2021/07/06(火) - 18:02
サイクルロードレースにおいてトップシェアを勝ち取っている誇り高き日本のブランド、シマノが2021年で100周年という素晴らしいアニバーサリーイヤーを迎えている。堺を拠点に、世界へサイクルスポーツに必要な部品を供給し続け、常にトップレーサーたちに寄り添ってきた存在だ。
ツール・ド・フランスも新型コロナウイルスの影響を受けながらも7月に戻ってきて、2021年のロードシーズンが大いに盛り上がっている。本年もシクロワイアードでは、シマノグローバルサポートチームの活躍に焦点を当てた特集をお届けする。
栄光のマイヨジョーヌを目指し、熾烈な争いが繰り広げられる世界最高峰のステージレースで、グローバルサポートチームが使用するのはDURA-ACE R9100系。その活躍を見届けたい。
R9100がデビューしたのは2016年。時代はリムブレーキの性能が一つの到達点を迎えた頃であり、DURA-ACEとしてはディスクブレーキとパワーメーターが初めてラインアップされた世代だ。技術とノウハウの結晶であるDURA-ACEを使用した選手たちの活躍を見れば、R9100の高い性能と信頼性は明らかになるはずだ。
そしてディスクブレーキとパワーメーターは、今から過去を振り返ってみると着実に信頼を勝ち取ってきたことがわかる。デビュー当初は他社製のパワーメーターを使っていたチームもシマノにスイッチし、ディスクブレーキも数多くのチームが採用する装備となった。長い期間使われ続け、なおかつ新規ユーザーも増やしてきたのは、シマノが確かな性能を備える製品を届け続けてきたことの表れであり、創業100年という歴史を持つメーカーとしての自負と自信を感じ取れるだろう。
ツールに出場するシマノグローバルチームは9つ。マチュー・ファンデルプール擁するアルペシン・フェニックスがついにツール・ド・フランスに登場し、シマノグローバルチームの一つとして世界最高峰のステージレースに挑む。
ツール・ド・フランスも新型コロナウイルスの影響を受けながらも7月に戻ってきて、2021年のロードシーズンが大いに盛り上がっている。本年もシクロワイアードでは、シマノグローバルサポートチームの活躍に焦点を当てた特集をお届けする。
栄光のマイヨジョーヌを目指し、熾烈な争いが繰り広げられる世界最高峰のステージレースで、グローバルサポートチームが使用するのはDURA-ACE R9100系。その活躍を見届けたい。
信頼性と高い性能を誇るコンポーネンツ DURA-ACE
R9100がデビューしたのは2016年。時代はリムブレーキの性能が一つの到達点を迎えた頃であり、DURA-ACEとしてはディスクブレーキとパワーメーターが初めてラインアップされた世代だ。技術とノウハウの結晶であるDURA-ACEを使用した選手たちの活躍を見れば、R9100の高い性能と信頼性は明らかになるはずだ。
そしてディスクブレーキとパワーメーターは、今から過去を振り返ってみると着実に信頼を勝ち取ってきたことがわかる。デビュー当初は他社製のパワーメーターを使っていたチームもシマノにスイッチし、ディスクブレーキも数多くのチームが採用する装備となった。長い期間使われ続け、なおかつ新規ユーザーも増やしてきたのは、シマノが確かな性能を備える製品を届け続けてきたことの表れであり、創業100年という歴史を持つメーカーとしての自負と自信を感じ取れるだろう。
ツールに出場するシマノグローバルチームは9つ。マチュー・ファンデルプール擁するアルペシン・フェニックスがついにツール・ド・フランスに登場し、シマノグローバルチームの一つとして世界最高峰のステージレースに挑む。
チームDSM |
グルパマFDJ |
ユンボ・ヴィスマ |
ボーラ・ハンスグローエ |
ドゥクーニンク・クイックステップ |
イネオス・グレナディアーズ |
バイクエクスチェンジ |
アルペシン・フェニックス |
アルケア・サムシック |
