2017/02/24(金) - 18:54
今現在、最も勢いのあるブランドの一つが、イギリスのFactor Bikes(ファクターバイクス、以下ファクター)だろう。今回のスペシャル企画では、創業10年目と若いながら、世界屈指のトップチームに採用されたその実力と魅力を、計3編に渡って掘り下げていく。
O2を駆るアージェードゥーゼル・ラモンディアールの選手。このツアー・ダウンアンダーがデビュー戦となった (c)Kei.Tsuji
ハイパフォーマンスカーや航空宇宙産業に関わるbf1systems社がそファクターのルーツだ (c)bf1systems
2009年に発表された処女作「001」独創的な機構を多数盛り込み、大きな注目を集めた (c)www.factorbikes.com昨年あたりから日本はもとより、各国のメディアで取り上げられる機会も増えてきたファクター。まだ聞き慣れない方も多いと思うが、それもそのはず、ファクターは今年で創業10年目を迎える新進気鋭のブランドだ。
しかしその根元は最新鋭の技術を扱うエンジニアリング企業にあり、性能に対しての独創的なアプローチを強みとする。ここに元トッププロ選手の経験をプラスすることで、若いブランドながらフランス屈指の強豪ワールドツアーチームであるアージェードゥーゼル・ラモンディアールとの契約締結を成功させるほどの性能を生み出しているのだ。
ファクターの創設は2007年。F1やWRC、ルマン、モトGPといった世界最高峰のモータースポーツや、ランボルギーニ、パガーニ、アストンマーティンなどのプレミアムカーブランド、そして航空宇宙産業にまで深く関わるエンジニアリング企業「bf1systems」がハイパフォーマンスバイクを開発すべく立ち上げたことに端を発する。
001をベースに、アストンマーティンとコラボレーションした世界限定77台の「One-77 Cycle」 (c)www.factorbikes.com
2014年に発表されたVis Vires。現在のONEにほぼ近い形状となった (c)www.factorbikes.com
現在のONEにも受け継がれる、大胆な双胴型ダウンチューブ (c)www.factorbikes.com
ファクターが独自に開発したパワーメーター内蔵式のクランク (c)www.factorbikes.com
その2年後の2009年には、マクラーレン社の協力を得てUCI規定を完全に無視した超プレミアムバイク「001」を発表。これはF1部品の製造に利用されるのと同レベルの社内設計を用いたフルオーダーのカーボンバイクであり、独自開発のパワーメーター内蔵クランクや油圧ディスクブレーキ、現在にも通ずる双胴ダウンチューブ、各種測定値を表示するLCDタッチスクリーンなど革新的な技術を多数盛り込んだ意欲作で、ロンドンの科学博物館とハロッズ百貨店に展示されるなど、自転車の枠を飛び越えた存在として注目を集めた。
001は、アストンマーティンとコラボレーションした世界限定77台のモデル「One-77 Cycle」(これはアストンマーティンが世界限定77台でリリースしたプレミアムカーと同じネーミングである)の発表を経て、2013年には現在の原型とも言える初の製品版モデル「Vis Vires」へと進化した。bf1systems社ならではのコネクションを活用した、従来の自転車ブランドでは成し得ない独創的なアイディアに基づくバイクは、機材ギークの心を掴んで離さない存在として確固たる地位を築いてきた。
ファクターの共同オーナーであるバーデン・クック(右)と、テスターを務めるデーヴィッド・ミラー(左) (c)www.factorbikes.com
その経験を買われテスターを務めるデーヴィッド・ミラー。2016年には彼のシグネチャーモデルが発売された (c)www.factorbikes.com
ファクターのオーナーであるバーデン・クック(右)とロブ・ギティス氏(左) (c)www.factorbikes.com
そんなファクターはVis Viresを発表した2014年、かつてトッププロ選手として活躍したバーデン・クックと、台湾の自転車産業で各トップブランドのカーボンバイク開発に深く携わっていたロブ・ギティス氏の出資によってbf1systemsから独立。クックと親交の深いデーヴィッド・ミラーをテストライダーに迎え、ここから市販・量産・そしてプロ選手への供給を視野に入れたマニュファクチャラーとしてより加速していくこととなる。
2016シーズンはイギリスのプロコンチネンタルチーム、ワンプロサイクリングへとサポート photo:Kei Tsuji
2017シーズンからはフランス屈指のトップチームであるアージェードゥーゼル・ラモンディアールに供給 (c)www.factorbikes.com
O2を掲げるロメン・バルデ(フランス) (c)www.cyclisme.ag2rlamondiale.fr
いずれも2016年シーズンにイギリスのプロコンチネンタルチーム「ワンプロサイクリング」によってプロレースデビューを飾っており、2017年はフランスのトップチーム、アージェードゥーゼル・ラモンディアールへのサポート契約を締結。ブランド設立10年目にしてのこの成功は、ファクターの高性能が認められたからに他ならない。昨年のツール・ド・フランス総合2位のロメン・バルデを筆頭にクライマーを多く擁するアージェードゥーゼルでは、O2がメインバイクの任務を負う。
そしてファクターは新興ホイールブランドのブラックインク社や、各トップチームがこぞって採用するセラミックスピード社とも関わりが深く、積極的にこれらのパーツを導入している点も特徴だ。ラインアップ全モデルがハイエンドかつプロユースである、プレミアムブランドだからこそ成し得ることだ。
ファクター One photo:MakotoAYANO/cyclowired.jp
ファクター One-S photo:MakotoAYANO/cyclowired.jp
処女作である001の流れを汲むエアロモデル。特徴は何と言っても空気の流れに配慮した双胴型のダウンチューブとOTISと名付けられたヒンジ式のフロントフォーク。もちろんUCI公認であり、一般的なフロントフォークを採用したONE-Sも同時にラインナップする。どちらもフレームは共通だ。
ファクター O2 photo:MakotoAYANO/cyclowired.jp
クライマー揃いのアージェードゥーゼル・ラモンディアールがメインバイクとして採用する、フレーム重量740gの軽量バイク。独自にシステム化されたハンドル・ステムとAERO Svelteフォークを投入することで軽量モデルながら空力にも配慮した意欲作だ。
新進気鋭、イギリス発のFactor Bikes



