チームスカイ、初来日。ドキュメント・ジャパンカップ

今年ツール・ド・フランスを制したチームが、初めて来日し、ジャパンカップとさいたまクリテリウムを走った。世界を見てきた彼らの眼に、日本のロードレース、ならびに日本そのものはどう映ったのだろう。シーズンのクライマックスを日本で迎えた彼らの1週間を追う。

「思ったより北京の空気は悪くなかった。それでも肺に目一杯空気を吸い込むのは気が退けたよ。空気が悪い日は数十メートルしか視界がなかったし。だから宇都宮の空気が清々しく思えて仕方がない」。ツアー・オブ・北京を走り終えてすぐ来日し、宇都宮駅の構内にあるスターバックスでカフェマキアートを飲みながら若いジョゼフ・ドンブロウスキーはそう言った。

スタート前に打ち合わせをするスカイプロサイクリングスタート前に打ち合わせをするスカイプロサイクリング photo:Kei Tsujiスタートを待つジョセフ・ドンブロウスキー(アメリカ、スカイプロサイクリング)スタートを待つジョセフ・ドンブロウスキー(アメリカ、スカイプロサイクリング) photo:Kei Tsuji

スカイプロサイクリングがやってきた。ツール・ド・フランスの山岳ステージを支配したチームがやってきた。

ツールを制したクリス・フルームは「さいたまクリテリウム」に合わせて後から合流。「長いシーズンの最後なので、すでに体重は数キロ増えてしまっている。もう少し早い時期の開催なら全開で行けるのに」と、二の腕の脂肪をつまみながら話すのは、来日の念願かなったリッチー・ポルト。タジー(タスマニア島出身者)はリラックスした表情でホテルニューイタヤのソファーに沈み込む。

ポルトと言えば、ツールでアシストとして働きまくったフルーム総合優勝の立役者。ラルプ・デュエズで日の丸を持ったファンと衝突し、落車しかけたことが記憶に新しい。ちなみに、今回の来日中、ラルプ・デュエズで接触したファンが直々にポルトのもとに謝りにきたらしい。ポルトは「あの時は『この野郎!』と思ったけど、全て終わった話。もう忘れていたのに、謝罪に来てくれて感謝している」と笑う。

リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング)リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング) photo:Kei Tsujiステージ裏に新城幸也の姿を発見し、挨拶に来たリッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング)ステージ裏に新城幸也の姿を発見し、挨拶に来たリッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング) photo:Kei Tsuji

そのラルプ・デュエズの裏話として、1回目の登坂を終えて登り口に向けて下っている時、ポルトはフルームが顔面蒼白だということに気付いたらしい。「クリスはハンガーノック気味だ。こりゃダメかも知れない」と思いながら2回目のラルプ・デュエズに突入。するとフルームがアタックしたので「おおーーーい!!」と驚きながら突っ込んだそうだ。ポルトの言葉を借りるとブラドレー・ウィギンズは“計算高く”、フルームは“喧嘩っ早くて闘争心が強い”。まさにそのことを如実に表すエピソードだと言える。

そんなリラックスしたポルトに対し、ジャパンカップに向けて集中力を研ぎすませていたのがダビ・ロペスガルシア。今でもカリカリに絞れているクルトアスル・アルヴェセン監督は、ロペスガルシアの勝負のため、ジャパンカップ前夜に外出禁止令を出した。

5位でゴールしたダビ・ロペスガルシア5位でゴールしたダビ・ロペスガルシア photo:Kei Tsuji
結果はロペスガルシアが5位。若いジョシュア・エドモンソンとジョゼフ・ドンブロウスキーが奮闘したものの、ロペスガルシアを表彰台に乗せることは出来なかった。なお、U23最優秀選手賞を獲得したドンブロウスキーは数年のうちに必ずブレイクする。本人も「2013年は生活環境をガラッと変えたので、なかなかレースに集中出来なかった。2014年は最初から飛ばして行く。ジロに出て、リッチーをアシストしたい」と鼻息を荒げる。

------次ページでは、翌週のさいたまクリテリウムbyツール・ド・フランスにおけるチームスカイのドキュメントをお届けします。

「二本指を立てたフルーム プロの走りを支えるラファの秋冬新作ウェア」


厳冬、真冬、寒冬を走るために

上に見たように2013年のジャパンカップは、大雨。ひどく荒れたレースになった。しかしプロ選手に選択の余地はない。ロードレースは、自然環境とともにある競技なのだから。チームスカイのウェアサプライヤーであるRaphaは、それがゆえにロードレースを愛している。ライダーの体験をより豊かなものにするのは、どんな天候・季節であっても走る喜びをもたらすウェアだ。この冬、想定されるあらゆるコンディションに対応した、Raphaのウェアコーディネションを紹介しよう。