これらのサポートチームに加え、自費でDURA-ACEを用意するチームは8つで、全23チームのうち17チームがシマノで世界最高峰の舞台を走っていることとなる。この中で明確にリムブレーキを使用しているのは、イネオス・グレナディアーズのみ。他のチームが山岳ステージでどう振る舞うかは未知数だが、ディスクブレーキの存在感の方が際立つ年となっている。
レースは高速化の一途を辿り、下りでもタイム差をつけようとアグレッシブな姿勢になってきている。そこでディスクブレーキは優位性を発揮しアドバンテージとなる。R9100の開発においては、歴代モデルよりも実走テストが徹底して行われ、その性能と信頼性に磨きをかけてきた。元プロの意見も参考にしつつ、磨かれたディスクブレーキの性能は今ツール・ド・フランスで開花している。
プロ選手たちのディスクブレーキ運用において特徴的なのは、軽量化に繋がるXTRグレードのローターを使用するチームが増えている。ローターの種類が混在する今、僅かでもアドバンテージを得ようとするプロチームの姿勢が窺える。
高速化するレースの影響はギアの構成からも見て取れる。例えば、プロ選手は54Tという大きなアウターチェーンリングを39Tのインナーと組み合わせている。このアウターはスプリントやアタック合戦、下りなどの高速域でパフォーマンスを発揮するための装備だ。
同時にスプロケットには11-30Tなどワイドなものを選びギアレンジを広くすることで、上り坂を含め様々なシチュエーションでも高いスピード域を維持できるようにしている。このようなギアの選びからも現在のトレンドがつかめるため、ツールではそのようなところも注目してもらいたい。
これらのプロダクトを使用する選手が戦う2021年のツール・ド・フランスは、平坦ステージx8、丘陵ステージx5、山岳ステージx6、個人TTステージx2で、3,383kmを走破する21ステージで争われる。悪名高いモンバントゥーを1日で2度登る過酷なステージも用意されているが、2度も登場する個人TTが総合成績を左右する重要なオールラウンダー向けの大会となっている。
ブレストを飛び出したプロトンだったが、世界中の話題を掻っ攫うほどセンセーショナルなアクシデントを含む2度の大落車が発生し、非常に不安定な第1ステージとなることに。一方でレースはウルフパックことドゥクーニンク・クイックステップが3級山岳フォス・オ・ルーでジュリアン・アラフィリップのアタックをアシスト。フランス全土を熱狂させる激しいアタックは見事に成功し、フランス出身の世界王者がマイヨジョーヌを獲得した。
4級と3級山岳が連続する第2ステージは、シクロクロスの世界チャンピオンであり、MTBのW杯で勝利をあげ八面六臂の活躍を見せるマチュー・ファンデルプールの日だった。開幕前からマイヨジョーヌを目指すことを公言していたファンデルプールは、ボーナスタイムを得たのち、3級山岳でのアタック合戦に競り勝ち、単独でフィニッシュラインに飛び込んだ。
ボーナスタイムを得たファンデルプールは見事にマイヨジョーヌも勝ち取り開幕当初の目標を達成した。満面の笑みで表彰台に現れたファンデルプールは「本当に信じられない結果になった。残念ながら祖父はもういないけど、もしここにいたらどれだけ喜んでくれていたことか」とコメントを残し、1年半前に亡くなった祖父レイモン・プリドールのマイヨジョーヌ着用への夢を達成した孫が喜んだ。
4級山岳が2つだけのピュアスプリンターステージとなった3日目もまた荒れる展開に。イネオス・グレナディアーズのゲラント・トーマスと、ユンボ・ヴィスマのプリモシュ・ログリッチというツール総合争いの主役たちが相次いで落車。集団前方を固めていたスプリンターチームたちの高速トレインはスピードを緩めることなく、フィニッシュのポンティヴィー市街地に突入。
この日のリードアウトトレインの主役はマイヨジョーヌのファンデルプール、ジョナス・リカールト、ジャスパー・フィリプセンと繋いだアルペシン・フェニックスだった。強力なアシストを受けたティム・メルリールが最終スプリントを制し、発射役のフィリプセンも2位につけるワンツーフィニッシュを飾った。