しかしその根元は最新鋭の技術を扱うエンジニアリング企業にあり、性能に対しての独創的なアプローチを強みとする。ここに元トッププロ選手の経験をプラスすることで、若いブランドながらフランス屈指の強豪ワールドツアーチームであるアージェードゥーゼル・ラモンディアールとの契約締結を成功させるほどの性能を生み出しているのだ。
ファクターの創設は2007年。F1やWRC、ルマン、モトGPといった世界最高峰のモータースポーツや、ランボルギーニ、パガーニ、アストンマーティンなどのプレミアムカーブランド、そして航空宇宙産業にまで深く関わるエンジニアリング企業「bf1systems」がハイパフォーマンスバイクを開発すべく立ち上げたことに端を発する。




その2年後の2009年には、マクラーレン社の協力を得てUCI規定を完全に無視した超プレミアムバイク「001」を発表。これはF1部品の製造に利用されるのと同レベルの社内設計を用いたフルオーダーのカーボンバイクであり、独自開発のパワーメーター内蔵クランクや油圧ディスクブレーキ、現在にも通ずる双胴ダウンチューブ、各種測定値を表示するLCDタッチスクリーンなど革新的な技術を多数盛り込んだ意欲作で、ロンドンの科学博物館とハロッズ百貨店に展示されるなど、自転車の枠を飛び越えた存在として注目を集めた。
001は、アストンマーティンとコラボレーションした世界限定77台のモデル「One-77 Cycle」(これはアストンマーティンが世界限定77台でリリースしたプレミアムカーと同じネーミングである)の発表を経て、2013年には現在の原型とも言える初の製品版モデル「Vis Vires」へと進化した。bf1systems社ならではのコネクションを活用した、従来の自転車ブランドでは成し得ない独創的なアイディアに基づくバイクは、機材ギークの心を掴んで離さない存在として確固たる地位を築いてきた。