雨雪降る厳冬、ディープウインター、−5℃

冬であっても、チームスカイの選手のようなプロレーサーは走る。たとえ雨が降ろうが、雪が降ろうが、それが暖かい室内に留まる理由にはならない。春先のクラシックレースの過酷を知る者には、厳冬はそこへの入り口でしかない。プロレーサーでないあなたにはこんな状況の中を走る理由はないかもしれない。だが、走らない理由もまた、ないのではないか。

厳冬を走るためのHardshell Jacket厳冬を走るためのHardshell Jacket

アウタージャケット

Hardshell JacketHardshell Jacket Hardshell Jacket(ハードシェルジャケット)

昨年登場した完全防水の冬用ジャケットが今年マイナーチェンジを経て登場。雨や風を通さない生地は防寒性能にも優れる。ハードシェルの名に反しシャリシャリしない柔らかな着心地。ブラック、オールドゴールド、シャルトリューズの全3色。

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ジャージ

Long Sleeve JerseyLong Sleeve Jersey Long Sleeve Jersey(ロングスリーブジャージ)

Raphaの秋冬ジャージの基本となるスポーツウール製の一着は秋はアウターとして、冬はミッドレイヤーとして着用可能。今シーズンはシックな3色が揃う。

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ベースレイヤー

Deep Winter BaselayerDeep Winter Baselayer Deep Winter Baselayer(ディープウインターベースレイヤー)

「ニンジャスタイル」となる目出しのヘッドギアと一体化した厳冬用ベースレイヤー。厚手のメリノウール生地が風を通さず体を暖かく保つ。グローブとの隙間を作らない親指用ホール付きの袖口や、頭部後方の反射ラインなどディティールにも専心した最強のベースレイヤー。

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タイツ

Deep Winter TightsDeep Winter Tights Deep Winter Tights(ディープウインタータイツ)

厳冬を走るためのRaphaで一番の防寒力を持つウインタータイツ。パッド無しのデザインは、これまでに履き慣れたパッド入りショーツの上から履くためのもの。冬だけのウェアで股擦れを起こさないためと、土日のライドでも洗濯が中のショーツだけでよいというメリットを重視。素材とカッティングを見直し、防風のパネルを採用しながらもよりペダリングがしやすくなった。

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グローブ

Winter Gloves + Overmitts(ウインターグローブ&オーバーミット)

Winter GlovesWinter Gloves OvermittsOvermitts

今シーズンのニューモデルとして衝撃的な外観と共に現れたオーバーミット。「ロブスター型」の正体はグローブ上から装着する、完全防水のミットだ。防寒力に優れるRaphaの冬用グローブと組み合わせることで、末端が濡れての辛い思いからライダーを開放。ミットの縫い目はすべてテープ留めされ、いかなる水滴も内部へは通さない。真冬のタフコンディションはもちろん、季節の変わり目の雨天時に単品でも使用できるグローブミット。

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ソックス

Deep Winter SocksDeep Winter Socks Deep Winter Socks(ディープウインターソックス)

厳冬期のための厚手のロングソックス。風を受ける前面により厚みをもたせ、風の直接当たらない後ろ側はやや生地を薄くすることで蒸れを防ぐ。冷えやすい爪先にもたっぷりとした厚みがあり、末端からの冷えを防止する。下に見るDeep Winter Overshoesで風と雨を止め、このソックスでシューズ内の熱を保てば寒い雨の中でも快適。光に透かすと浮かび上がるアーガイル柄がデザイン上の洒落っ気。

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シューズカバー

Deep Winter OvershoesDeep Winter Overshoes Deep Winter Overshoes
(ディープウインターオーバーシューズ)


防水素材を用いた冬用のシューズカバーも今シーズンの新顔。雨や雪の中を走るときはもちろん、前日の雨や日中に降った雨が作る水たまりだらけのルートを走る際にも、不快な濡れと冷えから足を守ってくれる。シンプルなデザインなので、どんなジャージとのコーディネートにもマッチする。

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いわゆる真冬、年末年始から2月まで、0〜5℃

年の瀬から2月の終わりまでは長く厳しい寒さの真冬。雨や雪こそ降らないものの、気温は日中でも0℃を下回るようなコンディション。ウインターライドの基本となるコーディネートは、基本性能の高さゆえに厳冬のコンディションにもある程度対応する。ジャージをプラスすればより低い気温にも。

Raphaを象徴する冬ジャケットClassic Softshell JacketRaphaを象徴する冬ジャケットClassic Softshell Jacket

アウタージャケット

Classic Softshell JacketClassic Softshell Jacket Classic Softshell Jacket
(クラシックソフトシェルジャケット)