第4ステージもスプリンターのための1日。安全性を求める選手たちの抗議からこの日のレースは始まった。逃げVSメイン集団の駆け引きが最後まで続いたものの、大集団のままフィニッシュに選手たちは流れ込んできた。名だたるスプリンターが繰り広げる激しいスプリントを制したのは、昨シーズン終盤では今季のチームとの契約が決まっていなかったマーク・カヴェンディッシュだった。幾多の困難に突き当たっていた36歳が、古巣のドゥクーニンク・クイックステップに復帰し5年ぶりにツールでの勝利を挙げた。
感極まって涙するカヴェンディッシュの元にはチームメイト、スタッフだけではなく、プロトンの選手も祝福に訪れ、世界最高峰のスプリンターのカムバックを喜んだ。そして、この日の優勝でツールのステージ通算31勝目となり、伝説であるエディ・メルクスの通算34勝という最多記録へのカウントダウンが再び始まった。
第5ステージの個人タイムトライアルでは欧州TT王者のシュテファン・キュング(グルパマFDJ)が2位に入る快走をみせた。総合優勝を目指すユンボ・ヴィスマはヨナス・ヴィンケゴーが3位、ワウト・ファンアールトが4位に送り込み、エースであるログリッチは6位に入る結果に。マイヨジョーヌのファンデルポールも力走し、無事に総合首位をキープすることに成功した。
第6ステージは第1週の山場であるアルプスに向けて走る平坦コースで、再びスプリンターたちの出番が回ってきた。この日までスプリントに華を添えてきたドゥクーニンク・クイックステップとアルペシン・フェニックスが主役となり、選手たちはシャトールーのフィニッシュになだれ込む。
メルリール、フィリプセンのリードアウトトレインの後ろで好機を窺ったカヴェンディッシュが70.5km/hにも達するスピードで突き抜けた。シャトールーはカヴェンディッシュがツールで初めてステージ優勝を遂げた地であり、その時と同じポーズで勝利をアピールした。
距離249.1kmという今大会最長の第7ステージでは、29名もの選手が先行するという大胆な展開でレースは始まった。2級を含む5つのカテゴリー山岳が最後の100kmに詰め込まれたプロフィールということもあり、ファンデルプールも先行集団に入りマイヨジョーヌを守る姿勢を見せた。
シクロクロスで絶対的なライバル関係にあるファンデルプールとファンアールトが笑顔を見せる先行集団は、メイン集団からの差を維持するだけではなく、差を広げた状態で山岳エリアに突入していく。ステージ優勝は独走に持ち込んだ選手が掴んだが、ファンデルプールはステージ4位に入り、マイヨジョーヌを守るだけではなく、総合の有力勢からタイム差を広げることに成功した。
大会8日目、ブルターニュからアルプスに到達したプロトンは雨の中、1級山岳が3連続するハードコースを駆け抜ける。前日にタイム差を稼いだファンデルプールだったが、本格的な山岳でマイヨジョーヌの争いは総合優勝を争う選手たちのものとなり、総合首位はこの日で手放すことに。第1週目でマイヨジョーヌを着用するという目標を完遂したファンデルプールだったが、第9ステージは出走せずツールを離れ、次なる目標に向かって進み始めた。
ファンデルプールのDNSとほぼ同時にログリッチがツールを離れるという衝撃のニュースも第9ステージ出走前に流れてきた。落車の影響でパフォーマンスを発揮できていなかったスロベニアンもシャンゼリゼではなく、東京を目指す。
アルプス2日目、第9ステージで動いたのはナイロ・キンタナだった。キンタナが今大会で目指すものは山岳賞であり、1級と超級が続く山岳コースでポイントを稼ぎランキング首位に躍り出た。しばらくグランツールの総合争いの戦線から離れていたクライマーが、マイヨアポアを目指す走りを第2週は注目したい。
