ツール・ド・熊野4日間の戦いが0.7kmのプロローグで始まった。昨年より1秒以上速い好タイムで制したのはマッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ)。リーダージャージを着て翌日のスプリントステージへ。

プロローグを制したマッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ)プロローグを制したマッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ) photo:Hideaki TAKAGI
昨年8月に大腿骨を骨折、8ヶ月ぶりにレース現場に戻ってきた鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)昨年8月に大腿骨を骨折、8ヶ月ぶりにレース現場に戻ってきた鈴木真理(宇都宮ブリッツェン) photo:Hideaki TAKAGIツール・ド・熊野(UCI2.2)が5月30日(木)のプロローグから4日間の日程で始まった。21チーム118名が初日の個人タイムトライアルに挑み、マッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ)が優勝。4位までは外国チームの選手だが、5位の福田真平(愛三工業レーシングチーム)から13位の大塚航(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)までは日本人選手が占め、スピードでは大きな差がないことを現した。

初日の個人TTのコースは和歌山県新宮市の熊野川河口部に近い市田周辺。フラットでコの字型に折り返す。天候は曇りがちで次第に湿度が高くなる状況だが雨は終始降らず。風はややあるが大きなコンディションの差はないレベル。昨年の優勝は今年も参加するアンソニー・ジャコッポ(ヒューオン・ジェネシス)で51秒37。コンディションも大きく変わらないことからこのタイムがひとつの目安に。

8人目出走の野中竜馬(シマノレーシング)がいきなり52秒22のタイムを出す。野中はTOJの第1ステージでも4位に入っている。その後記録は塗り替えられ、ほぼ中間の51番目スタートのマッティア・ポッゾ(ヴィーニ・ファンティーニ)が50秒26をたたき出す。最終ヒートの昨年覇者、ジャコッポは50秒71で及ばず、ポッゾが優勝。

日本人最高位の5位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)+01秒68日本人最高位の5位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)+01秒68 photo:Hideaki TAKAGIスピードのあるポッゾだが、今年3月のVDKドリダーフス・デパンヌ・コクサイデでは、個人総合山岳2位にもなっている。上位4人はプロコン、海外コンチネンタルだが、5位以下には日本人選手が並ぶ。スプリント勝負になりやすい第1・第3ステージで日本人選手の可能性が見えてくる結果だ。
4日間の戦いが始まった4日間の戦いが始まった photo:Hideaki TAKAGI
注目のチーム右京のコロンビア人選手、ウラジミール・ロペスはこの日はトップから6秒遅れ。NIPPOのジュリアン・アレドンドとは同国、同年でジュニア時代からともに練習をする仲。特に第2ステージでの2人の戦いが注目される。
プロローグを制したマッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ)プロローグを制したマッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ) photo:Hideaki TAKAGI
結果
プロローグ 0.7km
1位 マッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ)50秒26
2位 アンソニー・ジャコッポ(ヒューオン・ジェネシス)+0秒45
3位 ミケーレ・メルロー(ヴィーニファンティーニ)+01秒30
4位 マート・オハベー(チャンピオンシステム)+01秒60
5位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)+01秒68
6位 吉田隼人(シマノレーシング)+01秒78
7位 大場政登志(Cプロジェクト)+01秒84
8位 大久保陣(チーム右京)+01秒93
9位 野中竜馬(シマノレーシング)+01秒96
10位 阿部嵩之(チーム右京)+01秒98
U23で1位のチョイ・キーホー(ホンコンチャイナ)U23で1位のチョイ・キーホー(ホンコンチャイナ) photo:Hideaki TAKAGI
個人総合ポイント賞 プロローグ終了時点
1位 マッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ)10点
2位 アンソニー・ジャコッポ(ヒューオン・ジェネシス)9点
3位 ミケーレ・メルロー(ヴィーニファンティーニ)8点

U23賞 プロローグ終了時点
1位 チョイ・キーホー(ホンコンチャイナ)52秒92
2位 オスマン・アディク(チャンピオンシステム)+0秒19
3位 入倉健(VAXレーシング)+0秒76

チーム総合成績 プロローグ終了時点
1位 ヴィーニファンティーニ 2分34秒
2位 愛三工業レーシングチーム +01秒
3位 シマノレーシング +02秒

photo&text:高木秀彰

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