2014/08/28(木) - 21:21
完全なる新設計で再デビューしたDEFY。本項ではジャイアントがDEFY開発の際に計測したデータを元に、最上位モデルであるDefy Advanced SLの優位性を検証していく。
新型DEFYの最たる特徴は何だろうか。確かにディスクブレーキ化したことは従来からの大きな変更点だが、フレーム本体としてはその「軽さ」が最大のウリだ。最上位モデルのDefy Advanced SLの重量は、ISPシートポスト込みで890g(Mサイズ)。前章でも触れているが、これはジャイアントのエンデュランスロード史上最軽量であるうえ、比較したライバル車種と比較しても大きなアドバンテージ(2位モデルとの差は同条件で229.5g)を有している。
それを支えるのは、ジャイアントが誇る卓越したカーボンフレーム成形技術だ。ピボットやエストラマーといった機械的なギミックに頼ること無く、レイアップを工夫しながら同社最高峰の「Advanced SL」カーボンを使用することで快適性と剛性も兼ね備えた。
実際にフレームを前にすれば、大ボリュームの前三角に対して極端なまでに薄く仕上げられたシートステーに目がいくだろう。その厚さは1cmほどしか無く、ともすれば不安を覚えてしまうほどだが、これが後輪からの突き上げをカットする大きな要素。シートチューブとの接合部を低い位置に設定することで、リアバック全体に板バネのような役割を与えている。
更にシクロクロスバイクであるTCX advancedで既に実績のある"D-FUSEシートピラー"を組み合わせることで手や背中に伝わる振動を和らげロングライドでの疲れにくさを演出。ディスクブレーキの制動力を受け止めるフロントフォークも僅かにベンドした形状となっており、フレーム全体としての快適性を求めたかたちだ。
エンデュランスロードに求められる快適性だが、ただ柔らかいだけでは走らない上に安定性も失ってしまうことになる。Defy Advanced SLではスプリント中や深いターンで安定した操作を可能とするべく上側1-1/4インチ径、下側1-1/2インチ径の「OverDrive 2」コラムや、「MegaDrive」大口径ダウンチューブを導入。実際にBB部分のペダリング剛性はライバル車種と比較してもナンバーワンを誇り、プロの脚力にも応えうる性能を身につけている。
剛性、快適性、軽量性、操作性。DEFYは、まさにベストインクラスと言うべきエンデュランスロードへと昇華した。ロングライドも、耐久レースも。そして林道ツーリングにも。「Ride Life」たるジャイアントのキーワードを具現化したロードバイクと言えるだろう。
斎藤氏: 新型のDEFYはディスクブレーキを採用した全く新しいモデルです。ディスクブレーキのメリットは数多いですが、ジャイアントは決してディスクブレーキをポン付けするだけではなく、ディスクブレーキを採用することで得られるフレーム設計の自由度を最も活かせるモデルがエンデュランスロードのDEFYだと考えました。決して従来のDEFYにディスクブレーキをポン付けしただけでは無く、ジャイアントとして非常に力を入れて開発が行われています。
私もテストしましたが、やはりフレームの性能が大きく向上していることに驚かされました。特に後ろからの突き上げは一切無いと言ってしまって良いほどに快適性が高いですし、イーブンペースであればどこまでも走っていけそうなフィーリングです。タイヤの太さを変えずしてここまでの違いを出せたことにメーカーとして満足しています。
現在は北米やオーストラリアがロードバイク開発の先端を担っていて、ロングライドやグラベルといった新しいロードバイクの楽しみ方が次々と提唱されてきています。ジャイアントはグローバル単位で製品の方向を決めていきますから、そうした最先端のムーブメントを取り入れることが得意。新型DEFYには28cという太いタイヤも入りますから、そうした遊び方にも十分に対応可能ですね。
身体にとって負担が少ないバイクですから、今までと同じ労力で距離が伸びます。そうすれば行動範囲も広がって、新たな楽しみも増えてきますよね。今まで行けなかった、できなかったことを可能にしてくれるバイクだと思うんです。
我々の使命は、様々な方にスポーツサイクリングを楽しんで頂くことです。今回のモデルチェンジでTCRとの差別化が明確になりましたし、ロングライド派には従来以上にベストなモデルになりました。ジャイアントとしてはこのDEFYを機に、ディスクブレーキロードを広めていきたいですね。
軽さ、快適性、剛性、操作性を高次元でミックス
