール・ド・東北の前哨戦ということで、3週間後に「ツールドちば」が控えていたこともあり、イベント終了後、自宅に戻って早速自転車のトレーニングに関することをすぐさまネットで検索。
そこで見つけたのが「ローラー台」! イメージ的にローラー台は「競輪選手が使う物」と思っていたので、高いものしかないのかなぁと思いきや、意外と安価と知りました。都心住まいで夜も遅いとなると、なかなか外乗りもできなかったことが悩みだったので、「自転車に乗りながらトレーニングできるんだったらこれしかない!」と思いいざ購入!
設置も簡単で、乗り始めると案外楽しいことに気づきました。あまり遅い時間には乗れませんが、1日30分から1時間程度の練習を開始! 「継続したら少しは身になるかなぁ」と思いながらのトレーニング生活をはじめています。
次はツール・ド・ちばでの120km。3日のイベントの1日だけ参加できるのです。ツール・ド・東北までの日付も少なくなってきました。「頑張るしかなーい!」
文:佐藤真理
写真:綾野 真