2017/03/28(火) - 09:11
さて、三船雅彦氏による手に汗握るような入魂のコースガイドはいかがだっただろうか。一周16kmの中に細やかなアップダウンがたくさん出現するメモリアルコースは、実際に走ってみると「登りと下りしか無い」という印象。だが、ペースを上げてレースのように走れば、選手の総合的な力を問うのに十分なポテンシャルがある一方で、ゆったりとしたサイクリングを楽しむ人にとっては、登り区間もきつすぎず、長すぎずちょうどいい塩梅だ。
途中には、比叡山を遠望する絶景ポイントや一面に広がる棚田、未来的な雰囲気の京阪奈学研都市など、目まぐるしく雰囲気が変わり視覚的にも飽きることのないコースなので、決して健脚ライダーだけが楽しめるコースというわけではない。むしろ距離は短いながらも密度は濃く、ライドの充実感/距離という指数があれば全国でもかなり上位に食い込むコースではないだろうか。少なくとも、共に走った筆者はかなり満足できた。
さて、そんなメモリアルコースを擁する京田辺市・精華町だが、周辺にも多くのオススメスポットが盛りだくさん。自転車で訪れる方にフレンドリーなお店も増えてきているとのことで、中にはサイクルラックを設置し空気入れ、工具などを貸し出してくれる協力店も16店舗ほどに増えている。そういったサイクリストフレンドリーなお店の情報を網羅したサイクリングマップも登場し、市役所・観光協会のほか、普賢寺ふれあいの駅をはじめ、サイクルラック協力店、サイクルショップで配布されている。(PDFファイルはこちらのリンクよりダウンロードできる。)
メモリアルコースを楽しんだ後、お昼をいただくのにおすすめなのが、普賢寺ふれあいの駅からもほど近い割烹「味彩」だ。自身もサイクリストだという店主が用意するメニューは、カロリーを気にするダイエット目的の方から、練習で消費したエネルギーを補給したいという人まで、あっさり系からボリュームたっぷりのものまで幅広い。
ちゃりん娘のお二方が注文したのは、天そばと天丼。地元の野菜をカラリと揚げた天麩羅は、京都の老舗料理店で修業を積んだ板前の腕が存分に振るわれたもの。手打ちの蕎麦は珍しいことに平麺で、蕎麦の香りがふわりと広がる。卵を溶いたつゆに付けていただくと、和風のカルボナーラ・フェットチーネのよう。濃厚な味わいながらも、そこはあくまで蕎麦なので後味はすっきりとしているのが疲れた胃には嬉しい。
一方、三船さんのチョイスはジャンボチキンカツ定食。「がっつり食べたいという人におすすめです」というこの定食、チキンカツが2枚盛られる大ボリュームで、走りこんだ後のサイクリストにとっては嬉しいメニュー。お値段も、880円とリーズナブルで嬉しい。
「高校時代はめっちゃ食べてたわ、練習帰りに中華料理屋でチャーハンとラーメンと餃子とから揚げ食べて、家で夕飯食べてたで」なんて、話す三船さん。その健啖ぶりは健在なようで、ジャンボチキンカツ定食もぺろりと完食。
次はどこに行こうか、ということでサイクリングマップを再び広げると、スタ―ト地点の近くに市内唯一の国宝を所蔵する大御堂観音寺があるという。こちらもサイクルラックを置いているということで、いざ出発。
三船さんの先導の下、交通量の少ない農道をつなぎ普賢寺へ。取材時には少し早かったけれど、周辺には菜の花畑が広がり春先にはそれはそれは綺麗なんだとか。大仰な山門などもなく、日本庭園に囲まれた本堂がこじんまりと佇む、長閑な古刹である。住職さんの案内で、本堂に上がり国宝である十一面観音とご対面。静謐な空気に包まれた本堂は心を落ち着けるにはぴったりなスポットだ。