Raphaが誇る冬用ジャケットの基本にして頂点。完成度の高いジャケットはマイナス気温から5℃までを完璧にカバー。脇下のベンチレーションジッパーを解放すれば長い登り坂でも体に冷気を取り込むことができる。冬のアウター選びに迷ったら、完全防風で高い撥水性を持つこのジャケットを選べば間違いない。Raphaの自信は30日間の完全保証『Classics Guarantee』(クラシックス・ギャランティ)に表れている。どんなに着て傷だらけになって走ろうとも、30日以内なら返品を受け付けるというものだ。Classicと名のつく全ての製品が対象となるこのサービス、もちろんこのジャケットも含まれている。

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ベースレイヤー

Winter BaselayerWinter Baselayer Winter Baselayer(ウインターベースレイヤー)

ハイネックの冬用メリノウール製ベースレイヤー。厚みのある素材で、ウールの繊維が細かいため汗を素早く吸い上げ、ライダーの体を冷やさない。ハイネックにしたことでネックウォーマーを装着するひと手間を削減。強度の高めのライドなら、0℃付近でもしっかりしたジャケットの下に1枚で着てもよい。メリノウール素材の良さを最大限引き出す冬の一着だ。

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キャップ

Merino HatMerino Hat Merino Hat(メリノハット)

メリノウール製のリバーシブルハット。薄手ながら耳と頭部をしっかり保温する。ヘルメットの下に被れる、スマートな冬用ハット。グレー、レッド、オールドゴールドの3色をラインナップ。どの色も裏は黒で、その日のウェアに合わせてカラーを選ぶことができる。

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タイツ

Classic Winter TightsClassic Winter Tights Classic Winter Tights(クラシックウインタータイツ)

冬と名のつく季節にオールマイティに活躍するウインタータイツ。パッド無しのデザインは、走り慣れたライダーならパッド入りのショーツを2〜3枚は持っており、その上から履くことで慣れたフィーリングで冬も走れること、ショーツのみでタイツの洗濯回数を減らせること、などのメリットを重視したもの。今シーズンは新色のシャルトリューズ(ネオンイエロー)が追加になりホワイトとの全2色。なお、女性用モデルはHi-Visピンク(ネオンピンク)カラーとなる。『Classics Guarantee』対象製品。

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Women's Classic Winter Tights(女性用)の詳細を見る

グローブ

Winter Gloves +Merino Liner(ウインターグローブ&メリノライナー)

Winter GlovesWinter Gloves Merino LinerMerino Liner

厳冬に続き、ここでも登場のWinter Glovesは、今期「グローブシステム」の中核としてリニューアル。人によって寒さの感じ方の違う末端、指先をプロテクトするため、組み合わせて使用するインナー、メリノライナーとともに登場。しなやかなグローブはブレーキのコントロール性能も損なわず、ライナーと組み合わせればマイナス気温も問題にしない。

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ソックス

Winter SocksWinter Socks Winter Socks(ウインターソックス)

厚手のメリノウールを使用した冬用ソックスに鮮やかなオレンジとブルーが仲間入り。爪先とかかとがしっかり補強されたソックスは冬の末端の冷えを防いでくれるだけに留まらず、天然素材の持つ防臭効果が意外と汗をかく足を清潔に保つというメリットも。履き心地のいい優秀ソックス。

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シューズカバー

OvershoesOvershoes Overshoes(オーバーシューズ)

やはり末端の冷えは冬に挑むライダーにとって重要な命題。ネオプレン製のオーバーシューズは、冷たい風をしっかりと止め、撥水効果で爪先を守る。雨中や水たまりを進むライドでなければ、このプレーンデザインのオーバーシューズの出番。ロードシューズの上にさらにカバーを履かせること、すなわちそれは冬の儀式。春先の栄光への通過儀礼。

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Raphaのウェアは公式オンラインサイトで購入可能だ。サイズやカラーの交換は完全無料で、サポート体制も充実。オンラインショッピングの不安を払拭する。また、落車等によるウェア破損の修理も無料だ。上質なウェアと長く付き合うことができる。

これまで見たアイテムの中でも紹介した通り、『Classics Guarantee』(クラシックス・ギャランティ)対象の製品は30日間の完全保証が特徴だ。Raphaの自信作にしか冠せられない「Classic」の文字。冬用ウェアの作り込みに定評のあるRaphaのウェアを先ず試すなら、リスクのないクラシックス・ギャランティ対象製品から入るのも賢い選択だろう。→Classics Guaranteeの詳細へ

製品・サービスの問い合せはRapha Japanにて日本語で承っている。
Rapha Japan
〒384-1305 長野県南佐久郡南牧村野辺山65-10
電話 : 0267-98-5065
メール: japan@rapha.cc
提供:Rapha Japan