マヨルカ島北部を駆け抜けたチャレンジ・マヨルカ第4戦トロフェオ・プラヤ。山岳で絞られた集団による集団スプリントの末、リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が勝利。大会2勝目をマークした。

レモンの木を横目に走るメイン集団レモンの木を横目に走るメイン集団 photo:http://vueltamallorca.com地中海に浮かぶ温暖なマヨルカ島で開催されているチャレンジ・マヨルカ。2月6日はマヨルカ島北部を舞台に第4戦となるトロフェオ・プラヤ(UCI1.1)が開催された。アルクディアをスタートし、プラヤ・デ・ムロへと至る169.8kmのコースは山岳地帯を通過し、中盤にはカテゴリー2級の山岳が計4つ用意される。ゴールまでの40kmは緩やかな下りと平坦が続くレイアウトだ。

ホセホアキン・ロハス(スペイン)のために集団のペースを上げるモビスターチームホセホアキン・ロハス(スペイン)のために集団のペースを上げるモビスターチーム photo:http://vueltamallorca.comこの日はスタート直後から激しいアタック合戦が繰り広げられ、逃げグループが形成されたのは30km地点を過ぎてから。

逃げグループから独走したロバート・ヘーシンク(オランダ、ブランコプロサイクリング)逃げグループから独走したロバート・ヘーシンク(オランダ、ブランコプロサイクリング) photo:Cor.Vosシャビエル・ザンディオ(スペイン、スカイプロサイクリング)やミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)、マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)らに加え、昨日逃げ切りながらも勝利を逃したロバート・ヘーシンク(オランダ、ブランコプロサイクリング)もここに加わった。

1つ目の2級山岳コル・デ・バタラでは、集団から飛び出した3名が逃げ集団にジョイン。最大タイム差はスタートから70kmでおよそ4分30秒をマークし、以降は3分程度の差でレースは進行していく。

山岳をクリアしながら徐々に人数を減らしていく逃げ集団は、4つ目の2級山岳コル・ドノールで5名に。その先の平坦区間でヘーシンクがアタックすると、この動きをフォローできたのはアンヘル・マドラソ(スペイン、モビスターチーム)のみ。

先頭グループが縮小し、吸収の可能性が見えたことでメイン集団ではハワードとホセホアキン・ロハス(スペイン)でそれぞれスプリントを狙うオリカ・グリーンエッジとモビスターチームがペースアップを開始。その動きの中で最後まで1人先頭で粘ったヘーシンクもラスト3kmで吸収された。

圧倒的なスプリントを決めたリー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)圧倒的なスプリントを決めたリー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:http://vueltamallorca.com最後は40名弱まで絞られた集団によるスプリントに持ち込まれ、ハワードがマールテン・ワイナンツ(ベルギー、ブランコプロサイクリング)やダヴィデ・チモライ(イタリア、ランプレ・メリダ)を退け先着。ゴールまで距離を残して手を上げる余裕のスプリントを披露した。

「レースの間ずっと協力してくれたチームメイトにとても感謝しているよ!彼らの助けが無ければ勝つのは不可能だった」と語るハワードは、これが第2戦トロフェオ・ミジョーンに続く大会2勝目。23歳のオージースプリンターが平坦のみならず、山岳もこなせることを結果で証明してみせた。


レース展開はチャレンジ・マヨルカ公式サイト、選手コメントはオリカ・グリーンエッジ公式サイトより。


トロフェオ・プラヤ2013結果
1位 リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 4h15′29″
2位 マールテン・ワイナンツ(ベルギー、ブランコプロサイクリング) 
3位 ダヴィデ・チモライ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 エゴイ・ガルシア(スペイン、コフィディス)
5位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスターチーム)
6位 アンジェロ・チュリック(フランス、ユーロップカー)
7位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
8位 ロバート・ハンター(南アフリカ、ガーミン・シャープ)
9位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング)
10位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイプロサイクリング)


text:So.Isobe
photo:http://vueltamallorca.com