2013/03/08(金) - 09:17
ティレーノ〜アドリアティコ第2ステージはゴールスプリントの争いとなりマシュー・ゴス(オリカ・グリーンエッジ)がカヴェンディッシュ、グライペル、サガンといった優勝候補を退けて制した。
第2ステージは昨年のレースと同じサン・ヴィンツェンツォ〜アレッツォの232kmで争われた。平坦基調で、昨年のステージ優勝者は現在リーダージャージのマリアアッズーラを着ているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)。
このことからも当然今日の優勝候補最右翼はカヴ。そしてツアー・ダウンアンダーで絶好調ぶりを見せたアンドレイ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)との今シーズン初のマッチスプリントに注目が集まった。
曇空の中レースはスタート。スタート20分で降りだした雨は結局いち日じゅう降り続けることになり、選手たちの体力を消耗させていく。気温は13度ほど。
スタートから29km、序盤の長くゆるい上りでケヴィン・フルスマンス(ベルギー、ヴィーニファンティーニ)、チェザーレ・ベネデッティ(ネットアップ・エンデューラ)、ガリコイツ・ブラーボ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)の3人が抜け出しに成功。差はすぐに7分差に開き、長い逃げ体制に入る。
この3人で45km、85km地点の2つの山岳ポイントを通過。ブラーボとベネデッティの2人が1・2位通過を分けあい、ブラーボが山岳賞ジャージを獲得。しかしブラーボはこの後2人から遅れを取る。
残り100kmに向けて集団はタイム差を着々と縮め、ゴール30km前まで粘ったベネデッティとフルスマンスは集団に飲み込まれる。
ゴールスプリントに向けてサガン擁するキャノンデール、カヴェンディッシュ擁するオメガファーマ・クイックステップ、グライペル擁するロット・ベリソルがリードを試みるもいい体勢は作れない。チームスカイ、そしてMTNキュベカ勢が割って入る中、一日中降り続いた雨が選手たちの体力を消耗させたか、どこのチームも優勢な列車を形成できないままゴールへと向かう。
緩い上り勾配のスプリントでフレッシュな脚を披露したゴスがゴールスプリントを制した。期待のカヴェンディッシュは5位、グライペルは7位、サガンは9位に沈んだ。
2位はマヌエル・ベレッティ(イタリア、アージェードゥーゼル)、3位はゲラルド・チオレック(ドイツ、MTNキュベカ)。
ワールドツアーレース初出場が話題をまくMTNキュベカは8位にもクリスティアン・スバラーギ(イタリア)が食い込み、トップ10に2人が入った。
ゴスの勝利は昨2012年ジロ・デ・イタリアの第3ステージ以来のこと。2012年シーズンはじつに8回の2位を経験しているだけに嬉しさも格別だ。もちろんこの勝利で2年前に制したミラノ〜サンレモへの期待は急上昇する。
ゴスは言う「スプリントではサガンが後ろから迫ってきたけど、彼は随分後方から上がってきたからそれ以上は行けないことがわかった。そして僕のスプリントを開始した。
これが僕の最初のヨーロッパでのレース。それで勝てたのは嬉しいね。残りのシーズンが楽しみになってきた。もし僕の調子がいいなら、来週のミラノ〜サンレモはうまくやれるだろう。それが最大の目標だからね。
いつでも勝利はいいものだね。誰が2位か3位かは関係がない。カヴェンディッシュとグライペルが今日スプリントで戦った相手だ。昨年は両手を挙げられなかったけど、いっぱいとった2位を勝利に変えたいね」。
総合首位をキープしたものの、カヴェンディッシュは今日のスプリントに不満を漏らす。
「ラスト1kmで30人の選手たちの後ろだったから大変な仕事を強いられた。ラスト200mの右コーナーを集団で曲がるときにブレーキを握ってしまったのが敗けた瞬間チームで戦ったけど最後の1kmでいいポジションにつけられなかった。チームのリードアウトには失望している。彼らはこんなもんじゃないってことは知っているよ。今夜はよく話し合う必要があるね」。
第3ステージのアレッツォ〜ナルニ・スカロ 190kmもスプリンター向けのステージだ。再度のぶつかり合いから目が離せない。
ティレーノ〜アドリアティコ2013第2ステージ
1位 マシュー・ゴス(オーストラリア・オリカ・グリーンエッジ)5h48'41"
2位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、アージェードゥーゼル)
3位 ゲラルド・チオレック(ドイツ、MTNキュベカ)
4位 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
6位 アルノー・デマール(フランス、FDJ)
7位 アンドレイ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
8位 クリスティアン・スバラーギ(イタリア、MTNキュベカ)
9位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)
10位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、アージェードゥーゼル)
個人総合成績
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) 6:08:02
2位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ) +02”
3位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)+03”
4位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)
5位 ゼネク・スティバール
6位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター) +14”
7位 アレックス・ダウセット(イギリス、モビスター)
8位 ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
9位 ホアン・ホセ・コーボ(スペイン、モビスター)
10位 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)
山岳賞
ガリコイツ・ブラーボ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
新人賞
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
