2009/02/09(月) - 11:56
アジア有数のステージレースとして14年の歴史を持つツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)が、2月9日から15日までの7日間、マレーシアのマレー半島西部で開催される。4つのプロツアーチームが出場し、新城幸也がBboxブイグテレコムでデビュー。EQA梅丹本舗グラファイトデザインも出場する。
序盤はスプリンターの晴れ舞台、総合はゲンティンで決する
ツール・ド・ランカウイのコース全体図 Image:www.ltdl.com.my1996年に第1回大会が開催され、今年で開催14回目を迎えるツール・ド・ランカウイ。UCI(国際自転車競技連盟)のレースカテゴリーは、UCIアジアツアーのてっぺんに位置するオークラス(超級)だ。
例年10ステージ(昨年は9ステージ)で開催されていたが、今年は短縮されて7ステージに。昨年まではマレー半島全域を網羅していたが、今年は半島西部の首都クアラルンプールの近郊が舞台となる。全7ステージ・全長1031.7km(昨年は1377km)の闘いだ。
序盤の平坦な3ステージでは、スプリンターたちがバトルを繰り広げるだろう。逃げ切りを狙う選手は、連日のように積極的にアタックを繰り返すはずだ。
半島内陸に向かう4日目からは、山岳に注目。コース後半に3級山岳ブキット・タンガと2級山岳ゲンティン・ペレスが登場する第4ステージで、総合争いは動き始める。そして最注目なのが第5ステージ。世界中にその名を轟かす超級山岳ゲンティン・ハイランドがついに姿を現す。
ゲンティンハイランドにゴールする第5ステージのプロフィール Image:www.ltdl.com.my前回大会で旧正月と工事の日程が重なったためコースから外れたゲンティン・ハイランドは、標高1679mに位置するマレーシア有数の高原リゾート。第5ステージは全長が102kmと短いが、後半は登りっぱなしだ。リゾート地に向かって、標高1600mほどを駆け上がる。この最大の山場で総合争いは決するだろう。
平坦な第6ステージを終えると、最終日はクアラルンプールで行なわれる恒例の80.4km(6.7km x 12周回)クリテリウムだ。
プロツアー4チームや梅丹本舗が出場、新城デビュー
4度目のツール・ド・ランカウイ総合優勝を狙うディキジョヴァンニ photo:Hitoshi.OMAE現在アジアでオークラスの認定を受けているのは、ランカウイとチンハイレイク(中国)、そしてジャパンカップのみ。特にシーズン序盤に行なわれるこのランカウイは、世界トップクラスのチームが集結する。今年もプロツアー4チームを含む20チームが顔を揃えた。
昨年総合優勝者のルスラン・イワノフ(モルドバ)を輩出したディキジョヴァンニは、正式名称セッラメンティPVCディキジョヴァンニ・アンドローニジョカトーリ。これまで3度の総合優勝に輝いている名物チームだ。名峰ゲンティン・ハイランドは過去に6回登場しているが、そのうち5回は同チームが制している。
ステージに上がるBboxブイグテレコム 右から2番目が新城幸也 photo:Hitoshi.OMAEチームは2度のゲンティン覇者であるホセ・セルパ(コロンビア)を中心に、4度目の総合優勝を目指す。今シーズンチームに加入したマッティア・ガヴァッツィ(イタリア)は、25歳の新鋭スプリンターだ。
プロツアーから参戦するのはBboxブイグテレコム、ガーミン・スリップストリーム、アージェードゥーゼル、フジ・セルヴェットの4チーム。Bboxブイグテレコムからは、チーム新加入の新城幸也が登場する。新城のレース直前インタビューはこちら。
チームプレゼンテーションでステージに上がるガーミン・スリップストリーム photo:Hitoshi.OMAE元サウニエルドゥバル・スコットのフジ・セルヴェットは、ファンホセ・コーボ(スペイン)をエースに送り込む。サーヴェロ・テストチームに移籍したホセアンヘル・ゴメスマルチャンテ(スペイン)や、若いクライマーのドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、CSFグループ・ナヴィガーレ)らも総合争いに加わるだろう。
ガーミン・スリップストリームは、スプリンターのクリストファー・サットン(オーストラリア)を除いて、山岳に強い選手を揃えてきた。TOJ(ツアー・オブ・ジャパン)覇者のキャメロン・マイヤー(オーストラリア)も出場する。
チームプレゼンテーションでステージに上がるEQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン photo:Hitoshi.OMAEブイグテレコムからアージェードゥーゼルに移籍したオレリアン・クレール(スイス)は、2年連続のポイント賞ジャージ獲得を狙う。平坦ステージを狙うスプリンターとしては、アスタナから移籍したレネ・ハーゼルバッハー(オーストリア、フォアアールベルク・コラテック)や、ヒルトン・クラーク(オーストラリア、フジ・セルヴェット)、ルーベン・ボンジョルノ(アルゼンチン、CSFグループ・ナヴィガーレ)らに注目したい。