レースは高速化の一途を辿り、下りでもタイム差をつけようとアグレッシブな姿勢になってきている。そこでディスクブレーキは優位性を発揮しアドバンテージとなる。R9100の開発においては、歴代モデルよりも実走テストが徹底して行われ、その性能と信頼性に磨きをかけてきた。元プロの意見も参考にしつつ、磨かれたディスクブレーキの性能は今ツール・ド・フランスで開花している。
プロ選手たちのディスクブレーキ運用において特徴的なのは、軽量化に繋がるXTRグレードのローターを使用するチームが増えている。ローターの種類が混在する今、僅かでもアドバンテージを得ようとするプロチームの姿勢が窺える。
高速化するレースの影響はギアの構成からも見て取れる。例えば、プロ選手は54Tという大きなアウターチェーンリングを39Tのインナーと組み合わせている。このアウターはスプリントやアタック合戦、下りなどの高速域でパフォーマンスを発揮するための装備だ。
同時にスプロケットには11-30Tなどワイドなものを選びギアレンジを広くすることで、上り坂を含め様々なシチュエーションでも高いスピード域を維持できるようにしている。このようなギアの選びからも現在のトレンドがつかめるため、ツールではそのようなところも注目してもらいたい。
これらのプロダクトを使用する選手が戦う2021年のツール・ド・フランスは、平坦ステージx8、丘陵ステージx5、山岳ステージx6、個人TTステージx2で、3,383kmを走破する21ステージで争われる。悪名高いモンバントゥーを1日で2度登る過酷なステージも用意されているが、2度も登場する個人TTが総合成績を左右する重要なオールラウンダー向けの大会となっている。
ツール・ド・フランスで躍動するグローバルサポートチーム
東京五輪が7月末に控えている影響を受け開幕は6月の最終週となったものの、”夏”のツールが戻ってきた。昨年は新型コロナウイルスのパンデミックにより9月開催となった上、無事にパリ・シャンゼリゼに辿り着くことが全ての関係者、観客の願いのもの大会が行われた。しかし、今年も新型コロナウイルスの影を感じながらも、いつものように、新製品が発表されたり、盛大なセレモニーが行われたりしグランデパールを迎えることができた。ブレストを飛び出したプロトンだったが、世界中の話題を掻っ攫うほどセンセーショナルなアクシデントを含む2度の大落車が発生し、非常に不安定な第1ステージとなることに。一方でレースはウルフパックことドゥクーニンク・クイックステップが3級山岳フォス・オ・ルーでジュリアン・アラフィリップのアタックをアシスト。フランス全土を熱狂させる激しいアタックは見事に成功し、フランス出身の世界王者がマイヨジョーヌを獲得した。
4級と3級山岳が連続する第2ステージは、シクロクロスの世界チャンピオンであり、MTBのW杯で勝利をあげ八面六臂の活躍を見せるマチュー・ファンデルプールの日だった。開幕前からマイヨジョーヌを目指すことを公言していたファンデルプールは、ボーナスタイムを得たのち、3級山岳でのアタック合戦に競り勝ち、単独でフィニッシュラインに飛び込んだ。
ボーナスタイムを得たファンデルプールは見事にマイヨジョーヌも勝ち取り開幕当初の目標を達成した。満面の笑みで表彰台に現れたファンデルプールは「本当に信じられない結果になった。残念ながら祖父はもういないけど、もしここにいたらどれだけ喜んでくれていたことか」とコメントを残し、1年半前に亡くなった祖父レイモン・プリドールのマイヨジョーヌ着用への夢を達成した孫が喜んだ。
4級山岳が2つだけのピュアスプリンターステージとなった3日目もまた荒れる展開に。イネオス・グレナディアーズのゲラント・トーマスと、ユンボ・ヴィスマのプリモシュ・ログリッチというツール総合争いの主役たちが相次いで落車。集団前方を固めていたスプリンターチームたちの高速トレインはスピードを緩めることなく、フィニッシュのポンティヴィー市街地に突入。