さて、京都といえばお茶。そして京田辺はその中でも有数の玉露の産地としても名を馳せるエリアだ。ここまで来たからには、美味しいお茶が飲みたい!ということで、一路新田辺駅前にある「ハセイチ珈琲」さんへ。京田辺の老舗「舞妓の茶」の茶葉を使った抹茶ラテはまろやかで濃厚な味で、なんとも幸せな気分に。三船さんとちゃりん娘の三人は、名物のバームクーヘンも注文。こちらもお店で焼いているこだわりの一品なんだとか。
お蕎麦に抹茶ラテ、バームクーヘンとグルメ的にもかなり満足度の高いライドだったなと思っているところに、「抹茶ももちろんやけど、隣の精華町は苺が有名なんや」と三船さん。それを聞いた女子二人は「えー!食べたーい!」と盛り上がる。
どうやら甘いものは別腹、というのは本当のようで、「早く行きましょう!」と急き立てられる。ついさっきまで「もう入らへん……。」となっていたのが嘘のよう。ということで、再び私たちは木津川サイクリングロードへ。
途中の飯岡では斜面に茶畑が広がっている。飯岡の茶畑の特徴は、黒いカバーを被せることでうまみを引き出す「被覆栽培」を行っていること。日光を遮ることで葉緑素が増加し、渋みが少なくうまみが増すのだとか。こうして手間をかけて育てられた茶葉が玉露や抹茶などの高級茶となるとのことで、さっき頂いた抹茶ラテもこうやって栽培されていたのだろう。
木津川サイクリングロードを南へと走り、精華町方面へと向かっていく。TOJ京都ステージのコースへと向かう玉水橋を通り過ぎ、更に上流へと足を向けて目指すのは、精華町役場にほど近い「パティスリー 華」。
可愛らしい白基調のお店の中には、苺を使ったスイーツがずらり!中でもいちごデラックスと名付けられたケーキは、ワッフルコーンの中に、スポンジ・生クリーム・カスタードを入れ、9つの苺がトッピングされるという贅沢さ。ワッフルコーンに入っているので手を汚しづらいというのも、サイクリスト目線で〇。
充実のコースに、甘ーいスイーツ三昧で、脚もお腹も一杯になる京田辺市&精華町。新たなサイクリストの聖地を目指すこの地域は、サイクルラックの置かれた自転車フレンドリーなお店も増加し、より訪れやすく走りやすいエリアとして近畿のサイクリストの定番スポットとなりそうだ。
途中には、比叡山を遠望する絶景ポイントや一面に広がる棚田、未来的な雰囲気の京阪奈学研都市など、目まぐるしく雰囲気が変わり視覚的にも飽きることのないコースなので、決して健脚ライダーだけが楽しめるコースというわけではない。むしろ距離は短いながらも密度は濃く、ライドの充実感/距離という指数があれば全国でもかなり上位に食い込むコースではないだろうか。少なくとも、共に走った筆者はかなり満足できた。
シャカリキに走るだけじゃない、歴史や味覚を楽しめる京田辺市・精華町の魅力に迫る
さて、そんなメモリアルコースを擁する京田辺市・精華町だが、周辺にも多くのオススメスポットが盛りだくさん。自転車で訪れる方にフレンドリーなお店も増えてきているとのことで、中にはサイクルラックを設置し空気入れ、工具などを貸し出してくれる協力店も16店舗ほどに増えている。そういったサイクリストフレンドリーなお店の情報を網羅したサイクリングマップも登場し、市役所・観光協会のほか、普賢寺ふれあいの駅をはじめ、サイクルラック協力店、サイクルショップで配布されている。(PDFファイルはこちらのリンクよりダウンロードできる。)
メモリアルコースを楽しんだ後、お昼をいただくのにおすすめなのが、普賢寺ふれあいの駅からもほど近い割烹「味彩」だ。自身もサイクリストだという店主が用意するメニューは、カロリーを気にするダイエット目的の方から、練習で消費したエネルギーを補給したいという人まで、あっさり系からボリュームたっぷりのものまで幅広い。