そんなファクターはVis Viresを発表した2014年、かつてトッププロ選手として活躍したバーデン・クックと、台湾の自転車産業で各トップブランドのカーボンバイク開発に深く携わっていたロブ・ギティス氏の出資によってbf1systemsから独立。クックと親交の深いデーヴィッド・ミラーをテストライダーに迎え、ここから市販・量産・そしてプロ選手への供給を視野に入れたマニュファクチャラーとしてより加速していくこととなる。
ラインアップ全モデルがプロユース
そして現在、ファクターは001から進化したUCIルール適合モデル「ONE」と一般的なフロントフォークを採用した「ONE-S」、そしてクライミングモデルの「O2」という3モデルをラインアップしている。


いずれも2016年シーズンにイギリスのプロコンチネンタルチーム「ワンプロサイクリング」によってプロレースデビューを飾っており、2017年はフランスのトップチーム、アージェードゥーゼル・ラモンディアールへのサポート契約を締結。ブランド設立10年目にしてのこの成功は、ファクターの高性能が認められたからに他ならない。昨年のツール・ド・フランス総合2位のロメン・バルデを筆頭にクライマーを多く擁するアージェードゥーゼルでは、O2がメインバイクの任務を負う。
そしてファクターは新興ホイールブランドのブラックインク社や、各トップチームがこぞって採用するセラミックスピード社とも関わりが深く、積極的にこれらのパーツを導入している点も特徴だ。ラインアップ全モデルがハイエンドかつプロユースである、プレミアムブランドだからこそ成し得ることだ。
ファクター2017ラインアップ/スペック
ファクター ONE/ONE-S


処女作である001の流れを汲むエアロモデル。特徴は何と言っても空気の流れに配慮した双胴型のダウンチューブとOTISと名付けられたヒンジ式のフロントフォーク。もちろんUCI公認であり、一般的なフロントフォークを採用したONE-Sも同時にラインナップする。どちらもフレームは共通だ。
フレーム | RGi Carbon construction, tapered/shaped 1-1/8" to size-specific lower head tube, compact pro race geometry, internal cable routing | |
フォーク | ONE | RGi Carbon, single OTIS, full monocoque, size-specific taper |
ONE-S | RGi Carbon, single bayonet, full monocoque, size-specific taper | |
ヘッドセット | 1-1/8" upper, size-specific lower, Ceramic Speed cartridge bearings, Factor top cap | |
ステム&ハンドル | ONE | Factor OTIS RGi Carbon integrated aero system |
ONE-S | Factor RGi Carbon integrated aero system | |
価格(税抜き) | ONE | フレームセット 59万円 デュラエースDi2完成車 132万円 |
ONE-S | フレームセット 51万円 デュラエースDi2完成車 120万円 アルテグラDi2完成車 99万円 |
ファクター O2

クライマー揃いのアージェードゥーゼル・ラモンディアールがメインバイクとして採用する、フレーム重量740gの軽量バイク。独自にシステム化されたハンドル・ステムとAERO Svelteフォークを投入することで軽量モデルながら空力にも配慮した意欲作だ。
フレーム | RGi Carbon construction, tapered/shaped 1-1/8" upper and 1-3/8" lower head tube, compact pro race geometry, internal cable routing |
フォーク | RGi Carbon, Svelte |
ステム&ハンドル | Factor RGi Carbon integrated aero system |
価格(税抜き) | フレームセット 54万円 デュラエースDi2完成車 120万円 アルテグラDi2完成車 92万円 |
提供:トライスポーツ 制作:シクロワイアード編集部