2017/07/12(水) - 13:43
7月1日、30年ぶりにドイツで開幕したツール・ド・フランス第104回大会。全てのサイクリストにとっての憧れの舞台で22チーム198人の選ばれし選手達が、今年もパリに向かい走り出した。そのプロトンの中でも一番多くの選手に使用されるのがシマノのコンポーネント、DURA-ACEだ。
21日間で3,540kmを走破する今回のコースは平坦ステージが9、丘陵ステージが5、山岳ステージが5(うち山頂フィニッシュは4)、個人タイムトライアルが2ステージという構成。個人タイムトライアルが総距離36.5kmと短めなのに対し、フランスにある代表的な5つの山脈を全て通るという、登坂力を問われるコース設定となっている。
3週間にも及ぶツール・ド・フランスを走り抜く選手達にとって、最も頼れるのは小さい頃からここで走ることを夢見て、自転車に乗り続けた自分自身の肉体そのものなのは間違いないだろう。しかし、自転車という機材を使用するスポーツである以上、使う自転車やパーツの影響は決して小さくはない。それだけに、選手たちは機材に最高の性能と信頼性を求めるのだ。世界最高の舞台で勝利するためには、エアロ、重量、快適性、耐久性、その全ての要素に妥協は出来ない。
そんな選手たちの要求を満たす一つの選択肢がDURA-ACE。日本のモノづくりの精神を武器に世界最大級の自転車パーツメーカーとなったシマノのロードバイク向け最上級コンポーネントだ。
今年は全参加22チーム中、17チームがDURA-ACEを使用している。そのうちシマノが公式にスポンサードし機材供給を行うのはチームスカイ、ボーラ・ハンスグローエ、ロットNLユンボ、トレック・セガフード、BMCレーシング、オリカ・スコット、チームサンウェブ、FDJの8チームだ。その他の9チームもDURA-ACEを使用しているため、ツールのプロトンの中でも使用率は高い。
そのうち、6チームがDURA-ACEホイールを、2チームがTTでPRO製品を使用。更にロットNLユンボはシマノと共に開発したレーシングアパレル、S-PHYREジャージを着用。S-PHYREのシューズに関してはロットNLユンボの選手に限らず、多くの選手が使用している。
レースでディスクブレーキロードの使用が実質的に解禁した今シーズン。ツール・ド・フランスでも選手の好みやコース、天候によってはディスクブレーキバイクが使用されるだろう。DURA-ACE R9100シリーズはディスクブレーキコンポーネントを電動式、機械式双方でフルラインアップしている。
選手からの信頼を一身に集めるDi2コンポーネントはシンクロシフト機能が搭載されパワーアップ。正確な変速、ストレスフリーな軽い操作感、雨や泥をものともしない安定性、優れたメンテナンス性に加えて、リアディレーラーの変速を基準にフロントを自動変速する機構を搭載した。
また、Di2コンポーネントの大きな魅力の一つに、オプションで様々なシフトスイッチを追加できる点が挙げられるだろう。「スプリンタースイッチ」や「サテライトスイッチ」「TTスイッチ」など、スプリントやヒルクライム、タイムトライアルポジションに合ったパーツ類が用意されている。更に今年はシステムアップデートによりブラケット上部のスイッチAも変速ボタンとして使用可能になり、エアロポジションでブラケットを持つ時などの変速がし易くなっているのも特徴。様々な機能が追加され、DURA-ACE Di2も常に進化していると言えるだろう。
電動シフトのDi2だけではなく機械式コンポーネントも用意されているのもDURA-ACEの特長だろう。 R9100シリーズとなりフロント/リアディレイラー共に構造から大きく刷新されたため、より軽くスムーズな変速を実現している。
9000シリーズで追加されたダイレクトマウントブレーキも、対応フレームの数が徐々に増えている。空力と制動性能を向上させることが出来るブレーキシステムは各メーカーが採用。現在ではノーマルキャリパーブレーキと拮抗するほどプロトンの中に浸透している。
雨に見舞われた第1ステージ個人タイムトライアルでは、スリッピーなデュッセルドルフの街中を最速で駆け抜けたゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が勝利。ホイールは、PROのディスクホイールとフロントにはWH-R9100-C60-TUを使用。濡れたコースを52.282km/hというハイスピードで走り、マイヨジョーヌに袖を通している。
集中を切らさず高い出力を出し続けることが求められるタイムトライアルでは、Di2コンポーネントのストレスフリーな変速フィーリングはアドバンテージとなる。今や当たり前となったDHハンドル先端のDi2スイッチはTTポジションを変えることなくスムーズな変速を実現。
アルデンヌクラシックのように小さなアップダウンが続く丘陵地帯を走る第3ステージ。スプリント途中にペダルが外れてしまうというハプニングはあったものの、冷静に対処し後続を振り切ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が先頭でフィニッシュ。自身8度目のステージ優勝を飾った。