新型DEFYの最たる特徴は何だろうか。確かにディスクブレーキ化したことは従来からの大きな変更点だが、フレーム本体としてはその「軽さ」が最大のウリだ。最上位モデルのDefy Advanced SLの重量は、ISPシートポスト込みで890g(Mサイズ)。前章でも触れているが、これはジャイアントのエンデュランスロード史上最軽量であるうえ、比較したライバル車種と比較しても大きなアドバンテージ(2位モデルとの差は同条件で229.5g)を有している。
それを支えるのは、ジャイアントが誇る卓越したカーボンフレーム成形技術だ。ピボットやエストラマーといった機械的なギミックに頼ること無く、レイアップを工夫しながら同社最高峰の「Advanced SL」カーボンを使用することで快適性と剛性も兼ね備えた。
実際にフレームを前にすれば、大ボリュームの前三角に対して極端なまでに薄く仕上げられたシートステーに目がいくだろう。その厚さは1cmほどしか無く、ともすれば不安を覚えてしまうほどだが、これが後輪からの突き上げをカットする大きな要素。シートチューブとの接合部を低い位置に設定することで、リアバック全体に板バネのような役割を与えている。
更にシクロクロスバイクであるTCX advancedで既に実績のある"D-FUSEシートピラー"を組み合わせることで手や背中に伝わる振動を和らげロングライドでの疲れにくさを演出。ディスクブレーキの制動力を受け止めるフロントフォークも僅かにベンドした形状となっており、フレーム全体としての快適性を求めたかたちだ。
エンデュランスロードに求められる快適性だが、ただ柔らかいだけでは走らない上に安定性も失ってしまうことになる。Defy Advanced SLではスプリント中や深いターンで安定した操作を可能とするべく上側1-1/4インチ径、下側1-1/2インチ径の「OverDrive 2」コラムや、「MegaDrive」大口径ダウンチューブを導入。実際にBB部分のペダリング剛性はライバル車種と比較してもナンバーワンを誇り、プロの脚力にも応えうる性能を身につけている。
剛性、快適性、軽量性、操作性。DEFYは、まさにベストインクラスと言うべきエンデュランスロードへと昇華した。ロングライドも、耐久レースも。そして林道ツーリングにも。「Ride Life」たるジャイアントのキーワードを具現化したロードバイクと言えるだろう。
メーカーサイドに聞く、New DEFYのこと
「今までと同じ労力で、より遠くまで走ることができる」
お話を伺ったのはジャイアント・ジャパンでプロダクトマネージャーを務める斎藤朋寛氏。新型DEFYの魅力や、お勧めの走り方について聞いてみた。斎藤氏: 新型のDEFYはディスクブレーキを採用した全く新しいモデルです。ディスクブレーキのメリットは数多いですが、ジャイアントは決してディスクブレーキをポン付けするだけではなく、ディスクブレーキを採用することで得られるフレーム設計の自由度を最も活かせるモデルがエンデュランスロードのDEFYだと考えました。決して従来のDEFYにディスクブレーキをポン付けしただけでは無く、ジャイアントとして非常に力を入れて開発が行われています。
私もテストしましたが、やはりフレームの性能が大きく向上していることに驚かされました。特に後ろからの突き上げは一切無いと言ってしまって良いほどに快適性が高いですし、イーブンペースであればどこまでも走っていけそうなフィーリングです。タイヤの太さを変えずしてここまでの違いを出せたことにメーカーとして満足しています。
現在は北米やオーストラリアがロードバイク開発の先端を担っていて、ロングライドやグラベルといった新しいロードバイクの楽しみ方が次々と提唱されてきています。ジャイアントはグローバル単位で製品の方向を決めていきますから、そうした最先端のムーブメントを取り入れることが得意。新型DEFYには28cという太いタイヤも入りますから、そうした遊び方にも十分に対応可能ですね。
身体にとって負担が少ないバイクですから、今までと同じ労力で距離が伸びます。そうすれば行動範囲も広がって、新たな楽しみも増えてきますよね。今まで行けなかった、できなかったことを可能にしてくれるバイクだと思うんです。
我々の使命は、様々な方にスポーツサイクリングを楽しんで頂くことです。今回のモデルチェンジでTCRとの差別化が明確になりましたし、ロングライド派には従来以上にベストなモデルになりました。ジャイアントとしてはこのDEFYを機に、ディスクブレーキロードを広めていきたいですね。
提供:ジャイアント・ジャパン 編集:シクロワイアード編集部