2013/03/25(月) - 20:01
ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ(UCIワールドツアー)は、カタルーニャ州の州都バルセロナにゴール。「モンジュイックの丘」を含む周回コースで、トーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)が逃げ切りを果たした。
カタルーニャ最終日は、同州南部のエル・ベンドレルを発ち、海沿いを通ってバルセロナまで凱旋。バルセロナの街を見下ろす「モンジュイックの丘」にゴールする。1992年のバルセロナオリンピックのメイン会場となったこの丘に、平均勾配5.7%・登坂距離2kmの登りを含む周回コースが作られた。
レースはモンジュイックの周回コースを8周。第6ステージを終えて、総合2位ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)と総合1位ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)との総合タイム差は17秒。地元バルセロナ出身のプリート(ロドリゲス)の走りに注目が集まった。
モンジュイックの周回コースで最も積極的に動いたのは総合5位・55秒遅れのミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)。総合逆転を狙うスカルポーニは、同じくメイン集団から飛び出したトーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)やダビ・ロペスガルシア(スペイン、スカイプロサイクリング)、ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)らと逃げグループを捉え、そのまま集団を引き離しにかかる。
ガーミン・シャープやカチューシャがコントロールするメイン集団に対し、スカルポーニらは30秒強のリードを得た。
最終周回に入ると、モンジュイックの登りでロペスガルシアがアタック。ロペスガルシアはそのまま先頭で登り頂上(ゴール3.6km手前)を通過し、ゴールまでのダウンヒルに差し掛かる。
一方、メイン集団ではロドリゲスがアタックを仕掛けたが、リーダージャージのマーティンは離れない。ロドリゲスはマーティンを引き離すことが出来ないまま、先頭ロペスガルシアから15秒遅れで登りを終えた。
シーズンここまでアシストに徹してきたロペスガルシアが自らの勝利のために独走。しかしゴールまで1kmを残してでヘントとスカルポーニ、キセロフスキーに追いつかれてしまう。メイン集団を振り切った4名のスプリントで、デヘントが勝利した。
メイン集団が21秒遅れでゴールしたため、ステージ4位のスカルポーニがブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)とナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター)を抜いて総合3位に浮上。果敢な走りで総合3位の座を掴んだ。
そして総合優勝はマーティンの手に。2010年のツール・ド・ポローニュに続く、2度目のUCIワールドツアーのステージレース総合優勝。地元の声援を受け、総合2位を守ったロドリゲスはUCIワールドツアーランキング3位に浮上している。
UCIワールドツアー次戦は3月31日のロンド・ファン・フラーンデレン。スペインでは4月1日にブエルタ・アル・パイスバスコが開幕する。
ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ2013第7ステージ結果
1位 トーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM) 2h45'42"
2位 ダビ・ロペスガルシア(スペイン、スカイプロサイクリング)
3位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)
4位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 サミュエル・ドゥムラン(フランス、アージェードゥーゼル) +21"
6位 ジュリアン・シモン(フランス、ソジャサン)
7位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
8位 トラヴィス・マイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
9位 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ)
個人総合成績
1位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 29h02'25"
2位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +17"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ) +34"
4位 ナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター) +45"
5位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング) +54"
6位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ブランコプロサイクリング) +1'07"
7位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ) +1'18"
8位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ) +1'26"
9位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +1'28"
10位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1'41"
山岳賞
クリスティアーノ・サレルノ(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)
スプリント賞
クリスティアン・メイヤー(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)
チーム総合成績
ガーミン・シャープ
text:Kei Tsuji
photo:www.voltacatalunya.cat
カタルーニャ最終日は、同州南部のエル・ベンドレルを発ち、海沿いを通ってバルセロナまで凱旋。バルセロナの街を見下ろす「モンジュイックの丘」にゴールする。1992年のバルセロナオリンピックのメイン会場となったこの丘に、平均勾配5.7%・登坂距離2kmの登りを含む周回コースが作られた。
レースはモンジュイックの周回コースを8周。第6ステージを終えて、総合2位ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)と総合1位ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)との総合タイム差は17秒。地元バルセロナ出身のプリート(ロドリゲス)の走りに注目が集まった。
モンジュイックの周回コースで最も積極的に動いたのは総合5位・55秒遅れのミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)。総合逆転を狙うスカルポーニは、同じくメイン集団から飛び出したトーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)やダビ・ロペスガルシア(スペイン、スカイプロサイクリング)、ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)らと逃げグループを捉え、そのまま集団を引き離しにかかる。
ガーミン・シャープやカチューシャがコントロールするメイン集団に対し、スカルポーニらは30秒強のリードを得た。
最終周回に入ると、モンジュイックの登りでロペスガルシアがアタック。ロペスガルシアはそのまま先頭で登り頂上(ゴール3.6km手前)を通過し、ゴールまでのダウンヒルに差し掛かる。
一方、メイン集団ではロドリゲスがアタックを仕掛けたが、リーダージャージのマーティンは離れない。ロドリゲスはマーティンを引き離すことが出来ないまま、先頭ロペスガルシアから15秒遅れで登りを終えた。
シーズンここまでアシストに徹してきたロペスガルシアが自らの勝利のために独走。しかしゴールまで1kmを残してでヘントとスカルポーニ、キセロフスキーに追いつかれてしまう。メイン集団を振り切った4名のスプリントで、デヘントが勝利した。
メイン集団が21秒遅れでゴールしたため、ステージ4位のスカルポーニがブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)とナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター)を抜いて総合3位に浮上。果敢な走りで総合3位の座を掴んだ。
そして総合優勝はマーティンの手に。2010年のツール・ド・ポローニュに続く、2度目のUCIワールドツアーのステージレース総合優勝。地元の声援を受け、総合2位を守ったロドリゲスはUCIワールドツアーランキング3位に浮上している。
UCIワールドツアー次戦は3月31日のロンド・ファン・フラーンデレン。スペインでは4月1日にブエルタ・アル・パイスバスコが開幕する。
ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ2013第7ステージ結果
1位 トーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM) 2h45'42"
2位 ダビ・ロペスガルシア(スペイン、スカイプロサイクリング)
3位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)
4位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 サミュエル・ドゥムラン(フランス、アージェードゥーゼル) +21"
6位 ジュリアン・シモン(フランス、ソジャサン)
7位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
8位 トラヴィス・マイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
9位 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ)
個人総合成績
1位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 29h02'25"
2位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +17"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ) +34"
4位 ナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター) +45"
5位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング) +54"
6位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ブランコプロサイクリング) +1'07"
7位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ) +1'18"
8位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ) +1'26"
9位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +1'28"
10位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1'41"
山岳賞
クリスティアーノ・サレルノ(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)
スプリント賞
クリスティアン・メイヤー(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)
チーム総合成績
ガーミン・シャープ
text:Kei Tsuji
photo:www.voltacatalunya.cat