text:Makoto.AYANO
photo:Riccardo Scanferla、CorVos
第2ステージは昨年のレースと同じサン・ヴィンツェンツォ〜アレッツォの232kmで争われた。平坦基調で、昨年のステージ優勝者は現在リーダージャージのマリアアッズーラを着ているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)。
このことからも当然今日の優勝候補最右翼はカヴ。そしてツアー・ダウンアンダーで絶好調ぶりを見せたアンドレイ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)との今シーズン初のマッチスプリントに注目が集まった。
曇空の中レースはスタート。スタート20分で降りだした雨は結局いち日じゅう降り続けることになり、選手たちの体力を消耗させていく。気温は13度ほど。
スタートから29km、序盤の長くゆるい上りでケヴィン・フルスマンス(ベルギー、ヴィーニファンティーニ)、チェザーレ・ベネデッティ(ネットアップ・エンデューラ)、ガリコイツ・ブラーボ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)の3人が抜け出しに成功。差はすぐに7分差に開き、長い逃げ体制に入る。
この3人で45km、85km地点の2つの山岳ポイントを通過。ブラーボとベネデッティの2人が1・2位通過を分けあい、ブラーボが山岳賞ジャージを獲得。しかしブラーボはこの後2人から遅れを取る。
残り100kmに向けて集団はタイム差を着々と縮め、ゴール30km前まで粘ったベネデッティとフルスマンスは集団に飲み込まれる。
ゴールスプリントに向けてサガン擁するキャノンデール、カヴェンディッシュ擁するオメガファーマ・クイックステップ、グライペル擁するロット・ベリソルがリードを試みるもいい体勢は作れない。チームスカイ、そしてMTNキュベカ勢が割って入る中、一日中降り続いた雨が選手たちの体力を消耗させたか、どこのチームも優勢な列車を形成できないままゴールへと向かう。
緩い上り勾配のスプリントでフレッシュな脚を披露したゴスがゴールスプリントを制した。期待のカヴェンディッシュは5位、グライペルは7位、サガンは9位に沈んだ。
2位はマヌエル・ベレッティ(イタリア、アージェードゥーゼル)、3位はゲラルド・チオレック(ドイツ、MTNキュベカ)。
ワールドツアーレース初出場が話題をまくMTNキュベカは8位にもクリスティアン・スバラーギ(イタリア)が食い込み、トップ10に2人が入った。
ゴスの勝利は昨2012年ジロ・デ・イタリアの第3ステージ以来のこと。2012年シーズンはじつに8回の2位を経験しているだけに嬉しさも格別だ。もちろんこの勝利で2年前に制したミラノ〜サンレモへの期待は急上昇する。
ゴスは言う「スプリントではサガンが後ろから迫ってきたけど、彼は随分後方から上がってきたからそれ以上は行けないことがわかった。そして僕のスプリントを開始した。
これが僕の最初のヨーロッパでのレース。それで勝てたのは嬉しいね。残りのシーズンが楽しみになってきた。もし僕の調子がいいなら、来週のミラノ〜サンレモはうまくやれるだろう。それが最大の目標だからね。
いつでも勝利はいいものだね。誰が2位か3位かは関係がない。カヴェンディッシュとグライペルが今日スプリントで戦った相手だ。昨年は両手を挙げられなかったけど、いっぱいとった2位を勝利に変えたいね」。
総合首位をキープしたものの、カヴェンディッシュは今日のスプリントに不満を漏らす。
「ラスト1kmで30人の選手たちの後ろだったから大変な仕事を強いられた。ラスト200mの右コーナーを集団で曲がるときにブレーキを握ってしまったのが敗けた瞬間チームで戦ったけど最後の1kmでいいポジションにつけられなかった。チームのリードアウトには失望している。彼らはこんなもんじゃないってことは知っているよ。今夜はよく話し合う必要があるね」。
第3ステージのアレッツォ〜ナルニ・スカロ 190kmもスプリンター向けのステージだ。再度のぶつかり合いから目が離せない。
ティレーノ〜アドリアティコ2013第2ステージ
1位 マシュー・ゴス(オーストラリア・オリカ・グリーンエッジ)5h48'41"
2位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、アージェードゥーゼル)
3位 ゲラルド・チオレック(ドイツ、MTNキュベカ)
4位 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
6位 アルノー・デマール(フランス、FDJ)
7位 アンドレイ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
8位 クリスティアン・スバラーギ(イタリア、MTNキュベカ)
9位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)
10位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、アージェードゥーゼル)
個人総合成績
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) 6:08:02
2位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ) +02”
3位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)+03”
4位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)
5位 ゼネク・スティバール
6位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター) +14”
7位 アレックス・ダウセット(イギリス、モビスター)
8位 ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
9位 ホアン・ホセ・コーボ(スペイン、モビスター)
10位 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)
山岳賞
ガリコイツ・ブラーボ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
新人賞
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
text:Makoto.AYANO
photo:Riccardo Scanferla、CorVos
フォトギャラリー
Amazon.co.jp