ちゃりん娘のお二方が注文したのは、天そばと天丼。地元の野菜をカラリと揚げた天麩羅は、京都の老舗料理店で修業を積んだ板前の腕が存分に振るわれたもの。手打ちの蕎麦は珍しいことに平麺で、蕎麦の香りがふわりと広がる。卵を溶いたつゆに付けていただくと、和風のカルボナーラ・フェットチーネのよう。濃厚な味わいながらも、そこはあくまで蕎麦なので後味はすっきりとしているのが疲れた胃には嬉しい。
一方、三船さんのチョイスはジャンボチキンカツ定食。「がっつり食べたいという人におすすめです」というこの定食、チキンカツが2枚盛られる大ボリュームで、走りこんだ後のサイクリストにとっては嬉しいメニュー。お値段も、880円とリーズナブルで嬉しい。
「高校時代はめっちゃ食べてたわ、練習帰りに中華料理屋でチャーハンとラーメンと餃子とから揚げ食べて、家で夕飯食べてたで」なんて、話す三船さん。その健啖ぶりは健在なようで、ジャンボチキンカツ定食もぺろりと完食。
次はどこに行こうか、ということでサイクリングマップを再び広げると、スタ―ト地点の近くに市内唯一の国宝を所蔵する大御堂観音寺があるという。こちらもサイクルラックを置いているということで、いざ出発。
三船さんの先導の下、交通量の少ない農道をつなぎ普賢寺へ。取材時には少し早かったけれど、周辺には菜の花畑が広がり春先にはそれはそれは綺麗なんだとか。大仰な山門などもなく、日本庭園に囲まれた本堂がこじんまりと佇む、長閑な古刹である。住職さんの案内で、本堂に上がり国宝である十一面観音とご対面。静謐な空気に包まれた本堂は心を落ち着けるにはぴったりなスポットだ。
さて、京都といえばお茶。そして京田辺はその中でも有数の玉露の産地としても名を馳せるエリアだ。ここまで来たからには、美味しいお茶が飲みたい!ということで、一路新田辺駅前にある「ハセイチ珈琲」さんへ。京田辺の老舗「舞妓の茶」の茶葉を使った抹茶ラテはまろやかで濃厚な味で、なんとも幸せな気分に。三船さんとちゃりん娘の三人は、名物のバームクーヘンも注文。こちらもお店で焼いているこだわりの一品なんだとか。
お蕎麦に抹茶ラテ、バームクーヘンとグルメ的にもかなり満足度の高いライドだったなと思っているところに、「抹茶ももちろんやけど、隣の精華町は苺が有名なんや」と三船さん。それを聞いた女子二人は「えー!食べたーい!」と盛り上がる。
どうやら甘いものは別腹、というのは本当のようで、「早く行きましょう!」と急き立てられる。ついさっきまで「もう入らへん……。」となっていたのが嘘のよう。ということで、再び私たちは木津川サイクリングロードへ。
途中の飯岡では斜面に茶畑が広がっている。飯岡の茶畑の特徴は、黒いカバーを被せることでうまみを引き出す「被覆栽培」を行っていること。日光を遮ることで葉緑素が増加し、渋みが少なくうまみが増すのだとか。こうして手間をかけて育てられた茶葉が玉露や抹茶などの高級茶となるとのことで、さっき頂いた抹茶ラテもこうやって栽培されていたのだろう。
木津川サイクリングロードを南へと走り、精華町方面へと向かっていく。TOJ京都ステージのコースへと向かう玉水橋を通り過ぎ、更に上流へと足を向けて目指すのは、精華町役場にほど近い「パティスリー 華」。
可愛らしい白基調のお店の中には、苺を使ったスイーツがずらり!中でもいちごデラックスと名付けられたケーキは、ワッフルコーンの中に、スポンジ・生クリーム・カスタードを入れ、9つの苺がトッピングされるという贅沢さ。ワッフルコーンに入っているので手を汚しづらいというのも、サイクリスト目線で〇。
充実のコースに、甘ーいスイーツ三昧で、脚もお腹も一杯になる京田辺市&精華町。新たなサイクリストの聖地を目指すこの地域は、サイクルラックの置かれた自転車フレンドリーなお店も増加し、より訪れやすく走りやすいエリアとして近畿のサイクリストの定番スポットとなりそうだ。
提供:TOJ京都ステージ 取材:CW編集部