単調なスプリントステージとなるはずが、カヴェンディッシュの落車、サガンの失格と波乱の展開となった第4ステージ。直前の国内選手権を制し、トリコロールカラージャージを着用して挑んだアルノー・デマール(フランス、エフデジ)がステージ優勝。今年初のフランス人選手によるステージ優勝を母国にもたらした。
伝統のフランスチームに所属し、並み居る強豪を相手に勝利したフランスチャンピオンの足元を支えたホイールはリムハイト60mm、リム幅28mmというリムボリュームで、高いエアロ性能を誇るWH-R9100-C60 チューブラー。更にエアロデザインに更新されたPROのVIBE エアロ カーボンハンドルを使用するエアロに特化したアッセンブルとなっている。
今大会初の山頂ゴールとなった第5ステージでは優勝候補筆頭のクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が早くも攻撃を開始。現マイヨジョーヌであるゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)のアシストを受けながら、1級山岳ラ・プロンシュ・デ・ベルフィーユでアタック。
ステージ優勝こそファビオ・アル(イタリア、アスタナ)に譲るものの、そこから僅か20秒後にはフィニッシュ。ステージ3位。総合首位に躍り出て、早くもマイヨジョーヌに袖を通した。バイクにはDURA-ACEに加え、エアロ性能と軽量性を両立したWH-R9100-C40 チューブラーホイール、PROのステム一体型ハンドルSTEALTH EVOをセットしている。
休息日前のクイーンステージとなる第9ステージではフルームがマイヨジョーヌを堅守。最も信頼を寄せるアシストのゲラント・トーマスを落車で失うというトラブルはあったものの、ステージ最後の超級山岳モン=デュ=シャでアタック。先頭で逃げていた選手を吸収し、先頭集団でゴールしている。
獲得標高差4,600mオーバー、距離185kmの難関ステージを走り切った選手たち。先頭集団としてゴールした6選手は全員がDURA-ACEを使用していた。この日序盤から逃げ、ステージ2位に入ったワレン・バルギル(フランス、サンウェブ)は、ホイールに軽量かつ優れた空力性能を持つWH-R9100-C40-TUをチョイス。この日の敢闘賞と山岳ジャージも手に入れている。
次回もシマノサポート選手の活躍と共に、現地のリアルな雰囲気を紹介する予定だ。
最高の舞台で選手を支えるSHIMANOプロダクツ
ベルリンからスタートした1987年大会以来のドイツ国内のグランデパールとなったツール・ド・フランス2017。ドーピングスキャンダルからのロードレース離れという悲しい歴史を乗り越え、ドイツ西部の工業都市、デュッセルドルフをスタートした。21日間で3,540kmを走破する今回のコースは平坦ステージが9、丘陵ステージが5、山岳ステージが5(うち山頂フィニッシュは4)、個人タイムトライアルが2ステージという構成。個人タイムトライアルが総距離36.5kmと短めなのに対し、フランスにある代表的な5つの山脈を全て通るという、登坂力を問われるコース設定となっている。
3週間にも及ぶツール・ド・フランスを走り抜く選手達にとって、最も頼れるのは小さい頃からここで走ることを夢見て、自転車に乗り続けた自分自身の肉体そのものなのは間違いないだろう。しかし、自転車という機材を使用するスポーツである以上、使う自転車やパーツの影響は決して小さくはない。それだけに、選手たちは機材に最高の性能と信頼性を求めるのだ。世界最高の舞台で勝利するためには、エアロ、重量、快適性、耐久性、その全ての要素に妥協は出来ない。
そんな選手たちの要求を満たす一つの選択肢がDURA-ACE。日本のモノづくりの精神を武器に世界最大級の自転車パーツメーカーとなったシマノのロードバイク向け最上級コンポーネントだ。
今年は全参加22チーム中、17チームがDURA-ACEを使用している。そのうちシマノが公式にスポンサードし機材供給を行うのはチームスカイ、ボーラ・ハンスグローエ、ロットNLユンボ、トレック・セガフード、BMCレーシング、オリカ・スコット、チームサンウェブ、FDJの8チームだ。その他の9チームもDURA-ACEを使用しているため、ツールのプロトンの中でも使用率は高い。
そのうち、6チームがDURA-ACEホイールを、2チームがTTでPRO製品を使用。更にロットNLユンボはシマノと共に開発したレーシングアパレル、S-PHYREジャージを着用。S-PHYREのシューズに関してはロットNLユンボの選手に限らず、多くの選手が使用している。
過酷なレースで発揮される高性能 遂に投入されたDURA-ACE R9100シリーズ
昨年の10月にデビューしたDURA-ACE R9100シリーズ。発表がツール直前だったため、昨年のツールでは投入はホイールのみだったが、今年は満を持して本格投入されている。つまり、R9100系DURA-ACEにとって初めてのツール・ド・フランスとなるのだ。レースでディスクブレーキロードの使用が実質的に解禁した今シーズン。ツール・ド・フランスでも選手の好みやコース、天候によってはディスクブレーキバイクが使用されるだろう。DURA-ACE R9100シリーズはディスクブレーキコンポーネントを電動式、機械式双方でフルラインアップしている。
選手からの信頼を一身に集めるDi2コンポーネントはシンクロシフト機能が搭載されパワーアップ。正確な変速、ストレスフリーな軽い操作感、雨や泥をものともしない安定性、優れたメンテナンス性に加えて、リアディレーラーの変速を基準にフロントを自動変速する機構を搭載した。