この日のリードアウトトレインの主役はマイヨジョーヌのファンデルプール、ジョナス・リカールト、ジャスパー・フィリプセンと繋いだアルペシン・フェニックスだった。強力なアシストを受けたティム・メルリールが最終スプリントを制し、発射役のフィリプセンも2位につけるワンツーフィニッシュを飾った。
第4ステージもスプリンターのための1日。安全性を求める選手たちの抗議からこの日のレースは始まった。逃げVSメイン集団の駆け引きが最後まで続いたものの、大集団のままフィニッシュに選手たちは流れ込んできた。名だたるスプリンターが繰り広げる激しいスプリントを制したのは、昨シーズン終盤では今季のチームとの契約が決まっていなかったマーク・カヴェンディッシュだった。幾多の困難に突き当たっていた36歳が、古巣のドゥクーニンク・クイックステップに復帰し5年ぶりにツールでの勝利を挙げた。
感極まって涙するカヴェンディッシュの元にはチームメイト、スタッフだけではなく、プロトンの選手も祝福に訪れ、世界最高峰のスプリンターのカムバックを喜んだ。そして、この日の優勝でツールのステージ通算31勝目となり、伝説であるエディ・メルクスの通算34勝という最多記録へのカウントダウンが再び始まった。
第5ステージの個人タイムトライアルでは欧州TT王者のシュテファン・キュング(グルパマFDJ)が2位に入る快走をみせた。総合優勝を目指すユンボ・ヴィスマはヨナス・ヴィンケゴーが3位、ワウト・ファンアールトが4位に送り込み、エースであるログリッチは6位に入る結果に。マイヨジョーヌのファンデルポールも力走し、無事に総合首位をキープすることに成功した。
第6ステージは第1週の山場であるアルプスに向けて走る平坦コースで、再びスプリンターたちの出番が回ってきた。この日までスプリントに華を添えてきたドゥクーニンク・クイックステップとアルペシン・フェニックスが主役となり、選手たちはシャトールーのフィニッシュになだれ込む。
メルリール、フィリプセンのリードアウトトレインの後ろで好機を窺ったカヴェンディッシュが70.5km/hにも達するスピードで突き抜けた。シャトールーはカヴェンディッシュがツールで初めてステージ優勝を遂げた地であり、その時と同じポーズで勝利をアピールした。
距離249.1kmという今大会最長の第7ステージでは、29名もの選手が先行するという大胆な展開でレースは始まった。2級を含む5つのカテゴリー山岳が最後の100kmに詰め込まれたプロフィールということもあり、ファンデルプールも先行集団に入りマイヨジョーヌを守る姿勢を見せた。
シクロクロスで絶対的なライバル関係にあるファンデルプールとファンアールトが笑顔を見せる先行集団は、メイン集団からの差を維持するだけではなく、差を広げた状態で山岳エリアに突入していく。ステージ優勝は独走に持ち込んだ選手が掴んだが、ファンデルプールはステージ4位に入り、マイヨジョーヌを守るだけではなく、総合の有力勢からタイム差を広げることに成功した。
大会8日目、ブルターニュからアルプスに到達したプロトンは雨の中、1級山岳が3連続するハードコースを駆け抜ける。前日にタイム差を稼いだファンデルプールだったが、本格的な山岳でマイヨジョーヌの争いは総合優勝を争う選手たちのものとなり、総合首位はこの日で手放すことに。第1週目でマイヨジョーヌを着用するという目標を完遂したファンデルプールだったが、第9ステージは出走せずツールを離れ、次なる目標に向かって進み始めた。
ファンデルプールのDNSとほぼ同時にログリッチがツールを離れるという衝撃のニュースも第9ステージ出走前に流れてきた。落車の影響でパフォーマンスを発揮できていなかったスロベニアンもシャンゼリゼではなく、東京を目指す。
アルプス2日目、第9ステージで動いたのはナイロ・キンタナだった。キンタナが今大会で目指すものは山岳賞であり、1級と超級が続く山岳コースでポイントを稼ぎランキング首位に躍り出た。しばらくグランツールの総合争いの戦線から離れていたクライマーが、マイヨアポアを目指す走りを第2週は注目したい。
提供:シマノセールス 制作:シクロワイアード編集部