カヴェンディッシュ「強力なチームメイトのおかげで楽勝だった」

ツール・ド・フランス第2ステージを終えた選手たちのコメント集。

1勝目を飾ったマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームコロンビア・HTC）出典：letour.fr
マイヨヴェールに袖を通すマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームコロンビア・HTC） photo:Cor Vos「危険なフィニッシュだったよ。チームメイトが先頭で懸命に闘ってくれたおかげで、何とかポジションをキープできた。チームコロンビアが先頭に立ったとき、集団後方で落車が起こったんだ。そこで隊列が崩れたおかげで、スプリンターが絞り込まれた。」

「ラスト5kmからの集団ペースアップに関して、チームコロンビアは最強チームだ。今日もチームメイトのインプレッシブな走りが光った。ヒンカピーやロジャース、マルティンが集団先頭をハイスピードで牽き続け、そして最後はレンショーが加速。あとはスピードを維持してゴールに向かうだけだった。簡単なスプリントだったよ。」

「いつもならレース開幕から数日経ってようやく本調子になるけど、今回は初日から調子の良さを感じている。今日はサクソバンクがずっと逃げグループとのタイム差を維持して、そこからスプリンターチームが集団を率いて逃げを追撃。サーヴェロもアシストを1人ローテーションに送り込んできたけど、タイム差を詰めたのは実質的にメンバー9名全員を揃えたチームコロンビアだ。」

「今、目標だったグリーンジャージ（マイヨヴェール）を着ている。プロ入り以降、3年間ずっと夢見ていたジャージだ。当然手放したくない。今日はとにかく暑かった。明日から少し暑さが弱まればいいんだけど。」

マイヨジョーヌを守ったファビアン・カンチェラーラ（スイス、サクソバンク）出典：letour.fr
マイヨジョーヌを守ったファビアン・カンチェラーラ（スイス、サクソバンク） photo:Cor Vos「燃えるように暑い。過酷な暑さだ。昨日の個人タイムトライアルからまだ完全にリカバリーできていないけど、強靭なチームメイトたちのおかげでマイヨジョーヌをキープできた。終盤になってチームコロンビアが集団先頭に出たけど、それまではずっとサクソバンクが集団を牽いていた。チームコロンビアは狙い通りステージ優勝。勝利に値する走りだったと思う。他のチームは後ろに控えているだけで何もしなかった。勝つためには、自ら動く必要がある。」

「マイヨジョーヌを着て走るのは特別だ。みんな僕を見てくれる。ジャージだけじゃなくて、黄色のスペシャライズドやヘルメット・・・スポンサーはスペシャルカラーを多数用意してくれた。この格好は好きだけど、残念ながら今日は暑くて速いステージだったから、しっかり堪能する余裕は無かったよ。」

マイヨアポワを獲得したユッシ・ヴェッカネン（フィンランド、フランセーズデジュー）出典：letour.fr
マイヨアポワを獲得したユッシ・ヴェッカネン（フィンランド、フランセーズデジュー） photo:Cor Vos「今日一日の働きが報われたよ。最初の山岳を越えた後、アタックした数名の選手に合流して、そこからカウンターアタックすると後ろから3人が追いついてきた。ステファヌ・オジェが去年のツールでマイヨアポワを着用したことを知っていたので、彼はジャージ獲得をまた狙ってくると思った。最初の山岳スプリントで彼を打ち負かした後は、比較的イージーだったよ。」

「でもまだ（山岳賞2位の）マルティンとの差は数ポイント。いつまでこのジャージを着続けるかは分からないけど、一日でもツール・ド・フランスで特別ジャージを着るのは素晴らしいこと。ブリニョルから20kmしか離れていない場所に住んでいるので、この辺りの道は知り尽くしている。その土地勘も今日の活躍に一役買った。」

敢闘賞を獲得したスタフ・クレメント（オランダ、ラボバンク）出典：letour.fr
「今日は逃げグループにとってもメイン集団にとっても、タフな一日になるだろうと予想していた。もう少し大きな逃げグループが理想だったけど、4人の飛び出しが決まると誰も追いついてこなかった。ラスト50kmの地点でまだ5分近いリードがあった。でもコースレイアウトは完全に追い上げる大集団向き。4人は力を合わせて逃げ続けた。結果的に失敗したけど、4人とも得るものがあったと思う。何と言ってもこれはツール・ド・フランスだ。何もしないとプレゼントは回ってこない。」

