2010/11/20(土) - 17:19
自腹メインバイクとしてガンガン使います!
ホイールには、“フルクラム レーシングゼロ”のスペシャルカラーヴァージョンがチョイスされていました。このホイールは今まで「硬過ぎ」位に感じていたのですが、今回のグランフォンドでかなりスゴイ(?)乗り方をしたのにも関わらず、全然硬く感じませんでした。むしろ、程よい硬さで、とてもよく進むホイールだと感じるくらい。
これはフレームの振動吸収性がかなり高いということですが、パワーを掛けてもフレーム自体がタワむ様な感じは一切しませんし、どちらかというと「ガッチリ」感が高く、それでいて身体に優しい(まったりとして、それでいてシツコクないみたいな!)感じ。
“ドグマ60.1”には今までにも試乗する機会があり、ある程度は「進むフレーム」だと感じていましたが、こんなにも素晴らしいレーシングバイクだとは正直思いもしませんでした。
他モデルと比較してみても、また自分がメインで使っている他社のバイクと比べてみても同等、もしくはそれ以上の剛性感・かかりの良さがあり、振動吸収性ははるかに勝っていると感じました。
一時期、同社の“プリンス カーボン”も実際に使用していたのですが、自分には少し硬過ぎてあまり長距離ライドには向いていないと感じていました。実際に2台を比べての感想ですが、一瞬の掛りはプリンスに軍配が上がるかもしれませんが、スピードの伸びは“ドグマ60.1”の方が数段上だと思います。
今回、使用した仕様(シマノDi2)ならば100万円を越すほどの価格になると思いますが、それ以上の価値は間違いなくあると思います。イタリアから帰国後は、本気で自腹メインバイクとしてガンガン使いたいと思います!高性能なイタリアンバイクをお探しの方には、もちろん自信を持っておすすめできますね!!
そして気になる?「グランフォンド」は先頭集団の24位くらいでフィニッシュ!ポッツアートや他のプロ選手たちとも一緒に走れてとても楽しかったです。
平地は時速50kmオーバー巡航だったり、下りも普通に80kmオーバーだったりと、とても刺激的な大会でした。とくに30人強の先頭集団内に他の日本人参加者(ショップスタッフ)も残っていたので、“ドグマ60.1”に乗って50kmオーバー巡航での集団内トーク(日本語)はとても楽しくエキサイティングな時間でした。
スパルタンでありながら、エレガント。
また、ホイールにフルクラム レーシングゼロ、タイヤにコンチネンタル グランプリアタックと、パーツセレクトも間違いないおかげで、フレームの良さがより一層感じられました。
リアの左右に対する振れ感もない。好きです。
BBの反発感も全く違和感のない戻り方で、力の逃げてしまうこともありません。踏み倒すと最高に気持ちいいです。
アシンメトリック(非対称)を採用したこのフレームは、想像以上にバランスがとれているのか、違和感がない。細部まで仕上げもよく、大人の男心をくすぐります。
職人気質の日本人である自分もお気に入り。
ピナレロは、リリースする全モデルを大事にする、愛情のあるイタリアンブランド。スパルタンな中身に、エレガントさをまとった数少ないブランドで、ロードで一番大事にしたいブランドですね。
いつまでも乗っていたい史上最高モデル
乗り手を選ばないフラグシップモデル
プリンスは、ある程度の脚力を要するという意味で、比較的「乗り手を選ぶ」部分があると思いますが、ドグマの方は誰にでも馴染みやすいのではないでしょうか。
美しいだけでなく、走りもさすが!
このバイク、美しいだけでなく、走りもさすがでした。
大会では、スタートして歴史ある旧市街地を抜けると、いきなりのハイスピード。とにかく「先頭に出たい」ともがき、集団のスピードは45km以上。20分ほどで先頭集団に追い付くことができたのですが、この集団の人たちと走っていて怖くない……んです。
プロ選手も時々混じる(ポッツァートなど現役選手の姿も)選りすぐりの先頭集団です。風に助けられているとはいえ、緩い上り基調でも50kmのメーター表示で進行しています。50人程度の大集団、それも50km以上の速度で密着して走っているのに、「怖くない」「ストレスなく」走れてしまうのが、実に不思議で快感です。
年配の方の割合が高く、集団走行の経験年数が長いせいでしょうか。普段から、クラブ単位でそういった講習が出来ているからでしょうか。ムダで不用意な動きが全くなく、一定速度で流れる様に集団が動いていて、「ひやっと」することが無い。
誰もが周りへの気遣いを持っているので、安心して走っていられる。
そんな走りを支えてくれたのが“ドグマ60.1”でした。
「踏めよ。踏めばわかるさ。」
“ドグマ60.1”のステアリングはとても素直。乗り心地がいいのに、パワーロスが少ないように思います。今年からピナレロは、大々的に非対称フレームを上級モデルから入門グレードまで採用。インテグラルヘッド、カーボンバック、BBオーバーサイズ、ONDAフォーク&バッグなどなど、自転車界の新しいことはピナレロから派生していると言っても過言ではない(この十年間は、間違いなく自転車界を引っ張っている)。 そして今回は、「対称であるための左右非対称形状」にこだわった。
まさに「Think Asymmetric」。
チェーンで引っ張られることにより、チェーンステイ側である右側は1~2mm縮まるらしい。ピナレロは、その左右非対称に加わる力を対称(最適化)するため、フロントフォーク、トップチューブ、シートステイ、チェーンステイの形状をFEM有限要素法解析により非対称形状とした。
今までは左右のバランスはライダー自身が取っていた。
面白いエピソードがある。
ピナレロに乗っている人が“ドグマ60.1”を買った。
「3本ローラーに“プリンス”で乗ってから、ドグマに乗り換えた瞬間、ローラーの上でちょっとフラつくんですよねぇ~。でも少しするとこっちの方(ドグマ)が落ち着くんですよ。たぶん今までは左右の違いって自分でバランスを取っていたんじゃないですかね。」
左右差を自転車側が取ってくれるというのは良い事だと思う。ある意味、人間は踏み込みさえすれば良い。
ゴールスプリントなどの激しい荷重下では、バランスをとる事より踏む事に専念したい。
「踏めよ。踏めばわかるさ。」
Pinarello DOGMA 60.1
希望小売価格 |
DOGMA 60.1 ¥560,000-(フレームセット・税込) DOGMA 60.1 Di2 ¥615,000-(フレームセット・税込) MYWAYアップチャージ:¥53,000- ※レギュラーカラーでも540/BOBのみアップチャージが掛かります:¥27,000- |
カラー |
473/Sky、494/CDE、535/ホワイトブルー、536/ホワイトカーボン、 537/ブラックxレッドxシルバー、539/ホワイトレッド、462/ホワイトレッド、 464/ブラックxレッドxシルバー、466/レッド、469/ホワイトブラック 受注発注カラー:502/BCF、534/Yellow、540/BOB、541/Violet、543/Red マイウェイカラーオーダー対応 |
マテリアル | TORAYCA® 60HMカーボン1K |
フォーク | ONDA FPX1 60HM1K |
バックステイ | ONDA FPX1 60HM1K |
フレーム重量 | 約950g (54) |
提供:ピナレロジャパン Text:Tomo Hoshino 制作:シクロワイアード