プロコンチネンタルチームとコンチネンタルチームは5チームずつ出場。常連チームのEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインは、昨年アジア人総合トップに輝いた福島晋一を中心にした布陣だ。新加入のパク・ソンベク(韓国)には、スプリンターとしてステージ優勝に絡む走りに期待したい。
出場する6カ国のナショナルチームのうち、注目したいのはホセイン・アスカリやカデル・ミズバニを擁するイランチーム。過去の大会の山岳で存在感を見せたジェイ・クローフォード(オーストラリア)も、ナショナルチームメンバーとして出場する。
出場メンバーは各チーム6名ずつ。その人数の少なさからレースを完全にコントロールするチームは現れにくい。そのため混沌としたステージ優勝争いや総合争いが繰り広げられるだろう。第14回ツール・ド・ランカウイは2月9日スタートだ。
序盤はスプリンターの晴れ舞台、総合はゲンティンで決する
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例年10ステージ(昨年は9ステージ)で開催されていたが、今年は短縮されて7ステージに。昨年まではマレー半島全域を網羅していたが、今年は半島西部の首都クアラルンプールの近郊が舞台となる。全7ステージ・全長1031.7km(昨年は1377km)の闘いだ。
序盤の平坦な3ステージでは、スプリンターたちがバトルを繰り広げるだろう。逃げ切りを狙う選手は、連日のように積極的にアタックを繰り返すはずだ。
半島内陸に向かう4日目からは、山岳に注目。コース後半に3級山岳ブキット・タンガと2級山岳ゲンティン・ペレスが登場する第4ステージで、総合争いは動き始める。そして最注目なのが第5ステージ。世界中にその名を轟かす超級山岳ゲンティン・ハイランドがついに姿を現す。
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平坦な第6ステージを終えると、最終日はクアラルンプールで行なわれる恒例の80.4km(6.7km x 12周回)クリテリウムだ。
プロツアー4チームや梅丹本舗が出場、新城デビュー
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昨年総合優勝者のルスラン・イワノフ(モルドバ)を輩出したディキジョヴァンニは、正式名称セッラメンティPVCディキジョヴァンニ・アンドローニジョカトーリ。これまで3度の総合優勝に輝いている名物チームだ。名峰ゲンティン・ハイランドは過去に6回登場しているが、そのうち5回は同チームが制している。
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プロツアーから参戦するのはBboxブイグテレコム、ガーミン・スリップストリーム、アージェードゥーゼル、フジ・セルヴェットの4チーム。Bboxブイグテレコムからは、チーム新加入の新城幸也が登場する。新城のレース直前インタビューはこちら。
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ガーミン・スリップストリームは、スプリンターのクリストファー・サットン(オーストラリア)を除いて、山岳に強い選手を揃えてきた。TOJ(ツアー・オブ・ジャパン)覇者のキャメロン・マイヤー(オーストラリア)も出場する。
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プロコンチネンタルチームとコンチネンタルチームは5チームずつ出場。常連チームのEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインは、昨年アジア人総合トップに輝いた福島晋一を中心にした布陣だ。新加入のパク・ソンベク(韓国)には、スプリンターとしてステージ優勝に絡む走りに期待したい。
出場する6カ国のナショナルチームのうち、注目したいのはホセイン・アスカリやカデル・ミズバニを擁するイランチーム。過去の大会の山岳で存在感を見せたジェイ・クローフォード(オーストラリア)も、ナショナルチームメンバーとして出場する。
出場メンバーは各チーム6名ずつ。その人数の少なさからレースを完全にコントロールするチームは現れにくい。そのため混沌としたステージ優勝争いや総合争いが繰り広げられるだろう。第14回ツール・ド・ランカウイは2月9日スタートだ。
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