また、Di2コンポーネントの大きな魅力の一つに、オプションで様々なシフトスイッチを追加できる点が挙げられるだろう。「スプリンタースイッチ」や「サテライトスイッチ」「TTスイッチ」など、スプリントやヒルクライム、タイムトライアルポジションに合ったパーツ類が用意されている。更に今年はシステムアップデートによりブラケット上部のスイッチAも変速ボタンとして使用可能になり、エアロポジションでブラケットを持つ時などの変速がし易くなっているのも特徴。様々な機能が追加され、DURA-ACE Di2も常に進化していると言えるだろう。
電動シフトのDi2だけではなく機械式コンポーネントも用意されているのもDURA-ACEの特長だろう。 R9100シリーズとなりフロント/リアディレイラー共に構造から大きく刷新されたため、より軽くスムーズな変速を実現している。
9000シリーズで追加されたダイレクトマウントブレーキも、対応フレームの数が徐々に増えている。空力と制動性能を向上させることが出来るブレーキシステムは各メーカーが採用。現在ではノーマルキャリパーブレーキと拮抗するほどプロトンの中に浸透している。
マイヨジョーヌもステージ勝利も手中に収めるDURA-ACE
ドイツでの個人TTを皮切りにベルギー、ルクセンブルグを経由しフランス北部を走り抜けたツール・ド・フランス第1週。DURA-ACEを使用した選手がここまでの9ステージ全てを制すると共に、開幕からマイヨジョーヌを一度も手放さず、堅実に守り続けている。雨に見舞われた第1ステージ個人タイムトライアルでは、スリッピーなデュッセルドルフの街中を最速で駆け抜けたゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が勝利。ホイールは、PROのディスクホイールとフロントにはWH-R9100-C60-TUを使用。濡れたコースを52.282km/hというハイスピードで走り、マイヨジョーヌに袖を通している。
集中を切らさず高い出力を出し続けることが求められるタイムトライアルでは、Di2コンポーネントのストレスフリーな変速フィーリングはアドバンテージとなる。今や当たり前となったDHハンドル先端のDi2スイッチはTTポジションを変えることなくスムーズな変速を実現。
アルデンヌクラシックのように小さなアップダウンが続く丘陵地帯を走る第3ステージ。スプリント途中にペダルが外れてしまうというハプニングはあったものの、冷静に対処し後続を振り切ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が先頭でフィニッシュ。自身8度目のステージ優勝を飾った。
単調なスプリントステージとなるはずが、カヴェンディッシュの落車、サガンの失格と波乱の展開となった第4ステージ。直前の国内選手権を制し、トリコロールカラージャージを着用して挑んだアルノー・デマール(フランス、エフデジ)がステージ優勝。今年初のフランス人選手によるステージ優勝を母国にもたらした。
伝統のフランスチームに所属し、並み居る強豪を相手に勝利したフランスチャンピオンの足元を支えたホイールはリムハイト60mm、リム幅28mmというリムボリュームで、高いエアロ性能を誇るWH-R9100-C60 チューブラー。更にエアロデザインに更新されたPROのVIBE エアロ カーボンハンドルを使用するエアロに特化したアッセンブルとなっている。
今大会初の山頂ゴールとなった第5ステージでは優勝候補筆頭のクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)が早くも攻撃を開始。現マイヨジョーヌであるゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)のアシストを受けながら、1級山岳ラ・プロンシュ・デ・ベルフィーユでアタック。
ステージ優勝こそファビオ・アル(イタリア、アスタナ)に譲るものの、そこから僅か20秒後にはフィニッシュ。ステージ3位。総合首位に躍り出て、早くもマイヨジョーヌに袖を通した。バイクにはDURA-ACEに加え、エアロ性能と軽量性を両立したWH-R9100-C40 チューブラーホイール、PROのステム一体型ハンドルSTEALTH EVOをセットしている。
休息日前のクイーンステージとなる第9ステージではフルームがマイヨジョーヌを堅守。最も信頼を寄せるアシストのゲラント・トーマスを落車で失うというトラブルはあったものの、ステージ最後の超級山岳モン=デュ=シャでアタック。先頭で逃げていた選手を吸収し、先頭集団でゴールしている。
獲得標高差4,600mオーバー、距離185kmの難関ステージを走り切った選手たち。先頭集団としてゴールした6選手は全員がDURA-ACEを使用していた。この日序盤から逃げ、ステージ2位に入ったワレン・バルギル(フランス、サンウェブ)は、ホイールに軽量かつ優れた空力性能を持つWH-R9100-C40-TUをチョイス。この日の敢闘賞と山岳ジャージも手に入れている。
次回もシマノサポート選手の活躍と共に、現地のリアルな雰囲気を紹介する予定だ。
提供:シマノ 企画/制作:シクロワイアード