6位に入ったゲラルド・チオレック（ドイツ、ミルラム）出典：team-milram.com
先頭でゴールするマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームコロンビア・HTC）と5位の新城幸也（日本、Bboxブイグテレコム） photo:Makoto Ayano「チームの位置取りのおかげで、絶好のポジションをキープしていた。でもツールでは全てがうまくはいかない。ラスト500mで発生した落車は何とか回避したけど、その時の減速で（カヴェンディッシュやファラーら）4名を先行させてしまった。」

「何とか先頭に追いついたけど、その追撃で脚を使ってしまい、スプリントでは本来の力は出せなかった。懸命に働いてくれたチームメイトには申し訳ないが、チームのハードワークは報われなかった。」

ステージ12位のアンジェロ・フルラン（イタリア、ランプレ）出典：teamlampre.com
「今日はレース中盤の時点ですでに暑さにやられていたが、チームメイトが献身的に働いてくれたので、今日はいい勝負が出来ると思った。でも落車で先頭から遅れてしまったんだ。落車さえなければトップ5は狙えていたと思う。」

49位に終わったフレフ・ファンアフェルマート（ベルギー、サイレンス・ロット）出典：davitamon-lotto.com
「今日はスプリントに絡みたかったけど、やっぱりツールはブエルタと勝手が違う！みんな押したり引いたり、ポジション争いがとにかく激しい。一度アージェードゥーゼルの選手に1メートルぐらい押し出された。右に曲がるべきコーナーでは真っすぐ突っ切ってしまった。全くチャンスが無かったよ。ツール独特のスプリントに慣れるにはあと数日かかると思う。今はこのツールを楽しんでいる。チームの任務はカデル（エヴァンス）を安全に集団前方で走らせることだった。この任務は果たせたよ。」

マイヨアポワを着て走ったアルベルト・コンタドール（スペイン、アスタナ）出典：astana-cyclingteam.com
マイヨアポワを着て登場したアルベルト・コンタドール（スペイン、アスタナ） photo:Makoto Ayano「チームにとって比較的イージーで平穏な一日だった。でもその分スピードは速かった。サクソバンクがずっと集団をコントロールしていたことは我々にとってプラスだ。とにかく気温が高くて、半端じゃない量の汗をかいた。でもツールはいつも7月開催だから、暑さからは逃げられない。」

総合10位につけるランス・アームストロング（アメリカ、アスタナ）出典：astana-cyclingteam.com
「今日の戦略は兎に角トラブル無く走って、レースのリズムに合わすことだった。まだ（第4ステージのチームTTが行なわれる）モンペリエ終了後にマイヨジョーヌを獲得する可能性は残っているけど、今はサクソバンクに分がある。でも彼らはリーダーチームとして集団コントロールを担っているので、そこで蓄積した疲労がチームTTのパフォーマンスに影響するかもしれない。チームTTでライバルになるのはサクソバンク、ガーミン、そしてチームコロンビアだろう。」

Bboxブイグテレコムのジャンルネ・ベルノドー監督　出典：equipebouyguestelecom.fr
「ユキヤがパワフルな選手ということは知っているが、ツールレベルのスプリントで結果を残すとは大きな驚き。今日のようなナーバスでタフなステージで結果を残すのは、実力がある証拠だ。今日はウィリアム（ボネ）が危機一髪だった。彼のすぐ右隣でナポリターノが落車したんだ。チームにはスプリントを狙える選手が多数いることを今日は証明できた。とても満足しているよ。チーム内の結束力も堅く、とてもいい状態だ。“戦闘マシーン”のチームコロンビアを引き離すためには、逃げグループには少なくとも10名の選手が必要。3〜4人の逃げは失敗が目に見えている。」

サクソバンクのビャルヌ・リース監督　出典：lequipe.fr
「タフで暑い一日だった。ご覧のようにチームは集団コントロールに力を注いだが、想像していたほどタフな仕事ではなく、全てをコントロール下に置くことができた。フランク・シュレクは落車したけど、怪我は臀部の擦過傷だけで問題は無い。選手はみな好調で、明日もマイヨジョーヌを守れるだろう。」